茫庵

万書きつらね

漢詩練習 - はたちよしこさんの詩「つり橋」に唱和す

2008年11月20日 08時06分23秒 | 漢詩
二〇〇八年十一月十八日

妻のご縁で詩論研に出席させていただき、
ご本人とお話する機会も得られたので、
妻がいただいた詩集から「つり橋」に
唱和してみることにしました。

はたちさんの作品の明るく柔らかいイメージに
あわせて訳詩も作ってみました。



はたちよしこさんの 「つり橋」に和す   風雷山人


飛橋跨峪結双崖  飛橋、峪を跨いで 双崖を結ぶ
(ひきょう たにをまたいで そうがいをむすぶ)

碧澗潜梁到水涯  碧澗、梁を潜って 水涯に到る
(へきかん はしをくぐって すいがいにいたる)

人度宙空揺不墜   人、宙空を度り 揺れども墜ちざるは
(ひと、そらをわたり、ゆれどもおちざるは)

両垠護礎意偕偕  両垠礎を護り 意、偕偕なればなり
(りょうぎん いしずえをまもり い、かいかいなればなり)

(訳詩)
つり橋が深い谷をまたいで

ふたつの崖をつないでいます。

サファイア色の流れがその下をくぐり

海までそそいでいます。

人は宙ぶらりんの橋を渡ります。

揺れはしますが墜ちることはありません。

両側の崖ではしっかり土台を護っていて

橋はとっても元気だからです