goo blog サービス終了のお知らせ 

ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

追憶の羅馬展

2009-02-22 23:19:34 | 美術[た]
 ややいい天気の六本木の、悲しいほど人のいないアークヒルズを通って、マッタリとしたほうの美術館に行ってみた。

「追憶の羅馬展」@大倉集古館

 1930年にローマで開催された日本美術の展覧会に出品された、明治、大正、昭和初期の作品を展示していた。前田青邨の「洞窟の頼朝」というのがあって、そういえば山口晃が「洞穴の頼朝」ってのを描いてたなぁ、と思いながら見た。レイアウトは全然違うが、青邨のは、頼朝を囲むように従者が座っていて、4人が同じ方向を向いている。その4人がみんなハードゲイっぽい顔つきをしていたので、ちょっと笑った。

 大倉集古館には、ちゃんとした普賢菩薩騎象像が置いてある。妙心寺展にあった貧乏臭いフゲンボサツと座布団みたいなゾウではなくて、ちゃんとした普賢菩薩。ゾウはどっしりとした太い四肢で踏ん張っているし、ゾウの口元はヘラヘラ笑っているような余裕を感じさせる。ゾウの頭らへんは塗装が剥げて、木目が浮き出ていて、3つ目のゾウのようだ。菩薩もちゃんとしていて御利益がありそうだ。

「近代の屏風絵 - 煌めきの空間 -」@泉屋博古館 分館

 通りすがりに泉屋博古館 分館にも寄ってみた。中央ホールでカップのお茶を飲んでから一回り。「二条城行幸図屏風」は、誰が描いたのかわからないが、道に屋内に、やんなるほど沢山の行列や見物の人々が個性豊かに描かれていて、みんななごやか顔をしている。なんかウォーリーを探せ!みたいな雰囲気だ。変な奴はいないかと探してみたが、見つからなかった。←いや、いないじゃろ

 そして中央ホールでカップのお茶を飲んだ。
コメント

TOUCH THE MUSEUMβ

2009-02-16 07:26:49 | 美術[た]
 国立西洋美術館では、「TOUCH THE MUSEUMβ 映像と音でめぐる常設展」というのを日曜日までやっていた。iPod touchで常設展の音声ガイドをする実験デモ。実験だから貸し出しは無料。2006年にはauの携帯電話W41HとニンテンドーDSで同じ常設展の実験デモをやっていたし、bunkamuraのスーパーエッシャー展でもニンテンドーDSが使われていた。

 最新ガジェットのiPod touchは綺麗な液晶で映像も見られて、作品ガイドだけでなく、館長による解説やらル・コルビュジェの美術館建築の紹介やら、展示コーナーにまつわる解説など、盛りだくさんのコンテンツが入っている。また、作品ガイド中に関連作品を比較表示させたりできるのでわかりやすかった。あちこちタッチしてあるだけのコンテンツを見ていたらあっというまに2時間近く経ってしまい、途中でバッテリー残量20パーセントの警告が出た。最後にアンケートに答えて、ミニスケッチブックや美術館の写真などの粗品をもらってきた。コロー展の時にも見た「ナポリの浜の思い出」もあった。好きな作品だけど、今日の音声ガイドには含まれていなかった。
コメント

チャロー!インディア/金/束芋

2009-01-11 02:45:42 | 美術[た]
「チャロー!インディア インド美術の新時代」@森美術館

 インドのアーティストの作品を展示している。あまり期待してなかったけど、意外にちゃんとしていて、見ごたえもあって面白かった。音声ガイドは無料で借りられる。

 いちばんハマったのはシルパ・グプタの映像作品。白いスクリーンに客のシルエットが映り、そのうち上からでかいゴミのシルエットが落ちてくる。そのゴミがどんどん自分のシルエットにひっついてゆくというコンピュータ映像で、だんだんゴミで体が重くなってくるような気分がする。ひっついたゴミを手で持ち上げたり動かしたりできるけれど、どんなに振り払っても取れない。そんなことをしているうちにスクリーン一面がゴミに埋まってゆく。自分もゴミに埋まってゆく。これは笑っちゃうよ。

 N・S・ハルシャは、会場の監視員が座る椅子と作品を組み合わせるという反則技に出た。いつもは監視しているバイトのおねいちゃんが逆に、じっくり見られるハメに陥ってしまった。椅子の作品は会場内に10個あるのだが、おねいちゃんがしっかり座っている椅子は2つくらいしかなくて、あとはおにいちゃんが座っていたり、誰も座ってなかったり。でも実際、人が座っていると、じっくりと椅子の作品を見るのも気が引けるというか、なんというか、見る方も見られる方も妙な気分である。


「ゴールド展 その輝きのすべて」@森アーツセンターギャラリー

 見るつもりはなかったけど、チャローと抱き合わせでプラス500円で見られるというので、見ることにした。1/25まで。「金」にまつわる品々が絢爛豪華に展示されている。金の元素記号「AU」はラテン語で「光り輝く曙:aurumの略」だそうで、会場中がきんきんしている。ゴールデングローブ賞、オスカー賞、エミー賞、グラミー賞のトロフィーとか30kgの巨大金塊とか、もう、金持ち一万尺である。30ミクロンの純金の布を使ったランプシェードが綺麗だった。


「束芋 ハウス」@ギャラリー小柳

 2/14まで。ドローイング作品10点ほどと「dolefullhouse」というアニメ作品が上映されている。この「dolefullhouse」は束芋DVD「imo-la」にインタビューを交えた映像として入っている。「ドールハウス」に家具を置いてゆく手が痒いねん。で、タコがおんねん。タコが痒いねん。んでな、ドールハウスが痒いねん。
コメント

デザイン・フェスタ vol.28

2008-11-09 20:43:46 | 美術[た]
「デザインフェスタvol.28」@東京ビッグサイト

 2年前のvol.24の時にも行ったが、今度は1階と4階が会場になって、ますますぐったりするお祭りになっていた。

・文字屋 沈強作 彩墨書
 「文字屋」でミロっぽい色合いが面白い彩墨書という絵はがきを買った。「風花雪月」と書いてある。11/14~11/29まで銀座書斎倶楽部で「沈強彩墨書画・篆刻展」をやるそうです。

・暗中模索堂:危なげなパロディポスターなど

・霹靂神:山形の学生さん http://hatatagami.ikaduchi.com/

・第N無人居住区:段ボールの街 http://www.larvahouse.com/area_n/

・Papercraft creater こみ:紙でできたロボット http://cute.sh/komi/

・カミカラ:紙のカラクリ http://www.geocities.jp/kamikara1967/
コメント

対決 巨匠たちの日本美術

2008-07-12 23:59:09 | 美術[た]
「対決 巨匠たちの日本美術」@東京国立博物館

 巨匠の作品を勝手に戦わせる企画。あっちの画家よりこっちの画家のが好きだ嫌いだと、多かれ少なかれ、誰でも普通にやっているであろう。それを国立博物館でやってしまおうという企画。似たような作風の作品を見比べられるというのはけっこう面白い。そうするとやはり、あっちはかっこいいなぁ、こっちはいまいちだなぁ、ということになる。

 いちばん気に入ったのは「鶴下絵三十六歌仙和歌巻」 - 俵屋宗達が描いたたくさんの鶴の絵に、本阿弥光悦が文章を書き加えている。光悦の書は、宗達の鶴をよけるでもなく、鶴なんぞどこにある、と言わんばかりに羽ばたく翼の上に文字を躍らせている。達筆すぎて何と書いてあるのかわからないが、羽ばたく鶴と踊る文字のバランスがすごくよかった。

 それから伊藤若冲の「雪中遊禽図」 - 真っ白に雪を被った木の上で、まんまるい目玉で「ボク平気カモ」という顔をしている鴨がかわいかった。

 せっかくなので、展示されていた作品だけで勝手に勝敗を決めてみよう。

  運慶 vs 快慶○ 
 ○雪舟 vs 雪村  
 ○永徳 vs 等伯  
  長次郎 vs 光悦○
 ○宗達 vs 光琳  
 ○仁清 vs 乾山  
  円空 vs 木喰○ 
  大雅 vs 蕪村○
 ○若冲 vs 蕭白  
 ○応挙 vs 芦雪  
 ○歌麿 vs 写楽  
 ○鉄斎 vs 大観  
コメント

大徳川展

2007-11-22 21:29:18 | 美術[た]
大徳川展@東京国立博物館

 平日の午前中にもかかわらず、けっこうな人の入り。平成館は中央階段を挟んで第1、第2会場に分かれている。係員が「第2会場が比較的空いています」という呼びかけでワナを仕掛ける。で、第2会場へ先に行くと、確かに多少は空いている。そのあとで第1会場に入って行く頃には、人の数は倍増、倍増、さらに倍で後悔する事になる。

 徳川幕府の時代に作られたものや使われたものだけでなく、古くから伝わってきて、徳川家が所持していた古代の品物や外国から渡ってきた骨董品みたいなものも展示してある。

 印象に残ったものは、徳川綱吉が書いた「思無邪(おもいよこしまなし)」の文字。たいへんよい心がけだが、字がへたくそに見える。将軍が書いたのでなければ丸めて捨てたであろうと、こっちがよこしまな考えをしてしまう。

 狩野春湖筆「長崎図巻」バテレンな人たちが赤い帽子をかぶって街中をうろついているのが、偽サンタクロースの詐欺集団みたいでおもろい。

 ほぼ純金とかいうキンキラキンの婚礼調度品の数々もすごい。でかい。まぶしい。さすが金持ちである。
コメント

鳥獣戯画が買ってあった!

2007-11-14 22:56:01 | 美術[た]
そういえば、ちょうど10年前の11月16日、京都オフ会の折り、鳥獣戯画扇子を買ったのだったのだったのだった。薄曇りのその日に、建立100年の京都国立博物館で閻魔王の彫像を見た後だった。それから徹夜カラオケで朝までオフ会をしてしまったので、まぶたがギガ超重だったのだったのだった。
コメント

鳥獣戯画がやってきた!

2007-11-12 00:08:46 | 美術[た]
鳥獣戯画がやってきた!@サントリー美術館

 カエルとウサギが相撲を取るという前代未聞の珍事件を描いた絵巻物、鳥獣人物戯画絵巻の展覧会。甲・乙・丙・丁、一挙公開、とかいいながら、前半と後半を前期・後期で展示換え。とはいえ、サントリー美術館だと全部広げるだけのスペースはなさそう。

 その、蛙や兎や猿が立ち上がって、人間っぽく活躍しているのは、甲巻で、いかにもケダモノマンガらしくていい。ふきだしでセリフを付けてもイケそうである。

 乙巻になると、馬や牛、犬、鳥などが出てくるが、ほとんどそのまんまの姿で、「動物の絵」という感じ。後ろのほうには麒麟やら象やらいろいろな動物が描かれる。

 丙巻は、人間が座り込んで、なにやらうだうだやっている絵になる。時折、引っ張りっこしているくらいで、あとはなんだかグダグダと過ごしているだけのような絵であるが、後半になるとまた、猿や蛙が立ち上がる。でも甲巻とはまったく筆遣いが違う。

 最後の丁巻では人間が再登場して、いろいろな営みが躍動感をもって描かれる。でも殴り書きみたいな雑な感じがする。

 作者も年代も異なる4巻がいつのまにかシリーズになってしまったような感じだが、どれも紙の継ぎ目に「高山寺」の朱印が押してある。漫画みたいな「甲巻」、遊びが少ない「乙巻」、散漫な雰囲気の「丙巻」、投げやりな感じの「丁巻」。やっぱり甲巻が好き。蛙、兎、猿は二本足で動き回るのに、鹿、猪、牛などは四足のまま家畜のように描かれている。雀の小藤太絵巻にはスズメまでも着物を着て杖をついたりして擬人化されている。擬人化されるか否かの微妙な線引きが面白い。人間から見れば、猿や兎と同じ大きさになって、兎を投げ飛ばす蛙なんぞはいちばんの出世頭である。そこで一句 「やせ蛙、負けても一切、気にしない」 もう一句 「古池屋、買わず飛び出す、万引き犯」 なんのこっちゃ

 いろんな時代の人々が模倣した鳥獣戯画も展示されている。猿の顔が赤く塗ってあるものや、フルカラーの絵巻など、さまざま。河鍋暁斎の鳥獣戯画などは歯をむき出したモグラのモグちゃんまで出て来て、戯画というよりバケモノ絵だった。室町時代の勝絵絵巻には、巨大なチンポ比べをする男達が描かれている。く、く、くだらねぇ! そして放屁合戦。ろ、ろ、ろくでもねぇ! 室町時代から日本人はアホですねん。
コメント

ダリ回顧展リターンズ

2006-12-05 22:41:07 | 美術[た]
ダリ回顧展@上野の森美術館

 平日の午後で、意外に混んでいなかった。もう一段落したのかな。9月に行った時に図録も絵はがきもフィギュアも買っちゃったので、今回は食い物に走った。「ごまたまご」と「チュッパチャップス」。「ごまたまご」なんてダリ展の紙プレートをくっつけただけで、わざわざダリ展で買わんでもいいようなものだが、ダリ展でもなけりゃ買わないかもしれないので、たまたまたまごがあったから買ったというものである。

 ミヅマアートギャラリーで、山口晃の展覧会「ラグランジュポイント」が始まったので、ちょっと行って、5階で青い顔をした美人の持国天に見とれて、2階でたくさんの兵士に取り巻かれて帰ってきた。

 ときは今  ゴマが舌汁  師走かな
コメント

デザイン・フェスタ vol.24

2006-12-03 23:56:41 | 美術[た]
 東京ビッグサイト「デザインフェスタVol.24」に行ってきた。「GEISAI」と似たような感じだが、表彰式とかいうものが無く、芸能人呼んできたりもしないので、その分、まったりした雰囲気がした。自作ものなら何でもありってことで、コミケみたいなのもあり、フリマまがいなのもあり、ライブステージあり、パフォーマンスあり、焼きたてメロンパンありで、もうあかちゃかごちゃごちゃであった。

スイカの彫刻 http://members2.jcom.home.ne.jp/mzm-silkroad/
粘土の動物 http://25plan.com/
はなみず屋 http://www.asahi-net.or.jp/~sa6s-hsn/
ひげラク商店 http://www.pleasure-p.co.jp/higeraku/index.htm
コメント

ダリ回顧展

2006-09-24 01:24:23 | 美術[た]
ダリ回顧展@上野の森美術館

 日曜美術館展の初日が空いていたので、高を括っていたら、ダリ初日はいきなり行列ができていた。さすがフジテレビの宣伝効果なのか、ダリの人気なのか、太田光の人気なのか。それにしても「私はダリでしょう?」はちょっと短絡すぎて恥ずかしい。国立博物館「仏像」特別展のキャッチコピーは「一木オールスター。百四十余躯 東京に集結!!」「一木にこめられた祈り」である。どーでぇ、かっちょええじゃろが。それに比べて70年前の小学生のおやじギャグみたいなんだから。

 ショップには「さあ買え」とばかりに異常なほど多くのダリ関連グッズが売られていた。作品の前には1mくらい離れて仕切り線が引かれていた。もうちょっと近くで見たい作品もあるのだが。係員が「絵から離れてご覧ください」とあちこちで連呼していた。そんなに叫ばなくても、酔っ払いの終電車でもあるまいし。今回は平面だけで立体作品はひとつもない。よくこれだけ徹底したものだ。

・「パン籠」・・・リアルな細密画がその後のダリを予感させる。普通の静物画なのに、ついつい蟻を探してしまう。
・「ヴォルテールの見えない胸像」・・・わかりやすい二重像で気に入っていて、学生時代にこれを模写して会報の表紙に使ったことがある。
・「原罪」・・・くたびれた靴のかかとが、どうも、描きかけのままに見える。忘れたのだろうか。
・「生きている静物」・・・この不思議なストップ感がすごくいい。
・「無題 エロチックなシーン」・・・あ、これはエロい。
・「新人類の誕生を見つめる地政学の子供」・・・卵(地球)のアメリカから新人類が生まれる図。この卵のフィギュアが売ってたので買ってしまった。諸橋で買いそうになって我慢していたのだが。この塊感がいい。「焼いたベーコンのある自画像」のフィギュアもお手ごろ価格で売ってるが、こっちの絵はそんなに好きじゃない。
・「世界教会会議」最後に高さ3mの大作登場。大空を彩るさまざまなイメージと十字架を持って浮かぶガラ、左下には写真のコラージュかと思えるようなスーパーリアリスティックなダリがキャンバスに向かっている。
「アンダルシアの犬」を上映していた。ビデオ持ってるけど、15分なのでとりあえず見た。嗚呼、また眼を切り裂く。

 いままでに行ったことのあるダリ関連の展覧会の覚え書。
・78/09/08~ ダリ・ピカソ・シャガール展【渋谷東急】
・79/09/21~ 世界の版画展15(サルバドール・ダリ)【新宿伊勢丹】
・82/02/28~ ダリ展【新宿伊勢丹】
・82/07/20~ シュールレアリスムの世界展【日本橋三越】
・84/03/08~ 奇跡のダリ宝石展【東京大丸】
・89/04/29~ スペイン20世紀美術展(ピカソ、ミロ、ダリとその時代)【池袋西武】
・90/09/27~ ガウディとダリの世界展【東京大丸】
・91/10/10~ ダリ展【新宿三越】
・99/06/12~ ダリ展(フロリダのダリ美術館所蔵作品)【新宿三越】
・03/12/04~ 生誕100年記念展 超天才ダリの宇宙【池田20世紀美術館】
・04/04/20~ ダリ生誕100年祭【諸橋近代美術館】
・06/09/23~ ダリ回顧展【上野の森美術館】

 印象に残っているのは91年の新築ピカピカ&今は無き新宿三越美術館、かなり賑わっていた。池田20世紀美術館と諸橋近代美術館では立体作品をいっぱい見られた。ダリのでかい立体の周りをさまよい歩いていると、頭に茹でた頭脳パンを乗せて縄跳びしたくなる。

 高校生の頃の図書館でダリの画集に見入っていた頃が、言うなれば「いちばん最初に行ったひとりダリ展」ということになるのかな。

 フィゲラスのダリ劇場美術館に死ぬまでに一度行ってみたいが、行く前に逝くか、逝く前に行くか、そこはかとなく問題だ。
コメント (4)

トップランナー:束芋

2006-07-23 20:37:47 | 美術[た]
 NHK教育テレビのトップランナーという番組に、束芋が出ていた。
アニメの色づけをするのに、パソコンを使ってフォトショップで、浮世絵から色を拝借しているという技法の話をしていた。すげぇ、目の付け所がしゃーぷだね、ギニョラーだね。

 彼女は理系だったのに勉強しなかったもんで先生から「おめえに行かせる大学はねぇ!」と言われたようで、そのせいで美大に行くことになったから今がある、ということらしい。まったく何が幸いするか、わかったもんじゃない。だからみんな勉強やめよう、というわけではない。偶然そういう人生を選んだのも才能だったのだろう。神の味噌汁。
コメント

束芋展

2006-07-09 22:26:14 | 美術[た]
 原美術館でやってる「ヨロヨロン」束芋(たばいも) 展に行った。2001年の横浜トリエンナーレで、電車の作品「にっぽんの通勤快速」を見て、正面と左右の3面スクリーンでひょうきんなアニメーションが流れていくのが面白いなぁと思ったが、すっきりと忘れていた。友だちに「束芋」を見に行こう、と言われて、なんだ束芋って、と思ったら「あれ」だった。今回は「にっぽんの台所」「公衆便女」などの作品が、やはり3面スクリーンで展開されていた。3面で擬似立体的に見せる表現方法も面白いが、アニメーションの絵も面白い。ビューティフルなイラストではなく、ものすごく胡散臭いものが、コマ撮りのアニメとなってズリズリと這い回る。かなりの毒入りブラックジョークだったり、ツボにはまる阿呆な笑いが随所に見られる。何かを見逃しては損だという強迫観念に駆られて3方向のスクリーンをキョロキョロとさまよい続ける見学者の俺がいた。束芋女は不条理で面白い。

メモ:本名は田端綾子。田端家3姉妹の姉じゃなくて妹だから「たばいも」(。o・)/
コメント