今日。近畿地方の梅雨明け!
海のシーズン。
時計にとっては受難の幕開けなのだ。
時計の防水機能が強力なほど水が入る事故が多い。
ロレックス。タグホイヤー。セイコー。
世界中のダイバーウオッチに水が入った事故を見てきました。
クレームなのです。
あるとき、あまりのクレームの多さに切れた。
セイコー・シチズン・カシオのメーカーさんに呼びかける。
氷の中に時計を入れる。氷柱祭りをやってみた。
セイコー・シチズンなどそれぞれの氷の柱に時計を入れて凍らせた。
名古屋・栄の道端にそれぞれ並べる。
「時計はこんな条件には弱いので気をつけましょう!」
告知のパフォーマンスだったのです。
10日ほど掛けて氷を造った。
製氷会社の技術には驚く。氷の中心に時計が入っています。
結果。
3社の時計メーカーの製品はすべてしっかりと動いていました。
時計の中に水も入っていない。
・時計に水が入る場合、お客様の誤作動によることが多い。
・クオーツ時計でも、マイナス0度の環境が10日以上続いても、正常に動く。
私が勤めていた時計店ウオッチマン本店の店頭に氷柱を並べました。
この氷柱祭りを2年間続けましたが特にシチズン時計にはお世話になりました。
予定としては、「お客様が時計を氷の中から取り出して、正常の気温に戻ってときに初めて動き出す!」
お客様が驚くパフォーマンスの予定でした。
ところが、私の予測を裏切る結果になりました。初めから氷の中でも正常に動いています。
国産時計のすごさを証明したようなイベントでした。
それではなぜ、時計に水が入るのか?犯人はリューズだ!
時計の中に水が入る事故の多くはお客様の不注意だ。
その中でも、ほとんどリューズからの入水が多い。
ダイバーウオッチ・20気圧防水時計では裏蓋からの入水の可能性は少ない。
工房でも電池交換後に水が入った報告は無い。
特に海外旅行では時差の修正時が危険だ。
リューズロックを掛けないでそのまま海へ入ることもあります。
また、お風呂も危険だ。
さまざまなトラブルが多い夏。
時計に水が入ったら、冷凍庫に保存します。工房に来店する直前に取り出してください。
さびの拡大をとめるのです。止めて、即刻修理に入ります。
また、ストップウオッチを海で使わないでください。
タイメックスのアイアンマン。
トライアスロンレースで使うような時計です。
初めの水泳競技で海から上る直前でボタンを触るので、そこから簡単に水が入る。
ただし、自転車・マラソンなどの競技中はしっかりと動いています。
デジタル時計は水には強いので、最悪の状態まで使用されることが多い。
勘違いが多いのはオメガの「スピードマスター。」
防水時計ではありません。宇宙空間で塩水が入ることは想定外!
水が入ると、修理料金が10万円以上の出費パターンが多いのです。
「えー!防水時計ではなかったの?店員さんが教えてくれなかったよ~!」
同じく、ブライトリングのクロノマットなど、航空機用の時計だ。
水が入る事故ならパイロットの命は消えているはずだ。
自分の時計の特性をよく考えて使いましょう!