今日はお休み。
最近、ＮＨＫラジオの「子供科学電話相談」にはまっています。
幼稚園の年長さんから、小学生くらいの年代の不思議に対応する番組です。
回答者の先生達のわかりやすい説明に「すごい！」を連発。
シャボン玉の色はどうして？
動物の寿命はどうして決まるの？など物理学、生物学会でも難解。
それを解りやすく説明している。
熊は、野生での寿命は約１０年。動物園の熊は３５年程度。
私が熊だったとすると、野生の自由を選ぶか、動物園の快適人生を選ぶか？
悩むところだ。
昔。同じように苦労したことがあります。
「私のしごと館」で時計の講師を４年間続けた。
専門用語は使えない。クオーツ時計の言葉すら始めて聞くような子供達だ。
時計回り、逆周りも理解不能な子供達。「時計回りって何？」
１時間以内に使える腕時計を組み立てる時間の制約もある。
予算は１０００円以内
対象が中学生・高校生。
私の前には時計関連会社の皆さんが次々とギブアップ。
「自分で組み立て出来る時計」を企画、販売した事で役目が私にまわってきた。
秒針の取り付けが一番大変だ！
各社の失敗の残骸の中、はじめた。
子供達からの質問の例。
「どうして、クオーツ時計は正確なの？」絶句する。
音楽の例で、全音符より２分、４分、八分、１６部音符など多い音符がより正確に一拍が取れます。
（クオーツ時計以前の）機械式時計は一秒間に８拍くらい。
クオーツ時計は普通、３２７６８拍だから４０００倍の技術革新なのです。
ものすごい正確な時計に変わったのです。
「どうして、時計は高いの？」
今は１００円から数億円とバラバラなのです。
一日５０００個ほど作る時計は安く売ることが出来ます。
「量産品」と言います。
私が一年で５個造る時計なら、一個３００円くらいで売らないと貧乏になります。
途中失敗して、貴重な時間と部品をむだにすることもあるのです。
「手つくり時計」と言います。
パテック・フィリップなど高級時計はお客さまに合わせて造ることが多いのです。
「なぜ、正確な時間が必要なの」？
電話を掛けるときに、お話した時間にお金が計算されるの。
このとき、時計が壊れていると、お客様は怒り出してお金を払ってもらえないのです。
昔、ホテルの電話を使うときよくこのようなトラブルがありました。
いきなり高い電話料金を請求されるのです。
また、新幹線が遅れて、飛行機に乗り遅れたら大変です。
バス停に時刻表があるのは日本くらい。
国によって正確な時間の扱いも違います。
「写真のカエルさんは２個時計をつけています！」
日本時間と、海外時間。時差を読み取ります。
株の取引では世界中で正確な時間を使わないと、売り買いのトラブルになります。
時刻認定サービスの仕事もあります。
ただ、時計屋さんで、時計を選ぶときは写真のように２個つけない。
ぶつかって傷が付いたら、売り物にならないのです。
時計はすべて買い取りで返品は不可能なしきたりだ。
特に海外のお店に行くと、時計を見たくてもケースの中から取り出してくれないことが多い。
プライドを傷つけられたと思い、怒り出す日本人が多いのです。
売り場で怒っている日本人を見つけたら、知らん顔をして逃げましょう。
当時、私はカエルのようなアオイ顔をして子供達に向っている毎日。
専門用語が使える時計学校、工業高校の生徒達が来ると天使のような子供達に見えた。
今、私が子供だったらこんなことを質問したい。
「福井県の原発の町に匿名の寄付金が１０億ほどあったそうです。
今までも、例年かなりの額が寄付されてきました。
なぜ今年は、福島、宮城、岩手など困っている人にあげないの？」
今、日本では、子供に説明できない事が起きているのです。
「中国の新幹線は故障しました。日本の原発も故障しました。
どちらも原因をはっきりと解っていません。
日本のテレビは中国の事故ばかり報道しています。なぜでしょうか？
日本の原発の事故はいつごろ原因がわかるの？」
子供達の質問に答える番組があるのでしょうか？
