茫庵

万書きつらね

漢詩練習 - 二〇一〇年〇四月二十三日

2010年04月24日 08時52分13秒 | 漢詩
二〇一〇年〇四月二十三日

春の残業

△○▲●●○◎
勤勤一日夜三更  勤勤一日 夜三更
(きんきんいちじつ よるさんこう)

△●○○▲●◎
煙雨蕭蕭只待晴  煙雨蕭蕭 只晴れるを待つ
(えんうしょうしょう ただはれるをまつ)

▲●△○○●●
澹滴淋鈴人不語  澹滴淋鈴 人語らず
(たんてきりんりん ひとかたらず)

△○▲●●○◎
春宵未霽寂無聲  春宵未霽 寂として聲無し
(しゅんしょういまだはれず じゃくとしてこえなし)


qín qín yī rì yè sān gēng,
勤勤一日夜三更,

yān yǔ xiāo xiāo zhǐ dài qíng。
煙雨蕭蕭只待晴。

dàn dī lǘn líng rén bù yǔ,
澹滴淋鈴人不語,

chūn xiāo wèi jì jì wú shēng。
春宵未霽寂無聲。


漢詩練習 - 二〇一〇年〇四月一五日

2010年04月17日 07時42分37秒 | 漢詩
二〇一〇年 〇四月十五日

初夏吟行

△●○○▲●◎
花後逍遥碧水辺  花後の逍遥 碧水の辺
(かごのしょうよう へきすいのほとり)

△○△●●○◎
薫風吹袖雨餘天  薫風袖を吹く 雨餘の天
(くんぷうそでをふく うよのてん)

△○▲●●○●
人間苦楽事如夢  腎管の苦楽 事夢の如し
(じんかんのくらく ことゆめのごとし)

▲●○○△●◎
首夏郷山深緑鮮  首夏の郷山 深緑鮮やかなり
(しゅかのきょうざん しんりょくあざやかなり)

もうちょっとバランスを整えたいです。




huā hòu xiāo yáo bì shuǐ biān,
花后 逍遥碧水边,
xūn fēng chuī xiù yǔ yú tiān。
风吹袖雨余天。

rén jiān kǔ lè shì rú mèng,
人间苦乐事如梦,

shǒu xià xiāng shān shēn lǜ xiān。
首夏乡山深绿鲜。

漢詩練習 - 二〇一〇年〇四月〇九日

2010年04月09日 12時49分41秒 | 漢詩
2010年04月09日

4月1日から、以前お世話になった客先に
また常駐しています。三度目の返り咲きです。
あちこちで声をかけてもらいました。

眼下の櫻並木を眺めながら再会を喜ぶ昼休みに作った一首。

                        麻韵

▲○○●●○○
老翁懐旧好春華  老翁老翁旧を懐かしむ 好春の華

▲●○○▲●◎
薄命何悲敬慕加  薄命何ぞ悲しき 敬慕を加えん

▲●△○○●●
潔白清廉風雅極  潔白清廉 風雅極まる

△○△●●○◎
芳穠千樹万枝花  芳穠千樹 萬枝の花


lǎo wēng huái jiù hǎo chūn huá,
老翁怀旧好春华,

bó mìng hé bēi jìng mù jiā。
薄命何悲敬慕加。

jié bái qīng lián fēng yǎ jí,
洁白清廉风雅极,

fāng nóng qiān shù wàn zhī huā。
芳秾千树万枝花。


漢詩練習 - 二〇一〇年一月一日 新年のごあいさつ

2010年01月01日 16時29分07秒 | 漢詩
2010年年始

明けましておめでとうございます。
新年の第一首です。
ごあいさつなので細かい事はなし、という事で。

▲●○○▲●◎
玉暦庚寅旭日新  玉暦庚寅旭日新
         (ぎょくれきこういん きょくじつあらた)

△○▲●●○◎
乾坤瑞気保清真  乾坤の瑞気 清を保って真なり
         (けんこんの瑞気 せいをたもってしんなり)

△○▲●○○●
全家寿福祈神祐  全家の寿福 神祐を祈る
         (ぜんかのじゅふく しんゆうをいのる)

▲●○○▲●◎
椒酒三杯百慶春  椒酒三杯 百慶の春
         (しょうしゅさんばい ひゃっけいのはる)


漢詩練習 - 二〇〇九年九月七日 再来の詩

2009年09月13日 07時16分26秒 | 漢詩

漢詩練習 二〇〇九年九月六日


S社再度プロジェクト参加

2009年9月1日、
昨年(2008年)10月末をもって立ち去って以来、
およそ一年ぶりに戻ってきました。プロジェクトは違いますが、
今度は短期の予定で障害調査に当たります。
他人が作ったプログラムのミスを解明して修正する仕事です。


秋と共に再来    庚韵


▲●○○△●◎
瑟瑟新涼心自平  瑟瑟たる新涼 心自ずから平らか
         (しつしつたるしんりょう こころおのずからたいらか)
△○▲●●○◎
西風一脈爽吟情  西風一脈 吟情爽やかなり
         (せいふういちみゃく ぎんじょうさわやかなり)
△○▲●○○●
玲瓏万里今宵月  玲瓏万里今宵の月
         (れいろうばんり こんしょうのつき)
△●○○△●◎
秋夜楼頭懐旧盟  秋夜の楼頭 旧盟を懐ふ
         (しゅうやのろうとう きゅうめいをおもふ)


【大意】
ひそやかに涼気が訪れ 心も自然に平静を保つ

一陣の西風に 詩心も爽爽

今宵は月もくっきり冴えて

秋の夜 楼頭にて昔のチームを懐古する



漢詩練習 - 二〇〇九年八月三十一日 配置変え

2009年08月31日 13時25分38秒 | 漢詩
二〇〇九年八月三十日

現在のお客様常駐が八月三十一日で終了することになりました。
3月後半から半年余り、色々とお世話になったので一首作りました。

九月一日からは4ヶ月(つまり年内一杯)の予定で、
品川にある別なお客様に常駐して障害解決の手伝いをします。


感秋絶句    尤韵


△○△●●○◎
梅花三月入層楼  梅花三月層楼に入り
         (ばいかさんがつ そうろうにいり)
△●○○▲●◎
秋信星明告斡流  秋信星明斡流を告ぐ
         (しゅうしんせいめい あつりゅうをつぐ)
▲●△○○●●
宿志難成天寂寂  宿志成り難く天寂寂たり
         (しゅくしなりがたく てんじゃくじゃくたり)
△○△●●○◎
西風蕭瑟白雲遊  西風蕭瑟白雲遊ぶ
         (せいふうしょうしつ はくうんあそぶ)



【大意】
梅の花が咲く三月、この建物に入り、
星座からの秋の便りが 時節の移り変わりを告げた。
真剣に志を遂げようと頑張ったが道は困難で、天は寂しげに見える。
ともあれ、秋の風が静かに吹き過ぎ、白雲は空を浮遊する。

【解説】
前半2句は現在に至るまでの経緯を述べました。
転句で結果を出せず残念、という心情が入り、
結句の自然描写がこれからの我が身と重なる、
という書き方をしてみました。




漢詩練習 - 二〇〇九年五月十三日 四川の震災から1年

2009年05月13日 20時24分48秒 | 漢詩
二〇〇九年五月十二日は

古の漢詩人にも縁の深い蜀の地を、
突然襲ったあの大地震から一周年でした。

震災一年
               風雷山人

一片愁雲天籟鳴  一片の愁雲 天籟鳴く
         (いっぺんのしゅううん てんらいなく)

青山緑樹百禽声  青山緑樹 百禽の声
         (せいざんりょくじゅ ひゃくきんのこえ)

献花敬弔新墳下  献花敬弔 新墳の下
         (けんかけいちょう しんふんのもと)

往事追懐無限情  往事追懐 無限の情
         (おうじついかい むげんのじょう)


【大意】
愁いを含む一片の雲
どこからか聞こえる風の音
山には青青と緑樹が茂り
鳥の声が響く

真新しいお墓の元
花と慰霊の祈りをささげ
古今の人々の営みに思いを馳せれば
限り無く込み上げてくる万感の情


  初夏の空 慰霊の祈り しみわたる



漢詩練習 - 二〇〇九年四月三十日 客先の退職者送別

2009年05月11日 12時44分43秒 | 漢詩
二〇〇九年四月三十日

客先で一緒に作業していた中国の人が、契約修了になり、帰国する事に
なったので、その送別の詩を作りました。

実は先だっての旅行はこの人の送別会も兼ねていました。
春の花が散っていく時節、去り行く春を惜しむ=本人との別離を惜しむ
とし、残る花(見送る人々)もいずれはどこかに去ってしまうのだから、
ひとつひとつの出会いと別れを大事にしていきましょう、という思いを
述べたつもりですが、意図が伝わったかどうかは不明です。


惜別離
              風雷山人

紅飛紫散惜春中  紅飛紫散 惜春の中
         (こうひしさん せきしゅんのうち)

新緑層層片片風  新緑層層 片片の風
         (しんりょくそうそう へんぺんのかぜ)

今日殘花何処去  今日の残花 何れの処にか去る
         (こんにちのざんか いずれのところにかさる)

人生歳月別離衷  人生歳月別離の衷
         (じんせいさいげつ べつりのこころ)

【大意】

花は飛び散る、緑は萌える。

別れを惜しむや、春の風。


  行く春を惜しむそよ風残り花


漢詩練習 - 二〇〇九年四月二十七日 客先の旅行に参加

2009年05月11日 12時33分16秒 | 漢詩
二〇〇九年四月二十八日

客先の小旅行に夫婦同伴で参加してきました。行き先は南房総の白浜です。
なぜか宿ではカニが食い放題になっていました。
二十六日の日曜日にチェックイン、二十七日の月曜日の午後には東京に戻り、
仕事、というハードスケジュールでした。
まさにカニを喰いにいった、という感じ。
現地では我々夫婦を邪魔したら悪いと思ってか、ほとんど自由行動でした。

行き:
 風が強かったです。前日まで悪天候だったためかも。
安房白浜:
 久しぶりにカニの食い放題に挑戦しました。
帰り:
 風はおさまり好天に恵まれましたがとにかくバスの中は暑かったです。
 我々夫婦は到着するまで喋りっぱなし。運転席のすぐ後ろに陣取ったので、
 運転手さんはうるさかったと思います。


安房白浜
          風雷山人

陣陣強風見白浪  陣陣たる強風 白浪を見る

羊腸宛宛到安房  羊腸宛宛 安房に到る

嘉肴旨酒歓何尽  嘉肴旨酒 歓何ぞ尽きん

詰旦蒼天笑語長  詰旦 蒼天 笑語長し



漢詩練習 - 二〇〇九年四月二十四日 新人歓迎会

2009年05月11日 12時28分08秒 | 漢詩
二〇〇九年四月二十四日

実は退職者送別会は、新人歓迎会も兼ねて行ないました。
私は客先で作業していたので当然どちらにも出れませんでした。
こちらは若者に向けてのメッセージです。
良いことも悪いことも含めて人生だ!
でも会社には仲間がいるよ。頑張ろうね。
というほどのつもりです。

新人
             風雷山人

莫忘初心自有眞  初心忘る莫かれ 自ずから眞有り
         (しょしんわするなかれ おのずからしんあり)

寂然端坐凛精神  寂然として端坐すれば 精神凛たり
         (じゃくぜんとしてたんざすれば せいしんりんたり)
          ※)静かに坐すればぴりりと気が引き締まる、の意

一門盛会春如夢  一門の盛会 春の夢の如し
         (いちもんのせいかい はるのゆめのごとし)

禍福不関歳月巡  禍福に関わらず 歳月巡る
         (かふくにかかわらず さいげつめぐる)


【大意】

楽も苦もある   (らくもくもある)

浮世の波に    (うきよのなみに)

漕ぎ出す船出の  (こぎだす ふなでの)

潔さ       (いさぎよさ)


  苦も楽も 分かつ仲間と 月見酒