先端技術とその周辺

ITなどの先端技術サーベイとそれを支える諸問題について思う事をつづっています。

ビデオ会議、陣取り激しく Facebookが新サービス

2020年04月26日 01時57分34秒 | 日記

日経によると「ビデオ会議、陣取り激しく Facebookが新サービス」という。米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はビデオ会議で新サービスを発表した

【シリコンバレー=奥平和行】新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために世界各地で外出規制や在宅勤務が広がり、ビデオ会議システムの利用が急増している。市場拡大を追い風に事業強化の動きが相次ぎ、米フェイスブックは24日に新サービスを発表した。ただ、使いやすさと安全の両立が課題となり、競争は混沌としている。

「今日から当社はビデオを使ったサービスで全領域をカバーすることになる」。新サービス「メッセンジャールーム」を発表したフェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は24日、こう強調した。

従来は2~4人を対象としたビデオ通話、大人数が一斉に視聴する「ライブビデオ」を提供してきたが、メッセンジャールームはこの間を埋めるサービスとの位置づけだ。最大50人が参加でき、参加者の利用登録は不要とした。料金は無料で時間制限は設けない。数週間以内に世界で使えるようにする。

フェイスブックは売上高の98%をインターネット広告が占め、利用者のサービス接触時間の増加は収益拡大につながる。利用促進に向けて以前からビデオ関連に注力してきたが、外出規制の広がりを受けて開発を加速した。仕事に加え、習い事や雑談、飲み会といった目的でビデオ会議の利用が一気に増えたためだ。

先行したのは米ズーム・ビデオ・コミュニケーションズの「Zoom(ズーム)」だ。昨年12月時点の1日の利用者は約1000万人だったが、4月に入り3億人まで増加。URLや10ケタ程度の数字で構成するIDさえあれば参加できる使いやすさや、背景を好みの画像に変えられる利便性などが評価を受けた。

各社はズームの急成長を注視し、フェイスブックのメッセンジャールームもURLだけで参加できるようにする。背景の変更は米マイクロソフトが「Teams(チームズ)」に導入し、画面を格子状に分割して参加者を一覧表示する機能は米グーグルが「Meet(ミート)」で追随した。

だが、利用急増により使いやすさだけでは不十分なことも分かった。ズームで第三者が会議に介入して邪魔するといった問題が相次いで発覚し、同社は新機能の開発を全面停止して対応を急ぐ。フェイスブックやグーグルは安全性の高さを訴えてズームとの違いを出したい考えだが、使いやすさとの両立が課題で最適なバランスを探る動きが続く。

「顧客の声に集中して機敏に動けば、規模が小さい企業にもチャンスはある」。ズームのエリック・ユアンCEOはこう繰り返してきた。だが、フェイスブックが24日に新サービスを発表すると株価は急落した。ズームが問題への対応を余儀なくされるなか巨大IT(情報技術)企業が本腰を入れ、コロナ後もにらんだ陣取り合戦が激しさ増しそうだ。

Facebook、無料で最大50人のビデオ会議 Zoomに対抗

 

米フェイスブックのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)はビデオ会議で新サービスを発表した。


【シリコンバレー=奥平和行】米フェイスブックは24日、ビデオ会議・通話サービスを拡充すると発表した。最大50人が無料で使える「メッセンジャールーム」の提供を始める。新型コロナウイルスの感染拡大を背景にビデオ会議の需要が高まっている。サービスの強化で利用者が急増している「Zoom(ズーム)」などに対抗する。

マーク・ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)が自社のビデオ会議サービス「ライブビデオ」を通じて発表した。同社は5月に年次開発者会議「F8」を開く計画だったが、新型コロナの感染が広がったことを受けて中止を決めており、予定していた内容の一部をビデオ会議で説明した。

ザッカーバーグ氏は「一部の地域ではビデオ通話サービスの利用が(新型コロナが流行する以前の)10倍以上に増えている」などと説明した。従来は大人数を対象にしたライブビデオと2~4人向けのビデオ通話を提供していたが、この間を埋めるサービスとしてメッセンジャールームを追加する。

参加人数の上限はズームの無料版の100人より少ないが、追加料金を払わなくても時間の制限を受けずに会議を開けるのが特徴だ。フェイスブックの提供しているサービスのアカウントがなくても会議に参加できる。一部の国から始め、数週間以内に世界各地で使えるようにする。

傘下の対話アプリ「ワッツアップ」を通じて提供しているビデオ通話サービスは来週から、参加できる人数の上限を4人から8人に増やす。大人数向けのライブビデオは別の場所にいる参加者を話者として加えることができる機能「ライブウィズ」を追加し、参加者がイベント主催者に寄付できるサービスも始める。

ビデオ会議・通話サービスは新型コロナの感染拡大に伴う在宅勤務の増加や休校の広がりにより、需要が高まっている。特にズームは使いやすさが評価を受け、1日当たりの利用者は昨年12月の約1000万人から3億人に急増した。一方、ズームは安全性やプライバシー保護の問題に直面しており、フェイスブックなどは対策を強化している点を訴えている。