『笛物語』

音楽、フルート、奏法の気付き
    そして
  日々の出来事など

フルート奏者・白川真理

象さん・セミの羽化

2020-06-14 22:31:58 | 気付き
6月になりレッスンが再開され、気付くことも増えました。

オンラインレッスンは、自分自身の映像も映るので、構える折の生徒さんと自分との動作や形状の違いが明瞭になるのが、大収穫だった。

特に「象さん」の手の内。

これは、指先・腕が瞬時に腰から繋がるもので、ステイホーム中により磨きがかかった今の私の奏法の基本とも言ってよいものです。

中指を折り曲げると、ほら、象さんみたいでしょ?

という簡単なもので、万歳や挙手する時にこれで行うととてもラクというもの。

でも、人によっては「よくわからない」という方も。

その原因が、リモートによって、とても明瞭に。

私や、すぐに「軽い!」と効果のあった生徒さんの「象さん」は、そのベースに、
「蕾」や「虎拉ぎ」があった、ということに気付いたのでした。

なので、「象さん」の前に、これらの手の内をやっていただいてからやると、効果てきめんに。

「虎拉ぎ」も、最初に「丸太をつかむように」ということを知っているのといないのとでは大違い、というかほぼ別物になる。

誰でもすぐに出来るからこその「手の内」ではありますが、ハードルは意外に高い。

また、「手の内」というのは手の恰好だけ変えただけでは、やはり効用は異なってくる。

私の「象さん」を硬直してまっすぐ伸びた足腰・・つまりともすれば「良い」や「正しい」という言葉で表現されることの多い姿勢・・でやっても、やらないよりは多少よいけれど、肩甲骨上部までしか変化しない。

膝と腰をやや沈めた状態で行うことで、脚や腰、背中が演奏に参加してくれるようになる。
結果は・・

「・・羽化する直前のセミの気分でしょ!?」

他にも「後追い支え」他、細かい気付きも多々あって、やはりフルート、身体、そしてレッスンは面白い。

伝えようとすることで、気付くことが如何に多いことか、と改めて感じています。


・・・・・・・

生徒さんからステイホーム中に沢山作ったというポーチをいただきました。

退職されたご主人のネクタイでのリメイク。

上質なシルクの手触り。そして内側はリバティープリント。

隅々まで丁寧に縫われているので、リバーシブルでも使えそうです。

私の大雑把な、なんちゃって手芸とは大違いの繊細緻密な仕上がりに感嘆です。






片付けの後は

2020-06-11 22:17:31 | テーブルコーディネート
またリバウンドしてしまうかもしれませんが、ステイホームの期間中、ずっと片付けや掃除にいそしんでいたせいで、かつてないくらいに家の中が奇麗になっています。

感染予防対策に配慮しつつレッスンも再会。

今までは、仕事がある日は、ついつい家事は後回しでおろそかになっていたのですが、今回はなんせ、片付いているので、掃除もすぐにできる。

以前はまず、片づけてそして掃除だったので、いつも時間に追われているような感じで、それがストレスになっていました。

自粛期間中はせめてもの運動不足解消も兼ねて、「使ったらすぐに戻す」を励行していた。

二階や三階へいくのも厭わず、せっせと動く。

  ・・なのに3キロも太ったのは何故?・・

日頃からちゃんとやれている方からすると、本当にだらしなくてお恥ずかしいのですが、
「戻す」というのがだめで、散らかり放題だった。

特に楽譜や本が・・

すぐに読みたいし、すぐに吹きたい。

なので、本番で演奏する予定の楽譜や研究したい楽譜、参考文献がいつも取り散らかっていた。

いつの間にか、うず高く積まれる楽譜の山が、一つ、二つ、三つ、と増えてきて、山脈となっている・・

ピアノの上、椅子の上、そして最後は床の上・・

というのが通常のリビングの景色だった。

なので、それにつられるように、ワゴンもテーブルもコーナーも、もうどこもかしこも、何かしらが置きっぱなしの雑然としたリビング。

それが!
今回、楽譜をエチュード、曲集、無伴奏、ピアノとのデュオ、ギターとのデュオ、フルート同士、トリオ、それ以外、とジャンル分けし、アルファベット順に。

以前は小さな本立てで仕切っていて、すぐに崩れていたのを、100円ショップでみつけたファイルケースを9個買って、仕分け。ケースとケースの間にも入れるようにして、すっきりと収まり、取り出しやすくなりました。

今後の本番は・・

まだなんとも言えないけれど、とりあえず、あるとすれば、8月後半のトリオなのですが、その楽曲をまとめて置く、というのをやめて、練習が終わったら、元の収納、つまりアルファベット順収納の棚に戻す。

テレマンのファンタジーも、バッハのチェロ組曲も、他の楽曲も、必ず基に戻すようにしていました。

明日も吹くから、と譜面台におきっぱは、やめた。

これがとても快適。

何故なら、棚の扉を開ければ、そこに必ずあるのだから。

以前は、置きっぱなしにした楽譜の山脈の中で雪崩が起きたり、遭難したりで、使う楽譜捜索に時間を費やすことも多々あったのでした。

ピアノ周りが片付くと、それにつられて、今度は他の場所もすっきりに。
出しっぱなしだった2本のロットも片付けしてスペースが出来た楽譜棚の中に収納できるようになったので、ワゴンもすっきり。

メトロノームや書き込み用のペンなども、みな収納。


テーブルも夫のリモコンと新聞問題が解決してすっきり。

くどいようだが、どこを見てもすっきり!

毎日、これほど気分爽快に過ごせるとは、と今更ですが、びっくりです。

すっきりしたので、少し飾り付けたくなって、テーブルのセンターピースに、イギリス製アンティークの燭台を新たに加えました。

30年前から、ずっと欲しかったものがメルカリで、通常の四分の一くらいの価格だったのをステイホーム期間中に見つけたのでした。

蝋燭は仏壇用を拝借し、根本にアルミホイルを巻いて太くして刺しました。

蝋燭を買って、とも思ったのですが、早く灯してみたくて、思いつきました。

でも、小さなテーブルなので、この細さの方がむしろ似合うかも。

やはりテーブルには燭台だ。
この部屋に足りなかった最後のピースが埋まった感もある。

今までテーブル中央に居たお気に入りの青い猫はピアノの上に。
猫も高い所の方がうれしそう。

大切にしまい込んだままだったマイセンのシュガーボウル?キャンディーボウル?も、中に爪楊枝を入れて、ここに。

大切にし過ぎて忘れていたものが色々と再発見されたのも、今回の片付けの収穫でした。

片付けの折に出てきた銀のトレーも使ったら、涼しそうな設えとなりました。

花はみな庭で調達。
昨日まではドクダミで、本日からは紫陽花。

緊急事態宣言解除とはいっても、以前の暮らしにそのまま戻れる訳ではない。

感染予防の責任を伴ってくる様々な活動は、緊張を伴うし、この暑さの中、マスクで動き回るということも、かなりのストレスである。

いくらでも悪いシナリオは思い浮かんでしまうし。

おそらく思っている以上に、幾層にもなった心の奥底で、かつてない程の緊張状態を強いられているのだろうと思う。

だからこそ、目に入るもの、聞こえる音、香り、味、奥底に届く言葉、等々、五感(六感も?)を活性化させて、日々をより慈しんで暮らしていきたいと思う。

・・という理由を延々と語って、燭台購入の許可を夫から得たのでした。








三カ月ぶりのピピ

2020-06-09 23:40:04 | ピピ
パソコンの画面越しではずっと会っていたけれど、ようやくリアルピピに会うことができました。

雑誌「ねこのきもち」の付録のネコハウス、ドイツ製猫パテなどをお土産に。

残業代が減っちゃって・・という息子にもお肉や野菜、果物、ビールの差し入れを。
デパ地下で、御昼用のお寿司(私はサンドウィッチ)と夕食のお弁当も買い込みました。

元々、安いお給料なのに、暮らしは大丈夫か?
ピピに不自由させてないか?

と心配したのですが、テレワーク中は付き合いもないし、遊びにもいけないので、交際費が激減し、困ることもなかったそう。

6月からは通常勤務なのですが、
「ピピともずっと一緒に居られるのでテレワークがいいよう~」と言っていた。

三か月ぶりのピピは・・


以前よりも、より人懐っこくなっていて、すぐにこちらにやってくる。

相変わらず抱っこは苦手ですが、それでも耐えて腕の中でしばらくじっとしてくれるのが可愛い。

夏なので、あご周辺のフサフサした毛が減って、逆三角形のすっきりした顔立ちに。

さらにはしっぽも随分とボリュームダウンして夏支度。

でもイケニャンであることには変わりなく、本当に可愛いです。

フワフワで柔らかくあったかい。

この感触をずっと夢見ていた自粛期間でした。

しかし、抱っこした後は・・

もう洋服が毛だらけに。

「夏場の長毛種、ハンパナイ!」

そういえば、息子の部屋も、座椅子と大きなクッションが違うものになっていた。

「毛がびっしり付いて、取ってもきりないんで、買い替えた!」

ビロード調のものから合皮製に。

掃除機も何度もかけるようになったとのこと。

ブラッシングもしているけれど、追い付かない勢いで抜けているのだそう。

数か月前の「ねこのきもち」の付録のネコベッドには見向きもしなかったので、案じていたのですが、今月号のネコハウスは気に入ったようで、すぐに中に。
丸い穴から出入りして遊んでいました。

凄いのは飼い主である息子。

いずれも付録を渡す前から、
「これは多分、嫌いだと思う。」
「これはきっと気に入るよ。」

と、それぞれ予想していて、それがいずれも大当たり。


ピピは、以前は届かなかったベッドの上の棚にもジャンプで行けるようになったそうで、
夫と私が思わず「凄い!」と拍手すると気を良くしてか、その後も何度も飛び上がっては下にダイブを繰り返してみせてくれました。

猫馬鹿一家である。

その高い棚の上で、レースのカーテンの隙間に顔を突っ込んで外を見るのも気に入っているそうで、自粛中でお散歩しているらしい道行く親子連れの人気者になっているとか。

・・そうでしょうとも・・






パンデミック客船「ダイヤモンド・プリンセス号」からの生還

2020-06-06 01:50:02 | 日常

https://www.kadokawa.co.jp/product/322003000562/


内容の一部はこちらにも。

https://president.jp/list/author/%E5%B0%8F%E6%9F%B3%20%E5%89%9B


・・・・・
「・・ねえ・・このメール見て!本出したんだって!」

「・・流石だ・・」

と二人で思わず笑ってしまいました。


その後、本が送られてきました。
夫と奪い合うようにしながら、一気に読みました。

著者の小柳剛氏の夫人・玲子さんは、かつて夫の職場の同僚で、古くからの友人。

旅行業界にもいらした方で、約30年前、私達の新婚旅行のトルコ、翌年のモロッコでのホテルや飛行機のアレンジをしてくださった。

この頃は私も若くエネルギーも今よりはあったので、個人旅行。
ほぼ私がツアコン状態で、現地での交渉事をやっていた。
新婚旅行の時などは、前日の結婚式で飲み過ぎ、物凄い二日酔いが続いてた絶不調にも関わらず・・
モロッコの時は3週間前に私だけ先に行って、ミュンヘン、ベルリン、パリで友人達と会い、ベルギーを一人旅し、パリの空港で夫と合流しマラケシュへ。

当時は携帯電話なんてものはなく、初めてで複雑な飛行場だったのに、よくぞ会えたと思う。
「会えなかった場合は現地のホテルで集合ね!なんとか辿り着くように!」

という冒険もできた年齢だったのでした。お互いに。


その後は年賀状のやりとりくらいのお付き合いだったのですが、昨年の軽井沢でのコンサートにご夫妻でいらしてくださり、その折、素敵なご自宅でもてなしていただいたのでした。

「春になったら庭でビアガーデンをやるので、またぜひ!」

とのお誘いを受け、それを楽しみにしていたのですが・・

2月になって来たメールは

「・・今、話題のあの船の中です・・」

というもので、本当に驚き心配しました。

幸いなことに、御二人は感染することはなく、無事にご自宅に戻ることができましたが、その心労は想像もつかないものだったかと。

ご主人は東北新社にお勤めだった関係で、マスコミ界との繋がりも深く、NHKのニュースのインタビューにもよく登場していました。

とにかく、問題は「新型コロナ」だけでなく、船会社と政府(厚労省)責任の所在が曖昧なままの右往左往の、被害者が置き去りの対応。

本の中の言葉を借りると

「繊細な手付き」

が存在しないやり方。

「この船の中で起こったことが、今、日本で起きている」

という意味の言葉があったのですが、本当にその通りだなあ、と。

時にはユーモアもある、柔らかな語り口ですが、内容はなかなかシビア。

良かったら!



レッスン時の感染予防対策

2020-06-03 16:29:21 | 音楽・フルート
・フルートの場合飛沫が飛ぶのは前面下方向に1メートルくらいのなので2メートルの距離を取り、アクリル板などで仕切る。

・結露は始末すること。(新聞紙を敷く)

・15分毎に3分換気。
  この折にマスクをして会話による指導を。

・会話する時はマスク。

・レッスンの前後での手洗いやアルコール消毒。
    アルコールティッシュは常に持参し、忘れた方には提供。


ベルリン医科大学のものや、他様々な情報収集の結果の対策は以上。


母から受け継いだ真っ白のコットンレースのテーブルクロスの上に敷くビニールを試してみました。

普段ビニールクロスは嫌いで使わないのですが、流石に真っ白のコットンレースにワインが・・という心配しながらでは楽しくないので。2回しか使っていないものです。

でも、大きすぎて、重すぎて、厚みもあるので透明度が今一なので不採用に。

こんなときは・・

と100円ショップで捜したところ、薄手のビニールのテーブルクロスカバーがありました。サイズも手頃。

我が家でのレッスンは、これをカーテンフックと譜面台にクリップで止めて完成。

丁度、みかけに騙されて買ってしまった使いにくいアイアンの譜面台があり、ようやくこの子にも出番が!

首の角度がまっすぐすぎるし、素敵な模様は楽譜を置くと隠れてしまう・・という残念な造りで、目に入るたびに衝動買いの後悔で胸がうずいた品物。
本番用の楽譜をまとめて置く台として使っていたのですが、これがぴったり。

写真は生徒さんに立っていただく場所から写しましたが、3メートル以上の距離もある。

玄関横の小窓と階段横の窓を開けたままにし、リビングと廊下のドアを開けたままにすれば、常に換気もされる。

自宅での用意が出来ました。

そして、昨日は、緊急事態宣言解除後初めての某楽器店でのレッスン。

スタッフの方も、ずっと自宅待機で「動き方を忘れちゃいましたよ!」と。

生徒さんもとても嬉しそう。

皆様、元気で笑顔で、良かった。
お店も今までよりも広いお部屋と、結露対策用の新聞紙を準備しておいてくださいました。

譜面台2台に持参したビニールクロスを・・
とクリップを忘れたことに気付いたのですが、丁度ギターの弦を止める器具があり、それを許可をいただき、使うことに。

透明感もまあまあ。

アクリル板程ではありませんが、何より「マイ仕切り」なので自分で管理できることが良い。

養蜂家っぽい帽子のフェイスガードも気に入ってはいたのですが、使わずに済みそうです。

自粛解除後初のリアルレッスン。

感想?

・・最高です!!