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ネオ・トロピカリア

2008-12-21 00:13:25 | 美術[な]
「ネオ・トロピカリア | ブラジルの創造力」@東京都現代美術館

 あの「洗面器に顔が挟まって取れない」かのようなマレッペ作品《アコースティック・ヘッド》は無造作に床に置いてあった。素材はやっぱり洗面器だった。

 エリオ・オイチシカの《フィルタープロジェクト》は、迷路のような通路を通って行って、最後にドロリとしたトロピカルジュースを飲んだ。作品の中でそんなもんを飲むことは滅多にない。作品の意図はよくわからないが、ジュースはもっとたらふく飲みたい気分だった。

 ホジェリオ・デガキの油彩は遠目で見ると編み物のように見えて面白い。ヴィッキー》という犬と《カボチャ色の耳をしたウサギ》がいた。

 アナ・マリア・タヴァレスの《通風孔》はアニメーションの映像作品で、永遠に続くような無数のらせん階段の映像が、でかいスクリーンでゆっくりと回っていて、見ていると引き込まれそうな不思議な感じがすごくよかった。

 リジア・パペの作品は、床から天井に向かって細い線が何本も伸びていて、線が交錯した空間が立体状に見えて、きれいだった。

 最後はエルネスト・ネトの《リキッド・フィンガー・タッチ》という巨大なインスタレーションが、3階から地下までの19mの吹き抜け空間に展開している。白い布の中にそば殻の粒が入っているそうだが、布が重みでぶら~りとぶらさがっている下で、観客が横たわって上を見上げる。下から見上げると、腸のような内臓のような布の造形と、重みでぶら下がった丸い布なんか、巨大なタマキンのようだ。あ、そうじゃなくて、巨大なタ●●ンのようだ。とりあえず伏字にしておこう。まあそんな巨大な●マキ●の下でのんびり横たわっていると眠ってしまいそうなアンニュイな午後のタマキンであった。

 そのあとは常設展で、ヤノベケンジの《ロッキング・マンモス》を見た。自分の乗っていたハイエースを分解して組み立てたというハードな立体作品で、マンモスの背中に《M・ザ・ナイト》が跨っていて、なんとなくかっこよかった。

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