碧き地平線の記憶

この小さき世界の中で

野田首相所信表明演説と、「宣戦布告」

2011-09-13 20:47:31 | Weblog
「そんなはずはありませんよ、絶対に。あの音を捉えたのは、アルファーホテル、
つまり若狭湾沖、日本の領海内だったんですよ」
「自衛隊はとうてい出れない。警察が逃げたら、この国で誰が治安を守るんだ」
「何を躊躇しているんだ。射殺しかないだろうが!オマエがしっかりしないと大勢の隊員どころか、
原発が攻撃されて何人もの住民を殺すことになるんだぞ」
「見ていろ、絶対に警察力だけじゃ対応できないぞ。これは戦争なんだ。
シャブ中を逮捕するようなレベルとは違うんだからな」
「理由は何ですか!警察庁からの指示ですか!」「もっと上からだ。オレもずっと必死に抵抗してたんだ」
「後世の政治家たちはどう評価するだろうか。答えはすでに分かっている。
不幸な時代があったと歴史の教科書に記されるだろう。そして無力で不幸な総理大臣がいたと」
「ただ一言申し上げたいのは、この会議は総理の意向というより各省庁の
大臣に対して行った命令だということです。大臣は全員、総理の意向に賛成している。分かっていますね」

                          麻生 幾 「宣戦布告」より。

★1998年、発表の、麻生 幾の小説だが、これを読むと本当に恐怖を覚える。

今日、野田首相の所信表明演説があったが、なんの経験も知識も無い大臣が、
次から次に、日替わりランチのように入れ替わり就任し、権限を与えられる。
実際は、官僚、次官、実務方等が、指示して行わせてはいるのだろうが、法的な権力は持つ。それが恐ろしい。
大国間の全面戦争はないだろうが(そうあってほしい)オウムのような局地的テロや
潜入、撹乱、破壊工作は、これからも起こりうるだろう。
その時に、はたしてこの国民、国土を真剣に、護ろうとする、護れる、今回の首相、閣僚なのだろうか?
(東日本の原発の爆破では、迅速な対処、対応も、何一つ、一切出来なかった。)
我々、国民は、いったいどうやって、自分達の身を護ればいいのか?