どんまい

いろいろあるけれど、それでいい。

黒いダイヤモンドと新しいダイヤモンド

2007年09月26日 | movie
俺は小学校3年生まで学校のストーブは石炭だった。
日直は、体育館に石炭を取りに行く。
スコップで、バケツ一杯に石炭を入れ、2人で運ぶ。

小学校4年生の時に、新校舎になるのだが、
「どんな教室が良い?」と先生に聞かれて、
「教室が野球場だったら良いです。なんなら、裸足で入れるのが良いですね」と、
一人、「なかなか良いアイディアだ。これは良いアイディアだ」と思っていたが、
当たり前のように採用はされていない。

石炭は、「黒いダイヤモンド」と言われる。
石炭が全盛期だった頃は、好景気をもたらしたことから、そう呼ばれたらしい。

石炭を掘るのは、暗い穴の中で、死ぬかもしれない状況下での仕事。
ガス爆発や落盤が起こり、ちょっと調べたところでも、
1回の事故で、数100人の人々が死んでいる。

俺が生まれる10数年前、昭和40年代から石炭は、衰退の一途を辿る。
数十年間、命がけで働いていた人々が、その衰退と共に解雇される。

子どもの時の記憶は、おぼろ気な記憶で、
石炭にまつわる、どんな話を聞いたかも忘れた。

何十年と命がけの状況下で働いてきて解雇。

働くようになった今の俺の方が、子どもの時より想像しやすい。
時間がたって理解できることもある。


昭和40年。
福島県いわき市。

黒いダイヤモンドに代わる新しいダイヤモンド。
常磐ハワイアンセンターのダンサーの女性達。

「フラガール」という映画を観た。
ハワイアンセンターができるまでの話。

福島県にハワイアンセンターのようなものがあるという話は、
映画になる前に聞いていた気がする。

ただ、プール授業の自由時間には、
我先にプールから上がり、
ひなたぼっこばかりをしていた俺にとっては、
なんら興味もわかない話だったから、おぼろ気。

この「フラガール」、おもろいよ。
光と影があるのが良い。

炭坑が衰退すると共に、解雇された人達のことを想像し、
すさんだ状況の中で、フラダンスが周りの人達に受け入れられる難しさを想像し、
そんな中で、夢をもった女性達がいたのを知った。


俺は、2時間じっとしていられないという理由から、
ほとんど映画を観ないけれど、
たまあには映画も良い。
パワーをもらえる。


フラダンスに手話的要素があるということも初めて知った。
俺がいつかハワイに行く時には、そんな視点からもフラダンスを踊りたい。