映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

「狐怪談」

2007年10月06日 | 映画~か~
韓国ホラー、『狐怪談』です。芸術高校の寮にある階段は通常28段。29段目が現れた時に狐に願い事をすると叶う、という噂にまつわる少女達の物語。

正直、「結局何が言いたいの?」という感想。学校に通う少女達の入り組んだ人間関係が物語の鍵になるのだけど・・・いや、鍵というか・・・何なんだろう。
ホラーなので怖がらせることが出来ればそれでもちろんいいのだけど、いったいなんだったんだ?と。

バレエ部のエースを親友に持ったジンソン。演じたい役も、親友ソヒに持って行かれてしまう。美しく屈託の無いソヒを、うらやましさを通り越し疎ましさを感じるようになっていた。それでもソヒはジンソンと仲良くしていたい。


韓国の女の子の人間関係の築き方はよくわかりませんが、この物語で一番怖いのは超常現象でも霊的な力でもなく、女の人間関係です。親友のトウシューズにガラスの破片を仕込んだり。そんなんされても親友でいたいソヒも良くわからん。「私にはあなたしかいない」という台詞がよく出てくるのだけど、ソヒはジンソンに日常生活の上で精神的に依存してる。そらジンソンにしたら、いいとこ全部持っていかれる上に依存されたらたまらんやろ。しかも疎ましく思っているところに、「あなたしかいない」と後ろから抱きつかれたら、誰でも振り払いますがな。…まさか階段から落ちてしまう、そして彼女の人生を終わらせてしまうことになるとは思わないわな。

ダイエットに成功した不思議ちゃん(名前はわかりません)のどこかにいってしまっている演技は、それはそれで恐ろしい。あの不完全さが恐ろしさを煽ります。なんか狐っぽい顔してるし、とり付かれている設定だとしたら彼女の起用は正解。顔が。

ソヒの人生を終わらせてしまったジンソンには、周囲の女子からのいじめが開始される。


とにかくジンソンが強い、精神的に。あんな状況下に置かれたら…というか置かれたというより自分が招いたものだけど…普通の人間なら精神がイカレます。そこがある意味、物語の恐ろしさとか日常を超越した世界さえも超越しているため、多分この映画を見た人のほとんどは内容にのめりこめないと思う。設定が中途半端なんよね。

それから、不思議ちゃんが手を下した女の子についてのエピソードは必要やったんか?カメラのアングルにも「なんで?」というのが多くて謎。こういう点については、文化の違い(美意識の違い)もあるかもしれないけど、私個人にはとにかく謎でした。

理解できない、もしくはしなくてもよいホラー映画という点では、日本の『呪怨』に似てる。更には怖がらせ方も似てる(特に後半)。『呪怨』のほうが、10倍怖いけどね。



お勧め度:☆


最新の画像もっと見る