Pacific Music Festival 2007 室蘭公演
PMFウィーン弦楽四重奏演奏会
2007.7.13(金)18:30開演, 室蘭市文化センター, 入場料2500円(全席自由)
出演者 PMFウィーン(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席奏者)
ヴァイオリン: ヴェルナー・ヒンク
ヴァイオリン: フーベルト・クロイザマー
ヴィオラ: ハンス=ペーター・オクセンホーファー
チェロ: フリッツ・ドレシャル
チェロ: ヴェルナー・レーゼル
モーツァルト 弦楽四重奏曲 第21番 ニ長調 K.575 「プロシャ王第1番」
ボッケリーニ 弦楽五重奏曲 ハ長調 「ラウダーバッハ編」
シューベルト 弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D.810 「死と乙女」
アンコール シューベルト 弦楽四重奏曲 第?番 第?楽章(軽快な曲、10分程度)
・開演30分ほど前に会場に到着。通常のイベントであればすぐにいっぱいになり止められないはずの駐車場が、ガラガラ。そして、写真は終演後の写真ではありません。開演5分前の写真です。下手側のわりと前の方に座ったのですが、視界を遮る物無し。ウィーン・フィルのメンバーによる演奏会でこれ。東京あたりの方が見るとビックリするのではないでしょうか。見方を変えると、とっても贅沢なハナシではありますが。こんな状況だと弾くほうも萎えるよなぁ・・・・・・
・モーツァルト:奏者はおそろいの詰襟の黒シャツで登場。普段なら全然気にならないような、空調設備の空気の流れが気になるほどの静寂の中、緊張の第一音。『甘く、柔らかく、美しい』 その音色に打ちのめされました。なかでも、演奏会を通じてチェロ(フリッツ・ドレシャル)はスゴかった・・・・・・(涙) ときどきチェロの音色ではなくなる瞬間が。弓の毛が鉄を巻いたナイロン線をこすって出している音ではなく、楽器を超越した音というか、上手く言えませんが、何の音だかわからないような、なんとも形容しがたい "音" でした。グリュミオーが弾くヘンデルのソナタのCDを初めて聴いたときも同じようなこと感じたっけ。。。 曲は全然聴いたことない曲。ボーっと聴き惚れているうちに終了。1楽章終了時、拍手鳴りかけ。
・ボッケリーニ:Vn×2、Va×1、Vc×2という珍しい編成。プログラムの曲紹介によると、作曲者がチェロ弾きだったので、このような編成の曲をたくさん書いたとのこと。崇高な "芸術作品" としてではなく、「こんな曲書いてみたんだけど、遊んでみない? 俺、チェロ弾くから♪」と、仲間とのパーティーの余興にでも書いたような、家庭的な雰囲気が漂う曲でした。チェロ大活躍。
・死と乙女:メインディッシュ。この曲、何と言っても第一音。定規で引いたような迷いのない和音。考えてみると、四人でいきなり音出してピッタリきれいな和音なんて、ほとんど奇跡。今回のような小編成のいわゆる室内楽の演奏会では眠くなってしまうことが多いのですが、今回はまったくそんなことはなく、最初から最後までギンギンでした。たとえ徹夜明けだったとしても一睡もできないような演奏だった、までいうと言い過ぎか。。。 いまこれを書きながら聴いているハーゲンSQの演奏よりはかなり油の抜けた感じです(当たり前?)。4楽章は早めのテンポの熱演でした。1st Vnのヴェルナー・ヒンクさんに至っては、まさに立ち上がらんばかりの勢い。ていうか半分お尻が浮いてました。田舎にいると、『世界的』なんて言葉が売り文句につく有名どころの演奏会では「観光旅行ついでか??」と思えるような演奏に出くわすこともありますが、今回は全く手抜き無しの熱のこもった演奏でした。サスガ。こんなド田舎でこんな世界の技を炸裂させちゃっていいんだろうか・・・・・・ そんな演奏に会場規模から見て少ない人数ながらも大拍手!!
・アンコール:「シューベルトの○×○×!」とステージ上からアナウンスして下さったが、聞き取れず。PMF関連の演奏会はいつもアンコール無しだったような気がするのですが、最近は変わったのか、今回は特別サービスなのか、不明。
・終演後、他の客は出口へ。私は一人、ステージへ。会場の職員さんとはもう顔なじみなので「ステージ上がっていい?」と確認してステージに上がり、使っていた楽譜を見せてもらいました。「死と乙女」の楽譜は、もう何度弾いたことかわからないというような、めくりの関係で切ったり貼ったり、色分けで書き込んだり手垢まみれの年期の入った楽譜でした。奏者と一緒に世界中を旅しているんでしょうね~ すごい… こちらをご覧の良い子の皆様につきましては、終演後にステージに上がったりなどすることのないようお願い致します。こちらのような田舎でこそ出来る技なので悪しからず。
・ロビーに出ると、CD販売コーナーの前には長蛇の列と出演者総出でサイン会が。CDが飛ぶように売れていましたが、室蘭ではあまり見ない光景です。私も本日の出演者による『シューベルト カルテット全集』三枚組(?)7千いくらのCDをフラッと買いそうになったところで我に返りました。ここで先日室オケ練習に宣伝に来ていたK氏と立ち話。「今度、こんな室内楽の演奏会やってよ!」 エエエ~
・客数:3~400名[目測]:音響の悪さには定評のある(?)会場ですが、客が少ないことでなんとも程好い響き。。。しかし、やはり満員の聴衆に聴いてもらいたい内容の演奏会でした。明らかに宣伝方法に問題あり。もったいない。
PMFウィーン弦楽四重奏演奏会
2007.7.13(金)18:30開演, 室蘭市文化センター, 入場料2500円(全席自由)
出演者 PMFウィーン(ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団首席奏者)
ヴァイオリン: ヴェルナー・ヒンク
ヴァイオリン: フーベルト・クロイザマー
ヴィオラ: ハンス=ペーター・オクセンホーファー
チェロ: フリッツ・ドレシャル
チェロ: ヴェルナー・レーゼル
モーツァルト 弦楽四重奏曲 第21番 ニ長調 K.575 「プロシャ王第1番」
ボッケリーニ 弦楽五重奏曲 ハ長調 「ラウダーバッハ編」
シューベルト 弦楽四重奏曲 第14番 ニ短調 D.810 「死と乙女」
アンコール シューベルト 弦楽四重奏曲 第?番 第?楽章(軽快な曲、10分程度)
・開演30分ほど前に会場に到着。通常のイベントであればすぐにいっぱいになり止められないはずの駐車場が、ガラガラ。そして、写真は終演後の写真ではありません。開演5分前の写真です。下手側のわりと前の方に座ったのですが、視界を遮る物無し。ウィーン・フィルのメンバーによる演奏会でこれ。東京あたりの方が見るとビックリするのではないでしょうか。見方を変えると、とっても贅沢なハナシではありますが。こんな状況だと弾くほうも萎えるよなぁ・・・・・・
・モーツァルト:奏者はおそろいの詰襟の黒シャツで登場。普段なら全然気にならないような、空調設備の空気の流れが気になるほどの静寂の中、緊張の第一音。『甘く、柔らかく、美しい』 その音色に打ちのめされました。なかでも、演奏会を通じてチェロ(フリッツ・ドレシャル)はスゴかった・・・・・・(涙) ときどきチェロの音色ではなくなる瞬間が。弓の毛が鉄を巻いたナイロン線をこすって出している音ではなく、楽器を超越した音というか、上手く言えませんが、何の音だかわからないような、なんとも形容しがたい "音" でした。グリュミオーが弾くヘンデルのソナタのCDを初めて聴いたときも同じようなこと感じたっけ。。。 曲は全然聴いたことない曲。ボーっと聴き惚れているうちに終了。1楽章終了時、拍手鳴りかけ。
・ボッケリーニ:Vn×2、Va×1、Vc×2という珍しい編成。プログラムの曲紹介によると、作曲者がチェロ弾きだったので、このような編成の曲をたくさん書いたとのこと。崇高な "芸術作品" としてではなく、「こんな曲書いてみたんだけど、遊んでみない? 俺、チェロ弾くから♪」と、仲間とのパーティーの余興にでも書いたような、家庭的な雰囲気が漂う曲でした。チェロ大活躍。
・死と乙女:メインディッシュ。この曲、何と言っても第一音。定規で引いたような迷いのない和音。考えてみると、四人でいきなり音出してピッタリきれいな和音なんて、ほとんど奇跡。今回のような小編成のいわゆる室内楽の演奏会では眠くなってしまうことが多いのですが、今回はまったくそんなことはなく、最初から最後までギンギンでした。たとえ徹夜明けだったとしても一睡もできないような演奏だった、までいうと言い過ぎか。。。 いまこれを書きながら聴いているハーゲンSQの演奏よりはかなり油の抜けた感じです(当たり前?)。4楽章は早めのテンポの熱演でした。1st Vnのヴェルナー・ヒンクさんに至っては、まさに立ち上がらんばかりの勢い。ていうか半分お尻が浮いてました。田舎にいると、『世界的』なんて言葉が売り文句につく有名どころの演奏会では「観光旅行ついでか??」と思えるような演奏に出くわすこともありますが、今回は全く手抜き無しの熱のこもった演奏でした。サスガ。こんなド田舎でこんな世界の技を炸裂させちゃっていいんだろうか・・・・・・ そんな演奏に会場規模から見て少ない人数ながらも大拍手!!
・アンコール:「シューベルトの○×○×!」とステージ上からアナウンスして下さったが、聞き取れず。PMF関連の演奏会はいつもアンコール無しだったような気がするのですが、最近は変わったのか、今回は特別サービスなのか、不明。
・終演後、他の客は出口へ。私は一人、ステージへ。会場の職員さんとはもう顔なじみなので「ステージ上がっていい?」と確認してステージに上がり、使っていた楽譜を見せてもらいました。「死と乙女」の楽譜は、もう何度弾いたことかわからないというような、めくりの関係で切ったり貼ったり、色分けで書き込んだり手垢まみれの年期の入った楽譜でした。奏者と一緒に世界中を旅しているんでしょうね~ すごい… こちらをご覧の良い子の皆様につきましては、終演後にステージに上がったりなどすることのないようお願い致します。こちらのような田舎でこそ出来る技なので悪しからず。
・ロビーに出ると、CD販売コーナーの前には長蛇の列と出演者総出でサイン会が。CDが飛ぶように売れていましたが、室蘭ではあまり見ない光景です。私も本日の出演者による『シューベルト カルテット全集』三枚組(?)7千いくらのCDをフラッと買いそうになったところで我に返りました。ここで先日室オケ練習に宣伝に来ていたK氏と立ち話。「今度、こんな室内楽の演奏会やってよ!」 エエエ~
・客数:3~400名[目測]:音響の悪さには定評のある(?)会場ですが、客が少ないことでなんとも程好い響き。。。しかし、やはり満員の聴衆に聴いてもらいたい内容の演奏会でした。明らかに宣伝方法に問題あり。もったいない。