茫庵

万書きつらね

唱和練習 - 2021年02月04日 - 「砂時計」への唱和

2021年02月11日 10時45分48秒 | 唱和

■「砂時計」への唱和

砂時計。砂漠で風が砂を動かす。
 「永遠を計り尽くす」と、思いつのらす。
恒河沙(ごうがしゃ)を遥かにしのぐ大量の砂。
 たちのぼる砂塵の煙。積雲となる。

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知人が書いた「砂時計」という、無限の時を計る事に
砂漠と風が挑戦する、とうい詩への唱和です。
全体の形式はルバーイイですが、行の形式は旋頭歌の片歌
になっています。

 


長歌練習 - 2021年02月09日 - 【正倉院展ニテ 御物・瑠璃坏ノ語レル】 を読んで

2021年02月11日 10時35分25秒 | 長歌

■【正倉院展ニテ 御物・瑠璃坏ノ語レル】 を読んで 長歌を詠ず

はるばると 時空を超えて たどりつく 地の果ての島。
見上げれば はるかに続く 蒼い空。心がうずく。

浮かんでは 消え去る笑顔。もう二度と 会う事はない。
望郷の 思い虚しく、胸の中 流れる涙、

飲み込んで 思いはつのる。時既に 千数百年。
今ここが、我が故郷(ふるさと)と 思い定める。

反歌
 気高くも心哀しきモノローグ
  故郷をつなぐ 天(あま)翔ける道

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これも、知人が書いた、正倉院の宝物、瑠璃杯を貴婦人に
見立てて、時間的、空間的に離れてしまった故郷ペルシャの
人々、国、青い空への郷愁と、今いる日本の地を新たな故郷
としてこれからを生きるという決意を述べるモノローグ詩を
読んで、作ったものです。

元の詩をアリアとするなら、こちらはバックに静かに流れる本人
の心情を歌ったコーラスの様なものです。この長歌は万葉の形式
ではなく、五七五七調のクプレ(二行連詩)で現代口語を使って
書き、句読点をつけています。

元の詩では、故郷は遠く離れてしまったと綴られているので
こちらでは青い空でつながっているのだよ、という返事で
結んでいます。「天翔ける道」は元の詩が「シルクロード」を
はるばるやってきた、と述べていることへの返事にもなっています。

 


バラッド練習 - 2021年02月01日 - 小野道風青柳硯

2021年02月11日 10時35分25秒 | バラッド

■小野道風青柳硯(おののみちかぜあおやぎすずり)

時は平安寛平の、小野の生まれの道風は、
和様書道を打ち立てる 基礎を築いた人物だ。

ある日道風自らの 非才に悩みへこみつつ
散歩に出ると外は雨。雨か涙か濡れる頬。

通りかかった道の端、カエルが一匹跳ねていた。
見れば近くに柳の木。枝を目指して跳びはねる。

あれじゃ飛びつく事は無理。諦めるしかないだろう。
思いながらも道風は、なおもカエルを見続けた。

するとにわかに一陣の 突風柳に吹き付けて
枝がしなってカエルとの 距離が一瞬縮まった。

ついにカエルはこの枝に 見事飛びつきしたり顔。
道風己の努力など カエルにはるかに及ばぬと

思い直して発奮し 書道の道をやり直す。
そして大成した後は 名を残すこと一千年。

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柳つながりで出てきたカエルつながりで出てきたのが
小野道風の故事です。これを七五調x2を1行とする
クプレ(二行連詩)でバラッドに仕立てました。
カエルを見習って努力し続ければ、小さなチャンスも
モノに出来る、というご教訓として道徳の教科書などに
載っていたそうです。

 


反歌練習 - 2021年02月01日 - 「柳刃包丁」への反歌。俳諧之連歌風

2021年02月11日 10時30分31秒 | 反歌

■「柳刃包丁」への反歌。俳諧之連歌風。

 うららかに 柳絮(りゅうじょ)舞い散る 雪化粧

 記憶のすみに そっと留め置く

 柳の木 担ぐ幽霊 移動中

 暗く静かな 居場所求めて

 上を見る 柳の下の やせ蛙

 みじん切りなど どうぞ勘弁

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これも「柳刃包丁」という詩への反歌。
知人が書いた、楊の葉がすべて包丁だったら
風が吹いたら風もみじん切りにされる、
という内容の詩です。
柳つながりで柳絮、幽霊、と登場し、
最後に出てきたカエルがみじん切りは勘弁、
と訴えます。

 


反歌練習 - 2021年02月01日 - 「ドラムビートを読んで」への反歌

2021年02月11日 10時25分08秒 | 反歌

■「ドラムビートを読んで」への反歌
 大舞台 高まる鼓動 秋の風
  よぎる刹那に 進む人馴れ

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表題にある「ドラムビート」とは、知人が書いた
心臓ドキドキはあなたを応援してくれている、という内容の
普通の現代詩です。これに対する反歌として書きました。

 


贈答詩練習 - 2020年12月15日 - アンモナイトの夢

2021年02月11日 10時15分34秒 | バラッド

ぬばたまの 夜に佇む 博物館
 宴の夜だ、自由空間

百年に いちどの祭り もう習慣
 いつもの面々 いざ、常習犯

負けられぬ アンモナイトも 作れ集団
 一気に晴らす 欲求不満

それぞれの 悲喜こもごもな 夢の終端
 残された ラクリマ(lacrima)の跡 恋の愁嘆

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知り合いの博物館の詩に贈った詩です。形式的には俳諧之連歌相当ですが、
細かく見ると韻数が足りない、発句に季語がない、前の句から連続した
内容を綴っている(変化がない)など不備が目立つので、正式な連歌とは
みなさず、2行連詩のバラッド、という事にしました。

 


2021年02月11日 - 英語詩練習 - Johari's Window

2021年02月11日 10時06分59秒 | ルバイヤート

(1) Open
I can see and others, too.
We know it well, what is true.
Although it is not perfect,
I will try my best to do.

(2) Blind
All but I can know it well.
That's what I want them to tell,
To improve my soul and mind.
I will get out of the shell.

(3) Hidden
I can see but others NOT.
This is charming secret spot.
Which must not be never shown.
I will give it thanks a lot.

(4) Unknown
No one can see it at all.
Even it is very small,
The great fruit will come to me.
I will not fail catching all.