かくれて咲く花

~凛として~

低空飛行

2011-02-16 22:51:37 | Weblog


先週からどうも調子が上がらず、低空飛行中
何より寒さで身体が冷えて、気持ちが上がらない・・・体調は持ち直してきたものの、なかなか元気が出ない毎日

とはいえ、先日の雪から、気持ちも上向きに
「雪化粧」とはよく言ったもので、街が静かに白く染まっていくのを見て、澱のように蓄積されていた精神的な疲れまで白く包んでくれて、雪の翌朝の日差しの清らかさ、さわやかさまぶしさは格別
季節は確実に、春に向かっているのですね

不調の原因を辿ると、気候などの外的要因に加え、あまり気がすすまなかった会合に「義理で」出席してしまったのが大きかった。そう、この「浮世の義理」。会合に行く前も、行ってからも、「ああ、なんで断らなかったんだろう」という思いに襲われながら表面上はにこやかに通さなければいけないむなしさ。世の中の人は、こういう場でもっと上手に振る舞えるんだろうけど、私は最近ますます、この手のわけのわからない集まりに行くのが苦手になった。幹事は仕事上の知り合いだけど、ほかの知らない人と名刺交換をしなければならない。無理やり話題を探さなければいけない。関心のない話を聞かなければいけない。気の合う人がいない中、「なんで私、こんなとこにいるんだろう・・・」とどんどん心が曇っていくけど、表に出すわけにいかない。そして帰りは気が抜けてどっと疲れる・・・というパターン。こうなることが確実に予測できる会合は、数年前から原則断っているのだけど、今回はちょっと義理を優先させてしまった。あのとき頼みごとなんかするんじゃなかった、そしたら断るのに罪悪感がなかったのにと悔みつつ、その前から疲れがたまっていたこともあり、この「気疲れ」は普段以上に負担になったようだ。

「いい状態をキープする」というのは、なかなか大変なことなのだというのも、低空飛行の状態のときに改めて実感する。
いい状態のときはフフンと鼻歌交じりに余裕でかわせることも、心身ともに疲れがたまってくると「すばやさ」と「ぼうぎょ」の数値が落ち、「つうこんのいちげき」になってしまう。ドラクエでいう「ボミオス」と「ルカナン」のダブルパンチを食らった状況って、まさにこんな感じなんだろうな。通常の動きより鈍くなり、いつもなら楽にかわせたり盾でひょいと受けられる攻撃をよけきれない。なんだか力が入らず、自分だけ水の中でもがいているような感じで。こんなときは戦闘は回避し、宿屋で休息しないと、画面が赤になってしまう。

こういうときこそ、日常を大切に丁寧に過ごそうと心掛ける。そうすると、ちいさな幸せもたくさんあって。
あたたかいお布団で眠れる幸せ。淹れたての熱い珈琲が美味しかったり、最近研究を重ねていたドライカレーがついに納得のいく味に仕上がったり。熱々のバナナのキャラメル煮にハニーミルクをのせてみたり。幸せって、「なる」ものじゃなくて「感じる」ものなんだなと実感する。

そんなわけで近頃の低空飛行も、そういう時期も必要なのだと思って過ごしている。
いい状態を当たり前だと思わずに、やはり日々の努力が必要なこと、自分が調子が悪い時は何が原因でどんなケアが必要かを知り、あわただしいときに気が付かない日常のちいさな幸せを再確認する、ゆっくりとした時間。これも天からの「ごほうび」。
一度「落ちて」も、必ずまた「上がる」ことがわかっているから、低空飛行の時期もまたありがたい。低く飛んでいるときにしか気付かない風景があるし

そうしているうちに季節はめぐり、寒い冬のあとはかならず春がやってくるから