ええと,皆様にとっては,お馴染みの,そして余にとって,あ,このエントリに限り一人称を「余」としたいのですが,ええ,まあ気分なんですが,余ね,余にとっても思い入れのありありな「ルイス・ウェイン・キャット」なんですが,YouTubeにてルイス・ウェイン・キャット関連の動画を見つけ,
Schizophrenic Painter (Louis Wain)--YouTube
それが上記って寸法なわけ。動画直接貼り付けたり,サムネイル画像作ったりしたかったけど,失敗。無念。まあ上記リンク先みてみてちゃぶだい。
え? ルイス・ウェイン・キャットってなんだって? それはルイス・ウェインという人が描いた猫チャンなわけでして,じゃあルイス・ウェインって誰なんだよって言うと,まあそう噛み付くなよな,get cool, boy? そこはWikipediaに任せようじゃないか。
ルイス・ウェイン - Wikipedia
ま,Wikiにも書いてありますけど,昔は,統合失調症の進行はかのようであるとまことしやかに言われてたわけで,ケツの青かった余もね,まるっと信じてた訳ですよね。まあ,H.プリンツホルンさんなんかが有名でして,精神病院に赴いて,片っ端から,患者が描いた絵を集めたりしてて,今日ではなかば(あるいはほとんど)確証バイアス的とも言われたりもしますが,まあ表現精神病理というか病跡学というかそういうものの原型というか元祖というかそういうものを築きあげていったわけですな。最近(でもないか)だと,アウトサイダー・アートなんかも同じ感じですね。
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絵画作品と精神疾患とをダイレクトに結びつけけて語ることが,どれほどの意味があるのか,それは作品とその人自身とを結びつけて語るることと同じくらい,どれほどの意味があるのかと思うのだけど,実はあまり意味がない気がするのですが,少なくとも,見るものにとってある種の吸引力があるのは確かだろうと思います。だってそうじゃないと,誰も集めようと思わないですからね。
翻って,ルイス・ウェイン・キャット動画。こうやって見ると,なんか,ははあと思っちゃいますけど,これね,ピーピピピーピーカソでやっても,うまくチョイスすれば,それなりに見せれそうな気がして,後はそのコンテクストを成立させる言葉さえあればいいわけで,すると,アレレ,絵画つうのは,言葉で成立してるのでありますか? なんて思ったりもするわけやね。結局,芸術を芸術たらしめるのは,社会文化的なコンテクストなんでしょうかね。そこをこそ飛び越えて欲しい,なんて思ったりしなくもないけど,アレアレ,こういうのって,精神疾患そのものの状況とも少し似てるのかなという気もしますよね。
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統合失調症を取り巻く,社会経済的視点ですか。もちろん,それだけでは「治療」は成立しないですけどね,でも,この視点を直接的にしろ間接的にしろ,欠いてしまっては「ごっこ」に過ぎないな,とも思うわけでして,中井先生のいくつかあるひとつの到達点って感じもする翻訳書ですね。
ま,最後に,もし絵を見るということが,治療に関与するとすれば,それは治療というコンテクストの中において,言語があるように,そして,言語と同等に,扱われる場合には,やはり意味を持つだろうと思います(変な文でゴメンナサイ)。
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この緻密な「関与しながらの観察」を見よ,と思います。この中で絵は治療に活きてくるわけですが,というと軽い言い方になってしまいますが,中井先生の最大の功績のひとつといってもいい「統合失調症の寛解過程」に関する論がどうやって生まれたのかという話ですね。なぜ活きてくるかというと,それは,やっぱり,患者をこそ観てるからなんだろな,と思います。すごく,そう思います。
ああ,なんか前半と全く違うノリになっちゃいましたね。いやこんなことを書くつもりではなかったんですけど,まあしょうがない。何卒ご寛恕よろぴく。
●関連エントリ
余とルイス・ウェイン・キャットthe SECOND SEASON
どもどもどもです。
動画,まあ正直,それ自体はそれほど良い出来ではないので,観るとがっかりしちゃうかもしれませんけど,存在があること自体を評価しときますです。
絵はね,僕の持ってる本(カラー)からスキャンすればもっと綺麗になったんですが,もう眠くて眠くて,断念しちゃいました。
ルイス・ウェェェェイン!
psy-pubさん素晴らしい!
あとでゆっくり観ます
うはー
興奮のイキオイで走りコメント