映画食い倒れ。

~映画は人生のデザートです~

個人的覚え書きのため、たまにネタばれありです。

2017年ベスト。その②

2019年06月08日 | 年間ベスト
皆さん、いかがお過ごしですか?


気づけば、2019年も半分が過ぎ去ろうとしておりますが、このブログ、2017年のベストが書きかけのまま放置状態でした。
今更ですけど、続きを書いておこうと思います。


2017年ベスト。その①





まず、ベスト5には入らなかったけど、おすすめしたい映画を紹介。



The Second Mother(2015年、ブラジル)

生活のために自分の子どもたちを家に残し、他人の家に住み込み家政婦・乳母として生活する女性。その家族との関係、そして10代になった自分の子供との関係。日本ではあまりこういったシチュエーションって無いかもしれませんが、イギリスに住んでいるとこういった家族や仕事の形を目にすることがあります。こういった状況で生じる人生の矛盾ややるせなさ、喜びなどがうまく描かれている作品。



ラブレース(Lovelace 2013年、アメリカ)

これ、ある意味一番驚いた作品かもしれません。実在した、今で言うAV女優の半生を描いた伝記映画です。主演が、アマンダ・セイフライド。彼女が、本当に体当たりの演技です。マンマ・ミーアやレ・ミゼラブルなどですでに十分な名声を得た後に、この役に挑戦したということに一番驚いたのですが、女優魂を見せられた気がします。作品は、ラブレースの生い立ち、家族や夫との関係と歪、アダルト業界での名声、そしてそのキャリアを得た後には女性を守るためAV反対の立場を取った彼女の半生を描いています。当時の時代背景、男女のあり方、常識…人間社会のいろいろな側面を描いた作品です。



宵花道中

安達祐実さん主演の映画です。私の中の安達祐実さんは、子供の頃にカレーのCMに出ていたり、家なき子だったりのイメージだったのですが、この映画で初めて安達さんの演技力の凄さを見せつけられました。花魁でたくさんの後輩を抱える立場であるにもかかわらず、誰よりも初々しく生娘のような表情を見せたかと思えば、客に啖呵を切るシーンでは仰け反りそうになるくらいの凄みで完全に圧倒。安達さんの演技をもっと見たい!と一気に彼女の才能のファンになりました。







さて、やっと2017年ベスト5です。(笑)




第5位 トレインスポッティング2 


厳密に言うと、オリジナルの『トレインスポッティング』より面白いかと言われると、正直そうでもないです。オリジナルは超えていません。でも、そもそも越えようと思って作られていないところが、清いなと(笑)。『トレインスポッティング』が本当に大好きなんですが、あの続編を作れと言われたら、これ以外に作りようがないよな…という納得の出来。そして、相変わらずの登場人物たちのグダグダ加減や、イギリスの文化を知っている人には多分物凄くリアルです。ほんと、キャストが豪華。でも、インディー作品的な空気が流れているところも、また好き。




第4位 ラ・ラ・ランド

もともと、ミュージカルやミュージカル映画が苦手なのですが、ここ数年好みが変わってきました。なんと言っても、エマ・ストーンが素晴らしい。そしてライアン・ゴズリングの抑えた演技も本当に素敵で、画面に広がる色彩の美しさ、サントラの良さ、そして甘すぎないビタースイートな物語も良かったなー。




第3位 Lucy/ルーシー

こちらも、これまでの私の好みとは異なる作風。もともとSFもあまり好きではないのですが、この作品はもうすでに数回見てます。人間の可能性(映画では薬によるものだけど)、ワンネス、覚醒…など、監督リュック・ベッソンの独特の視点からわかりやすく作品の中で語られているように思います。そして、主演のスカーレット・ヨハンソン。大好きな映画『ロスト・イン・トランスレーション』のイメージが強いのですが、こういうSFも行けるのか…と意外さにも驚いた作品(その後いろいろなSFに出てますけどね)。




第2位 博士と彼女のセオリー

2000年代前半までの「伝記映画」って、出来事を忠実に盛り込もうとするあまり、エンターテイメントとしては正直ちょっと野暮ったいというか、テンポが悪くて間延びする作品が多かった気がします(個人の意見です)。それが、ここ10年ほどですごく変わったなと。この映画も、スティーブン・ホーキングの半生を描いた作品ですが、まずとてもテンポが良い。そして、当たり前ですけど、これでオスカーを取ったエディー・レッドメインの演技と言ったら!ちなみに彼も、ホーキング博士が研究を行っていたケンブリッジ大学の卒業生(イギリスの俳優は、有名大学出身者すごく多いです)。普段は、物語自体よりも作品のテンポと俳優の演技自体、映像自体に感銘を受けることが多いのですが、この作品はすべて楽しめます。




第1位 The Constitution (英題) (USTAV REPUBLIKE HRVATSKE)

もうね、これは本当に、ダントツで1位です。
ロンドンで開催された「レインダンス映画祭」で最優秀作品賞を取った作品なんですが、多分初めてみたクロアチア映画です。人生の喜び、悲しみ、辛さ、美しさ、愛、国、文化、偏見…すべてが詰まっているのですが、重くなりすぎず、かと言って軽いわけでもなく、絶妙なユーモアで最初から最後まで引き込まれた作品です。
かなりのインディー作品なので、日本ではなかなかこの作品のDVDなどを見つけることは難しいかもしれません(イギリスですら無い)。でも、本当に。機会があったら絶対に見てほしい一本です。




引き続き、充実した映画ライフを♡



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