中間玲子のブログ

仕事のこととか日々のこととか…更新怠りがちですがボチボチと。

宝くじ売り場(解答編)

2007-12-15 21:13:33 | 心理学こぼれ話
朝、起きたときに、ひらめきました。

前回のブログで解けない、と書いてた部分についてです。

話を簡単にするために、例えば当たる確率が1/10とします。
具体的には、●○○○○ ○○○○○ といった玉が
箱に入っていて、その中から●を引き当てる確率ということです。

たとえば、5人目で当たるとする場合、当たる確率の推移は、下記の通り。

1人目:当たる確率 1/10→はずれると残りの玉は9個
2人目:当たる確率 1/9 →はずれると残りの玉は8個
3人目:当たる確率 1/8 →はずれると残りの玉は7個
4人目:当たる確率 1/7 →はずれると残りの玉は6個
であるため、
5人目:当たる確率 1/6 となっていきます。

この場合、明らかに、最初の1人よりも2人目、3人目に
なるにつれて、当たる確率が増えていきます。

*とった玉を箱に戻すというやり方であれば確率は
 何人目になっても1/10のままで変わらないけど、
 宝くじの場合、元に戻されることはないので
 この論でいきます。

となると、多くの人が並んでいる箱に並んでチャレンジするのと
1,2人しか並んでいない箱にチャレンジするのとでは、
やはり前者の方がよいように思われます。
なぜなら、前の人がはずれれば、
1/6,1/5,1/4のように、当たる確率が高い位置で
チャレンジすることができるからです。
それに対して、並んでいる人が少なければ、1/10,1/9の
位置しかとることができないと思われます。

ただし、ここで注意しなければならないのは、
1/6,1/5のように、当たる確率が増えていくには
それまでの人々が連続して外れなければならないという条件が
付加されるということです。

たとえば、先の例でいうと、

1人目:当たる確率 1/10→はずれ となる確率=9/10
2人目:当たる確率 1/9 →はずれ となる確率=8/9
3人目:当たる確率 1/8 →はずれ となる確率=7/8
4人目:当たる確率 1/7 →はずれ となる確率=6/7
5人目:当たる確率 1/6 →当たり 

のように、5人目が1/6の確率であたる位置を得るには、
それまでの4人が連続してはずれている確率
9/10 × 8/9 × 7/8 × 6/7 = 3024/5040
すなわち、3/5 を乗ずる必要があると考えられます。

結果、5人目が当たる確率は、3/5 × 1/6 = 3/30
なんと驚きの1/10のままではありませんか!!
鮮やかな数値です。。。

となると、やはり、何番目に並んでいても、結局確率は変わらない、
と考えられます。

…文体をそろえるため冷静に書いてはいるけど、
今、ちょっと興奮中だったりします。。。
連続してはずれる確率を乗算しなければならない
ということだけ閃いていただけで、
実際に計算してみたのは今がはじめてで、
結果がこうなるとは実は予測していませんでした。

では、ついでに検算しましょう。
6人目で当たる確率 1/5については?
これもそれまでの5人が連続してはずれていなければならないため
1/5に、15120/30240=1/2 を乗算します。
やはり、1/10のままです。

おおー。
そういうことだったのかー。
つまり、やはり、客の回転を考慮しても
確率論的には、どの売り場でも当たる確率は変わらないってことね!

ということで、昨日の仮説:
【当たりの出る宝くじ売り場は、分母(買う人数)が増えることで
 分子(当たった人数)が増えているだけであり、
 決してそこで当たりが出やすいという訳ではない。
 「当たりやすい」というのは、客がそこに並ぶことで
 成立している現象である。】
は、支持されました。

と、個人的には思っております。

とりあえず、自分の中での疑問は解消しました。
もし、何か手落ちがございましたら、教えてください。

宝くじ売り場(統計論)

2007-12-15 00:02:27 | 心理学こぼれ話
毎年、この時期になると気になっていることがあります。
それは、宝くじ売り場の件です。

「この売り場から1等が出ました!」という売り場がところどころにあり、
そこに多くの人が並びます。行列をなして。
そして実際に、その売り場は「あそこは当たりがよく出る」と認識され
口コミで情報が広まったりしているようです。

「当たりが出やすい」というと「当たる確率が高い」ように思われますが、
しかし、実際には、当たりが出た宝くじ売り場については
その確率ではなく、「当たったか否か」のみが問われます。

となると、たとえば同じ確率1/1000であっても、
分母(=買う人の総数)が増えれば分子の数(=当たり)も増えます。
「はずれた人の数」は問われず、
「当たった人の数」のみがクローズアップされるので
あたかもそこで買うと
当たる可能性が高いような錯覚に陥っているのではないでしょうか。
実際には、どの売り場においても当たる確率は一緒なのではないでしょうか。

当然、多くの人が買う売り場から当たりは出やすくなるわけで、
当たりの出やすい売り場というのは、もしかしたら、
人々がその売り場に殺到することで成立しているものかもしれません。
実際には多くのはずれ人も同時に輩出しながら…。

ただ、ここで、私の頭では分からない問いにつきあたります。
たとえば1/1000の確率で当たりがでると仮定する場合、
たとえば10人しか買わない売り場などについては、それも考慮して
数式が導かれるのでしょうか?
となると、やはり多くの人が買う売り場の方がよい、ということが
結論として導かれるのでしょうか?
つまり、「多くの人が買うならば、当たりの回転もよくなる」
と考えた方が妥当なのでしょうか?
→やはり、よく売れる売り場に並んだ方がよい、
 と確率論的にも導かれるのでしょうか?

まあ、多くの人は、縁起かつぎでその売り場に並ぶのだろう、とは思うのですが、
統計論的にはどのように整理されるのでしょうか。
どなたかご教示くださいますと幸いです。