

3月19日日曜日。お彼岸の大安!
結婚式の出席で地下鉄に乗り合わせたご家族の風景が面白い。
父親は式服で乗車、奥様は普段着のままだが顔のお化粧などちょっと濃い目でバッチリ。このギャップがおかしい。18歳くらいのお嬢さんはせっかくの日曜日に駆り出されたのかむっつりと機嫌が悪い。
こんな風景を見ながら今日はお墓参りのはしご。
出発前に地下鉄の時刻表を見ながら綿密な計画を立てた。持ち時間は3時間。その間に二件のお墓参りと定期券を購入する予定。
市バスの定期券売り場の開始時間がキーポイントになります。
日曜は普段より遅い9時から発売時間。
9時前にお参りを済ませシャッターが開くと同時に定期券を購入、急ぎ地下鉄四条駅からに今出川まで乗る。次のお墓には9時20分に到着!
みず塔婆に名前を書いてもらいお墓参りにきたことをあとに来る皆さんに今期も無事に元気で来たことを証明する。その安心の費用400円!
お掃除含めおよそ10分ほどで終わる。
いつも思うのがお墓ですれ違い出会う人たちのなんと挨拶がすがすがしい事か。
京都のお墓参りは気を使います。足の運びを右足から、お金をお支払いする際は右手でもって左手で支える。
お礼のあいさつの頭の角度も30度くらい時計の針5分程度に下げる。90度では下げすぎ、法事など依頼する場合の下げ方では10分60度くらいか?
年に4回。二回のお彼岸と、盆正月の計4回は事前に練習するのです。
私は長崎生まれのよそさん!学生時代には茶道教室でしっかり鍛えてもらったが40年前!その後30年ほどの間京都は通過点だけの存在なので日常生活では忘れてしまっていました。
京都生まれの嫁さんから何かと行儀が悪いのを指摘される。
今日も無事にこなしてホッと一息。
最後に堀川寺の内のバス停に着いたのが9時40分!工房までは歩いても15分程度なので開店時間に十分余裕がある。
作戦成功!と思ったところが43分発のバス9系統が来ない!10分遅れの53分にとろとろと走って来たではないか!
バスに乗った瞬間びっくり!皆さんお墓参りスタイルでバッチリ決めた80歳オーバーの年齢でした。乗り降りに一人1分はかかる。これで工房の開店事故決定!きゅっと眼を閉じた。
時計店では時刻通りに開かない開店事故を一番嫌います。
それにしても今朝の発表で男性の寿命も80歳に伸びた。
40歳代のころに60才の生活設計を考えて京都にもどってきた。
60歳の今では80歳の自分を想像しないといけません。
その20年後写真の時計のような高級品だけの依頼の時代が来るでしょう。
時計の10万円程度の普及品は靴と理数系大学教授と弁護士と一緒で使い捨て扱いのアイテムの仲間入りしていると思う。仕事がなくなる時代が来るでしょう。
その未来の京都の市バスは今まで通り10分遅れでとろとろやって来る。20年と10分遅れの市バスにはちょっとうんざりの京都時間でした。
そんなお彼岸!お香時計に火をつけた。時計を動かします。
明日は春分の日。
「はんの木のそれでも花のつもりかな」一茶。
よそさんの私は顔は四角でブサイクだ!それでも京都人のつもりなのだよ~ん。