碧き地平線の記憶

この小さき世界の中で

野良犬の、両切りのジタン・・・

2010-10-24 17:18:05 | Weblog
「十代の頃、僕は写真学生で大阪にいた。大阪駅前の丸ビルの工事が始まって日々、ビルが高くなっていくのを寮の窓からタバコを吹かしながらボ~っと眺めていた。  吸っていたのは、いつも両切りのゴロワーズかジタン。フランスタバコ独特の香りで周りの人には、ずいぶん嫌な匂いだったと思う。  そしていつも聴いていたのはデビューしたての、ブルース・スプリングスティーンやミッシェル・ポルナレフ。   昼は授業で毎日カメラをぶら下げ、大阪の街を歩きまわり、夜は寮の連中と他愛のないおしゃべり、たまに写真についての口論。何の心配や不安の無い日々・・・。 先日、行きつけのコーヒー屋で来店客の一人が、ポケットからジタンを出してカウンターの上に置いたのを見て、ふと当時を思い出した。  でもそのジタンは、きちんとフィルターの付いた、健康に・・・が書いてるパッケージ。   
昔の両切りのジタンを、ぼ~っと、くゆらせ、痩せた野良犬の様な昔の自分が、
今の自分を見たらどう言うのだろう?
明日、両切りジタンを捜して買ってみようか・・・」

これは、2007年12月10日に書いたモノです。
あれから、もうすぐ3年・・・  
皆さんも、3年という歳月の時間が流れ去り、今、どう変わったでしょう?

飢えた目だけは、無くしたくありません。

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