「bills」(赤レンガ倉庫)

          

 最後に海外旅行に行ったのは2004年9月のオーストラリアです。その後、長女が生まれて海外どころか外食するのも難しい時期もあり現在に至っています。2番目のチビも2才を過ぎてもう少しで落ち着くかもしれません。羽田から海外に行けるようになり便利になったのでそろそろいつかはと期待、想像しています。

 オーストラリアのシドニーのホテルで食べたベーコンエッグがとても美味しかったのを覚えていて、ニューヨークタイムズで世界一おいしいと称賛されたスクランブルエッグを提供するシドニーの「ビルズ」が赤レンガにオープンしたというニュースを読んで是非食べたいと思いました。

 混雑していると読んだのですが昼前ならと高を括って10時30分頃に到着、スタッフから朝の時間(9:00~11:00)の受け付けは終わっていて、ランチに並んでくださいとのこと。赤レンガ倉庫の開店(11:00)に合わせて入店した後、15分くらい待って入店できました。

 注文は「オーガニックスクランブルエッグ」(1200円)にベーコン(300円)を追加。もう一品はパンケーキにするか迷ったのですが雑誌などで紹介されていた「和牛バーガー」、何と2000円。この程度の値段のものがホテルなどで供されることは知っていましたが初体験。

 スクランブルエッグは生クリームが多めに含まれた(おそらく)マイルドな一品です。絶妙の火の入れ具合でふわっとしていてさすがに美味しいです。ベーコンもいいアクセントになります。娘も「いつものより美味しいね」と喜んでいます。添えられたパンと一緒においしく決まります。



          

 スクランブルエッグを食べた後に和牛バーガーが供されました。赤い部分が残っている高品質の牛肉、美味しくない訳がありません。お好みでサイドメニューも一緒に挟んでとスタッフに言われましたがパンが小さいのでそれは無理です。ここに限った話ではありませんがハンバーガーのパンは大きめにしてほしいです。娘にマックのチーズバーガーと違うか訊くとにっこりと肯いていました。



          

 牛肉のアップです。

 飲み物と合わせて4900円の食事です。美味しく満足できましたが高いといえば高いです。日常レベルだとちょくちょくは無理です。旅行途上の財布ヒモ緩いモードであればいいのかなあと思いました。



          

 みなとみらいはAPECに備えて厳戒モード、警察官で溢れていますが、駐車場を覗くと北海道警察のパトカーの釧路、北見の表示が。警察官だけでなくパトカーも応援に運んでいるんですね。今日からは、電車の中も警察官が巡回していました。今週末からAPEC横浜、当分、車で横浜市中心部には近づけません。





思い出のオーストラリア旅行について他のサイトに投稿したものを再掲させていただきます。


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<2004年9月2日から6泊8日 初めてのオーストラリア旅行(シドニー~ケアンズ)>


★シドニー編★

・「キー・レストラン」

 どこかで本格的なモダン・オーストラリア料理を食べたいと思っていた。しかし、雑誌で見る店はどこも敷居が高そうだったので実際に店に行ってみて入れそうな雰囲気なら思い切ろうと考えていた。
 初日の昼食時にサーキュラーキーにいたこと、そしてガラス張りの建物がオープンな雰囲気だったので、有力候補であった「キー・レストラン」に入店した。外国船旅客ターミナル前のガラスの建物の3階にある。「グッド・フード・ガイド」の2003年版でベストレストラン・オブ・ジ・イヤーに選ばれた名店らしい。客層は、エリートサラリーマン風か、お金持ちカップル風がほとんど。ホテルチェックイン前のラフな格好の我々は若干(かなり?)浮いていたかもしれないが、店員さんは洗練されていてスマートな対応をしてくれた。
 メニューを見るがモダン料理の特徴なのか、どの料理名も一体どういう食べ物かよく分からなく困ってしまった。「さくさくした○○産ポーク、ほたて、アスパラガス、・・・・」というようにメインの簡単な料理法と食材が列挙してある料理名ばかり。よく分からないので適当にタスマニア産のエビ料理と豚肉料理を注文した。すると店員さんがそれだと少なすぎるがよいかというような事を言っている。よくよく聞くとメニューのページの左側が前菜で右側がメインとのこと。てっきり、メインの料理の選択であとは共通のコースにでもなっているのかと思ったが、そうではないらしい。もう少し考えさせてほしい(汗)と一旦下がってもらうが、再度見てもよく分からない。結局、適当に食材で選んで前菜とメインを注文した。
 まず、パンにつけるバターが出てくるが、濃厚なプリンのようなツヤのあるものではじめて見た。味もいい。この後ものすごくおいしい料理が出てくる雰囲気が醸し出されてワクワクする(でも高そうだと少し心配)。その結果は…本当においしかった。どの料理も痺れるような繊細さがある。フレンチを基本にしてアジアのテーストを取り入れているような料理だが、日本で食べる最もおいしいフレンチ、イタリアンのレベルにあると思う。小さな前菜の後に注文した2品が出てくるが大満足の昼食となった。残念なことに、我々が何を食べたのかうまく伝えられないので省略させてもらうがおいしかったということだけは確かだ。食前にシャンパン、ワインをグラスで飲み、2人で212A$だった。


・「ワーウィック競馬場」

 シドニー郊外にランドウィック競馬場があり、ロサンゼルスに続き競馬を楽しもうとスケジュールに入れた。ホームページを見るとシーズン最後の日程。ぎりぎりセーフといったところ。当日は、セントラル駅の北側エディストリート沿いのバス停からバスが出ると書いてあったので、てっきり専用の往復バスかと思っていたが、どうやらシドニー南方に向かう通常のバスに乗れということらしい。シドニーのバスは次のバス停を放送で教えてくれないので、近づいてきたらバス停の名称を目で見つけて呼び鈴を鳴らすしかない。10~15分乗り、競馬場らしき門を見た次のバス停でなんとか降りることができた。歩いて少し戻り、正門に到着するが、次のレースは10月○日と表示があり、なにかイヤーな感じがする。誰も入場していない。門の先に係員が2人いて聞いてみると、芝の張替えか何かのために本日はクローズ。他の競馬場で開催されているとのこと。やってしまったぁとガックリするが、その競馬場に行きたければバスで送るという。せっかくだから行こうということになり、バスに乗って出発。我々2人だけのために大型バスを動かしてもらうのは悪い気もしたがそういうシステムなのだろう。ランドウィックからの変更はいつ頃決まったのだろうか。

 そのワーウィック競馬場は、シドニーから南西方向、シドニー空港のずっと先、リバプールという街の手前にある。40分もかかったので、ここまでして来ることもなかったかなあと少しウンザリしての入場となったのだが・・・そこには想像もしなかった面白い英国風(?)の競馬世界があった。

 はじめは変わった格好をしている人達がいるなあと思って見ていると、タキシード風の紳士、ドレスにひらひらのついた帽子を被った淑女がいて、「ドレスコードありますよ」という看板のある入口から入場している。その中は上流階級用のエリアで同じような格好をした人達が綺麗に並んで着席したり、シャンパンを飲んだりしている。うわぁイギリス風の上流競馬だよと眺めてしまった。その他、格好は普通なのだが、テーブルを囲んでシャンパンを冷やして楽しんでいるグループが沢山いる芝生地帯とパブでビールを飲んでいる人達がいるスペースと様々。上流階級、中流階級、庶民派といろんな楽しみ方があるようだ。

 もう一つこの競馬場で面白かったのは、胴元が沢山いることだ。台の上に立ち上がっている人がずらっと並んでいるエリアを目にしたときは、予想屋が沢山いるなーと思ったのだが、この人達は、予想屋ではなく胴元なのだ。30人近くいるが、それぞれ小さな電光掲示板を持っていて、次のレースの配当を掲示している。「WIN」(単勝)だけの胴元と「WIN+PLACE」(単勝と複勝)の胴元とがいる。どういう仕組みなのかよく分からないが、それぞれの胴元のオッズは微妙に異なる。人気上位4頭くらいはだいたい似通っているが、人気薄の馬は胴元によって50倍~100倍と違っている。また、オッズは時間によって変動するが、馬券は購入した際のオッズが適用される。我々のように穴狙いは、時間によってオッズが大きく異なるのでどのタイミングでどの胴元から買うかも重要な選択肢となった。
 コース内の掲示板に公式(?)のオッズも表示されるので(胴元より低め)、公式の馬券もどこかで売られていたのかもしれないが分からなかった。コースも英国、日本風の芝がメインで美しい。客席も芝になっていて寝転がって観戦できる(紳士淑女の皆さんは綺麗に並んで着席している)。

 結果、3レースから7レースまでやって収支トントン。5レースで一度当たり210A$、その他は全て外れという具合。それでも一度当たると本当に気分がいいものだ。勝つとその馬券を買った胴元のところに行けば配当金額をくれる。バッグのような大きな財布からお金を貰うのは何か微笑ましいというか面白い(スターシティのスロットマシンの競馬モノ画面にもこのカバンが出てくる)。17:00発の帰りのバスに乗ってランドウィックへ帰った。


・「オペラハウス」(フィガロの結婚)

 事前にオペラハウスのホームページからチケットを予約。とりあえずこの劇場を体験できればどのオペラでもよかったが、日程調整の中でモーツァルトの「フィガロの結婚」が観られるスケジュールになったので文句ない演目になった。2階の後ろから3列目の席で93A$/人。
 会場はそれ程広くはないので舞台まで遠いという感じはない。内装は思っていたものより地味。開演予定時刻の19:30を2~3分過ぎると暗くなり指揮者が出てくる。早いスタートだがかなりの席が埋まっているのでここでは普通のことなのだろう。

 序曲がはじまる。音は正確だが弦は低音が強く聞こえ、木管はパコパコ鳴る感じで全般的に魅力的な響きとまではいかない。アマチュアよりは上手いレベルか。シドニーのオーケストラはイギリスの系統だと思っていたので、手堅いロンドンのオーケストラくらいの技術はあるのかと思っていたが…。それでも音楽はモーツアルトなので聴いていて楽しい。

 舞台・美術・演出はオーソドックスなもの。少し変わっていたのは伯爵で大柄なライオンヘアーの男が第一幕では上半身裸、ムッチリパンツにガウンを羽織るという、まるでジョルジュ・ドンのようなナルシストの雰囲気で面白かった。 歌い手もだいたい普通。強いてあげればケルビーノの演技が上手かった思う。
 全般的には、指揮者、オーケストラ、歌手、演出どれも普通だったが、それでも音楽がモーツアルトの傑作であるので充分に楽しむことができた。全幕観る気力はなかったので、2幕が終わり休憩となったので、オペラハウスを後にした。 

 突然の雷雨となったので、タクシーでスターシティに向かった。本当は、この日はオペラの後にシドニー市内でグレイハウンド(賭ける犬レース)が開催される日だったので行くつもりだったのだが、昼間の競馬で満腹感があり、もういいやとキャンセルした。


★ケアンズ編★

・「クイックシルバークルーズ」(グレートバリアリーフ)

 グレートバリアリーフのクルーズツアーは有名なものが4~5あるようで、どれにするか迷ったが、我々はビーチで寝転んでゆったり過ごすというのが得意ではないのと、時間はかかっても遠くまで行くほうが海が綺麗なような気もしたので、日本人には馴染みの薄い「クイックシルバークルーズ」を選んだ。
 8:00にホテルでピックアップ。他のケアンズのツアーは、日本人客が95~100%であるが、このバスの運転手は日本語を喋らず、バスの乗客も白人ばかり。ちょっと雰囲気が違う。バスで1時間かけて、船の出発するポートダグラスに向かう。ポートダグラスは、リゾート地だけあって雰囲気はよい。短時間いただけの印象だがホテルでゆっくりしたい人にはケアンズよりお薦めだと思う。クルーザーには既に多くの人が乗り込んでいた。我々が乗ったクルーズのスタッフには日本人、日本語を喋るスタッフもいて声をかけてくれる。シュノーケリング用具のレンタルは無料で一式揃っているが、追加でシュノーケリング時に着用する日焼け・怪我防止のためのスーツ(モジモジ君の衣装のような全身に被るもの)を借りることにした。船内の売店で借用券を購入した(5ドル/人)。 1時間半で海上のポントゥーン(基地)に到着する。
 準備を済ましていざ海へ。寒さを心配していたが当日はかんかん照り、かつスーツは防寒具になり長く海にいても快適である。海で浮くライフジャケットも借用できるので泳ぎを心配していた妻も問題なく海を楽しめた。

 綺麗な海を進むとすぐにサンゴ礁が群生している海域に着く。そのサンゴ礁が素晴らしく美しい。海の透明度、魚の美しさはこれまでにも経験はあるが、ここまで綺麗なサンゴ礁は初めて。7色というと陳腐だが、トロピカル色の魚同様のトロピカルなサンゴ礁。これまで経験したシュノーケリングでは餌をまかないと魚は集まってこないが、ここはサンゴ礁が餌になっていて、何もしないでもそこらじゅうに魚が群れている。魚の種類もこれまで見た中で最も多く、最も美しかった。太陽光に海中でサンゴ礁がキラキラと光り、このクルーズのパンフレットの表紙に載っている写真以上の美しさ、夢のような世界である。
 このポントゥーンの滞在は11:30~14:30の3時間、始めの1時間半を準備とシュノーケリング、昼食(バイキング、結構おいしい)を挟んで、最後にもう一度シュノーケリングを楽しんで終了。我々には充分満喫できる滞在となった。

 オーストラリア最終日のクルーズだったが、これまでの旅行の中でも最も楽しいツアー・アクティビティのひとつとなり、本当に参加してよかった。

 ところで、このクルーズの料金は現地で支払うことになっていたのだが徴収されなかった(そういう役回りの人とは会わなかった)。どうなっているのだろうか。

          


★その他★

 カンタス航空のサービスは、お眠りセットのキットをくれたり、緊急時の対応を搭乗員が皆の前で実演したりと懐かしいというか丁寧な対応。全般的に素晴らしい。シドニーの食事もレベルが高くてよかった。それと、何といっても時差がないのがいい。初日から快適な観光、食事を楽しむことができた。

 シドニーのグレースホテルの部屋は、3階の内側向きとよくなかったが、1階のカフェ・食堂の朝食は素晴らしく美味しかった。大袈裟だが、こんなにバランスがよく美味しい卵、ベーコン、パン、コーヒーのセットは初めて。また、このホテルの1階にあるアイリッシュパブは有名らしく2度出向いたが、ロンドンのパブのあのおいしいクリーミーなビールではない。しかし、ロンドンのパブで感じたお前がいる場所じゃないぞという殺気立った雰囲気はなくリラックスしてビールを飲めた。イギリス系のオーストラリアということで期待していたが、日本にあるアイリッシュパブのビールのほうがまだ美味しいと思う。

 その他、お約束の観光地は大体観て周った。シドニーで良かったのは、サーキュラーキーの景色、オーストラリア博物館、スターシティカジノ(負けたが、スロットマシンが結構出て楽しい)、シドニータワー、タロンガ動物園(コアラが見れるので)。
 その他、この街の特徴は歩くことだろう。市内電車(地下鉄)、モノレール、バスなど結構運行されているのだが、繋がりが微妙に悪い。交通機関を利用して2駅行くか、それとも歩くかという微妙な選択の連続で結局これほど歩いてクタクタになった街ははじめて。我々は久しぶりに足の筋肉痛に悩まされることになった。仮に高齢の同行者がいるのであれば、市内観光ツアーなどを利用したほうがよいと思う。

 ケアンズで良かったのは、カフェチャイナ(アワビのしゃぶしゃぶコース)、リーフカジノ(ここでも負けたが、テーブルゲームのディーラーがラスベガスほど強すぎないので結構楽しめる)、ケアンズは行く前はホノルルのイメージだったが、実態はサイパンに近い。空港からしてかなりの田舎、街中に溢れる日本語、サービス業に従事している人は片言の日本語を話し、ツアーも日本人ばかり。少し興ざめする。

 逆にイマイチだったのは、シドニーでは、観光ではないが、共通観光カードであるシーシドニーカード。全くモトが取れず大赤字。ケアンズでは、夜行性動物ツアー(カモノハシ、ワラビ、ポッサム、おいしい食事、満天の星と面白かった点を列挙することも出来るが全般的に何か物足りなかった)と熱気球ツアー(何かこれまで知らなかった楽しさがあるのかもしれないと参加したがなかった。ラスベガスでのスカイダイビングの体験があるので尚更だった)だろうか。


          

 ワラビの写真です。


    


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