福山から来てくださった社会市民連合事務局長、佐藤さんのお話、
『「えらい人によるえらい人のための政治」から「市民による市民のための政治」』
の後、参加者同士で自由な話し合いが行われました。
(さとうさんの話の概要)
横綱から十両・序二段に転落した日本
日本を相撲の番付で表すと
昔 判断基準=経済中心→日本は横綱(1993年まで)
今 経済は十両 男女平等は序二段
一人当たりGDP 14位 東十両 筆頭
男女共同参画 115か国中 79位 東序二段61枚目
貯蓄率 3.1%(全盛期の7分の1)
貯蓄ができない多くの人々がいる一方で、一部の企業にお金が
たまりこんでいる。しかも、それは有効に使われていない。
あの改革騒ぎはなにをもたらしたか
小泉さんは「改革」を全面に打ち出し、いかにも新しげな雰囲気を
かもし出した。しかも、女性を登用することで、野党を古臭く見せた。
実際は「えらい人」と「アメリカ」のための政治を激化させ、悪いほうに
改革されてしまった。
今の自民党は外交では国連の枠さえ超えたタカ派。米軍再編、
新憲法制定。自民党時代の小沢さん以上の市場原理主義(不
良債権処理加速化。アメリカの要求丸呑みの規制緩和)。
生活点のセーフティネットは却って壊す(医療費・介護保険負担増)
なぜこんなことになったか?
「痛みに耐えてがんばる」気質。事勿れ主義。分割統治されやすい状況。
一見新しげに見えて、実際は「えらい人」の言うことを聞いてしまう
(昔:利益誘導 今:小泉さん・マスコミ)
欧米には卑屈、他には傲慢な体質。
「えらい人」有利の選挙制度「改革」。
右翼も左翼も「えらい人」、それも男性中心。
野党などの古臭い体質→自民党が新しく見えてしまう現象
勃興する新しい政治の流れ
3つの政治集会に参加(亀井静香さん・さとうももよさん・船橋市
の地域から平和を)して実感した。
広がる保守層の怒り。旧町長(86の市町村が現在23に)が反自
民で団結して闘う動き。深刻な都市部ネオコンの伸張。楽しさの
要素を取り入れた地域の運動など。
民主党の「良質保守」化と自民党の「革命」政党化
自民党の「革命」政党化とは反対者に「守旧派」「抵抗勢力」
「反日」のレッテルを張り、抹殺・粛清する手法で、「新憲法制定」
という「革命」をやろうとしている→大都市ネオコン無党派には受け
るが、違和感が保守層にも広がっている。自民党は自滅の芽をつ
くっている。
「ふつうの人」のための政治を取り戻すために
〇地方選・参院選でネオコン勢力を敗北させること
〇女性やマイノリティの声を届ける政治家を多く送ること
それには―
・民主主義+暮らしを守る一致点で、緩やかに連携しながらネオ
コンを包囲すること。
・多様な流れを尊重し、しかし、目標には連帯して向うこと。
・財界が政党を操作しているなら、庶民も団結して政党や政治
家にモノ申す集団になること。
(参加者からの報告概要)
岩国:厚木からの艦載機移転・配置に反対の市に、政府は
岩国市庁舎建替え補助金、35億円をカット。一部の
市民から市長への攻撃が始まっている。
大竹:岩国と連帯して反対だった市長が寝返り、容認してしまった。
市議会を傍聴して、その不甲斐なさに、なんとしてでも
改革の波を起したいと、報告なさった女性が市議選に
立候補したことを表明。
安芸大田:町長が原発を考えるシンポジウムにパネリストとして参加、
最終の核廃棄物処理場受け入れを考えているのではないかとの
懸念から、3団体が受け入れしないよう申し入れた。
町長は現時点では考えていないが…と口を濁していた。
引き続き警戒が必要。