八国山だより

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百田尚樹氏「護憲派は大ばか者」-世間(世界)知らずにもほどがある発言

2014-05-04 21:15:02 | 政治
 改憲を目指す「21世紀の日本と憲法」有識者懇談会(民間憲法臨調、櫻井よしこ代表)によるシンポジウムで百田尚樹氏は標記のように発言したとのこと。

 海外での生活体験、憲法9条を掲げる日本に対する印象をらない百田氏の発言は余りにも世間(世界)知らずの愚かな発言である。ペシャワール会の中村哲医師は、アフガニスタンで灌漑事業を進めた際、軍隊で守られて国の事業は攻撃対象となったのに対し、そうではなかった自分たちの方が円滑に進み、「丸腰の強さ」を現地で痛感したと述べている。半世紀他国に戦争をしかけなかった国、平和の国、中東では日本は親近感を持たれ、一種の憧れの対象だったとのこと。憲法9条によって実際に守られてきた、とのことである。

 日本を滅ぼすのは簡単である。海岸線には攻撃してくださいと言わんばかりに54基の核地雷原(原子力発電所)が並べられている。とりわけMOX燃料を使用する玄海原発などがおあつらえ向きだ。その配管ひとつを壊せばいい。本体は必要ない。その原発が攻撃されないよう、戦争にならないよう、あらゆる手を尽くすのが外交というもの。

 「9条の主旨はつまり、武力による外交手段を放棄する、というものですね。ということは、武力に頼らない外交手段を、あらゆる手を尽くして模索する、という宣言でもあるんです」(中村哲氏)

 シエラレオネ、アフガニスタンで武装解除を行った伊勢崎賢治氏もまた憲法9条は日本外交の資産だと述べている。海外では例外なく「日本だから信用しよう」と言われたとのこと。「世界屈指の経時的な超大国で(当時)、戦争はやらない唯一の国」-そういう「美しい誤解」(伊勢崎氏)が他国に持ち得ない財産になっていたとのことである。

 実際に戦争体験も戦場体験もない百田氏は、こうした実情、現場をよく知っている中村哲氏や伊勢崎賢治氏の声に耳を傾けるべきである。

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