信楽陶芸の森
今回の旅行の第一の目的は「信楽に行って、信楽の土に触れ、著名な陶芸家たちに直接会って話を聞く」というもので、信楽に4泊することになっていました。宿泊先はたぬき温泉のある「小川亭」(http://www.shigaraki.co.jp/)。朝食、夕食付の純和風旅館です。ご主人の小川さんをはじめ、従業員の方々がとてもよい方ばかりで、なんとも居心地のよい旅館でした。
畳の広間にこんなふうな椅子とテーブルを用意していただいたので、とても楽でした。
近江牛の特産地だそうで、「しゃぶしゃぶ」「牛なべ」「すきやき」「牛刺し」など豪華な夕食が連日続き、毎晩大宴会でした。
到着一日目は、世界的にも名前が知られている神崎紫峰氏の工房を訪ねました。メンバーの一人がFacebookで知り合いだったというだけで、大胆にも面会の予約を取り付けたのでした。ギャラリーと自宅が一緒になっているお宅は、広々とした和室に、オーラのこもった作品があちこちにならべられていて、なんとも迫力がありました。
でも神崎氏はとても気さくな方で、我々のいろいろな質問にも丁寧に対応してくださり、我々は彼の作品に触れながら、直接彼の口からいろいろなテクニックなどを聞くことができ、時間のたつのも忘れて過ごしました。
メンバーの一人が彼の作品を買ったので、その木箱にサインをしている。
二日目は紫香楽宮跡の駅のそばに工房を持つ藤本 秀さんのワークショップ。
秀さんの自然釉が美しい作品たち
ギャラリーと工房が自然の中に溶け込んでいて、ここにもまたステキな空気が流れていました。このよく片付いたきれいな工房で、私たちは一日秀さんから信楽風なテクニックなどを学び、信楽の土と遊ばせていただきました。しかも、奥様が焼いたケーキのおやつ付。おいしかったです。ごちそうさまでした。
ランチタイムがまたステキだったのです。
秀さんの工房のすぐ隣にある「いろり~な」(http://foodpia.geocities.jp/gontian7/)という宿。自然が生かされている明るいダイニングでランチをいただきました。前もってお願いしてあったのですが、こんなにステキなランチを作っていただけるなんて、びっくりでした。陶芸の森からは、ちょっと距離があるけれど、次回来るときは、こんなところもいいなぁ、と思いました。宿主さんは、若い女性の方ですが、お料理も含めて、宿全体が彼女のセンスでいっぱいでした。
翌日はMiho Museum(http://www.miho.or.jp/)へ。以前から話には聞いていて、信楽に行ったら是非行こうと思っていたところのひとつです。建築家I.M.Pei氏によるこの建物は、立地条件もあるけれど、私はルーブルや、ワシントンのナショナルギャラリーよりも、ずーっとすばらしいと思いました。とにかくあの自然の中にしっくりと溶け込んでいるです。際立ってモダンな建物なのに、あのトンネルだって、まるで別世界に連れ込まれるようなのに、なぜかびったりとあそこの空間に調和しています。一日あそこでゆったりと過ごしてみたいような空間でした。
これは本館入り口正面。あの空間を写真で表すのはとてもむずかしいです。大きな窓を横切る美しく剪定された大きな松がとても印象的。
残念ながらまだ早かった枝垂桜の並木道に続く別世界のようなトンネル。
最終日4日目は、あこがれの陶芸家、神山易久氏のお宅へ。
家とギャラリーが一緒になった、これまたとてもステキなお宅でした。これまで写真でしか見たことがなかったたくさんの彼の作品を目の前にして、実際に手で触れてみて、写真で見るのとでは違う質感に驚きました。予想よりももっとはるかにすばらしくて_。
神山氏は名古屋での展示会から帰ったばかりだというのに、私たちのためにお菓子や果物を用意していてくださり、ゆっくりと彼の作品のお話を聞くことができました。家の中じゅう、そこここに、何気なく花を生けて置かれている作品たち。斬新なのに、超自然で、そこが彼の作品の魅力のひとつです。まだまだずーっと見ていたい作品たちでした。
ランチにいいお店があると、車で連れて行っていただき、ランチも一緒にお付き合いいただき、夢のような数時間でした。
あ~、彼の作品、欲しいなぁ...
昼食後はショッピング。谷井芳山氏のギャラリーに行き、なんとか手の届く作品を見つけてみんな欲求不満を解消。
信楽での4日間。中身の濃い充実した毎日でした。まだまだ見たいところがたくさんあって、もう一週間くらい滞在したいくらいでした。人も空気も優しくて_、きっとまた来ます。