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SENgoKU anD VISIon -乱世を追う-

1504 石川県立美術館 百万石の名宝

今回からは金沢シリーズ
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石川県立美術館
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加賀前田家 百万石の名宝 -尊經閣文庫の名品を中心に-
期間:4月24日(金)~6月7日(日) 
「加賀藩前田家が収集し、公益財団法人前田育徳会が管理する国宝15点、重要文化財35点を含む役130点の美術工芸や文書典籍の名品を一挙公開します。」(公式より)
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前田利家所用 刺繍菊鍾馗図陣羽織 
前に菊花、後に鍾馗を刺繍した陣羽織で利家の正室・芳春院(まつ)のお手製とされる。
天正十三年(1585)越中の佐々成政を攻める羽柴秀吉を松任に出迎えた利家が着用していたと伝える。
前田利家所用 鍾馗図幟  
縦3m62cm横1m63cmと長大な幟旗で、鍾馗図は狩野永徳筆とされる。
天正十二年(1584)佐々成政との末森合戦で利家が使用し、戦功のあった奥村永福に恩賞として与えた。
太刀 銘 光世作(名物大典太) 附・革包太刀拵
国宝。平安後期、筑後三池の刀工・典太光世の作。「天下五剣」のひとつで足利尊氏以来、足利将軍家に伝来した。
足利義昭より豊臣秀吉へ譲られ、秀吉から前田利家へ与えられた。
附属の革包太刀拵は茶色の皺革包で萌黄の糸巻きが施されており、前田利常が本阿弥光甫に作らせたとされています。
刀 無銘 正宗(名物太郎作正宗)
国宝。相模の刀工・五郎入道正宗の作。
三河・刈谷城主水野信元が所持し、その子・水野太郎作正重に伝わった。名称はこの正重が所持していた所から付けられている。その後正重から徳川秀忠へ献上され、徳川家光より養女・大姫が前田光高へ輿入れの際に引出物として下賜された。
刀 無銘 義弘(名物富田郷)
国宝。南北朝時代の刀工・郷義弘の作。
信長・秀吉の家臣であった富田一白が所持した事から富田郷と呼ばれる。
その後に堀秀政が金16枚で購入し秀吉に献じたとされる。秀吉より一時期甥の秀次へ渡っていたが、後に秀吉の下へ戻り、秀吉の死後に遺品として前田利長へ下賜された。
後水尾天皇御宸翰 忍 
「忍」の一字を大字で書いた一幅。後水尾天皇はこの一字を好んで書いたようで京の実相院や修学院離宮などにも遺されている。
こちらは後水尾天皇より前田利常に贈られたもので、徳川幕府よりの様々な圧力を受けた両者の心情を表しているように見受けられます。
龍虎図 狩野探幽筆
水墨により竜虎の対峙を描いた作品。十分な余白をとりながら様々な技法を駆使し龍と虎が相対する場面を法眼時代の探幽は巧みに表現しています。
前田利常書状  小堀遠州勘返
卯月二十四日付。利常の茶の湯に関する問いに、遠州が返答を直接書き込んで返した書状。
この書状以外にも茶の湯に関する利常と遠州のやり取りが複数伝わっており、遠州を信頼する利常の姿がみられます。
大井戸茶碗 銘 福嶋
大名物。胴部に轆轤目が走り、全体は穏やかな形の大井戸茶碗。福嶋正則が所持したことから銘が付く。
「井戸茶碗 福嶋」と前田利常が箱書きをしている。

この他、前田利家の甲冑や利長の兜、茄子茶入 銘 富士(附:利休茶約)、雪舟筆の四季花鳥図屏風、一休墨蹟、松花堂昭乗筆の葡萄図等々前田家伝来の名品が拝見できました。
特に大典太以下の国宝三振が揃って展示されたのは39年振り!との事で眼福でした。
 
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