ボイス・オブ・ヒロシマ

2002年に広島市の主催で行われた「広島・長崎講座」で、被爆の
実相を多角的にとらえることを学んだ受講生で結成したNGOで
す。命を慈しむ多くの市民と共に被爆、核、戦争、平和等を学
び、相互に発信し、活動することに取り組んでいます。    
     

9月19日の上関町役場の強行採決の一端

2008-09-28 11:25:36 | 行事報告
9月19日(金)上関町議会の埋め立て許可同意の強行採択に関して
                           上関町役場前に行って        
上関町議会で、中国電力(株)が山口県知事に提出している公有水面埋め立て(上関原発予定地の田ノ浦の埋め立て)に同意する上関町長の意見案が強硬採決されるかもしれないと聞き、多くの人が採択を見届けることによって、これからの町会議員の動きにブレーキ等がかかればと、願って参加しました。
広島から2人で行きました。この日は中国電力(株)本店に「長島の自然を守る会」からカンムリウミスズメに関しての申し入れが行われ、そちらに行った人もいました。
11時過ぎてから次第に上関町議会の傍聴のための抽選券をひく為に、推進派や反対の人が集まってきました。

251人が抽選券を引きました。傍聴できるのは、たったの20人。地元の人の話しでは、推進8人、反対12人の人が傍聴できたようです。議案を審議する町議会の審議は午後1時半から始まりました。議場に入れない約200人の原発反対の人たちは、役場前の駐車場や、役場の前の道路(車1台が通れる道幅)の両側に座わり、一部の人は横断幕やバナー等を持っていました。推進派は、抽選が終ったらさっと帰ったようです。祝島の人たちを中心に集まった人たちは、埋め立て許可同意が採択されないように、2階の議場をうかがいながら、互いの情報交換等をしていました。町議会の動向はわかりませんでした。

時たまの報告等によると、反対派の議員の「田ノ浦(海)を埋めたてて、何か問題が起きた時に誰が責任を取るのか」等の問いに対して、推進派議員はまったく何も答えることができず、ダンマリで、議事進行が遅れているようでした。外から2階の議場に向けて、「審議がわかるようにしてくれ~」、「審議を尽くすように~」、「強行採決をしないで~」、「子供たちに今の海を残すように!」「海は人間だけの物ではありません~」「祝島はどうして生活しろというんだ~~」等々の声が投げかけかけられました。これらの訴えは、祝島の方たちが漁業補償金を拒否して、反対運動をしながら懸命に生活していること、海を、命を、子供たちを守るんだ!との思いが込められていました。

3時過ぎていたでしょうか休会があり、いつの間にか始まり、遠くから来た方達は帰りの時間を話し合い始め、4時過ぎていることに気がつき、フーと疲れが…
5時過ぎて、採択されたことがわかりました。なんで… 

5時半ごろに反対派の3人の町会議員から報告がありました。
「申し訳ありません!しかし推進派議員はダンマリで賛成意思がはっきりしていないし、問題が起きたら、徹底的に追求すると言っています。いろんな方面から問題点を
指摘、追及していきます!引き続き応援をよろしくお願いいたします」等々と。
感謝とともに、力強く、「絶対にあきらめない!」と述べられました。

そして、推進派議員にどうして賛成したのかを聞きたいと要求したところ、控え室に閉じこもって出てこないとの事でした。推進派の議員の回答を待っている祝島の方々始め、まだおられましたが、私は18時20分ごろに上関町役場を後にしました。

19日の上関町町議会の映像が下記にあります。
http://kry.co.jp/news/news870341.html

〇11時前に上関町に着き、祝島から上関町議会に来る人たちを撮るために港にいた鎌仲監督に会いました。鎌仲監督は「上関」を映画にすると聞いています。映画を完成する前に通信として出されるそうです。「六ヶ所村ラプソディー」と重なり、上関原発延期の追い風になりそうです!もう一人、纐纈あや監督も「祝の島(ほうりのしま)」を撮っていて、2年後に完成の予定だそうです。2本の映画は、原発推進のエネルギー政策の見直しを考えさせると思うと嬉しくなります。

〇上関町議会への参加者は、祝島のおばちゃん、おじちゃんはもちろんですが、上関町、北海道、神奈川、徳山、下関、周南市、田布施、広島(わかる範囲で)からの参加もありました。

〇総事業費8000億円を超える国策という名の、上関原発建設に向けた第一歩が踏み出されたといえるかもしれません。
この重大議案は、たった12人の上関町会議員の多数決によって決められました。8人の推進議員と4人の反対議員によって決まりました。
 この強行採決には、金権主義、不誠実、強者の論理があります。祝島の人達に27年間も押し付けてきたことと重なります。祝島の人たちは、この結果を受けても、上関原発を建てないで、今の自然を子供たちに残そう!あきらめない!と言っています。上関原発に関して認識を深め、祝島島民の方々や支援してきた市民団体に協力できることを行っていけば、生命力あふれる瀬戸内海の自然は私達で守れます。

 
                     

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