「将棋世界 2010年12月号」

             

 竜王戦は予想外の羽生名人の2連敗で始まりました。特に第2戦は解説人が何手も羽生名人の疑問手を指摘するというこれまでにあまり記憶のない展開にちょっと驚きです。最近の強さが際立っていただけに意外でした。夫人との別居が報道されており、そこらへんの影響もあるのかなあと想像しています。このまま渡辺竜王の4連勝でしょうか。そうならないことを望みたいと思います。


 さて、将棋界では結構話題となっていたコンピューター対清水女流王将の対決。個人的にはそれほど関心はなかったのですが、今月号の将棋世界での特集「知を巡る物語」を読んで今回の勝負の面白さを今更ながら認識しました。

 今回のコンピューター「あから2010」は「激指」、「Bonanza」、「GPS将棋」、「YSS」という4つの将棋ソフトが次の一手をそれぞれ検討し、その結果を合議制(単純多数決+α)で決めるというものです。それぞれのソフトにはこれまでの実績に応じて激指2.9、Bona1.9、GPS1.0、YSS1.9という発言力が設定されている。
 加えて、序盤の作戦のみ力戦型(定跡を離れて駒がぶつかり合う複雑な将棋)、角交換が行われるように設定したことが開始後発表されました。そこで4手目、☖3三角(後手あから)。
 私も「激指」を持っていて、たまにソフトと対戦するのですが、私のような初心者が角交換するとまず勝てません。容赦ない打ち込みがあるのでとにかく角交換しないように指します。プロなので影響は大きくないでしょうが、あからの序盤思考プログラムを読んで成る程と思いました。

 この特集では、ポイントでの4つのソフトの選択手、その背景としてのソフトの傾向・好み、そして合議でどの手が選ばれたのかが紹介されていて興味深いです。合議中にコンピューターの読みが進んで手を変えるソフトがあり、対立していた協議がまとまるなどワクワクです。

 桂をタダ捨てしてでも、穴熊を阻止する☖4四の角というポジションの価値を高く見るなど手の良し悪しは別としてコンピューターは進化しているんだなあと感嘆しました。

 結局は時間に追われて疑問手を2~3打ってしまった清水女流王将が敗れてしまいます。コンピューターは終盤は間違えませんので明らかな差が出てしまうと一直線です。

 まだ男性プロの方が強いような印象ですが今後のコンピューターの進化も楽しみです。



          




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「流星軒」(南太田)

          

 所用があって京急線の南太田駅に行くことになりました。滅多にいくところではないので調べたところ、近くに聞いたことのある「流星軒」というラーメン屋があることを知りました。

 13:30頃に店に着くとちょうど昼のお客さんが出るところで空いていました。くじら軒のラーメンを目指したと読んで基本の醤油味にも惹かれたのですが、評判のいい流星パンチという名の味噌ラーメンも捨てがたく、結局はパンチを選びました。チャーシューを七輪で炙っていていい雰囲気を醸し出しています。

 スープは濃厚で甘みのある味噌です。第一印象は「純連」を思わせましたが、ベースとなっている魚介系の風味が後から広がってきてこれまで経験のない味噌スープです。おいしい。
 麺は醤油、味噌、つけ麺などで使い分けているようですが、パンチは太麺です。ストレートで淡白な麺で好みのタイプです。

 おいしいです。店主と奥様の接客も気持ちよく、おそらくどのラーメンも美味しいんだと想像できます。ベースの醤油味を次回は食べてみたいと思いました。





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「テニアン&サイパン旅行記 2004年3月」

          

とあるサイトに昔投稿した旅行記シリーズ。最後に一つテニアン&サイパン旅行のものです。

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●旅行日程

3/19(金)  NW76 成田10:35→サイパン14:55
         サイパン→テニアン(セスナ機)
3/21(日)  テニアン~サイパン(高速フェリー)
3/23(火)  NW75 サイパン16:55→成田19:30


Ⅰ.準備編

 前回のハワイ旅行でリゾートに魅せられた我々は、帰国後、日本から3時間と短時間で行けてカジノも楽しめるテニアン島とサイパン島のコンビを知り、これは勢いで(?)行くしかないと、あっという間に出発を決めてしまった。

 調べると、テニアン2泊→サイパン2泊で飛行機の時間、ホテルも希望に近いパックツアー(8.5万円くらい)があり、始めはこれにしようかとも考えたが、個別に予約したほうがホテルの眺望を指定でき、トータルでも若干安く、また、なんといっても団体行動の面倒がないので、今回も個人手配にすることにした。
飛行機は、いつもの「アルキカタ・ドット・コム」でノースウエスト航空を予約。空港利用料など諸経費込みで一人5.5万円。

 テニアンのホテルは、テニアン島の事実上唯一(?)のホテルである「テニアン・ダイナスティホテル&カジノ」。1泊111.1ドル(税込み)でオンライン予約。
 サイパンのホテルは、島の中心部(ガラパン地区)にある第一ホテルサイパンにしようかと思ったが、珍しく妻から「もう少しリゾートっぽい雰囲気のホテルがいいんじゃない?」と待ったが入る。調べた結果、今回の滞在目的の一つであるスパが有名で、全室オーシャンフロント(この言葉に弱くなった!?)、南国ムード溢れる島北部にある「マリアナ・リゾート&スパ」にする。1泊148.5ドル(税込み)でオンライン予約。
 どちらのホテルも空港・港~ホテル間を無料で送迎してくれるようだ。


Ⅱ.テニアン編

●往路

 NW076便は、8~9割くらいの混雑具合。飛行時間は、ちょうど3時間。飲み物、昼食、ベーシックステラトジーを復習して、少しウトウトすると、もう着陸態勢に入るという具合であっという間に到着。この早さは本当に魅力だ。到着時のサイパンの気温は28℃程度で、すぐに上着をバッグにしまい込む。少し汗がべとつくような日本の夏に似た気候。
 サイパンからテニアンへの移動は、フリーダムエアが運航する6人乗りセスナを利用する移動方法(5分)と高速フェリーを利用する移動方法(55分)がある。初めてなのでとりあえずどっちも体験しようと、行きはセスナ、帰りはフェリーを予定した。

 空港を出て右側40~50メートル先にある建物内で搭乗券を購入。2人で55ドル。いつ出発するかと聞くと、20分後くらいとのこと。スケジュール表はあったがやはり関係ないようだ。待合室で待っていると、名前を呼ばれてセスナ機に乗り込む。後部座席は物資で一杯で乗客は我々二人だけ。6人乗りと書いてあったが、これは4人乗りだよなあと思ってよく見てみると座席が3つに区切られていた。しかし、これに6人乗るのはきつそうだ。
 サイパン島の上空2分、海上2分、テニアン島の上空2分くらいで到着。誰もいないがらんとした待合室から直通電話でホテルにピックアップを頼む。
 この誰もいない待合室に座っているだけでも、この島の時間の流れがものすごく遅いことを感じる。「雰囲気がハワイと全然違うよね」、「島にきたーという感じがする」。
 ホテルまでの道のりも舗装されていないまっすぐの白い田舎道を通って行く。5分程度で到着。

●ホテル(テニアン・ダイナスティ・ホテル&カジノ)

 ホテルのロビーは、ソファが円形に設置してあるなかなか豪華なつくり。香港資本だけあって中華風のムードを醸し出している。ただ、人はまばらで、最近はガラガラというのは本当のようだ。
 ホテルは6階建てで、正面玄関前の敷地の先に海が見える棟と、プールの先に海が見える棟があって(マンダレイベイのような形)、我々はプールサイドの6階で部屋番号は「666」のゾロ目。これは何か好運を暗示しているのかと思ったが・・・違っていた。

 部屋は、眺めもよく十分に広くて快適、何も問題はない。ルームカードにホテルの中国語の表記もあり、「〇〇〇〇〇賭博酒店」となっていた。中国語は分かりやすい(?)。

●観光

★島内観光ツアー

 テニアンにはタクシーが走っていないので、島を周るためにはレンタカー、レンタバイクを使って周るか、ツアーに参加するしかない。どうしても島を周りたいほどでもなかったが、他にすることもないので2日目の午前中に島内観光ツアー(2時間)に参加した。

 タガ遺跡(イギリスのストーンヘンジのような石を組み立てたもの)、潮吹き海岸、星の砂の取れる海岸などの観光ポイントは美しく、加えて、道では対向車とすれ違うこともなくとにかくのんびりとしている。その他、エノラ・ゲイが原爆を積み込んだピット跡地や日本に向けて飛び立った滑走路跡地など太平洋戦争関係の施設も多い。サイパンも同じだが、大自然の観光ポイントと戦争跡地とが半々といった感じで、のんびりした美しさと今も生々しい戦闘跡とのギャップが何ともいえない気持ちにさせる。

★海

 ホテルから歩いて5分のビーチが島の中でも最も有名なタガビーチ(写真)。透明、エメラルドグリーン、深いエメラルドグリーンでガイド本の写真以上に本当にキレイである。
 しかし、ホテル滞在者の目的は海ではないのか、誰も泳いでいなかったので、キレイな海を2人で独占することができた。島内観光のガイドさんに勧められたソーセージを餌に(簡易)シュノーケリングをすると魚ちゃんが沢山寄ってくる。しかし、サンゴがそれ程多くはないので(だから微生物も少なく海が透明らしい=因果関係は逆かも)、沖縄の海には沢山いたニモのような原色、極彩色の魚は少なく、透明な魚が多い。それでも、目の前で魚を沢山見るといいリフレッシュになる。
 それから、多分ここではお約束の遊びである高さ3~4メートルの崖の先からの飛び込みを何度か楽しんだ。童心に戻れない大人でもこれは結構おもしろい。

●食事

 ホテル以外で食べるところはないので、食事は全てホテル内でとなる。朝食は「ブロードウエイ」でのバイキング、夕食は「嵯峨野」で鉄板焼を、「ダイナスティーコート」で広東料理を食べた。
 「ブロードウエイ」の朝食バイキングのラインアップは、日本の普通のシティホテルのものに近く、若干中華風。お粥とピリ辛の春雨があるので大満足。時差がなく通常の食欲もあるので美味しくいただけた。
 「嵯峨野」での鉄板焼はまあまあ。勧められたボトル20ドルの赤のオーストラリアワインはおいしくてよかった。
 「ダイナスティコート」では、エビを揚げたもの<マヨネーズ風>、アワビのオイスターソース風味、四川風チャーシュー麺を食べた。エビとアワビはまあまあ美味しかったが、チャーシュー麺の麺が粉っぽくてボソボソしていてとても食べられるものではなかった。

●カジノ

 カジノは今回の旅行の楽しみの一つではあったが、スロットマシンはほとんど出ない、クラップスもオープンしていないことが多いとリゾカジcomなどで読んでいたので、あまり期待はしていなかった。 ブラックジャックをメインに、新たにミニバカラ、シックボー(大小)にチャレンジしようかくらいの気持ちでのぞんだ。

〔初日〕

 カジノは1階のロビーコーナー奥にある。まあまあ広くて、壁に宗教画のレプリカ(?)がぐるっと飾ってあり、一見安っぽくも感じるが全体的にはまあ高級感はある。強いて例えるとラスベガスのベテチアン風(誉めすぎか)。
 スロットマシン・VPは、1ドルコーナー、25セントコーナー、10セントコーナーとある。全部で100台くらいあるだろうか。テーブルは、ブラックジャック3台(ミニマム25ドル・10ドル・5ドル)、ルーレット2台、シックボー2台、ミニバカラ3~4台、パシフィックポーカー3~4台(初めて見たゲーム)。その脇に特別コーナーのようにバカラが6台くらい。その他、使われていないテーブルが2コーナー程ある(その中に使われていないクラップスが1台)。

 とりあえず、シックボーで100ドルバイイン。3つのサイコロを振って出た目の合計数が大(11~17)か小(4~10)かを当てる(当たると2倍)のを基本にその他いろいろな出た目を当てるゲーム。大、小がミニマム5ドルで、その他の合計数、ゾロ目などのコーナーは2ドルからベットできる。
 しばらく見ていると、ずっと「大」が続いたり、ずっと「小」が続いたりしている。基本的に出た目と同じほうにチビチビと賭けていると当たったり、外れたり。この手のゲームは大、小といった基本のところに賭けるのが得策で、個別ベットは当たると倍率が多いが控除率が高く損なのだが、どうしても賭けたくなってしまう(笑)。

 大小で少しプラスになると、その分を個別ベットにまわしてしまうが、「合計数15」(18倍)とか「合計数6」(同じく18倍)とかが当たったりすると何ともいえず嬉しい。結局、今回、一番大きかった「エニイ・トリプル(6通りのゾロ目)」(24倍)の10ドル賭けが当たった時は、「よっしゃー」が出てしまったが・・・賭け方が荒くなると、外れが多くなり、プラス分もだんだん減っていく。
 結局、この100ドルが無くなったところで終了。

 夕食後、ブラックジャックの5ドル台に。100ドルバイイン。日本人4~5人とご一緒にプレイ。勿論ルール、基本的な戦術は知っているが、ベーシック・ステラトジーどおりにプレイする人はほとんどなく、ディーラーのアップカードが10の時、15、16でヒットする人は皆無。これがラスベガスとは違うところ。
 じゃあそれで何か損を被ったかというとそんなことはなく、一進一退を繰り返す。2時間近くたってもイーブンでいるのはそれなりに気分はいい。

 しかし、途中で入れ替わった日本人の社員旅行のグループがフェリーの時間で帰ると、ディーラーと1対1の勝負になってしまう(負けパターンだ)。徐々に減ってきて、残り70ドル、もうダメだ止めなきゃと思い最後と賭けた20ドルから、怒涛の連勝(?)が始まった。勝った後、ベットを30ドルに増額し、それからダブルダウン2回を含む8連戦(くらい)となった!その後、2回負けたところで精算してもらうとブラック3枚に。こんなこともあるんだなあ。恥ずかしながら、私にとって生まれて初めてのBJでの勝利(プラス)。
やったーと思い、ふと顔を上げると白人のピットボスがこちらをのぞき込んでいて目が合った。「信じられない、すごいね」とか大袈裟に言っていたが、カウンターと思われたのかもしれない(笑)。

 まだ、夜の10:30と早いが、たった100ドルだがプラスになってるし、少し眠くなってきたのでもう寝ることにする。

 今回は、5月末のラスベガス旅行が決まっていたことも影響して、資金はラスベガスに回そうという意識があり無理はしなかった。1,500ドル用意していたが、予定変更で負けても300ドルまで、目標現状維持という気持ちになっていた。

〔2日目〕

 朝5時に目が覚めたのでカジノをのぞきにいってみると、バカラだけ4台に人が結構残っていていた。2台がおそらく中国系、2台が日本人。後ろでのぞかせてもらったが、日本人の台のうち1台は平均300ドルくらいのベット、もう1台は平均500ドルくらい、勝ちが続くと1,500ドルとかベットしていた。ラスベガスでも日本人はほとんど見たことがなかったので、リゾカジcomなどで読む日本人の高額賭博というのはこれかーと見入ってしまった。
 この位、高額を賭けないと痺れるような面白さは分からないんだろうなあと思う。私は、ミニバカラもどうもプレイする気がしなかったので結局、今回もやらずじまいだった。貯金してからにしたい。

 BJなど低額のテーブルもあったが、誰もやってないので、部屋に帰ってまた寝る。

 島内観光、タガビーチでのシュノーケリングの後、夕方からカジノタイム。しかし、BJの5ドルテーブルも10ドルテーブルも満席。

 早めの夕食後、戻るが、まだ満席なので、仕方なくシックボーをプレイ。

 ここでは、「合計数6」が3~4回当たり(今回は6がラッキーナンバー)、また、「エニイ・トリプル」も1回(5ドルベット)当たり周りの中国系の観衆から喝采をいただくが、部屋番号の「666」のゾロ目(150倍)にこだわってしまい、徐々にチップがなくなっていき、結局、100ドル負け。ちょうどBJの席が空いたので参加。かなり長い時間楽しめたが、結局、200ドル費やして終了。今日は0:00過ぎに寝る。

 土曜日の夜なのでカジノの客数は昨日の100人弱よりも多く、200人くらいといったところか。全てのテーブルが満席で観客が取り囲むような盛況だった。

 因みに、妻がスロットマシンにチャレンジしたが、やはり全く出ないとのことだった。

〔3日目/移動日〕

 ビーチを散歩した後、出発前の最後の1時間半をカジノで遊ぶ。

 おそらくバカラの徹夜明けか、マックスの200ドルベットする日本人3人と一緒に(私は10ドル)プレイ。ここのBJは、何式というのか知らないが、ディーラーの2枚目は、プレイヤー側のヒット・スタンドが全て終わってから、引くので、最終コーナーの人(私)のプレイがかなり注目を浴びる事になる。私はほとんどベーシックどおりなのでプレッシャーは特に感じなかったが、ディーラーのヒット・スタンドが終わると、ヒソヒソ声で、「あそこで引いてなければブツブツブツ・・・」というのが聞こえてくるので、気になるといえば気にはなった(笑)。

 結局、イーブンで終わったので、3日間トータルはマイナス200ドルとせこい負けで終了。
 妻は、なんだかんだで全くつかず450ドルの負け。ラスベガスで負けた時でも4日間で400ドル~500ドル程度なので、最悪の負け(?)だったらしい。「早くラスベガスで5セントスロットがしたい」と嘆いていた。


Ⅲ.サイパン編

●移動

 13:00テニアン港~13:55サイパン港

 ダイナスティホテルが運航する高速フェリー(宿泊者は無料)で移動。ものすごく揺れるので酔い止めが必要という情報も読んだが、今回はそうでもない。ただ、最後のほうは跳ねるような感じで進み、確かに海が荒れる時は酔うかもしれないと思った。

 港からはホテルの無料送迎。道路は、舗装された片道2車線なのでテニアンとは違うなあと感じる。7~8分でホテルに到着。

●ホテル(マリアナ・リゾート&スパ)

 マリアナ・リゾート&スパは、コテージの地域、一般部屋の棟が建っている地域の他に、ミニゴルフ場、カート場、乗馬コーナーなどがある総合レジャー付きの広大なホテル。
 受付の説明が日本語なのは安心。ロビー棟からは、ゴルフ用のカートで宿泊棟まで送迎してくれる。移動の際は電話で呼んでくれとのことだったが、歩いても2~3分なのでその後は利用しなかった。

 部屋はオーシャンビュー。ラナイから、遠浅の海のずっと先に波が立っているのが見える。部屋は十分広い。トイレは別室、シャワーブースがバスとは分かれているので快適だ。

 宿泊客の8~9割は日本人だろうか。サイパンはアメリカ自治領の北マリアナ諸島に属しているが、とにかく日本人客が多く、日本人を意識した表示、サービスが多い。
 このホテルは、従業員の感じもよく何も文句はないのだが・・・立地上、何かハード面でリゾート感に欠ける感じがする。部屋、接客面で不満がないのにケチをつけるのは気が引けるが、立ち寄った、ガラパン地区にある「第一ホテルサイパン」やマリアナの近隣に位置するJAL系の「ニッコーホテルサイパン」はいかにもリゾートホテルという雰囲気がある。ロビーの開放感~敷地内のプールの雰囲気~それから続くビーチへと一体感があるのだが(ハワイのワイキキビーチと同様のホテルの雰囲気)、マリアナは、ロビー棟が小さく(前身ホテルの名残?)、プールも朝食バイキングで使われるパセオの窓前ととても泳いだり、水着で横たわる状況にない。また、ホテル敷地から海へは急斜面に落ち込んでいて、海へも行きにくくビーチは狭い。

 それでも以上の3つのホテルの中で人が最も多く見えたのはマリアナであるが(というか、第一ホテル、ニッコーホテルはガラガラだ)。リゾート素人なので断言出来ないが、マリアナは家族向けのレジャーの雰囲気が強く、洗練されたリゾートとしてはイマイチの感があった。

●スパ(Mandi Asian Spa)

 ラスベガスのルクソールで体験したSPAがとてもよかったと妻がいうので、それなら私もと、ホテル内施設のスパにチャレンジすることにした。いろいろとコースがあったが、ここは経験者である妻に選んでもらい、2番目に高いデラックスコース、80分、100ドルを事前に予約していた。

パンフレットによると『ヨーグルトパックを施した後、ゆっくりとシャワー・フラワーバスをご利用頂きながらハーブティーをお召し上がり頂けます。タップリとリラックスされた後全身をアジアンブレンドマッサージで揉みほぐし至福の「癒し」を味わって頂きます。』というもの。
 結論から言うと、はじめのヨーグルトパックとフラワーバスは不要だった。しかし、このコースでないと、いかにもリゾート地のマッサージというこの海の見える露天風呂付きコテージ風のマッサージ棟を使わないので(スパ内の共同マッサージルームを利用)、アジアンブドマッサージだけだとムード不足と感じたかもしれない。
 しかし、後半のアジアンブレントマッサージはとてもよかった。体内の老廃物を押し出すようなマッサージで、事前アンケートで強め希望としたこともあるが、かなり強い。背中、肩のマッサージでは息が止まりそうなくらいの強さである。国内でもたまに台湾式足裏マッサージに行くのだが、男性と比べて女性のマッサージ師だと若干圧しが弱く満足できない。しかし、このスパではマッサージは全員女性がやっているが、問題なくとても
圧しが強い。特に足、顔、頭のマッサージは気持ちよく極楽だった。

●観光

★ジャングルツアー(島内観光)

 今回の旅行で最後まで悩んだのが、サイパン2日目を一日どう楽しむかであった。定番は船で15分程度の小島「マニャガハ島」でマリンスポーツ全般を楽しむというものだが、年齢的にどうかなあ・・・という気もして、いろいろ探したが、どうも決定打がない。要するに、いろんな事が出来るので好きな遊びを選んで組み合わせて楽しんでということか。あまり若者向きでもかったるいし、せっかく海にきたのにそれを楽しまないのも野暮だから少しは頑張らないと・・・心の葛藤(!?)が続いた。ただ、どのアクティビティ、ツアーも現地予約でも間に合うようなので、現地での気分で決めようと思っていた。

 当日は、結局、釣りツアーに参加するつもりでホテルのツアーデスクに座ったのだが、最低人数が4人以上で我々以外に申込者がいないので敢行されないとのことだった。そこで、ジャングルツアーという名称の島内観光に参加することにした。

 ここもテニアン同様に、大自然半分、太平洋戦争関係のポイント半分の観光だった。自然系では特にバードアイランドが絶景だった。

★海

 以前、スキューバダイビングをやる知人から「サイパンなんかより沖縄の海のほうがずっとキレイだよ」ということを聞いたことがあり、私のサイパンの海のイメージは、ガイド本、パンフレットの海の写真ほど「実はキレイではないのでは?」であった。

 ところが・・・サイパンの海はとてもキレイだった。テニアンと比較してもどちらが綺麗といえる差はなかったと思う。

 シュノーケリングをすると、海の中はサンゴ礁の死骸(?)が散らばっているが、ずっと透明だ。透明な水に合わせてかテニアン同様に透明色の魚が多い。特に小さ目の透明なサンマのような魚が多く、すぐ20~30匹近く寄ってきて、見たい熱帯魚の邪魔をするのでしょっちゅう追い払っていた。

 因みに、シュノーケリングでの魚の餌はパンがお勧めである。朝食のバイキングでロールパンを5~6個頂いて、魚ちゃんに撒くとすぐに寄ってくる。テニアンのガイドさんから勧められたソーセージもいいが、沖縄での経験から、水中で長持ちして、かつ、魚に人気があるのはパン。おにぎり、お菓子は食いつきが悪い。

 それから、サイパンの海のよさは、遠浅であることだ。ここほど遠浅のキレイな海を私は見たことがない(海のことはあまり知らないが・・・)。波の立っている場所から想像すると海岸から100~200メートル以上は水深1~2メートルくらいなのではないか。サンゴがあればどこでも立てる。シュノーケリングで魚を眺めていると、いつの間にか岸から遠くまで行ってしまうことがあるが、足が立つのと立たないのでは気分的に大違いだ。その分、魚の種類は限定されるかもしれないが、お子さん連れなどでも安心して遊ぶことができると思う。

●食事

 マリアナでは、「パセオ」で朝食のバイキングを2回、バーベキューを1回、イタリアンの「ラ・ステラ」で2回食べた。「パセオ」の朝食バイキングの質は若干低レベルで、他に食べたいものがないので仕方なくご飯と味噌汁を食べた。「バーベキュー」はまあまあ。「ラ・ステラ」はそこそこ美味しかったと思う。普通のパスタとピザだが、こういう場所では普通の味で満足すべきなのだろう。眺めはとてもよい。

●買い物

街の中心部ガラパン地区のショッピングの中心が「DFSギャラリア」となっているが、ハワイのショッピングセンターのような様々なショップの集合体ではなく、空港にあるのと同様のブランド物中心。あまり人はいない。ニッコーホテルの前にも「ラ・フィエスタ」というショッピングセンターがあるが、こちらも、おそらく8割以上の店が撤退しているゴーストタウン。あれー変なところに来てしまったなーと恐る恐る見て回った。

●復路

 15:00、ホテルの送迎でサイパン空港へ。25分程度で空港に到着。チェックインも出国手続きにも誰もいないのですぐ終了。16:00から搭乗開始というので早いなあと思っていると、30分早く出発するとのことだった。

 予定より早く18:40頃、成田到着。



 全体的には海もキレイで、島内観光なども楽しく、いいリフレッシュとなった。テニアンは、カジノ三昧あるいは海沿いで遊んだりのんびりしたい方は宿泊して行く価値あり。ただ、海は見るだけで十分、カジノもほどほどでいい方は、他島からのテニアン島日帰りツアーに参加する程度でいいのではないか。

 サイパンは、ゴルフ、ダイビング、海のアクティビティなど目的がはっきりしている方、あるいは、とにかく人が少ない場所がいい方は行く価値あり。ただ、ショッピングが目的、賑やかな街が好きな方はハワイやグアム(行ったことはないが米軍基地がありアメリカ風の賑わいがある?)のほうがいいのではないかという気がした。






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「bills」(赤レンガ倉庫)

          

 最後に海外旅行に行ったのは2004年9月のオーストラリアです。その後、長女が生まれて海外どころか外食するのも難しい時期もあり現在に至っています。2番目のチビも2才を過ぎてもう少しで落ち着くかもしれません。羽田から海外に行けるようになり便利になったのでそろそろいつかはと期待、想像しています。

 オーストラリアのシドニーのホテルで食べたベーコンエッグがとても美味しかったのを覚えていて、ニューヨークタイムズで世界一おいしいと称賛されたスクランブルエッグを提供するシドニーの「ビルズ」が赤レンガにオープンしたというニュースを読んで是非食べたいと思いました。

 混雑していると読んだのですが昼前ならと高を括って10時30分頃に到着、スタッフから朝の時間(9:00~11:00)の受け付けは終わっていて、ランチに並んでくださいとのこと。赤レンガ倉庫の開店(11:00)に合わせて入店した後、15分くらい待って入店できました。

 注文は「オーガニックスクランブルエッグ」(1200円)にベーコン(300円)を追加。もう一品はパンケーキにするか迷ったのですが雑誌などで紹介されていた「和牛バーガー」、何と2000円。この程度の値段のものがホテルなどで供されることは知っていましたが初体験。

 スクランブルエッグは生クリームが多めに含まれた(おそらく)マイルドな一品です。絶妙の火の入れ具合でふわっとしていてさすがに美味しいです。ベーコンもいいアクセントになります。娘も「いつものより美味しいね」と喜んでいます。添えられたパンと一緒においしく決まります。



          

 スクランブルエッグを食べた後に和牛バーガーが供されました。赤い部分が残っている高品質の牛肉、美味しくない訳がありません。お好みでサイドメニューも一緒に挟んでとスタッフに言われましたがパンが小さいのでそれは無理です。ここに限った話ではありませんがハンバーガーのパンは大きめにしてほしいです。娘にマックのチーズバーガーと違うか訊くとにっこりと肯いていました。



          

 牛肉のアップです。

 飲み物と合わせて4900円の食事です。美味しく満足できましたが高いといえば高いです。日常レベルだとちょくちょくは無理です。旅行途上の財布ヒモ緩いモードであればいいのかなあと思いました。



          

 みなとみらいはAPECに備えて厳戒モード、警察官で溢れていますが、駐車場を覗くと北海道警察のパトカーの釧路、北見の表示が。警察官だけでなくパトカーも応援に運んでいるんですね。今日からは、電車の中も警察官が巡回していました。今週末からAPEC横浜、当分、車で横浜市中心部には近づけません。





思い出のオーストラリア旅行について他のサイトに投稿したものを再掲させていただきます。


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<2004年9月2日から6泊8日 初めてのオーストラリア旅行(シドニー~ケアンズ)>


★シドニー編★

・「キー・レストラン」

 どこかで本格的なモダン・オーストラリア料理を食べたいと思っていた。しかし、雑誌で見る店はどこも敷居が高そうだったので実際に店に行ってみて入れそうな雰囲気なら思い切ろうと考えていた。
 初日の昼食時にサーキュラーキーにいたこと、そしてガラス張りの建物がオープンな雰囲気だったので、有力候補であった「キー・レストラン」に入店した。外国船旅客ターミナル前のガラスの建物の3階にある。「グッド・フード・ガイド」の2003年版でベストレストラン・オブ・ジ・イヤーに選ばれた名店らしい。客層は、エリートサラリーマン風か、お金持ちカップル風がほとんど。ホテルチェックイン前のラフな格好の我々は若干(かなり?)浮いていたかもしれないが、店員さんは洗練されていてスマートな対応をしてくれた。
 メニューを見るがモダン料理の特徴なのか、どの料理名も一体どういう食べ物かよく分からなく困ってしまった。「さくさくした○○産ポーク、ほたて、アスパラガス、・・・・」というようにメインの簡単な料理法と食材が列挙してある料理名ばかり。よく分からないので適当にタスマニア産のエビ料理と豚肉料理を注文した。すると店員さんがそれだと少なすぎるがよいかというような事を言っている。よくよく聞くとメニューのページの左側が前菜で右側がメインとのこと。てっきり、メインの料理の選択であとは共通のコースにでもなっているのかと思ったが、そうではないらしい。もう少し考えさせてほしい(汗)と一旦下がってもらうが、再度見てもよく分からない。結局、適当に食材で選んで前菜とメインを注文した。
 まず、パンにつけるバターが出てくるが、濃厚なプリンのようなツヤのあるものではじめて見た。味もいい。この後ものすごくおいしい料理が出てくる雰囲気が醸し出されてワクワクする(でも高そうだと少し心配)。その結果は…本当においしかった。どの料理も痺れるような繊細さがある。フレンチを基本にしてアジアのテーストを取り入れているような料理だが、日本で食べる最もおいしいフレンチ、イタリアンのレベルにあると思う。小さな前菜の後に注文した2品が出てくるが大満足の昼食となった。残念なことに、我々が何を食べたのかうまく伝えられないので省略させてもらうがおいしかったということだけは確かだ。食前にシャンパン、ワインをグラスで飲み、2人で212A$だった。


・「ワーウィック競馬場」

 シドニー郊外にランドウィック競馬場があり、ロサンゼルスに続き競馬を楽しもうとスケジュールに入れた。ホームページを見るとシーズン最後の日程。ぎりぎりセーフといったところ。当日は、セントラル駅の北側エディストリート沿いのバス停からバスが出ると書いてあったので、てっきり専用の往復バスかと思っていたが、どうやらシドニー南方に向かう通常のバスに乗れということらしい。シドニーのバスは次のバス停を放送で教えてくれないので、近づいてきたらバス停の名称を目で見つけて呼び鈴を鳴らすしかない。10~15分乗り、競馬場らしき門を見た次のバス停でなんとか降りることができた。歩いて少し戻り、正門に到着するが、次のレースは10月○日と表示があり、なにかイヤーな感じがする。誰も入場していない。門の先に係員が2人いて聞いてみると、芝の張替えか何かのために本日はクローズ。他の競馬場で開催されているとのこと。やってしまったぁとガックリするが、その競馬場に行きたければバスで送るという。せっかくだから行こうということになり、バスに乗って出発。我々2人だけのために大型バスを動かしてもらうのは悪い気もしたがそういうシステムなのだろう。ランドウィックからの変更はいつ頃決まったのだろうか。

 そのワーウィック競馬場は、シドニーから南西方向、シドニー空港のずっと先、リバプールという街の手前にある。40分もかかったので、ここまでして来ることもなかったかなあと少しウンザリしての入場となったのだが・・・そこには想像もしなかった面白い英国風(?)の競馬世界があった。

 はじめは変わった格好をしている人達がいるなあと思って見ていると、タキシード風の紳士、ドレスにひらひらのついた帽子を被った淑女がいて、「ドレスコードありますよ」という看板のある入口から入場している。その中は上流階級用のエリアで同じような格好をした人達が綺麗に並んで着席したり、シャンパンを飲んだりしている。うわぁイギリス風の上流競馬だよと眺めてしまった。その他、格好は普通なのだが、テーブルを囲んでシャンパンを冷やして楽しんでいるグループが沢山いる芝生地帯とパブでビールを飲んでいる人達がいるスペースと様々。上流階級、中流階級、庶民派といろんな楽しみ方があるようだ。

 もう一つこの競馬場で面白かったのは、胴元が沢山いることだ。台の上に立ち上がっている人がずらっと並んでいるエリアを目にしたときは、予想屋が沢山いるなーと思ったのだが、この人達は、予想屋ではなく胴元なのだ。30人近くいるが、それぞれ小さな電光掲示板を持っていて、次のレースの配当を掲示している。「WIN」(単勝)だけの胴元と「WIN+PLACE」(単勝と複勝)の胴元とがいる。どういう仕組みなのかよく分からないが、それぞれの胴元のオッズは微妙に異なる。人気上位4頭くらいはだいたい似通っているが、人気薄の馬は胴元によって50倍~100倍と違っている。また、オッズは時間によって変動するが、馬券は購入した際のオッズが適用される。我々のように穴狙いは、時間によってオッズが大きく異なるのでどのタイミングでどの胴元から買うかも重要な選択肢となった。
 コース内の掲示板に公式(?)のオッズも表示されるので(胴元より低め)、公式の馬券もどこかで売られていたのかもしれないが分からなかった。コースも英国、日本風の芝がメインで美しい。客席も芝になっていて寝転がって観戦できる(紳士淑女の皆さんは綺麗に並んで着席している)。

 結果、3レースから7レースまでやって収支トントン。5レースで一度当たり210A$、その他は全て外れという具合。それでも一度当たると本当に気分がいいものだ。勝つとその馬券を買った胴元のところに行けば配当金額をくれる。バッグのような大きな財布からお金を貰うのは何か微笑ましいというか面白い(スターシティのスロットマシンの競馬モノ画面にもこのカバンが出てくる)。17:00発の帰りのバスに乗ってランドウィックへ帰った。


・「オペラハウス」(フィガロの結婚)

 事前にオペラハウスのホームページからチケットを予約。とりあえずこの劇場を体験できればどのオペラでもよかったが、日程調整の中でモーツァルトの「フィガロの結婚」が観られるスケジュールになったので文句ない演目になった。2階の後ろから3列目の席で93A$/人。
 会場はそれ程広くはないので舞台まで遠いという感じはない。内装は思っていたものより地味。開演予定時刻の19:30を2~3分過ぎると暗くなり指揮者が出てくる。早いスタートだがかなりの席が埋まっているのでここでは普通のことなのだろう。

 序曲がはじまる。音は正確だが弦は低音が強く聞こえ、木管はパコパコ鳴る感じで全般的に魅力的な響きとまではいかない。アマチュアよりは上手いレベルか。シドニーのオーケストラはイギリスの系統だと思っていたので、手堅いロンドンのオーケストラくらいの技術はあるのかと思っていたが…。それでも音楽はモーツアルトなので聴いていて楽しい。

 舞台・美術・演出はオーソドックスなもの。少し変わっていたのは伯爵で大柄なライオンヘアーの男が第一幕では上半身裸、ムッチリパンツにガウンを羽織るという、まるでジョルジュ・ドンのようなナルシストの雰囲気で面白かった。 歌い手もだいたい普通。強いてあげればケルビーノの演技が上手かった思う。
 全般的には、指揮者、オーケストラ、歌手、演出どれも普通だったが、それでも音楽がモーツアルトの傑作であるので充分に楽しむことができた。全幕観る気力はなかったので、2幕が終わり休憩となったので、オペラハウスを後にした。 

 突然の雷雨となったので、タクシーでスターシティに向かった。本当は、この日はオペラの後にシドニー市内でグレイハウンド(賭ける犬レース)が開催される日だったので行くつもりだったのだが、昼間の競馬で満腹感があり、もういいやとキャンセルした。


★ケアンズ編★

・「クイックシルバークルーズ」(グレートバリアリーフ)

 グレートバリアリーフのクルーズツアーは有名なものが4~5あるようで、どれにするか迷ったが、我々はビーチで寝転んでゆったり過ごすというのが得意ではないのと、時間はかかっても遠くまで行くほうが海が綺麗なような気もしたので、日本人には馴染みの薄い「クイックシルバークルーズ」を選んだ。
 8:00にホテルでピックアップ。他のケアンズのツアーは、日本人客が95~100%であるが、このバスの運転手は日本語を喋らず、バスの乗客も白人ばかり。ちょっと雰囲気が違う。バスで1時間かけて、船の出発するポートダグラスに向かう。ポートダグラスは、リゾート地だけあって雰囲気はよい。短時間いただけの印象だがホテルでゆっくりしたい人にはケアンズよりお薦めだと思う。クルーザーには既に多くの人が乗り込んでいた。我々が乗ったクルーズのスタッフには日本人、日本語を喋るスタッフもいて声をかけてくれる。シュノーケリング用具のレンタルは無料で一式揃っているが、追加でシュノーケリング時に着用する日焼け・怪我防止のためのスーツ(モジモジ君の衣装のような全身に被るもの)を借りることにした。船内の売店で借用券を購入した(5ドル/人)。 1時間半で海上のポントゥーン(基地)に到着する。
 準備を済ましていざ海へ。寒さを心配していたが当日はかんかん照り、かつスーツは防寒具になり長く海にいても快適である。海で浮くライフジャケットも借用できるので泳ぎを心配していた妻も問題なく海を楽しめた。

 綺麗な海を進むとすぐにサンゴ礁が群生している海域に着く。そのサンゴ礁が素晴らしく美しい。海の透明度、魚の美しさはこれまでにも経験はあるが、ここまで綺麗なサンゴ礁は初めて。7色というと陳腐だが、トロピカル色の魚同様のトロピカルなサンゴ礁。これまで経験したシュノーケリングでは餌をまかないと魚は集まってこないが、ここはサンゴ礁が餌になっていて、何もしないでもそこらじゅうに魚が群れている。魚の種類もこれまで見た中で最も多く、最も美しかった。太陽光に海中でサンゴ礁がキラキラと光り、このクルーズのパンフレットの表紙に載っている写真以上の美しさ、夢のような世界である。
 このポントゥーンの滞在は11:30~14:30の3時間、始めの1時間半を準備とシュノーケリング、昼食(バイキング、結構おいしい)を挟んで、最後にもう一度シュノーケリングを楽しんで終了。我々には充分満喫できる滞在となった。

 オーストラリア最終日のクルーズだったが、これまでの旅行の中でも最も楽しいツアー・アクティビティのひとつとなり、本当に参加してよかった。

 ところで、このクルーズの料金は現地で支払うことになっていたのだが徴収されなかった(そういう役回りの人とは会わなかった)。どうなっているのだろうか。

          


★その他★

 カンタス航空のサービスは、お眠りセットのキットをくれたり、緊急時の対応を搭乗員が皆の前で実演したりと懐かしいというか丁寧な対応。全般的に素晴らしい。シドニーの食事もレベルが高くてよかった。それと、何といっても時差がないのがいい。初日から快適な観光、食事を楽しむことができた。

 シドニーのグレースホテルの部屋は、3階の内側向きとよくなかったが、1階のカフェ・食堂の朝食は素晴らしく美味しかった。大袈裟だが、こんなにバランスがよく美味しい卵、ベーコン、パン、コーヒーのセットは初めて。また、このホテルの1階にあるアイリッシュパブは有名らしく2度出向いたが、ロンドンのパブのあのおいしいクリーミーなビールではない。しかし、ロンドンのパブで感じたお前がいる場所じゃないぞという殺気立った雰囲気はなくリラックスしてビールを飲めた。イギリス系のオーストラリアということで期待していたが、日本にあるアイリッシュパブのビールのほうがまだ美味しいと思う。

 その他、お約束の観光地は大体観て周った。シドニーで良かったのは、サーキュラーキーの景色、オーストラリア博物館、スターシティカジノ(負けたが、スロットマシンが結構出て楽しい)、シドニータワー、タロンガ動物園(コアラが見れるので)。
 その他、この街の特徴は歩くことだろう。市内電車(地下鉄)、モノレール、バスなど結構運行されているのだが、繋がりが微妙に悪い。交通機関を利用して2駅行くか、それとも歩くかという微妙な選択の連続で結局これほど歩いてクタクタになった街ははじめて。我々は久しぶりに足の筋肉痛に悩まされることになった。仮に高齢の同行者がいるのであれば、市内観光ツアーなどを利用したほうがよいと思う。

 ケアンズで良かったのは、カフェチャイナ(アワビのしゃぶしゃぶコース)、リーフカジノ(ここでも負けたが、テーブルゲームのディーラーがラスベガスほど強すぎないので結構楽しめる)、ケアンズは行く前はホノルルのイメージだったが、実態はサイパンに近い。空港からしてかなりの田舎、街中に溢れる日本語、サービス業に従事している人は片言の日本語を話し、ツアーも日本人ばかり。少し興ざめする。

 逆にイマイチだったのは、シドニーでは、観光ではないが、共通観光カードであるシーシドニーカード。全くモトが取れず大赤字。ケアンズでは、夜行性動物ツアー(カモノハシ、ワラビ、ポッサム、おいしい食事、満天の星と面白かった点を列挙することも出来るが全般的に何か物足りなかった)と熱気球ツアー(何かこれまで知らなかった楽しさがあるのかもしれないと参加したがなかった。ラスベガスでのスカイダイビングの体験があるので尚更だった)だろうか。


          

 ワラビの写真です。


    


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「大倉山もつ肉店」(大倉山)

          

 雑誌「散歩の達人」の東横線特集号(神奈川編)の中で一番興味を惹かれたのは大倉山の立ち飲み屋の写真です。日吉にも以前、寅七、九州料理系など立ち飲み屋はあったのですが今はなくなっています。生ビール一杯、焼き鳥2~3本だけOKの気軽な店の復活を望んでいます。

 大倉山のおしゃれな通りからちょっと脇に入ったところに「大倉山もつ肉店」はありました。店の中にも席はあるのですがここは立ち飲みです。お持ち帰りのまとめ買い客と店頭で串をつまみにビールを飲んでいる客です。

 はつ80円、たん80円、レバー80円、かしら90円の張り紙があるだけですが、常連風の人が銀杏と注文したようにも聞こえたので他にあるのかもしれません。

 若い気持ちのいい店主が一人で切り盛りしていて、常連でないと居心地が悪いような雰囲気は全くありません。オープンでこれぞ理想的な立ち飲み屋です。

 串3本と生ビール大でさくっと帰りました。850円だったので生ビール大は600円のようです。大倉山で途中下車するかどうか気分次第ですがこの店は好みのタイプです。




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