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京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間「京のみやび時間」

2017-03-13 09:25:24 | 時計修理

3月13日月曜日。春日大社祭りで大安!
昨日の28回京都車いす駅伝大会は大分チームの優勝!おめでとうございます。
残念ながら故郷長崎県チーム不参加。直前にネットでわかったので応援に出かける気力がなくなってむなしく仕事を続けました。
がっかり!J2京都サンガも福岡に負けた。
満月の月に向かってとぼとぼ歩いているといきなり車の中からお父さん!と声をかけられた。
ビックリしてよく見ると娘の旦那さん。
私も社長さんからバイヤーさんまでいろいろな役職名で呼ばれてきたがお父さんと若い男性から呼ばれたのは初めてでした。
これは感激しますよ~!
みやびな京都時間の瞬間です。娘の旦那さんとなんとなくぎこちない一瞬の会話でも嬉しいものです。

私はみやびな観光旅行の記憶がない。
ほとんどビジネス旅行なので名所旧跡には全く疎いのです。名所旧跡の事を聴かないでください。
金沢兼六園、岡山後楽園も同じそれぞれ4年以上住んでいたが当地の記憶は飲食店など飲み屋の思い出だけ!
マーライオン、トレビの泉、ルーブル美術館など全く知らない。
極寒のバーゼルで宿を探したなど安い宿の危険な思い出だけ!シャワーだけのバスルームに吊るしたカッターシャツの洗濯物が乾かない困った思い出。
ヨーロッパは車社会なのだ。
ラショウードフォンの山道で死にかけた。狭い道で道を譲らない同志の喧嘩などつまらないビジネスシーンでだけの記憶です。
ぼったくり観光地に立ち寄るくらいならとっとと帰ってきた。
これは新福菜館にいって途中の駅前でまずいフレンチレストランに寄るようなものです。
目的の新福菜館でしっかり並とチャーハンを食べて食べたらとっとと帰る。

みやびな観光を楽しみたいのなら京都御所で桜を眺めながら一日ボーっとするか、嵐山で夕日が落ちるまでボーっとする。どちらも無料で最高の観光ができます。特に御所の北にある公園はお勧め!
京都からほかの観光地へ旅行に出かける気合がなくなります。そんなことで統計的に見ても京都人は旅行に行かないのだそうです。

東京へ出張がある場合この時期にはあまり行きたくないので予行バスと新幹線で瞬間ゼロ泊2日の出張!
この日は池波正太郎「梅安」シリーズを連れていきます。
夜行バスで禁酒!酒臭いとほかの乗客に迷惑をかけるので強制的な休肝日。
ひたすら梅安シリーズを読みながら時間を江戸の雰囲気に合わせていきます。

残念ながら私は本に出てくるような江戸のそばを美味しく思った経験がない。
経験上、そばなら岩手の二戸そば、長野の女鳥羽そば、京都のにしんそばなどで払ったお金は惜しくない。
お箸しで三回すくっただけでざるが空になるようではもったいない、悲しい!
梅安で出てくるようなたっぷりしたお腹が膨れる料理は一度も食べたことがない。
やっぱり江戸はエビスビールが最高においしいのだ!

サウジの国王に二戸そばを肴にエビスビールで一杯!こんなパワーランチを食べさせてあげたいね~。

写真はエルメス・ラリー。電池交換1000円税込み。
旧モデルなのでムーブメントはETA。どこかの修理工房で機械を替えた修理が行われていたようで機械にエルメスの刻印がない。一瞬コピーか?とヒヤッとしました。
ユーザーは電池交換の際に(現行のエルメスにはETA社のムーブは使われていないので)機械交換したことを告げてくれるとありがたいよ~。




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時計師京都時間「京の満月車いす!」

2017-03-12 09:48:50 | 時計修理

3月12日満月は春日大社のお水取りの日。
気になるのが京都車いす駅伝の開催日!「満月の日に車いす駅伝や~!えらいこっちゃ~!」と心配する。
背番号42番長崎県代表「チーム副島」の応援に繰り出す予定でしたが仕事がぁ~!
何とか段取りをつけて駆けつけましょう。

満月の日はケアレスミスにご注意ください!
先日からカルティエの裏蓋取り付けミスやらリューズバックの締め付け不十分のモデルなど簡単なミスの時計がやって来ました。
どちらも電池が外れて止まった状態でやって来ました。
ネジが抜けたままの状態でお客さんに渡したボンクラ時計屋を呪いながら間に合わせのネジを探してつける。
ネジ1本でも純正品は3000円ほどかかります。ホームセンターなど遊びでやっているようなところに依頼する場合お客さんは電池交換後に裏蓋を確認しましょう。

「アルバイト募集!電池交換など簡単な作業があります」ショッピングセンターでこんな求人募集の張り紙を見ることがある。眼をつぶりたくなる一瞬、傷だらけにされた裏蓋が見えるようです。
オメガ、ロンジンはウラブタを開ける箇所は一か所だけ!それも開ける場合通常よりオープナーの先端をカミソリの歯のように研いだものを使う。なまくらオープナーでは簡単に滑って傷になる。一度ついた傷は消えませんのでご注意ください。
「オメガ、ロンジンはアルバイトには触らせない。」と屁理屈をいってもロンジンかオメガか見分けがつくまでカシオと同じに見えるのが初心者の特徴。
危なくてしょうがないのでふつう専門店で新入り後の1年間は受付だけの仕事で慣れてもらいます。
その1年間はコピーをつかまされたり怒鳴られ通しの日々になるので我慢しましょ!

今日は満月!写真は満月のようなオメガのデ・ビル(都会の意)
精密なベルト造りで代表的なモデルです。
時計をつけて初めてフィット感抜群の設計に誠実な物つくりの技術がわかる。
スーツ姿にぴったり30歳過ぎたらこんな時計をお勧めします。
3年に一度の電池交換の時期が来たら最寄りの専門店に行きましょう!

今日は車いす駅伝の日!
シチズン計測チーム(しーちゃんの運動会屋さん)の皆さんが活躍する日。お天気は快晴の日に恵まれてました。しーちゃん頑張れ晴れてよかったね~。



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時計師の京都j時間「京の水時計」

2017-03-11 09:33:29 | 時計修理

3月11日土曜日
旧暦如月14日明日は満月。東大寺では二月堂のお水取りの日。翌12日は春日大社祭、春が来ますよ~!
水が動き出す季節になります。次第に暖かくなるので坪庭の花壇にも水をまく日も多くなります。
京の水。
水道を水を初めて飲んだ時には不味くてびっくり!水道管が錆びているので初めにコーヒー色の水が出ます。
また学生時代に上洛した時のコーヒーの不味さにうんざりした記憶がある。
この驚きで京都の水の評価が決まるといってもいいほどのショックです。

京都の地下には琵琶湖と同じ量の地下水がたまっているという。「コーヒー色しているのかね~?」誤解を受けるほど水道水はまずい!
この水でご飯を炊くのだから美味しい訳がない。
年末年始ビックリするほど水がおいしい岩手の盛岡から京都に帰ってきたときにははっきりとわかるほど水の差がありました。これでコメの評価をされると丹波米の米農家が可哀想です。

今では京都の水道水は美味しくなったよ~!と京都市の関係者は主張しますがまだまだ歴然とした差はある。また上京区と下京区でも水質の差がある。
昨日京都大学の入学発表がありました。
名水処の岩手、石川、岡山地方から上洛された学生さんたちは生水は避けましょう。水当たりします!大阪から通う学生さんは大丈夫!生水も冷や水にも耐性はあるはずです。

この誤解を解くために京都市内の名水を試しましょ~。
京都の井戸水は全国私が周った中でで一番おいしい!金沢、盛岡の有名な水より美味しい!
不味い水道水とは逆に井戸水や神社の名水は格別です。車があった頃は毎日井戸水をもらいに行ったほどで全国で一番美味しい水が楽しめます。
なじみの豆腐屋さんは井戸水を使って作るちょっと堅めの京豆腐は最高においしい。京都の美味しいお豆腐の要因は水にある!と思う。
嵐山の夕日を見ながら食べる湯豆腐はお勧めです。

「もらい水」で意外と知名度が低いのが上賀茂神社の名水です。
先日の水曜日にもコーヒー用の水をもらいに行ったが待ち時間ゼロでした。松尾大社の水も同じでここも普段すいている。
松尾大社と上賀茂神社をつなぐ67系統の市バスは朝夕しか走っていませんが名水ファンには便利だ!両方の水を一本のバスで楽しめる。
盛岡、金沢、岡山からご上洛された皆様はここでたらふく飲んでみましょう!

こんなギャップがあるのでどうしても京都の水道水は差別を受けてしまいます。どれほど努力して美味し水を作っても評価されないのはつらいものでしょうね~。
写真のカルティエとセイコーを比べているようなものか?
まるで京都の腕のいい時計師のようです。
まだ時計組合が残っているほど名人ぞろいの地域なのです。ちょっとやそっとでは評価されない。地下水と時計師は安心な京都なのだ!

今日は6年前14時46分。時計師仲間が流された日。
さらに2年後、風評被害で盛岡市内の時計店が閉店に追い込まれました。ボランティア活動を頑張っていたお店だけにつらい閉店の知らせでした。
不要不急の商品を扱っている時計店なのだ。砂をかむような思いで時計店を守っている皆さんも多いと思いますがちょっと無理してでも遊びに行きましょう!
震災被害に遭われた皆さんのご冥福をお祈りしながら一日を乗り越えましょうね~!

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時計師の京都時間「京の戦う舌時計」

2017-03-10 09:56:31 | 時計修理

3月10日桃のつぼみがふくらむ候。
西洋の暦で今月はマーチ!戦いの神様月です。
一般の皆さんは三月が持っているイメージというと嬉しい下旬の桜の開花時期なのでしょう。
ところが今日あたりはこの寒さと戦う悲壮感が漂います。今週はまだまだ寒さとの闘いなのだ。

時計屋のひと昔。季節は目覚まし時計の量販期になります。
卒業式、入学試験などなど絶対寝坊できないイベントが多い季節。
最近のその役目は携帯電話に主役が変わったようで目覚まし時計の取扱店も見つからない時代になってきました。
人間の体内時計は25時間計だそうで自然に寝坊するように出来ているそうです。やっぱりね~!と寝坊の私は納得する。
「血圧が低い!」「悪い奴ほどよく眠る!」「朝とカボチャは苦手だ!どちらも呼んでいないのにやって来る」「京都は幾松、桂小五郎のころから朝寝坊の町なのだ!」などなど屁理屈はいっぱい出てくる。

スイスでは教会の鐘を打つ職人が寝坊した場合罰則として即クビ、町から追い出されたという話を聞いた。また軍隊の歩哨が起床ラッパの時間に寝過ごすと前歯を折られたという罰則があったそうな~。
いまではセイコー・クロックのライデンシリーズがあってよかったね~。ところがしばしば火災報知器と間違われて問題になった時計もありました。

私も目覚めは悪い!ひところ会社の寮住まいのころマムシと呼ばれた。同僚が棒で突っついて起こすのでそうなった。残念ながらにお休みの日の朝はきちんと時間通りに起きるのでたぶん当時の仕事がいやだったのでしょう。

人間には腹時計がある。夕方ラジオで相撲の実況中継の音を聞くと条件反射でお腹がすいてくる。また、西陣では路地を通る豆腐屋さんのラッパの音を聞くとお腹がすいてくる。
またご飯が炊ける匂いがすると突然目が覚める!

京都では春タコからアサリに主役が変わって酒蒸し、赤貝と鳥貝の和え物。タケノコなど白みそが美味しい季節に入る。舌も京の味覚と戦う季節がやって来ました!

昨日、確定申告の書類を仕上げました。結果、残念ながら工房始まって以来の前年比ダウン!
これは昨年から年金の受給が始まったのでその分リスクの高い高級品の受付を辞めた結果です。
予測通りの織り込み済みの数字になりましたがそれでもちょっと悔しい。この結果を受け止めないといけません。
時計修理市場は冬の凍り付いた季節に向かっていく。伸ばすのは簡単で耐えるのが難しい仕事です。

写真のようなカルティエなど中価格帯のモデルもメーカーからの部品供給の窓口も狭くなりました。やはりなにかと戦っていないと締まらないものです。

三月の北風に向かって歯を食いしばって~?のんびりとゆとり世代を見習って進みましょうね~。
「ゆとり世代は市バスの乗る際、ドアが開いた後1秒間動き出さない!ドアが開くと同時に殺到して乗り込む世代のオヤジにとって実にうらやましいと思う。」新入社員の教育を任されたオヤジがつぶやいていました。
せっかく京都にいるのだからのんびり生きていきましょうね~。








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時計師の京都時間「京の砂時計」

2017-03-09 10:53:10 | 時計修理

3月9日木曜日。
今までちょっとした謎が解けました!
去年の今頃から車も自転車もやめて市バスのエコ通勤を始めました。
バス通勤は約40年前の学生時代以来のできごとでした。次第に子供時代に戻っていく様な気がします。

市バス46系統など千本通りを通る🚌に乗る度にとちょっと違和感がありました。
四条大宮から北上すると二条駅周辺の景色がマンション街になってしまい。全く変わっていました。車では広い堀川通りを通るのでまさに40年ぶりの道です。

車内からきょろきょろと眺めても以前の風格がある二条駅は消えています。また二条駅前の次のバス停が「旧二条」という。このあたりが何となく気持ち悪い!
何となく気持ち悪さを不思議に思いながら1年たった。
昨日やっとわかった!
旧二条駅は元々「出世稲荷前」の名前でしたこれを昨日気が付いた。
昔、四条大宮のアルバイトの帰りにここを通るたびに「おいら出世ができるのかいな~?」とぼんやり眺めながら通り過ぎたバス停でした。
昨夜知人と話していると突然「出世稲荷」の話が出てあの違和感に納得!

今朝見るとあの場所には大きなマンションが立っていました。お稲荷さんは大原に異動したとのこと。お稲荷さんも人事異動があるのでしょう。
秀吉公ゆかりのお稲荷さんも時代の流れに流されたのでしょう。
自宅周辺の神社も駐車場収入で何とかしのいでいる様子。立命館・広小路学舎付近の名水で有名な梨木神社も鳥居をくぐるとマンションにぶつかる。
砂時計のようになんとなくカウントダウンが始まっているような気がします。

私はカウントダウンのように必ず降る涙雨の雨男。きっかけは金沢時代から雨男に変わったようです。
北陸は毎日雨ばかり!うんざりするほど冬は雨か雪で空は重い雲に覆われています。
青空を見るために特急シラサギ、雷鳥に飛び乗っていました。
逆に金沢から遠くなるほど人は冷たくなってくる。お天気を取るか、人を取るか難しい選択でした。
金沢のお天気に慣れたころ異動した。ところが雨がずっとついてきたようです。妖怪アメフラシに憑りつかれたのか?以来雨男のレッテルがはられる。
スキーに行くと雨!百万遍の手作り市に行ける日は雨!今月の15日は水曜日なので工房がお休みなのだがお前は来んといてや雨が降るからね~。と言われるほどの雨男です。

昨日も工房から出た夕方には快晴!今日は大丈夫と出かけたところ四条のハンズを出たとたん大粒の雨が降ってきた。
今ではコンビニで傘を売っているのでありがたいが出張に行くたびに雨なので東京新橋で買った傘など自宅に大量に残った傘の思い出にうんざりします。

最近、傘と時計は価値がなくなってきた。
写真はなんちゃって時計師の電池交換!ボンクラ防水パッキンの取り付けで水が入った事故。
一般のお客様はせめて時計組合の会員のお店が安心の目安になるでしょう。
それでも時計は使い捨て時代!砂時計のカウントダウンが始まっているようです。
明日は桃始笑!
桃のつぼみが膨らむころ。私の財布はしぼんだままだよ~ん!







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