たかぎなおこ「マラソン1年生」「マラソン2年生」

            

 著者の本は以前、「ひとりたび2年生」と「愛しのローカルごはん旅」を読んでいて、引越時の大量処分でも生き残ったお気に入りのものでした。実況漫画といえばいいのか、自分が体験する旅行、食事などを漫画で綴っていくものです。凄く面白いです。お奨めです。

 最近、「マラソン2年生」が比較的大きく取り上げられたのでこのシリーズを知りました。へぇこの人も走ってるんだ。

 内容はおそらく多くのジョギングを始めた人と同様の展開です。運動不足を感じている中でふと走ってみるかと思い付き、おそるおそる始めて、辛いながらも運動後の爽快感を感じる。そこでちょっとずつ継続。シューズやウエアなどに拘って形からも入ってみる。一応暫く走り続けていると自然と距離が伸びていき・・・ちょっと、おい、もしかして10kmとか走れたりして・・・。持久力系が苦手だった自分が10km走れた時の感激は忘れられません。

 「1年生」では1年と経たないうちに10km走、ハーフ、ホノルルでのフルマラソンへと繋がっていきます。「2年生」ではトレイルランなどの新しい練習法や新しい仲間との出会いなど最終的にはヨロン島での2度目のフルマラソンです。そういったラン生活やレースの模様、レース前後の旅先での楽しみなどが描かれます。走らない人には分からないと思いますが走る人には楽しいストーリーです。

 ナイキのスポーツキットという距離や時間を測定する腕時計の進化したようなものがあること(早速注文してしまった)など最近の情報も知ることができました。


 また、この本とは関係ありませんが、「キョリ測」という地図上の周回距離を測ることのできるサイトがあることも知りました。これは便利です。これまで紐状のモノサシで距離を推定していたものがバッチリ測れます。

 鶴見川・矢上川も土手や空き地の整備が進んでいて、めざせ多摩川の雰囲気が出て来ています。走っていると脳の中が混濁してきて見慣れた景色が別のものに見えたりします。川面が鏡のように背景を映して、その上を水鳥がスイスイ泳ぐ景色は本当にキレイです。学生がボートの練習をしています。アメリカ東海岸のチャールズ河の脇を走れる村上春樹を羨ましく思ったものですが、日本だって見様によってはなかなか美しい景色があると再評価です。

 ただ、久しぶりのランなので当分は無理せずにゆっくりです。始めは1kmを6分30~45秒平均でバタバタ走っていて、自然と昔のように5分台で走るようになるとでも思っていたのですが、一向に速くなりません。距離もすぐに10kmと思っていたのですが、8kmくらいでバテてしまいます。本格的(?)な取り組みは10年弱ぶり、体力も落ちています。あせらず地道にランしたいと思います。





            




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井上雄彦「リアル 10」

            

 忘れたころに出版される「バガボンド」と「リアル」。リアル漸く10巻目です。今後の展開は分かりませんが、前段から佳境の入口に差し掛かったのか。主役候補は今のところ4~5人だけどまだ分からない、一体誰のストーリーになるのでしょうか。絶望から希望へ。登場人物すべてが自分の弱さと闘い、好敵手と競っている。テーマは「闘」なんでしょうね、それと「生きることの意味」。

 それにしても、あっという間に終わるリアル、バガボンドを読んでいる楽しい時間。次回はいつになることやら・・・じっと待つしかありません。





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「ミシュランガイド東京・横浜・鎌倉2011」

             

 ミシュラン東京の最新2011年版。横浜と鎌倉が対象エリアに追加されたので購入してみました。

 横浜に本格的な(?)おいしい店があるイメージはないので、一体どの店が選ばれるのか興味がありました。二つ星2店に一つ星14店でした。この中で知っていたのは日吉から地下鉄で2駅の高田にあるうなぎの「しま村」です。東横線駅にも看板が出ていて天然ウナギ使用で高そうだけど、立地は地味、店構えも現代風無機質な建物でアンマッチ、どういう店なんだろうかと漠然とした関心がありました。
 今回、一つ星獲得で暫くは混雑するでしょうが、落ち着いた後にでも食べてみたいです。ただ、天然うなぎは一度だけ経験ありますがさっぱりと川臭さを感じるくらいで値段に見合った旨さを認識できなかったので脂の乗っている養殖を選ぶと思います。

 東京編で選定された店で食べたことがあるのは、天ぷらの「近藤」、「よこ田」、「楽亭」、焼き鳥の「バードランド」、フレンチの「レ・クレアシオン・ド・ナリサワ」の5店だけです。今後も増えることはなさそうですが少しでも体験できればと思います。

 食は主観的なものなので星の数なんて参考だと思いますが、現実の集客への影響も大きく、これをありがたがる店の励みになるのであればミシュランもありなんだろうと思います。





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ケイト・クリッペンスティーン「TOKYO、お店探し名人になれる本」

          

 ずいぶん昔、「月刊プレイボーイ」に連載された「東京シティコンフィデンシャル」というお店紹介読み物をまとめた本です。そういえばと無性に再読したくなり、アマゾンで注文しました。新刊はもうなく中古本、250円と安かったです。

 毎週、毎月次回が待ち遠しい新聞や雑誌の連載は終了後、単行本として出版されると改めて手にしてじっくりと読み直す楽しみがあります。一方で、連載時に非常に印象に残ったのに出版時にはカットされてしまう記事があるとアレっ!?と驚いてしまいます。

 私の記憶に残っているのは、沢木耕太郎の対談シリーズ(これも月刊プレイボーイの連載だったか?)で吉永小百合との対話が出版時にカットされていました。おそらく、沢木が思い切って質問してみたどうして子供を作らなかったのかという質問への吉永小百合の回答が単行本化にあたりNGとなったんじゃないかと想像しました。

 もう一つがこの「東京シティコンフィデンシャル」です(出版にあたっての書名はちょっと・・・)。パイの美味しい店紹介の号で新宿伊勢丹2階に入っていた「バビントン・ティー・ルーム」を知りました。本店はローマのスペイン階段の脇にある喫茶店。現地では有名な1893年創業の老舗だそうです。
 紅茶の美味しさもさることながら、アメリカ人の著者が世界一と絶賛したレモンパイがありました。私も早速新宿伊勢丹に出向いて購入し、そのシンプルで甘ずっぱい味を体験しました。確かに美味しかったです。一人だったので店でゆっくりしたことはありませんでしたがレモンパイとアールグレイの紅茶をアパートの部屋で何度かいただいたものです。

 私の東京生活は中学2年から京王線の芦花公園で始まったのですが、京王線居住者には晴れの舞台としての新宿伊勢丹は絶対の存在でした。母親も男物の服は絶対に伊勢丹だと言っていたのを覚えています。最近こそほとんど行っていませんし、バブルの頃に5万円でスーツを求めようものならそんな安物は別のところで探してくださいというお高い店員ばかりの三越と合併して今はどうなっているのか分かりません。

 脱線しましたが、どうしてあの記事がカットされたのか。一つは著者がバビントンティールームにシャンパンか何かをこっそり持ち込んで友人とワイワイやったという記述。もう一店は、アンナミラーズの紹介でした。胸が強調されている特徴ある制服がセクシーである一方で、禁欲的なアーミッシュの伝統があるペンシルベニア・ダッチ・スタイルの非常に美味しいパイを提供しているというギャップ。この制服を異常に気に入った著者の友人がこっそり盗もうとしたという記述。どちらか、あるいはどちらにもクレームがついたのか、カットされてしまいました。

 今回、この本をアマゾンで注文したのは、バビントン・ティー・ルームの記事を再読したかったからですが、カットされていることを思い出しました。

 それでも、同じ伊勢丹の地下に入っていたイタリア惣菜の「イルサルマイヨ」(この店も大好きで通いましたがその後閉店)や「パークカフェ」など新宿の店が多く紹介されていて懐かしいです。最後に新宿に行ったのがいつか思い出せないくらいですが、昔の新宿にはときめいたなあと懐かしくなりました。



 ローマにあるバビントン・ティー・ルームのホームページを見ていたら、懐かしいレモンパイの写真がありました。あぁこれこれ、また食べたい。

          




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「クリスマス・ウィッシュ」(東京ディズニーシー)

          

 予定では月曜日に休みを取ってクリスマスシーズンの東京ディズニーシーに行くことにしていたのですが、当日雨予報となり娘も楽しみにしていて今更行かない訳にはいかなくて日曜日のディズニーとなりました。

 いやぁ甘く見ていました、天気の良い休日のディズニー行き。新木場まで50分で辿り着いたのですが、その後の数キロ、高速を降りて舞浜の交差点に出るまでに2時間10分要しました。葛西ジャンクションの欠陥構造により車が全く動きません。結局、朝6時55分に家を出て、ディズニーシーの駐車場に到着したのが10時25分です。3時間半、新記録です。

 休日にディズニーランドに行くものではありません。まあ社会勉強です。もともとの目的が暮れ以降のクリスマスのライトアップだったので気持ちを切り替え、渋滞のことは忘れることにしました。

 それでも、シーズンショーの「クリスマス・ウィッシュ」だけは何とかならないかなあと思っていたところ50分近く並びましたが大丈夫そうでほっとしました。列に並んでいる間、すぐ後ろの関西弁の若いカップルがくじ運が悪いから外れたらどうしよう、外れたら怒るでということを話していて、大丈夫ですよ、抽選というのは形式で全員当たりますからと何度教えてあげようかと思っていました。抽選となり私は当たり、隣の抽選機で関西のカップルがスイッチを押したところ「ごめんなさい」の画面がでていました。えぇ!外れることあるのと驚きです。これまで3回しか抽選していませんが私は当たって、周りで外れているのを見ていなかったので形式的な抽選、座席予約制度だと思っていました。

 そういう訳で「クリスマス・ウィッシュ」の席も予約できたし、後はゆっくりです。





          

 「ミート&スマイル」を観た後、ぶらぶらしていると「アクアトピア」の横に。娘が乗りたいというので、私が一緒に並び、妻は昼食の調達です。アクアトピアは30~40分の待ちで初搭乗。

 そして、妻が並んでくれたスナック類で昼食です。ワンパターンですがギョウザドッグです。食事後は、子供の横顔の切り絵のデザインを作ってもらったり、マーメイドラグーンのティーカップなどに乗って過ごしました。







          

 4時過ぎから薄暗くなりライトアップされます。そしてお待ちかねの「クリスマス・ウィッシュ」です。ショーそのものは大したことはありませんが、最後のツリーの登場、花火は壮麗です。楽しめました。


 ただ、どうなんでしょうか。全般的にパーク内のクリスマスの装飾は陳腐です。ショッピングセンター並み。ここに来ないと日本のクリスマスは始まらないような宣伝をして、さんざん期待させておいてこれではがっかりです。7つのエリアに7つのツリーが登場しますと謳っておいてそのツリーたるや・・・冗談としか思えません(船の前の唯一大きなツリーの写真を撮ってもなんか寂しいです)。
 カリフォルニアのディズニーランドのクリスマスは、息を飲むとはこのことかという程の豪華で手の込んだデコレーションを施しています。
 稼ぎ時と低予算で抑えているのか、日本人はこの程度で喜ぶと馬鹿にしているのか。これだけの集客があるわけですからもう少し何とかしてほしいです。


 ランドとシーに分かれてしまうので単純比較はできないのですが、クリスマスの雰囲気づくり、装飾、ショーは大阪のユニバーサルスタジオの方が断然上質です。全く同じ内容でも2度、3度と行きたくなる。ディズニーはもういいです。





          

 帰りは55分で家に着きました。





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ブライアン・アダムス「ソー・ファー・ソー・グッド」

          

 村上春樹の走る本を読んでいてピンときたこともう一つ。ブライアン・アダムス!そうだ、ブライアン・アダムスのベストを持っていないぞ。80年代(~60年代)の大好きなロック・ポップグループ・歌手の代表作かベストはほぼ手元に持っているつもりでしたがブライアン・アダムスがありません。

 収録曲を調べてからアマゾンで購入しました。1993年に発売された「ソー・ファー・ソー・グッド」というベスト盤です。

 野性的でシンプルなロック。その生き方、スタイルも含めて多くの人がブルース・スプリングスティーンに憧れましたが、その音楽は表現が難しいのですがギターが背後に隠れた多様性のあるサウンドでした。その点、ブライアン・アダムスはギターリフ、ドラムのリズムが前に出てくる正統派のロックンロールで、Tシャツ、ブルージーンズのヒーローとしてスプリングスティーンよりブライアン・アダムスの方が好きな人も多かったと思います。確か、尾崎豊もスタイルはスプリングスティーンでしたが、ブライアン・アダムスが好きだと言っていました。

 一曲目の「サマー・オブ・69」のサビの部分を聴きながら一緒に歌ってしまいます。とても幸せな気分になれます。その他、「ストレート・フロム・ザ・ハート」、「ディス・タイム」、「ヘブン」、「カッツ・ライク・ア・ナイフ」、「サムバディ」、「ヒート・オブ・ザ・ナイト」などなど気持ち良いグルービー感があり聴きやすいヒット曲の連続です。




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MIZUNO wave aero 8 wide

          

 久しぶりにランニング・トレーニングシューズを買いました。以前まとめて走って、ハーフマラソンに出場した頃は厚めのヒールのものを履いていました。その後、練習量が落ちてからはかなり軽めの靴にしていたのですがこれでは足の裏の疲労、故障が気になります。

 ランニングシューズはなんといっても日本メーカーです。欧米にもランナーは日本以上にいるわけですからナイキでもアディダスでも大きな問題はないとは思いますが、機能性、フィット感が違います。アディダスとミズノでは以前何かの理由でミズノがいいと決めたのだと思います。家にはミズノのシューズしかありません。ただその理由は忘れてしまいました。

 今回久しぶりに購入するにあたってホームページにあるチャートなどから、「wave aero」シリーズか「wave LSD」シリーズあたりと目星をつけておきました。あとは実際にショップにあるかどうかです。

 みなとみらい(新高島)のスポーツオーソリティに出掛けました。waveのLSDは置いてなく、「aero 8 wide」がありました。「6分程度(1kmの平均的な走行時間のこと)、250g」と表示があり、履いてみてもしっくりきたのでこれにしました。


 早速、ニューシューズを履いて走っていますがフィットしていい感じです。日吉から綱島方面にも足を延ばして鶴見川沿いも走っていますがなかなか快適です。以前は多摩川と比較してしまい鶴見川は結局、お気に入りのコースにはならなかったのですが、改めて走ると十分に気持ちのいいコースです。
 早朝、矢上川が鶴見川に合流する土手、川面に日の出の赤い光が差し込む光景は感動的です。探せばいろいろと快適なコースはありそうです。





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「TERA COFFEE」(白楽)

          

 大倉山の「トツゼン・ベイカーズ」に行った際、白楽の「TERA COFFEE」の豆が売られていたのでびっくりしました。

 「TERA COFFEE」は散歩の達人の東横線特集でコマ割りで取り上げられてはいなかったのですが白楽の地図におまけメモのように紹介されていた店です。

 横浜でコーヒー豆店を探して、いろいろ試していたところ、ホームページを見ても本格的だったので訪れてみました。世界各地のコーヒー豆を取り揃えていますが、農園まで特定している店は初めてです。それぞれの豆は店が推薦する炒り方で既にローストしてあります。

 まずは「ハウスブレンド」(880円)と「ふかいりブレンド」(980円)を買ってみました。すっきりとしていて味わい深くどちらも美味しかったです。私は気に入りました。
 後は妻の判断ですが、妻も気に入ったとのことなので、2度目の訪問。「グアテマラ(サンタカタリーナ農園)」のシティロースト(1050円)と「パナマ(カルメン農園)」のミディアムロースト(1080円)を選びました。うまく表現できませんがどちらもバランスが良くて美味しいです。若干高めではありますが高品質。もう暫く試してみて我が家の定番になるかどうか決まると思います。


        




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「TOTSZEN BAKER’S KITCHEN」(大倉山)

          

 大倉山にある「トツゼン・ベイカーズ・キッチン」。よく名前の出るパン屋で知っていたのですがHanakoの東京のパン特集号で紹介されていたので出掛けました。

 駅横のしゃれた雰囲気、店内の端にはジャズか何かCDのジャケットが置かれている、店頭のスタッフの黒い服はシックな感じ、店の奥に作業場がガラス越しに見えて臨場感もある。少し緊張するようなおしゃれな店構えなのですが、置いてあるパンは比較的地味です。アンパン、チョコロール、カレーパン、ピザ類など・・・あれ?初めは雑誌掲載直後なのでほとんど売り切れたのかと思いましたが必ずしもそうでもなさそうです。本格的なバゲット類もあるのですが、メインは親しみやすいというかどこにでも売ってそうなパン風です。

 食べてみると確かに堅実でおいしいパンだと思います。2種類のカレーパンの具もいい味です。奇を衒わない誠実なストレートなパンという印象です。それにしては横文字の店名など構えは大袈裟のような・・・気に入りましたがそんな感想です。




          

 くるみケーキ(という名前かは分かりません)など、手の込んだ洋菓子類も美味しかったです。人気というバナナパンや山形のなんとかパンも次回は食べてみたいです。





〔11/19追記〕

          

 店頭の黒板にもでかでかと書かれている人気商品のバナナパン(480円)とミルク棒(200円)です。これまた素朴なパンですがとてもいい感じ、美味しいです。





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ローリングストーンズ「STILL LIFE」

          

 本、新聞、雑誌などで紹介されているモノにすぐに飛びつくほうでして・・・。

 村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」を読んでいて、ローリングストーンズのサティスファクションの記述があり、そうだストーンズだとピンときました。
 私は音楽であればロック、ポップ、ジャズ、クラシック、Jポップ、演歌と何でも聴くのですが、大物の中ではローリング・ストーンズだけはどうしても良さが分からなくてパスしてきました。正確にいうと、1980年の「エモーショナル・レスキュー」だけは大好きでシングル、アルバムともにたまに聴いてきました。ただ、それ以外の有名曲はどうも魅力が分からなかった。

 それまで理解できなかった音楽を突然好きになるのは大体そうですが、従来聴いてきた音楽に飽きてしまって、空いてしまった心の音楽空間にピタッとそのサウンドが嵌る。
 今回は2週間近くどっぷり浸かったブルックナー9番で音楽の満腹感があり、当分いいなと思っていたところにストーンズのギターリフが心地よく響いた。そうなるとどうしてこれまで好きでなかったのか思い出せなくなります。

 早速HMV横浜に立ち寄り、「ベスト 1971~1993」と「STILL LIFE」(アメリカンコンサート1981)を買いました。

 どちらもよいのですがライブ盤の方が勢いがあっていいです。ベスト盤はミックとキースの選曲ということで渋い名曲もあるのですが有名曲が一部入っていません。この2枚を繰り返し聴くのがちょうどいいです。
 一番好きなのは「エモーショナル・レスキュー」であることは変わりませんが、ストーンズの良さがようやく分かってきました。これからどう進むか分かりませんがアルバムで名盤とされているのもあるでしょうからいろいろと聴いてみようと思います。




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村上春樹「走ることについて語るときに僕の語ること」

          

 村上春樹の「走ることについて語るときに僕の語ること」、再読です。以前読んだ時はあまり面白くなかった感想でしたが今回はとても楽しく読み終えました。
 巻末に単行本としての刊行が2007年10月とあります。3年前の本とは思えません。もっとずっと前に読んだ印象があります。確か随分前から走りに関する本を出すことを書き物の中で予告していて、「走れ、歩くな」という仮題だったと思います。なかなか出版されずに忘れたころにようやく出て早速読んだ。どうしてその時は面白く感じなかったのかは覚えていません。




          

 村上春樹の走りに関するまとまった文章は、雑誌「ブルータス」の特集で初めて読みました。1999年6月号なので今から10年ちょっと前、ちょうど私もヘビースモーカーから脱却して、禁煙を習慣とするためにジョギングを始めた後でした。村上春樹も小説家を専業とするようになり生活習慣を変えるために33歳の頃に禁煙して走り出したという記述に自分がダブるようで共感を持って食い入るように特集の文章と写真を眺めたものでした。因みに、この村上春樹走る特集号は、その他のいくつかの特集号(焼肉、麺、宿など)と一緒に今でも大事に手元に残しています。

 その時の熱中時は結局、ハーフマラソン2回まで辿り着きました。1回目は厚木の米軍基地の中で開催された大会、2回目は福岡の海の中道海浜公園で開催された大会でした。ベストは2回目で2時間6分、フルマラソンの世界記録のちょうど倍のスピード(遅さ)です。
 大会は一緒に走る人が沢山いる、給水あり、声援ありで辛い反面、とにかく楽しかった。その後、日々のランに時間を取られるのが辛い時期に入り、徐々に運動から遠のいていきました。いつかはフルマラソン、ホノルルかゴールドコーストで走ることを夢見つつ・・・。

 あれから随分時間が経ちました。久しぶりの運動モードです。生活がシンプルになると生活の中で運動が習慣になり易いです。始めはスポーツジムで泳いだり、機械を使って走っていたのですが、マシン上で30~40分走っても汗はかくのですが終了後の爽快感(脳内がパンと抜ける感じ)がイマイチで少しずつ飽きてきました。やはり外を走るジョギングです。日吉は多摩川のような気持ちのいいリバーサイドのコースが近くになくて快適とはいい難いのですが信号を避けたそこそこの周回5kmコース(皇居一周と同じ)を設定して少しずつ走っています。やっぱり外を走る快感は最高、もう5kmでは満足できなくなりつつあり新たなコースを画策中です。


 この本はブルータスの特集での文章を再編集、一部始まりとして、2005年8月から過去を振り返ったり、先のレースに準備したりと走ること、マラソン・トライアスロンに参加すること、また走ることにまつわるエトセトラをいろいろと綴ったものです。走る喜びを共感できる人には堪らない一冊だと思います。アメリカの東海岸、ニューイングランドに住み、ボートが練習する河のほとりを走る生活なんて素敵です。これでは誰でも走りたくなるようで羨ましいです。
 小説は好き嫌いあるのですが、この手のエッセイは鉄板で面白いです。なんだかんだで村上春樹は一番好きな作家なんだと思います。





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「ツッカベッカライ カヤヌマ」(溜池山王)

          

 久しぶりのサントリーホール、せっかくなのでどこに寄ろうか・・・まずは六本木にある「香妃園」で大好きな鶏煮込みそば、ポークカレーを食べようかとも考えたのですが、ネットで美味しそうな写真を見るにつけ、これは家族と食べたいなあという思いが強くなりパス。

 結局は溜池山王のオーストリア洋菓子の店「ツッカベッカライカヤヌマ」でケーキを買って帰ることにしました。本当かどうか分かりませんがウィーンフィルのメンバーも来日時には立ち寄る店と読んでいました。ここは随分昔に一度試していてどちらかというとオーソドックスな甘いケーキの印象でした。

 日本の人気店のケーキはクリームの柔らかい甘み、果実味のすっぱさ、生地のサクサク感あるいはしっとり感などが絶妙にバランスされた手の込んだ一品が多くて、それに慣れた人には昔ながらの伝統菓子は物足りなく感じるところがあると思います。
 10年振りだろうが食の印象は変わるものではなく、以前普通に感じたケーキを食べて、改めてそれ以上に美味しく感じることはないと思っていましたが懐かしくて訪れることにしました。

 ザッハトルテはなかったので、リンツァートルテ、マンデルトルテ、カイザーショコラ、バウムクーヘンなどです。どれも甘さ控えめ上品で美味しかったです。特にリンツァートルテとバウムクーヘンがしっとりと素朴な深みがあって気に入りました。




          

 ケーキ以外のクッキーなども並べられているのですが、その中からドラジェというアーモンドをチョコレートと砂糖ペーストでコーティングしたお菓子を買いました。どこにでもありそうで1000円と高いのですが気分、勢いです。




          

 外国人向けのお土産用なのかこういう和風の包みに入っています。調べるとドラジェとは、フランス語で幸福の種という意味。アーモンドはたくさん実をつけることから子孫繁栄の象徴とされ、ヨーロッパでは古くから結婚式などのお祝い事で広く使われてきたとありました。




          

 同胞されていた紙袋に入れて娘にプレゼントしました。





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「ウィーンフィルハーモニー ウィーク イン ジャパン2010」(11/9)

          

 ウィーンフィル来日公演の11月9日のコンサートを聴いてきました。久しぶりの溜池山王、久しぶりのアークヒルズ、サントリーホールです。

 席は2階正面の一番後ろの席ですが、遠くは感じませんし、音の良いサントリーホールなので問題ありません。2階は50席弱は空いていて、1階席もまばらに空きがあるようです。

 定刻の7時を少し過ぎるとメンバーが入場し、指揮のフランツ・ウェルザー=メストが登場です。報道されたとおりコントラバスのシュトラッカ氏が富士山で滑落死したこともあり、もしかしたら追悼の一曲があるかもしれないと不謹慎ながら期待していたのですがそれはなく、ワーグナーが始まりました。

 冒頭・・・弱音がきれいに聴こえるのでさすがに音響がいいなと思いました。その後は丁寧な音楽づくりが続きます。オーケストラを生で聴くのは久しぶりですが、弦楽よりも金管がよく響くなあという印象です。初めて聴くウィーンフィルですが想像していたよりは普通というか特別ではない高機能のサウンドに聴こえます(贅沢な感想ですが)。それでも弦の弱音はウィーンフィルらしいというか、うっとりする繊細さがあっていいなあと思えます。光が優しく輝きハラハラと散りゆくような響き、これが聴きたかったと思える瞬間もありました。

 メストとウィーンフィルは国立歌劇場でのワーグナー演奏の機会がそこそこあり、現在は音楽監督ですから事実上の首席指揮者扱いだと思うのですが、統率がとれているとか、指揮者とオーケストラとが一体の演奏を繰り広げるといった印象は残念ながら持てませんでした。
 メストの特徴として音楽が盛り上がるところで加速度的にテンポが速まることがあるのですが、トリスタンの前奏曲ではそこらへんのリズム処理でぴたっと決まらない感じがありました。

 愛の死については、これまであまりにもカラヤンとノーマンの演奏を観て聴いてきたので、歌なしだと私はシラケてしまいます。これは仕方ないです。

 演奏時間は16~17分程度ですが、ここで前半終了で20分の休憩となります。


 演奏の合間にたまに双眼鏡でメンバーを観ていたのですが、コンサートマスターはお馴染みのライナー・キュッヒル氏、その他のメンバーは分かりません。来日メンバーにフルートのシュルツの表示がありましたが今日は若手でした。女性奏者は4人、第一バイオリンに3人とビオラに1人です。映像でたまに見るアジア系(ハーフ?)の男性もいました。最近関心あるティンパニもたまに見ていたのですが、剃髪の若い男性で心遣い細かくテテテンテンテン、テテテンテンテン叩いていました。音は全般的にマイルドです。これがウィーンフィルの伝統なんでしょうか。


 後半はメインのブルックナー交響曲第9番。この10日間ちかくの予習でおそらく30回以上録音を聴いているので耳に旋律が残っていて、じっくりと聴き比べることができました。

 ワーグナーよりはブルックナーの方がしっくりいく演奏だったと思います。弦、木管もいいですが、金管の響きの良さに聴き惚れます。ホルンのなだらかなカーブ、トロンボーンの強奏でも優しくマイルドな合奏。素晴らしいです。

 大きくて芳醇な響き、ブルックナーの9番はいいなあと幸せな1時間を過ごすことが出来ました。よい演奏であることには間違いありませんがどのレベルなのかは正直判断できません。
 それでも第3楽章最後の10~15分の天国への階段を登るような、浮揚感ある優しい旋律とファンファーレには時間を忘れる思いです。聴きに来てよかったと思える幸せな瞬間の連続でした。
 終演後は聴衆のマナーもよく指揮者が動くまでは拍手なしです。それでもメストは音楽が消えた後10秒もしない内にさっと動いていました。拍手を受けている間もメストはニコリともせず仏頂面でした。こういう人だったかなあ、顔も一部赤く火照っているようで時差ボケしていたのかもしれません。


 やはりアンコールなしで終了です。夕方の7時過ぎに始まって8時45分には終了。電車に乗って9時半には最寄駅に帰って来れました。
 これでA席3万円とかS席3万5千円がどうかということです。演奏を聴きながら、そういえばいいワインを開けた時も3万円はいい味だけとコストパフォーマンスで微妙とか考えていたことを思い出しました。この演奏会の正直な感想は・・・微妙です。ワーグナーの陶酔感ある音楽を美音で聴けたこと、ブルックナーの至福の金管など。これは普通では聴けない音楽、響きだという思いがある一方、ピシッと首席指揮者の統率が効いている訳でもなく、客演指揮者との一期一会の緊張感もない中庸な演奏だった印象もあります。ただ、メストの録音は比較的聴いている方ですが、特徴はバランスがよいことでもあるのでこれがメストの演奏なのかもしれません。

 10年振りのオーケストラ、他の指揮者とのウィーンフィルを聴いたことがないのでうまく比較はできません。期待が大きすぎたのか。満たされた、痺れたとはいえませんが、これまでに聴いたことのない最高の生の演奏でした。


          



(後で知りましたが、マイクが垂らされていたのはNHKFMで生放送があったようです。ガクッ。とは言ってもラジオのない我が家では聴けなかったですが。)





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「メゾン カイザー ショップ」(そごう横浜店)

          

 横浜そごうの地下食堂街にある「メゾンカイザー」でパンを買いました。先日、フランチャイズの田園調布店で買ったパイ類の具の作り方がちょっと緩いというか違うような気がしたので本場モノで再食です。

 キャラメルパイ、レモンパイに紅茶のクロワッサンオザマンド、おいしいです。この3品は家族もお気に入りで我が家の定番になりそうです。





          

 チーズがかかったものやオレンジの粒を中にちりばめたパンなど。本当のパン好きにはバゲットなどのプレーンなパンが堪らないのでしょうが我が家のようにちびっ子がいると甘み、チーズなど何らかのアクセントが必要です。それにしても休日の朝においしいパンを食べるのは幸せです。ただ、7つで2000円弱と高いのが玉にキズでいつもという訳にはいきません。




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「接筵」(中華街)

          

 娘が映画版ハートキャッチプリキュアを観るのに同行して、帰りに中華街に寄りました。「海員閣」を目指したのですが、開店10分前の11時30分で25人近い行列があったのでパスです。

 それでは、未食の中から・・・ほんの一部の店を除いて多くの店は昼時なのにガラガラで入るのに躊躇してしまいます。「接筵(せつえん)」でスープチャーハンを食べることにしました。

 チャーハンを高菜の入ったスープの海が囲っています。おいしいです。特別な味がする訳ではなく、チャーハンとスープを混ぜて食べるだけですがアイデア勝ち。これはこれで美味しい一品です。




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