卒業式の前にはアルバムにメッセージを書いてもらうため、多くの生徒が校長室を訪れていた。普段は柔和な笑顔を持つ校長先生。しかし、この男、元教え子にはえげつない裏の顔を晒していたのである。
埼玉県川口市立川口高等学校校長・市川和夫(56)が逮捕されたのは、8日、卒業式を済ませた直後だった。右の写真は10日の送検時の様子だ。カメラを向けると、警察官がすぐさま、顔が写らないように市川を庇った。この市川の容疑は、20代の女性に対する「脅迫」、6年前、埼玉県内の女子高に教頭として勤務していた際、当時まだ高校2年生だった彼女に近づき、昨年まで不倫関係を続けていたという。
「昨年3月、2人の関係が悪化した」
と、説明するのは、捜査関係者。
「彼女は他の若い男性に気持ちが移ったのですが、市川は校長としての権限や人脈を使って、その男性の連絡先や素性を調べ上げた。そして、自分と復縁しなければ、交際していたときに撮影した、わいせつな写真を相手に送りつける、と100通近くのメールで脅し、執拗に電話も掛けていたのです」
そのメールのほとんどが校長室の公用パソコンから送られたものだった。
「被害女性は市川のストーカー行為で精神的に追い込まれ、昨年末、自殺を図りました。幸い未遂に終わり、今年1月、警察に被害届けを出しました」(同)
市川は78年に結婚。現在は妻の母親も含めて3人暮らし。生徒の相談にもよく乗る先生として評判も良かった。
06年には上尾所で痴漢を捕らえ、「お手柄校長」と報道されてもいる。しかし、学校に捜査員が踏み込み、逮捕されたことで市川は今までの人生から転落した。常識を失った人間が行き着く当然の「結末」だった。
週刊新潮08年3月20日号
埼玉県川口市立川口高等学校校長・市川和夫(56)が逮捕されたのは、8日、卒業式を済ませた直後だった。右の写真は10日の送検時の様子だ。カメラを向けると、警察官がすぐさま、顔が写らないように市川を庇った。この市川の容疑は、20代の女性に対する「脅迫」、6年前、埼玉県内の女子高に教頭として勤務していた際、当時まだ高校2年生だった彼女に近づき、昨年まで不倫関係を続けていたという。
「昨年3月、2人の関係が悪化した」
と、説明するのは、捜査関係者。
「彼女は他の若い男性に気持ちが移ったのですが、市川は校長としての権限や人脈を使って、その男性の連絡先や素性を調べ上げた。そして、自分と復縁しなければ、交際していたときに撮影した、わいせつな写真を相手に送りつける、と100通近くのメールで脅し、執拗に電話も掛けていたのです」
そのメールのほとんどが校長室の公用パソコンから送られたものだった。
「被害女性は市川のストーカー行為で精神的に追い込まれ、昨年末、自殺を図りました。幸い未遂に終わり、今年1月、警察に被害届けを出しました」(同)
市川は78年に結婚。現在は妻の母親も含めて3人暮らし。生徒の相談にもよく乗る先生として評判も良かった。
06年には上尾所で痴漢を捕らえ、「お手柄校長」と報道されてもいる。しかし、学校に捜査員が踏み込み、逮捕されたことで市川は今までの人生から転落した。常識を失った人間が行き着く当然の「結末」だった。
週刊新潮08年3月20日号