京都 洛北の時計師 修理日記

時計修理工房「ヌーベル・パスティーシュ」京都の洛北に展開する時計修理物語。
夜久野高原で営業再開しました。

時計師の京都時間

2012-06-11 08:58:40 | 日記

昨日は「時の記念日」
一日、電話の問い合わせに追われたような日でした。

仕事にならないのでちょっと早めに楽器に取り付きました。
毎年恒例行事になっています。
北は東北から西は中国地方から困った時計修理の問い合わせです。

工房では宅急便などで送付される修理品は受け付けていません。
やはりユーザーとお会いして修理を進める方法です。
他府県の皆様は商売っ気がないので気楽に問い合わせ出来る雰囲気なのでしょう。最近増えました。

バイヤーの頃は札幌から北九州まで関連店舗がありましたので言葉には不自由しません。
東北の皆さんはお話をされる前によく考えてお答えするために時間をかけてのゆっくりとした会話になります。

関西は話すスピードが速い。結論から話しています。途中から切り上げられてしまう事もよくある。外人との会話のようです。

関西の大学では講義はスピードが速い。特に大阪の人は早い。
頭の回転が速い人たちだと感心する。私は劣等感でへこむ。

日経新聞の私の履歴書コーナーで「米沢富美子」先生が登場しています。
大阪生まれの京都大学出身。天才物理学者です。現在は慶応大学名誉教授。
文章も読みやすくお勧めです。
飾らない性格の人柄も出ています。理想の一人。

先生のように丁寧に説明しようと思うのですがこれがまた難しい。

時計師は仕事中当然「寡黙」。音を立ててはいけない仕事だ。

仕事中は一日、なにも話さないこともあります。
それが「時の記念日」など世間のイベントの時に会話能力が必要になる。
電話を切ったあとに自分の会話能力の不足を後悔するのです。

「このように説明すればよかったのに~!」など、数々の失敗をクールダウンするために「楽器」を取り出すのです。
「バッハ」のチェロ組曲。1番プレリュードを何度も繰り返しながら演奏します。
いつの間にかこのプレリュードだけ暗譜してしまいました。
楽譜を用意しなくてもいつでも始められるのです。

「チェロ吉とお弓」で演奏している時はヒマなので、遠慮しないでお入りください。
時計の命を助けるのが私の仕事です。

私の楽器は時計の仕事を助けるためのアイテムなのです。
「ヨー・ヨー・マ」さんと同じ年齢。時計の修理は私のほうが上手だと思う。
チェロの演奏は彼と比較しないでください!お願いします。












コメント
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