茫庵

万書きつらね

漢詩練習 - 写詩展出品用

2009年03月30日 12時37分42秒 | 漢詩
二〇〇九年三月二十九日 推敲

その後、いろいろと気になったので推敲しました。
これを写詩展に出品することになりました。

早春観梅
           風雷山人

紅梅一点映蒼天  紅梅一点 蒼天に映ず
         (こうばいいってん そうてんにえいず)

草木萌芽春爽然  草木萌芽して 春爽然
         (そうもくほうがして はるそうぜん)

半日観游林下路  半日の観游 林下の路
         (はんにちのかんゆう りんかのみち)

東風到処瑞香伝  東風到処 瑞香伝ふ
         (とうふういたるところ ずいこうつたふ)



以下は推敲前の状態です。


二〇〇九年二月二十八日

静岡に行きました。
行きの新幹線の中で一首。
これは今度とある喫茶店の写詩展に出品するものです。
梅の花の写真につけて飾ってもらいます。

                    風雷山人

一枝画景早春天  一枝の画景早春の天
         (いっしのがけい そうしゅんのてん)
十里尋春思悄然  十里に春を尋ね思い悄然
         (じゅうりにはるをたずね おもいしょうぜん)
早暁探梅林下路  早暁探梅林下の路
         (そうぎょうたんばい りんかのみち)
午晴暖日瑞香伝  午晴の暖日瑞香伝ふ
         (ごせいのだんじつ ずいこうつたふ)

梅花一枝    (ばいかひとえだ)
搜して歩けば  (さがしてあるけば)
香伝わる    (かおりつたわる)
春の路     (はるのみち)

 早咲きの 紅色清し 梅の花

漢詩練習 - 期限が守れない

2009年03月08日 21時25分19秒 | 漢詩
二〇〇九年三月八日

今年の2月は結構暖かく感じていたのに
3月になってから雪がちらつくほどの寒さと悪天候続き。
仕事はスケジュールからの遅延が増えるばかり。

色々と悪い時には悪い事が重なるもので。
人生そんな時もあります。

久々の残業詩です。
ほんとうは詩を作ってる場合じゃないのですが。。。
あと、詩と違って私自身は夜はぐーすかぴーです。

              風雷山人

遅れ

寒風氷雪凍雲天  寒風氷雪 凍雲の天
         (かんぷうひょうせつ とううんのてん)

終日遷延気凛然  終日遷延 気凛然
         (しゅうじつせんえん き りんぜん)

奈此閑愁私自愧  此の閑愁を奈せん  私に自から愧ず
         (このかんしゅうをいかんせん ひそかにみずからはず)

冷威料峭夜難眠  冷威料峭 夜眠り難し
         (れいいりょうしょう よるねむりがたし)


【大意】

寒さが続く   (さむさがつづく)
遅れも続く   (おくれもつづく)
気持ちは焦る  (きもちはあせる)
手は止まる   (てはとまる)


  春の雪 期限遅れに 気が滅入る


漢詩練習 - 早春観梅

2009年03月08日 18時11分30秒 | 漢詩
二〇〇九年二月二日

作詩時期は前後しますが
後ろの【大意】が未完だったのでこちらが後になりました。

二〇〇九年二月一日、品川公園の梅林にて。
これも写詩展に出そうと思って作詩したものです。
最終稿が何になるかはまだわかりません。
時間はあるのでもう一首位作って選ぼうかと思っています。

早春観梅     風雷山人

漫歩優優泉石旋  漫歩優遊泉石旋る
         (まんぽゆうゆう せんせきめぐる)

午陽燦燦近郊辺  午陽燦燦近郊の辺
         (ごようさんさん きんこうのほとり)

一枝画景梅花笑  一枝画景梅花笑ふ
         (いっしがけい ばいかわらふ)

十里東風二月天  十里の東風二月の天
         (じゅうりのとうふう にがつのてん)


【大意】

梅花求めて  (ばいかもとめて)
庭園歩けば  (ていえんあるけば)
一枝微笑む  (いっしほほえむ)
春の風    (はるのかぜ)

  早春の 梅も微笑む 昼下がり


漢詩練習 - 静岡からの帰りの新幹線の中で

2009年03月08日 17時55分39秒 | 漢詩
二〇〇九年三月一日 同年三月八日推敲

三月一日、静岡からの帰りの新幹線の中で作詩。
三月八日、推敲して「夜來」を「蕭蕭」に変更。


春雨自遺
           風雷山人

天瞑一脈讀書情  天瞑一脈讀書の情
         (てんめいいちみゃく どくしょのじょう)
蕭蕭慈雨薄寒生  蕭蕭たる慈雨 薄寒生ず
         (しょうしょうたるじう はくかんしょうず)
春灯炯炯書窗下  春灯炯炯 書窗の下
         (しゅんとうけいけい しょそうのした)
煎茗焚香心自平  煎茗焚香 心自ずから平らかなり
         (せんめいふんこう こころおのずからたいらかなり)


春夜の讀書とお茶と香 (しゅんやのどくしょとおちゃとこう)
しとしと雨が     (しとしとあめが)
ちと寒い       (ちとさむい)

  春の宵 草木濡らす 霧の雨