Everyone says I love you !

弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

アメリカにトランプ極右政権誕生。移民排斥、イスラム教徒弾圧、女性蔑視のトランプ氏をフランスの極右ルペン党首が祝福。

2016年11月09日 | 海外の話題

 

 アメリカ大統領選挙でトランプ氏が優位だということで、フランスの極右が今日の夕方、ツイッターで祝意を表しました。

2016年 11月 9日 16:03 JST

仏極右ルペン国民戦線党首、トランプ氏を祝福

 フランス極右政党・国民戦線(FN)のマリーヌ・ルペン党首は9日、米大統領選の共和党候補ドナルド・トランプ氏を祝福した。米大統領選は、トランプ候補が選挙人獲得数でリードするという予想外の展開となっている。

ルペン党首はツイッターで「米国の新大統領ドナルド・トランプ氏と自由な米国民を祝福する」とコメントした。

 

 そして、本当にトランプ氏が選挙人の過半数を獲得して、大統領選に勝ってしまいました。

 トランプ氏は、メキシコとの国境に壁を作る発言で一挙に名を成した移民排斥主義者で、イスラム教徒に対してもテロリストの国から来たと十把ひとからげに排斥。

 さらに選挙戦の終盤では女性蔑視発言が暴かれ、さらに女性蔑視発言を続けました。

 これらは、一言多いとか、問題発言多数などとひとくくりにできるものではなく、トランプ氏が完全に移民排斥、人種差別主義、女性蔑視の極右であることを示しています。

 アフガン戦争、イラク戦争をしまくったブッシュ大統領の登場も世界の危機でしたが、排外主義の大統領がアメリカに誕生することの深刻さは強調しても強調しすぎることはありません。

 トランプ大統領の誕生について、アメリカの支配階級の牙城が崩れたのだと歓迎する人もいますが、それはバーニー・サンダース候補が大統領になった時には言えても、自身がアメリカ有数の大金持ちであるトランプ氏が大統領になっても同じことが言えるとは思えません。

 なにより、世界の秩序が人種差別主義者の側から崩れ落ちるのですから、これはむしろファシズムの危機です。

 また、トランプ氏がTPP反対を唱えているのでTPP阻止のためにはよかったという人もいますが、トランプ氏がTPP反対を貫くなどという保証はどこにもありません。

 もしトランプ氏がTPPに反対したとしても、それで彼の差別主義の側面が帳消しになるわけでもありません。

 ヒラリー・クリントン氏にも問題が多かったとはいえ、人種差別主義者を大統領に選んでしまったアメリカ人の罪は深いと言わざるを得ません。

 

 関連記事

米大統領選、トランプ候補。「選挙で勝ったら結果を受け入れる。負けたら選挙不正」って、あれ?どこかの国でも聞いたぞ?

トランプ氏が女性蔑視発言。人種差別主義者の場合、その多くが女性差別主義者だ。

おおさか維新の会の法律政策顧問、橋下前代表がトランプ氏を絶賛!「政治を動かすのはトランプ氏だ!」

 

 

我が国が安倍政権という極めてややこしい政権の時にアメリカにトランプ政権が誕生するとは、朗報ということだけはない。

よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!

人気ブログランキングへ人気ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へほんブログ村

Amazon 社会・政治・法律

Amazon Kindle ベストセラー

Amazon タイムセール商品


 

<iframe class="video-player" src="https://www3.nhk.or.jp/news/html/20161109/movie/k10010762331_201611091803_201611091803.html?movie=false" width="360" height="202"></iframe>

アメリカ大統領選挙は過激な発言で話題を集めてきた共和党のトランプ氏が民主党のクリントン氏に勝利し、アメリカメディアは「驚くべき番狂わせだ」と伝えています。トランプ氏は「分断の傷を修復し、ともに結束していくときだ」と演説し、次期大統領として激しい選挙戦で分断された国の融和をはかる考えを示しました。

アメリカ大統領選挙は8日、全米で一斉に投票が行われました。
アメリカのABCテレビによりますと、トランプ氏は28州を制して、当選に必要な過半数を超える278人の選挙人を獲得し、民主党のクリントン氏に勝利しました。

過激な発言で話題を集めてきたトランプ氏は、「アメリカを再び偉大にする」というスローガンを掲げ、現状に不満を抱く有権者から支持を得ました。

トランプ氏は日本時間の9日午後5時前に次の副大統領になるペンス氏や家族とともに地元ニューヨークで支持者の前に姿を現し、「先ほど、クリントン氏から電話を受け、われわれの勝利を祝福するものだった」と述べ、勝利を宣言しました。
そのうえで「クリントン氏はこれまでこの国に尽くしてくれた。今こそこの分断の傷を修復し、ともに結束していくときだ」と述べ、激しい選挙戦で分断された国の融和をはかる考えを示しました。
また、「あなた方をがっかりさせないと約束する。われわれは素晴らしい仕事をしていく。あなた方の大統領になれることを楽しみにしている」と述べ、次期大統領就任に向けた決意を表明しました。

一方、民主党のクリントン氏は18州と首都ワシントンを制して218人の選挙人を獲得しましたが、トランプ氏から「既存の政治家」と位置づけられたほか、「富裕層の代表」とも見られ、国務長官在任中に私用のメールアドレスを公務に使っていた問題が再燃したこともあり、幅広い支持を得られず、トランプ氏におよびませんでした。

アメリカメディアは「アウトサイダーのトランプ氏が有権者の不満を力に変えて驚くべき番狂わせを実現した」と伝えています。

トランプ氏は、政治家として公職に就いたことがなく、軍人としての経験もない初めての大統領になります。

最高齢の大統領誕生へ

トランプ氏は、1946年6月14日生まれの70歳で、これまでで最も高齢の大統領になります。
これまで、最高齢で大統領に就任したのは、第40代、ロナルド・レーガン元大統領です。1981年1月に就任したときの年齢は、69歳と349日でした。トランプ氏は、来年1月20日の就任式を、70歳と220日で迎えるため最高齢の大統領が誕生することになります。

政治家・軍人の経験なし

これまでに、政治経験がなく大統領になったのは、アイゼンハワー元大統領など3人で、トランプ氏はアイゼンハワー元大統領以来、56年ぶりとなります。ただ、アイゼンハワー元大統領は大統領に就任する前、軍の最高司令官を務めていますがトランプ氏は軍人としての経験もなく政治経験、軍人としての経験がともにない初めての大統領になります。

2人目の外国生まれのファーストレディー

トランプ氏の妻、メラニアさんは、2人目の外国生まれのファーストレディーとなります。
これまでに、アメリカ以外で生まれたファーストレディーは、第6代のジョン・クインシー・アダムズ元大統領の妻、ルイーザ夫人、ただ1人でした。メラニアさんは、旧ユーゴスラビアのスロベニア生まれで、アメリカに渡ってファッションモデルとなったあとトランプ氏の3度目の妻となりました。

 

安倍首相 トランプ氏に祝辞「日米は揺るぎない同盟国」

安倍総理大臣は、アメリカ大統領選挙で勝利したトランプ氏に宛てて祝辞を出し、「日米両国は普遍的価値の絆で固く結ばれた揺るぎない同盟国だ」として、トランプ氏と手を携えて、世界の直面する諸課題に取り組んでいきたいとしています。

この中で、安倍総理大臣は「アメリカ合衆国次期大統領に選出されたことに心から祝意を表します。トランプ次期大統領は、そのたぐいまれなる能力により、ビジネスで大きな成功を収め、米国経済に多大な貢献をされただけでなく、強いリーダーとして米国を導こうとされている」としています。

そして、安倍総理大臣は「日米両国は、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった普遍的価値の絆で固く結ばれた揺るぎない同盟国だ。トランプ次期大統領と緊密に協力し、日米同盟の絆を一層強固にするとともに、アジア太平洋地域の平和と繁栄を確保するために日米両国で主導的役割を果たしていくことを心から楽しみにしている」としています。

そのうえで、安倍総理大臣は「21世紀においては、日米同盟は、国際社会が直面する課題に互いに協力して貢献していく『希望の同盟』であり、トランプ次期大統領と手を携えて、世界の直面する諸課題に共に取り組んでいきたい」としています。

 

 

よろしかったら大変お手数とは存じますが、上下ともクリックしてくださると大変うれしいです!

人気ブログランキングへ人気ブログランキング

ブログランキング・にほんブログ村へほんブログ村

Amazon 社会・政治・法律

Amazon Kindle ベストセラー

Amazon タイムセール商品


コメント (27)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 関税だけではないTPPのリスク... | トップ | 改憲志向議員3分の2以上の... »
最新の画像もっと見る

27 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
結局は日本国民自身の責任 (一国民)
2016-11-09 20:15:52
記事内にて指摘されている、トランプが移民排斥、人種差別主義、女性蔑視である事は確かに不味いし、大国の
指導者として明らかに不適格と思う。世界的にある種の危機と思うのも、その通りとも思う。

そんな危機的な世界状況であっても、有能な政治家を一国のトップに据えていれば、それらも大した問題では無いはず。
しかし、日本は安倍のような無能な世間知らずな馬鹿を総理大臣に据えてしまっている。だから危機的なのである。
それは、日本国民自身の責任。トランプの資質云々を他国民が言っても全く意味が無い。アメリカ国民だって、世界情勢
を第一に考えて大統領選挙で投票した訳でも無い。

兎にも角にも、安倍馬鹿無能政権を倒し、日本を極右勢力支配から一刻も早く解放する事に全力を挙げる事が
唯一全てである。
返信する
Unknown (Unknown)
2016-11-09 21:27:33
元サンダース支持者の二割ほどがトランプに入れた、という報道がありましたが、アメリカでも、都知事戦後に生じた鳥越支持者と宇都宮支持者の争いのようなことが起こるのでしょうか……
返信する
米大手メディアによるクリントンの勝率、朝には80%だったのが午後には5%になったとか (ネのつくウ)
2016-11-09 21:56:46
アメリカのマスメディアが軒並み信用を失墜させましたね。偏向報道の怖さ、見たいものだけ見ることの愚かしさが浮き彫りになった気がします。トランプは無定見な人間ぽいので側近が有能なら大丈夫な気もします。日本にとっては対米依存を見直す好機では?

そうそう、女性票が決め手になったとの報道もあるみたいですよ。一言に女性蔑視とは言えないかも?
返信する
Unknown (Unknown)
2016-11-09 22:00:39
【トランプ大統領】クリントン万歳の日本人!完全にメディアにコントロールされていたことが判明!
http://xn--nyqy26a13k.jp

>アメリカではクリントンもトランプも嫌われてるのに、日本ではクリントンまんせー報道が繰り返されてきました。その結果が世論調査での異常な偏りです。米大統領選の結果を見て「なんでトランプなんかにクリントンは負けたんだろう」ということをぜひ調べて欲しいです。
返信する
Re:Unknown (raymiyatake)
2016-11-09 22:09:44
当ブログではお一人お一つずつの、素敵な固定ハンドルネームのご使用をお願いしています。

よろしくお願いいたします。
返信する
Unknown ()
2016-11-09 22:15:19
TPPに関してはトランプ信じて良いと思いますよ
何故なら選挙に勝つ為信念を曲げ嘘を言う理由が無いからです
負けたら不正だーと言えば良いんですからw
全く評価出来ない男ですがヒラリーみたくTPPに推進だったのが大統領選になったら反対に回る何処かの安倍さんみたいなのよりはマシでしょう
主様は安倍首相をTPP反対と言ってたのに賛成に回った事を再三批判してるんだからその逆のヒラリーも批判しないと公平じゃないでしょう
アメリカの利益にならないから反対してるだけでアメリカの利益になるなら賛成に回るという意見もあるでしょう
しかしTPPって十分アメリカの利益になるでしょう
日本の国民皆保険制度を破壊して外資系企業が病院に入り金儲け出来るんだから
これで足りないと思うトランプはハナからTPPやるつもり無いんだと思います
ブロック経済やりたいんでしょう
勿論差別主義者は正さねばなりません
移民に職奪われたから排斥しアメリカ人に職をとトランプを言いますが移民という安い労働力を欠いた企業はどうするかと言うとロボットが働く世の中になるだけで職は極一部しか戻らずいたずらに亀裂を招くだけだと思います。
メキシコ国境に壁作る?
はあその金で失業対策しろよとw
返信する
初冬に思う (nanijiro-i)
2016-11-09 22:44:47
 神保町の古本市が終わると、毎年、今年も冬支度か、と思います。それは、立冬の時期と近かったからなんだ、と思います。
 ハロウィンというのは「古代ケルト民族が死者との交流を通して新しい生命力の回復を願った祭儀に起源がある」のだとか。
 古本市を歩きながら、古本も「死者との交流を通して新しい生命力の回復を願う」祭りなのかなと思ったりしました。
 晩秋から初冬は、伊勢神宮の神嘗祭や、新嘗祭が行われる季節でもありますね。冬来たりなば、春遠からじ、とも思います。
 大統領選挙が、そういう時期に行われるのには何か意味があるのか調べてみようかな、と思っていたのでしたが。
 東北出身の私は、毎年、秋になると常磐線各駅停車に乗って東北に向かい、福島の浜通りの農村で、柿の実が成っているのを、そして浜通りの海と、刈り入れの終わった田んぼを見て、冬支度と、新しい春への思いをあたためていたのでしたが。
 そうした季節の再生の希望に、クリントンさんは訴えることができなかったのでしょうか。日本でも、農村の風景や再生を思うことのできているのかという、農相のふるまいや、国会の強行採決。
 時が移りつつあるのを端にながめながら、中年(?)男として何ができるのか、と考えます。
 2週間ほど、私事で、ウェブを見ることもできませんでした。ただの雑感ですが、投稿いたします。
返信する
やっちまった感も強いのですが (時々拝見)
2016-11-09 23:15:09
 TPPなんぞいらんって言ってた候補が当選しました。こないだ強行採決という愚行に走ってた党ってどこでしたっけ?
我が党!そう?
返信する
Unknown (愛国者)
2016-11-09 23:35:41
まあでもアメリカの問題ですしTPPが阻止できるなら
日本にとっては良かったと思います
そもそもサンダースを選ばなかった時点で駄目ですけどね
返信する
基地問題 (疑問だらけ)
2016-11-09 23:37:45
常連コメンテーターの皆さん、資質にはかなり問題があるトランプさんですが、一つ皆さんが喜ぶ可能性もあるのではないでしょうか?

沖縄どころか日本国中の米軍基地が無くなるかもしれないじゃないですか?
あまり現実的では無いかもしれませんけど、もしそうなったら皆さん、大喜びなのでは?

まぁ、なんであれ我が国の安全保障を大いに考えなければならない事は間違いないのでは?
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

海外の話題」カテゴリの最新記事