
五目焼飯 830円
豊味軒 島根県益田市駅前町19-12
関東の人間には馴染みが希薄であろう山陰地方の島根県、それも比較的なじみがある出雲ではなく石州にやってきた。
石見空港に降り立ち、タクシーで益田市街へ。
ここもまた地方の小都市の通例だが活気はあまりない。
お昼どきなのでJR益田駅近くの繁華街をそぞろ歩いて豊味軒というお店を見つけた。
「豊味軒」の店名と、その上下にあしらわれた雷文の意匠は壁面から浮き上がった3D仕様である。
この凝ったエクステリアのデザインがいにしえの栄華を今に伝えるというか、もうこのお店が気になって仕方なくなって思い切って入ってみた。
店内はビニール貼りのソファが並ぶ昔の喫茶店風で、外観に負けず劣らずのリアルなレトロ感に満ちている。
外を歩く人はまばらなのに、このお店はお客さんでそこそこ賑わっていて地元の人から支持されている様子がわかる。
壁に貼られたJRのカレンダーが旧国鉄時代のデザインなのもレトロ感を助長しており、すっかり感心してしまった。
かつて国鉄の駅にはこのデザインのカレンダーが必ず貼ってありました
白い部分の文字が「日本国有鉄道 JAPANESE NATIONAL RAILWAYS」となっていました
お品書きをみても関東地方の大衆中華店のそれとはひと味もふた味も違い、興味の尽きることがない。
西日本ではチャーハンはヤキメシと表現されることが多く、その五目焼飯をたのんでみたら想像の斜め上をいく奇抜な品が運ばれてきたのでした。
大盛りのヤキメシの上に分厚い焼豚が3枚と真ん中には目玉焼きが乗っているし、スープのほかに謎のタレが添えられている。
混んできたのでタレの存在理由は聞きそびれてしまったけど、焼豚はあまり味がついていないから、つけて食べると解釈してバクバクといただいた。
シンプルな味付けの焼飯はパラパラの食感でうまい。
けれど、ボリュームがすごいので少々飽きてきたところでこのタレをまぶすと、またおいしくいただけるという寸法でもある。
益田市のレトロなお店で満腹、満足。
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