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ざっきばやしはなあるき  

雑記林花或木 Since 2005-01-01 
美術とか映画とかなんとなくぶろぐ 

館長 庵野秀明 特撮博物館

2012-07-23 09:39:21 | 美術[た]
「館長 庵野秀明 特撮博物館 ミニチュアで見る昭和平成の技」@東京都現代美術館


 モスラが倒した東京タワーかた始まって、見たことのない大むかしのSF映画のアイテムやミニチュア宇宙船、戦闘機、回転ドリル、メカゴジラ、日本沈没のジオラマ、マグマ大使、ウルトラマン、etc・・・ もう棺桶に両足突っ込んでいる若くない人たちも再び立ち上がりそうな展示物が目白押し。

 再現された特撮美術倉庫の中には古びた潜水艦やら戦車やらゴジラの足やらが山ほど納まっていて半端なく夢に出そうな極楽園。撮影で使われた昔のミニチュアが時を経てこんなにキラキラしたお宝になるとは思わず、使いまわして壊してしまったものも多数あった。その中で幸運にも生き残った「物」たちがMOTに集合している。

 10分くらいの短編特撮映画「巨神兵東京に現わる」も上映中。CGでなんでもできる現代に、わざわざ特撮のみで撮った映像は迫力満点。撮影風景も映像で流れていて、ビルの壊し方やら爆発のテクニックやらを紹介、やけに楽しそうな撮影クルーの顔がうらやましいぞ。

 500円で音声ガイドを借りてみた。そしたらびっくりくりくり。音声案内ポイントが70箇所もあり、ほぼ全編に渡って解説が付いているという超ヴォリューム。聞きながら見て回ると3時間かかる。清川元夢氏による昭和レトロ調な解説がいい感じ。時間のある人にはお薦め。

 地下に展開する大型ジオラマだけは写真撮影OKとなっている。それに気づかずにデジカメもろともロッカーに預けてしまって冷や汗。幸いと言うかしかたなく、いまいちなスマホのカメラで撮影したけど、それでもじゅうぶん楽しめた。





トーマス・デマンド展

2012-05-28 22:51:42 | 美術[た]
「トーマス・デマンド展」@東京都現代美術館

 この人はフォトグラファーだが、写っているのは、厚紙を使って自作したほぼ実物大の模型、あるいはジオラマといったたぐいの立体物で、それを写真撮影したものを作品とする。その後、せっかく作った模型は壊してしまうという。もったいねぇおばけが出てきそうでマネできない。

 最初は、自作した作品を撮影しておくだけだったのが、いつのまにか逆転してしまい、写真そのものが作品になってしまったのだそうだ。

 写真に写っているものは、ちょっと見ただけでは単なる部屋の写真にしか見えないほど精巧にできている。厚紙で作ったものだと言われて、改めて目を凝らすと、なるほど確かに紙っぽい折れ目が見えたり、材質に違和感を感じたりすることになる。

 トーマス・デマンドが切り取った情景は、単なる景色ではなく、ニュースやYouTubeで流れた写真や映像などをモチーフとしている。たとえば311震災後の福島原発制御室であったり、嵐に襲われたクルーズ船の監視カメラの映像であったり、さまざまなエピソードとともに記憶に残るシーンが使われている。

 映像作品も4点展示されていて、それもやはり紙素材を使用した模型などをストップモーションで撮影したもので、違和感を感じたくて見入ってしまうような面白い作品となっている。

 手作りのフォトグラファーってかっこいいと思った。

東京見仏

2012-04-30 09:15:45 | 美術[た]
 晴天の土曜日、アートテラーとに~さん企画の東京見仏ツアーに参加した。京都、奈良、鎌倉など行っているのに東京の仏像はつい見過ごしてしまい、東京大仏くらいしか見てなかった。お寺が観光地化してないからなんとなく入りづらい気分がしていたこともある。だからこれはいい機会だ。

【護国寺】
富士塚に上ったりうろちょろした後、本堂に行くと偶然御開帳していた如意輪観音も見ることができた。ちょっと離れているので単眼鏡などを用意しておいた方がいいね。ヒコさんに貸してもらった。ジョサイア・コンドルの墓も見に行った。大きな石の家みたいなのを見つけて、「これだこれだ、これに違いない」とか言いながら近づいたら、そうじゃなくてその隣の小ぢんまりした墓のほうだったりして。

【中井出世不動尊】
毎月28日の13時~15時だけしか見られないという円空の不動明王&せんたか童子&こんがら童子、都内で円空仏が見られる所は、個人所有の物を除くと、なんとここだけなのだそうだ。そんなに貴重なものがホントに小さな小さな不動堂にある。

【大圓寺】
江戸三大大火の一つと言われる明和の大火の火元がこの寺だったことで、犠牲者を慰霊するために石仏が作られたとのこと。整然と並べられた小柄で四角い五百羅漢や、品川沖から引き揚げられた、顔がホラーな「とろけ地蔵」などが立ち並ぶ小さなお寺。本堂の中も覗いてみたけれど遠くてよく見えなかった。

【蟠龍寺】
おしろい地蔵のあるお寺。顔におしろいを塗りたくってお参りすると美人になるという摩訶不思議な地蔵さん。ホントに摩訶不思議かどうかは、※個人差があります。

【五百羅漢寺】
以前、職場の関係者のお通夜で来たことがあるが、お通夜に羅漢を見物するわけにもいかず、今回初めての見学。羅漢ひとりひとりにキャッチフレーズが付いている。人として心がけること、慎むことなどの教訓、その中に「勝つ必要のない身になる」(無勝尊者)というのがあった。優雅である。「二番じゃだめなんですか」というレベルではない。もう入賞することも放棄した人生。いいのかそれで? いいのだ! と胸を張って言えるような人になれるものならなってみたいものだ。それから九つの目がある獏王もインパクト強烈。悪夢を吉夢に変えるというが、そのコワイ顔は人を食っちゃいそうだ。

【九品仏浄真寺】
来迎印の印相9種類の阿弥陀如来を安置しているのは、ここと、京都の浄瑠璃寺だけなのだそうだ。。 今回は近くによっては見られなかったので、扉の外から覗いたら青い頭の大柄な阿弥陀如来が見えた。

次の日は、見仏ツアーの余波で、単独行動お寺巡りアゲイン。

【青松寺】
愛宕の高層ビルの狭間に大きな山門がある。そこには東大寺戒壇院の塑像を模した四天王がいる。とてもカラフル。多聞天の細い流し眼は雰囲気似ている。


広目天はギョロっと目ぇ開きすぎて渋さ激減。


象が水をかける誕生釈迦仏もオリエンタルでかわいい。


【魚藍寺】
魚藍坂の小さなお寺に魚売りの女性の服装をした魚藍観音がいる。裾をめくり上げて「しかしてその実態は菩薩なり」と証拠を見せている姿なのだが、扉の外から覗いただけなのであんまりよく見えなかった。本堂の脇には「塩地蔵」なんてのもいて、塩の袋がお供えしてあった。

【長谷寺(ちょうこくじ)】
根津美術館の裏手にある大きなお寺、大本山永平寺別院と書いてある。何よりも大きなのは10mの十一面観音菩薩。奈良・鎌倉と合わせて三大長谷観音と呼ばれたそうだが戦火で焼失、1977年再建で大内青圃という人が楠の一木から作成。大木を運び込んでここで作り上げたそうだ。歴史はないが、その大きさに圧倒、香淳皇后をモデルにしたという女性っぽいやさしい面立ちが個性的。写真も撮り放題。開放的な巨人がこんな都内の真ん中にいたのに、見たのはこれが初めて。

レオナルド・ダ・ヴインチ 美の理想

2012-04-01 23:47:15 | 美術[た]
「レオナルド・ダ・ヴインチ 美の理想」@Bunkamura ザ・ミュージアム

 うすらバカの日、そう今日はえいぷるりふりふりとかゆう日であった。だからというわけではないが、ダ・ヴィンチ展。もちろん100%レオナルド・ダ・ヴィンチというわけではない。ダ・ヴィンチとその周辺、弟子たちやレオナルド派と呼ばれる画家たちの80点。ヴィンチって村の名前だったんだね。ヴィンチ村のレオナルド君の今回の目玉商品は《ほつれ髪の女》という小さな作品。モナリザに通じるような優しげな微笑み、毛筆の文字のように黒々とのたうちまわるほつれ髪が印象的。

 そしてあのモナリザが来た! モナリザがたくさん来た!

目元がちょっと違う感じの 《エッキングのモナ・リザ》

ふっくらしちゃった作者不詳の 《モナ・リザ》

若い頃の 《アイルワースのモナ・リザ》

口が小さいけど良く似ているアンブロワーズ・デュボアの 《モナ・リザ》

日焼けした顔の 《ヴァッラルディ家のモナ・リザ》

アヒル口でこれから冗談を言いますという顔のガスパーレ・センシの 《美しきモナ・リザ》

おちょぼ口のシャルル・ラングロワの 《ミュンヘンのモナ・リザ》

版画だからって逆向きだろというエドゥアルト・クレーメンス・ヘヒナーの 《ミュンヘンのモナ・リザ》

口角上げすぎなピエール・ブイヨンの 《モナ・リザ》

ややアンニュイなルイジ・カラマッタの 《リザ・ジョコンダ》

モナリザ来すぎである。その中でもアイルワースの若作りなモナ・リザがやっぱりいいかも。


ザ・タワー

2012-02-27 22:47:57 | 美術[た]
「ザ・タワー ~都市と塔のものがたり~」@江戸東京博物館

 スカイツリー完成記念でタワー展、安易な企画だなぁと思っていたが、行ってみると予想外に面白い。もともと塔に限らず巨大建築は好きなのでなおさらである。バベルの塔から始まって、エッフェル塔、通天閣、東京タワーなどの建築にまつわる計画やエピソードなどを、設計図や写真、絵画などで解説。

 江戸博にも模型が建っている「浅草公園凌雲閣」関東大震災で壊れる前に上ってみたかった。凌雲閣は知っていたが、浅草公園にハリボテの富士山が作られて、見物人が上って景色を楽しんだなんて話は知らなかった。初代通天閣は凱旋門とエッフェル塔を上下にひっつけたデザインで、まるで某パクリ国家みたいなものだったようだ。

 建設当時は「パリの恥」とまで揶揄されたエッフェル塔、万博が終わってから、残すか壊すか改造するかという選択に迫られて、結果としてそのまま残ったが、この時の改造計画、改造案の絵や設計図がいろいろ展示してあって、ここはお笑いコーナーとなっている。エッフェル塔をまるごと覆っちゃう案や、なんか余分な土台や出っ張りが追加されて合体ロボ登場! もう笑うしかない。

 常設展示室には太陽の塔の黄色い顔がちょこんと置かれている。これは鉄製だが、大阪の塔はステンレス製の顔に付け替えられている。直径11mはけっこうデカい。幸い常設展示室には入り口の橋があるので、橋の上から心行くまで見物することができる。

土偶で奇遇なブラアキラ

2012-01-09 00:32:11 | 美術[た]
 東京国立博物館へ初もうで、「北京故宮博物院200選」をやってはいるが、噂ではかなりの行列ということで、本館常設展のみ、ちょろっと観覧。尾形光琳の風神雷神図屏風や雪舟の秋冬山水図などの有名な作品やら真っ赤な顔の愛染明王なども出ていた。

 入り口で知り合いのm子さんにばったり遭遇。ふたりとも最大の目的は、遮光器土偶ストラップ。開館140周年記念プレゼントとして2日から9日まで毎日先着1400名がもらえるということで、いい大人が正月から妙なストラップ欲しさに朝っぱら9:15頃入場した。どうやらこの土偶は3月からカプセルフィギュアとして売るものらしい。その際にはひもが付かずに飾り台が付くようだ。

 そのあとはm子さんともども、ブラアキラ品川増便に参加。大木戸跡、泉岳寺赤穂義士記念館から始まって東海道、品川宿をブラブラ南下。新馬場近辺まであちこち彷徨って品川神社の富士山で解散。季節柄、寒いんだけど天気が良くて、陽のあたる場所はポカポカいい気分。ひなたから動きたくなくなる病になりがちな冬のホリディであった。

 今回は増便だが前回の品川便では鈴ケ森刑場跡にも行ったようで、某アキラさんがいやな予感がすると思いながらいやいや行ったらそこだけ雨に降られたと言って嘆いていた。いやいや行ったくらいなので増便ではそこまで行かなかったのだ。なかなか不思議な某アキラさんなのである。

TAROLOVE展

2011-10-29 22:46:32 | 美術[た]
「TAROLOVE展 岡本太郎と14人の遺伝子」@西武渋谷店

 岡本太郎中毒のアーティストが集まったらしい展覧会が11月6日まで渋谷の西武百貨店で開催されている。

 太郎の河童に立ち向かう鴻池朋子のオオカミ。大西康明の光と糸のインスタレーションはずっと見てると海底の糸ミミズ畑みたいで微妙にキモイ。ジパング展で見てからずぅっとまつ毛に焼きついている上田順平の奇妙な陶器《ウラシマピーターパン》。わけわかんない油彩を展示している会田誠、

 そして「山愚痴屋澱エンナーレ」を懲りずにしれっと開催しちゃっている山口晃。そこには意味不明な作品やらプラナリアやら、近所迷惑な騒がしい作品が陳列されている。

 特設会場以外にもA館、B館の数箇所にも、無料で見られる作品がちょこまかと展開されている。チームラボの映像作品《生命は生命の力で生きている》がけっこうきれいで好き。

所沢ビエンナーレ引込線

2011-08-27 22:40:16 | 美術[た]
所沢ビエンナーレ美術展2011 引込線

 前回は行けなかったのだが、行った人の写真を見ると、鉄道の旧工場を使ったマニアックな雰囲気が印象深かったので、今回行ってみた。するとどうでしょう、その車両工場は諸般の事情で借りることができなかったようで、今年の会場は、所沢市生涯学習推進センターと旧所沢市立第2学校給食センターの二か所に変わっていた。車両工場が見られないのは残念。この美術展は入場無料。

 まず、生涯学習センターの体育館に入ってみた。初日の開幕早々だからかどうなのか、だだっ広い体育館が閑散としていてちょっと淋しい雰囲気。次にそこから徒歩15分くらいの旧給食センターに向かう。広大な車両工場とは比較にならないが、怪しげな装置が立ち並ぶ給食センターというのも割とイケてる会場かも。そのかわり、普段見慣れない装置がいろいろあるので、アート作品なのか給食装置なのか判断が難しそうな作品もちらほら。

 給食センターは、いい雰囲気を持っているので、狭いけれど会場はここだけにしてもよかったかもしれない。体育館も会場としたことで特色が平坦になってしまっているような気もする。すっかり「引込線」じゃなくなってしまった美術展、今日は涼しかったが、会場は二か所とも空調が効いていないので、やたら暑い日だったらモワッとして見るのも辛そう。熱中症にならないように水やタオルを用意しておいたほうがいいかも。

旧給食センターの目印


釜は作品ではない。後ろに見える白いのがアーティスト前野智彦さんの作品《無人/島》



 せっかく所沢に来たのだから、会場の目の前にある所沢航空発祥記念館に寄ってみた。公園はやたら広いし、展示館には飛行機やヘリコプターがいっぱいぶら下がっているし、航空公園駅前にはYS11旅客機がちょこんと置いてあった。

C-46中型輸送機(天馬)


航空公園駅前のプロペラ機YS11



東海道・クレマチスの丘

2011-08-25 21:52:54 | 美術[た]
 実家から30分、富士山の麓にある美術館で8月30日まで東海道関連の展覧会をやっている。

「東海道五十三次 - 広重から現代作家まで -」@ベルナール・ビュフェ美術館

 広重の五十三次が55点、棟方志功の五十三次が67点、水木しげるの五十三次が8点、奈良美智の五十三次が16点。奈良美智は自分のキャラで遊んじゃったという雰囲気のゆるい作品。水木しげるは日本橋、戸塚、平塚、小田原、丸子、庄野、御油、京都の8点で、ゲゲゲのお馴染み妖怪が登場する。木彫と摺りはアダチ版画研究所による本格的版画。「日本橋」を渡ってくる鬼太郎の行列、「京師」出迎えの妖怪でぎっしりの三条大橋をバックに鬼太郎と目玉やじおのどアップ、「御油」の旅館の前では、鬼太郎が客引き妖怪に首が閉まるほど荷物を引っ張られている原画に忠実な妖怪道。宿の中で客の足をなめている妖怪「嘗め女」、黄色い着物で男を物色しているのは妖怪「じょろうぐも」こりゃ楽しい。


「東海道 新風景 ― 山口晃と竹和征」@ヴァンジ彫刻庭園美術館

 平素は静岡がんセンターに展示されている、山口晃「階段遊楽園」。縦91cm、横290cmの大きな作品。どこの階段なのかわからないが、ゆったりした白い階段の左右に展開する新旧混合の山愚痴ワールドが展開する楽しい作品。「へび女」なんて看板も掛っていて舞台裏も丸見え。がんセンターに行けばいつでも見られるのだが、がんセンターなんてやたら行かないし、行かなくて済むなら行きたくない場所なので、ここで見られるのは精神的に貴重なチャンスでもある。三島の街中をスケッチした三島名所の絵が十数点。名所と言っても名所じゃないペンペン。「何でもない景」とか「長泉歩道橋」とか「東レ工場外階段」とか名所というより迷所である。とはいえ作風はきっちりしたいつもの山口晃。「富士見の椅子」というインスタレーション作品もあるのだが、床に見立て富士が見える、とかなんとか書いてあって、まさか富士ってソレのことか山口くん?

タグチ・アートコレクション

2011-07-25 22:57:05 | 美術[た]
「タグチ・アートコレクション GLOBAL NEW ART」@損保ジャパン東郷青児美術館美術館

 現代アートを蒐集している田口弘氏のコレクションを展示。田口氏が現代アートを集め始めたきっかけはキース・へリングだったとか。ヴィック・ムニーズの、パンチ穴のかけらで描いたセザンヌやおもちゃで描いた自画像などが面白い。

 奈良美智の《ANYMORE FOR ANYMORE》、両側に例の顔がある大きなまるまっちぃ陶芸作品、なんかキモいのだが、変に存在感のある物体。そのくせ何の役にも立ちそうもない。うちにあったらさぞや邪魔だろうな。

 照屋勇賢の紙袋、《告知-森(ティファニー)》と《告知-森(ラルフローレン)》の2作。ラルフローレンのほうは黒い袋に金色のブランド名がついているので、金色の花が咲いたようなゴージャスな切り紙ツリーがすばらしい。

 ひさしぶりに来たら、もったいぶったゴッホのひまわり部屋が取り払われて、ゴッホ、セザンヌ、ゴーギャンが普通に展示してあった。それからミュージアムショップが広くなった。何か買いたくなりそうないい感じのショップに変身。

高嶺格 展

2011-01-24 23:02:51 | 美術[た]
「高嶺格(タカミネタダス):とおくてよくみえない」@横浜美術館

 一部屋使った大きなインスタレーション《A Big Blow-job》は、「とおくてよくみえない」というより「暗くてよくみえない」状態が表現されていて、ホントに暗くてよくみえない。《God Bless America》はMOTで見たことがあるが、粘土で顔を作って行く映像作品で、コミカルな動きが楽しい。他にもいろいろ展示されているが、近くてもよくわからない。小谷元彦展か曽根裕展のチケットを提示すれば200円引きになる。


小谷元彦(オダニモトヒコ)展と曽根裕(ソネユタカ)展は先週見た。

「小谷元彦展 幽体の知覚」@森美術館

 上下に流れる映像で浮遊感や落下感を感じる《インフェルノ》が面白い。いろいろあってけっこう見ごたえがあった。

「曽根裕 Perfect Moment」@東京オペラシティアートギャラリー

 大理石を彫った観覧車とかマンハッタンとか贅沢だが、こちらはちょっと展示作品数が少ないなぁ。

テオ・ヤンセン展

2011-01-10 21:28:57 | 美術[た]
テオ・ヤンセン展~生命の創造~@日本科学未来館

 何度かテレビで見て前から気になっていた、プラスチックチューブで作られた可動物体。いかにも古代生物のように、もにょもにょもにょもにょもにょもにょと動くさまはホントに生きているように見える。1時間おきにデモンストレーションがあり、ビーチアニマルが羽根を動かしたり歩いたりするところを見ることができる。こんな変なものを20年も作り続けているテオ・ヤンセンという人も変わっているが、きっと楽しい人生なのだろうなぁと思うのであった。

スプツニ子、正阿弥勝義、ゴッホ、蔦屋重三郎

2010-11-23 19:31:30 | 美術[た]
1泊2日で上京して展覧会を消化してきた。

(1)「東京アートミーティング トランスフォーメーション」@東京都現代美術館   

 スプツニ子《寿司ボーグ☆ユカリ》・・・・・・・・・・その他わけわからんモンがいろいろ。


(2)「幕末・明治の超絶技巧 清水三年坂美術館コレクションを中心に」@泉屋博古館分館

 正阿弥勝義《群鶏図香炉》のニワトリ版とカマキリ版がめずらしく並んで展示してあった。


(3)「ゴッホ展 没後120年」@国立新美術館
   
 月曜の朝一でもけっこう混んでて、出る頃は行列ができていた。恐るべしごほごほ。《アルルの寝室》をリアルに再現、黄色い枕、敷布団に赤い掛け布団、オムライスみたいなベッドに寝てみたい。



(4)「歌麿・写楽の仕掛け人 その名は蔦屋重三郎」@サントリー美術館
   
 ワイルドな黒線に縁取られた赤い装束が印象的な、歌麿の肉筆画《女達磨図》がお気に入り。6期に別れた微妙な展示替えがある。展覧会協賛はTSUTAYAだそうで、さすがだ! とはいえ、Tポイントはつかないよ。

トレンツ・リャド原画展

2010-11-17 08:32:44 | 美術[た]
トレンツ・リャド原画展

 御殿場のミュゼオ御殿場で、ホアキン・トレンツ・リャド原画展をやっている。原画十数点とシルクスクリーン30点ほどを展示。

 リャドは好きな画家なので、なんでわざわざ人里離れた御殿場でやるのだろう?と思ったが、どうやら併設しているレストランの店長と、青山のガレリア・プロバの社長が知り合いのようなので、じゃあここでやろうということになったに違いない。たぶん

 ミュゼオ御殿場は、元はフェラーリ美術館があった建物で、この展覧会が終わった後は何になるのかわからないという曖昧な場所になっている。

東大寺大仏展

2010-10-09 18:33:43 | 美術[た]
光明皇后1250年御遠忌記念 東大寺大仏-天平の至宝-@東京国立博物館

 予定通り巨大な盧舎那仏は歩いて来ていないが、代わりに大仏殿の前に立っている4.6mの《八角燈籠》が歩いてきた。2.6mの大仏の右手の模型もラウンジに置いてある。

 逆に小さいほうでは、《誕生釈迦仏立像》。お釈迦様が生まれてすぐに「天上天下やぁこんにちは!」と言ったとかいうあれである。小さいといっても高さ47cmはかなり大きくて、普通は10cmくらいなのだそうだ。そういうわけで10cmの誕生釈迦仏立像のフィギュアを買ってきた。これに甘茶をかけて祝うらしいが、甘茶はない。そういえば小豆島大観音の展望室入り口にも誕生釈迦仏があって甘茶をかけろと書いてあったので、ひしゃくでかけてきた。


 それからアフロ阿弥陀アゲイン! 五劫院の《五劫思惟阿弥陀如来座像》が来た。7月には三井記念美術館で、東大寺勧進所の《五劫思惟阿弥陀如来座像》を見た。4ヶ月の間に、奈良でなくて東京で両方見るとは思わなかった。東大寺の方は合掌している。五劫院のほうが顔がデカいし、たもとも含めて身体がでろっと大きい感じ。かぶりもの、じゃなくて頭髪はどちらもだいたい同じ雰囲気。五劫もの長い間座って考え続けていたわりに、どちらも栄養たっぷりな顔をしている。


 快慶 作《僧形八幡神座像》は僧侶ではなく神様だが、カラフルな衣装や肌色に着色された顔、真っ赤な唇、つるつるした頭が、リアルに生き生きとして、今にも喋り出しそうな雰囲気が印象的で、これ自体がまるで海洋堂フィギュアのようだ。

 大きなものはあるが、出展数が少ないので、薬師寺展の時みたいに、広い通路を作ったり、バーチャル映像の大スクリーンで贅沢に一室使ったりして、展示レイアウトに苦労したような展覧会だった。