友人のヨメがご懐妊遊ばされた。誠に目出度い。とは言うものの,そのヨメさんは契約社員らしく,産休も取れそうにないらしい。取りたければ,会社を辞めれ,という話なんだそうだ。これは,明らかにアウトの話である。法定産休というのが出産前に6週,後に8週間取ることができる。
ガンバレ,ヨメ,
あこぎなDQN会社と戦うんだ!
とは思うものの,そういうのも難しいし,そこまでして働きたい会社ではな . . . 本文を読む
かつて,楳図某のあるマンガのなかで,「大人は人間で,ガキは動物よ!」というのがありましたが,発達を小さな進化とすると,いくら関谷様(流行歌を歌え!)のセリフとはいえ,一面の真実があります。余談ですが,その発達を進化とみるパラダイムを精神分析に導入したのは,ほかならぬフロイト先生ですね。やはり20世紀における進化論の影響は甚大ですねえ。
一方で,合コン等にて,SF(少し不思議)女子によって唐突に . . . 本文を読む
恥の多い生涯を送ってまいりました。以前,私,『日経サイエンス』にしとけばいいのに,格好を付けたかったのか,泣く子も黙る二大誌を定期購読していたことがございます。金すなわち金銭的問題からアボーンしましたが,まあ若気の至りといえば聞えはいいものの,そんなに昔のことでもないというのが,余計に恥ずかしさを掻き立てるのですが。ちなみに月の終わりには,日本語の抄録がついてきますので,まあそれしか読まないとい . . . 本文を読む
森岡正芳先生を忘れておりました。
ナラティヴといえば,この方を忘れてはならじ。
謹んでお詫びいたします。ついでに,『うつし 臨床の詩学』も紹介しておきまふ。みすず書房さん(!)から出ました。これだけですごい。中井大先生クラスということでありますよ。それに,この本,なかなか面白そうです。森岡先生は,今後の臨床心理学の思想的中心であるような気がします。コレマジ
あんま知られてないですけど,今年出 . . . 本文を読む
ちょっと古いけど,『セラピストの物語/物語としてのセラピスト』(日本評論)なんていう本は,けっこういい本であった。
編者――これがなかなか個性派で,小森康永,野村直樹,野口裕二の各先生方である。一番高名なのは,野口先生か。愛煙家なので,灰皿のそばで待っていれば必ず会えるという噂。どちらにせよ,この本に書かれているのは,「ナラティヴ学派」の最高の執筆者たちであることは間違いなく,なかなか含蓄も . . . 本文を読む
エピソード記述入門―実践と質的研究のために
鯨岡 峻
これはなかなか出色だと思いましたよ。マニュアルチックに思わせつつ,それにとどまらない。これはなかなかなるほどですよ,うん。方法これすなわち思考,ということを思い出させてくれますよ。
自閉症の関係発達臨床
小林 隆児, 鯨岡 峻
こちらは,小林隆児先生との共著。 . . . 本文を読む
表現アートセラピー入門―絵画・粘土・音楽・ドラマ・ダンスなどを通して
小野 京子
芸術療法とか描画といえば,ユング派や表現精神病理学の牙城という感じがしますが,こちらはなんとロジャーズ派。創始者はあのカール・ロジャーズの娘,ナタリー・ロジャーズです。統合的なアプローチが今後の流れなのでしょうか。
芸術療法入門
ジャン=ピエール・クライン, 阿部惠一郎ほか
こういったのもありますね。 . . . 本文を読む
パプリカ
筒井 康隆
精神分析が大きく扱われているものの悲しいかな知識的には一般的な精神分析のイメージ(思想としての精神分析)の延長でしかない感じです。ただフィクションとしての自由は必ずしも小説の魅力を損なっていないと思います。要はそんなこと抜かしても楽しめるということです。生半可な分析知識よりも中盤からの夢と現実のトランザクションが筒井康隆らしい展開でむしろこっちの方が近いのかも。
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時のしずく
中井 久夫
基本的には天才ばかりの世界ですが,その中でも天才と呼ばれること他の追随を許さないのが,この先生。どんな些事についての文であれ,素人目にも含蓄と風格が漂います。専門家外の人にも読める一品。
関係としての自己
木村 敏
さてこちらも,日本の現象学的精神病理学の金字塔ですね。お話としての魅力と風格の同居。著作集への良い導入になるかな?
統合失調症からの回復
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本当は一気にご紹介の方が良いのでしょうが,カテゴリー分けの点から,散発的な記事になってしまいます……。まあチョビチョビ書けるのは便利ですが。
症例でたどる子どもの心理療法―情緒的通いあいを求めて
森 さち子
慶応サイコロジストのニューウェーブ(勝手に命名),森さち子先生の初(?)のモノグラフ。一つの症例の丹念な記述と同時に,精神分析的な心理療法の技法解説にもなっているのでした。と,やや表 . . . 本文を読む
子どものロールシャッハ法
小川 俊樹, 松本 真理子
臨床系の学会はどこもそうかもしれませんが,「(軽度)発達障害」のウェイトが増してきているように思えます(常識?)。『軽度発達障害の心理アセスメント』や『軽度発達障害児の理解と支援』など,フムフムという感じです。そういった中で,フムフムフムそういやこれはなかったなあ,なるほどなあという感じでしたね,この本は。 . . . 本文を読む
それにしても最後の記事が「活性汚泥法」なんて,ひどすぎですねえ。ごめんなさい。学会も終わり,頑張って更新してまいります。チラ見して,気になった本を少しづつご紹介です。
パーソナリティ障害の診断と治療
ナンシー・マックウィリアムズ, 成田 善弘, 神谷 栄治, 北村 婦美
これはとても気になりました。サイコロジストによる精神分析ないし精神分析的~の教科書(入門書)といった感じですね。原書もか . . . 本文を読む
新しい活性汚泥法
古川 憲治, 橋本 奨, 須藤 隆一
臨床は科学ではなくアートだということはよく言われますが,いわゆる理系の分野ではどうなのでしょうか。たとえば,生活排水(下水)を処理する(浄化する)技術に「活性汚泥法」というのがあり,これがなんともダイナミックなシステムなので,ちょっとご紹介します。
活性汚泥法は,下水の中にいるさまざまな微生物群(これを活性汚泥という)を,曝気(空気ブ . . . 本文を読む
博士の奇妙な思春期
斎藤 環
戦闘美少女の精神分析
斎藤 環
かなり今さらですが,ちょっとご紹介。ご存じ,ラカン萌えの斎藤環先生。このギョッとする装丁がなんともすごいですね。下のほうは,『聖マッスル』『ゴールデンラッキー』の復刊などでお馴染みの太田出版から出てます。そういえば,同社の『クイックジャパン』に東浩紀さんも書いてたなあ,エヴァのこと。閑話休題。
こういうジャンルって,変に一般 . . . 本文を読む