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観音の里の祈りとくらし展Ⅱ

2016-07-24 19:27:22 | 美術[か]
「観音の里の祈りとくらし展Ⅱ - びわ湖・長浜のホトケたち -」@東京藝術大学大学美術館

 琵琶湖北部の仏像と言うと、化仏も大きくボリュームたっぷりな向源寺の十一面観音立像が好きだけれど、今回は来ていない。

 でも今回はぜひとも見たいと思っていた妙な人が来ている。それは正妙寺の千手千足観音立像。千手観音はもうポピュラーな姿なのでよしとしても、千足って足が1000本あるという設定なのだ。百歩譲っても千本なのだ。正面から見たらもうワジワジした虫っぽいのだ。でもたくさんある手足を外したら、どこの村にも一人は居そうな単なる体格のいい陽気なおじさんなのだ。

 このおじさんを見るために琵琶湖北部まで行くのは距離が遠くてハードル高かったので、近くに来てくれて大助かり。あぁありがたやありがたや! それに周囲をぐるりと回って背中も見られるので一石千鳥なのだ。背中は千手千足が生えているジョイント部の甲冑のような甲羅のようなカバーに見えて益々怪しい。像高42cmなので思ったより小柄なのに存在感ありすぎ。こんなに変なのに重要文化財にも指定文化財にもなっていないというのは残念だ。でも、平安・鎌倉・室町時代などの仏像が多い中、このおじさんだけ江戸時代の生まれとなっている。


 入場したら長浜のパンフレット入りクリアファイルがもれなくもらえる。これはラッキー。クリアファイルには医王寺の十一面観音立像が印刷してある。今回も来ているのだが、この煌びやかな光背や装飾物を取り除いた本体だけが展示されていたので、最初はいったいどこにあるのかわからなかった。これらを含めた50作ほどが館内にゆったりと展示されている。観覧者も割とゆったりしている。会期は8月7日まで。





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