わくわくするもの.blog

わくわくする、ひと・もの・こと。
ゆるゆる、私の心で感じたこと。。
ここでの皆さんとの出会いにも、わくわく・・・。

ラオスの蚕さんと繭の話

2005年05月27日 | ラオス手仕事・布・道具
 私は今、ルアンナムターの知人(日本人)の部屋に泊まっています。
部屋の持ち主は、ただいま、まつもとでお仕事しています。

 この部屋は、水道水も全然出ないし、扇風機もない。
「これでパタパタやってね」。
知人からは、うちわを一つ渡されたのみ。
昨夜は、暑くて、12時過ぎまで眠れませんでした。
 
 ところで、みなさん、繭を見たことありますか?
ラオスの在来種の蚕さんは、こんな(写真)感じで繭をつくります。
見た目も触った感じも、ふわふわっとしていています。

 この繭の中に入るまで、蚕さんは、30日ほど、桑の葉っぱを
ただひたすら食べ続けます。

 蚕さんは、繭の中でじっとしているのは、10日間まで。
それ以降は、繭の中から外に出てきてしまします。
そういう穴あき繭は、よい糸が引けなくなりますので、くず繭になります。

 だから、農家の女性たちは、蚕さんが繭に入って4,5日以内に、
竹で編んだベッドからもぎとります。
そして、繭を鍋に入れて、お湯の中でぐつぐつと煮ます。
女性たちは、つぎからつぎへと、お湯の中の繭から糸を手で引きます。

 蚕さんの命は、鍋の中で終わってしまいます。
蚕さんは、絹糸を人間に提供してくれるばかりでなく、
自らの身を、糸づくりの家族の食卓に提供してくれます。
 ラオスの農家にとって、蚕さんは、重要なタンパク源なのです。

 粗塩をちょっとつけて、モチゴメといっしょに食べます。
私も、ルアンナムターに来る度に、美味しくいただいています。
 蚕さん、いつも、ありがとう。

コメントを投稿