ボイス・オブ・ヒロシマ

2002年に広島市の主催で行われた「広島・長崎講座」で、被爆の
実相を多角的にとらえることを学んだ受講生で結成したNGOで
す。命を慈しむ多くの市民と共に被爆、核、戦争、平和等を学
び、相互に発信し、活動することに取り組んでいます。    
     

被爆医師、肥田先生のお話と映画案内

2006-07-20 22:58:43 | お知らせ
 鎌仲監督制作の「ヒバクシャ」で被爆について語ってありました肥田医師のお話と映画の案内です。誘い合わせてご参加ください。



被爆医師、肥田舜太郎先生のお話
  
 日時  7月26日(水) 午後2時~4時
 会場  落合集会所 安佐北区落合南2丁目4-5
  内容 ・みんなで歌おう「青い空は」
      ・お話、肥田先生と被爆者のみなさん
 連絡先 高陽代診療所 ひまわり会
       ℡ 082-842-1177

    落合集会所は落合小学校入り口交差点(ガストがある)から
    落合小学校に向けて入っていくとその中間程度のところにあります。


フランス人映像作家・マーク・プティジャンによるドキュメンタ
リー映画『原爆の傷跡』を来る7月22日西区民文化センターにて日本初公開しま
す。みなさまお誘いあわせのうえご覧ください。

『原爆の傷跡』原題(仏題)/ATOMIC WOUNDS(BLESSURES ATOMIQUES)
(2006年・フランス・53分・監督 マーク・プティジャン)

【あらすじ】
広島で被爆した肥田医師は、89歳の今も被爆者を診続けている。「原爆の傷跡」
は、このカリスマ的で熱意に満ちた肥田医師の道のりをたどったものである。
肥田医師は広島、長崎への原爆投下をアメリカに決断させた少なくとも一つの要
因には、人間を用いた科学的実験遂行があったと信じている。
 貴重な記録映像を発掘し、「原爆の傷跡」が映し出すABCCの存在---1946年
にアメリカの科学者によって悲劇の直後に数千人もの被爆者に対し原爆の影響を
調査するために設立された研究所である。13年間の調査を終えた1959年、ABCCは
放射性降下物の量・影響とも無視しうるものであるとの結論を出した。
 「原爆の傷跡」は、放射能の持つ非常な危険性が1950-70年代に米政府によっ
ていかに過小なものとされてきたかを映し出す。核兵器を自由に開発できるよう
に、公衆衛生には全く問題はないとし、この根拠は、広島の被爆者に対してなさ
れたABCCの研究に基づくところが大きい。
 「原爆の傷跡」は広島への原爆投下から60年、チェルノブイリ事故から20年を
経てなお、学ばねばならない教訓を観る者に教えてくれる。

【スタッフ】
製作/オンライン・プロダクションズ 監督・脚本・撮影・録音/マーク・プ
ティジャン プロデューサー/ニコラス・プティジャン,ロゼリン・バンサン 
音楽/リーズ・ノラ 助監督・編集/瀬戸 桃子 ナレーション/岡田 サヨリ 
リサーチ/ミカエル・ドーラン,ジョセフ・ハリス 
協力/広島フィルム・コミッション 


2006年7月22日(土)

(1)18:00~ (2)19:40~[2回限り]
 [公開記念講演]19:00~ 「米ソ核兵器開発競争の蔭で」
   講師/ 岡本 三夫氏(広島修道大学名誉教授)
   ※上映1回目・2回目どちらの入場でもご聴講いただけます。

■会 場:広島市西区民文化センター 2Fスタジオ
     広島市西区横川新町6-1(JR横川駅から西へ徒歩200m)
 
■鑑賞券:前売券500円
     当日券600円
■前売券取扱い:デオデオ本店PG・サロンシネマ・横川シネマ

お問い合わせ先>>>シネマキャラバンVAG  TEL(082)285-8165




原子力発電はクリーンなエネルギーでしょうか?

2006-07-18 00:03:34 | Q&A
原子力発電(以後原発)は二酸化炭素を出さないクリーンなエネルギーと言われていますが、それは事実なのでしょうか?

市民で考えた答え
 原発は電気を作っている時は二酸化炭素を出していませんが、材料のウラン採掘、燃料に加工、運搬、原発建設に多大なエネルギーを使い、そのときに二酸化炭素を出しています。結果的には原発で電気を作ることは二酸化炭素を出していることになります。
 原発は原子炉の中で発生したエネルギーの3分の2が廃熱になっています。100万キロワットの原発の場合、200万キロワットは海水を温めてるのに使われているといえます。それは地球温暖化を加速しているといえます。


エネルギーと豊かさに関する市民の考え

2006-07-15 00:22:13 | Q&A
      エネルギーと豊かさに関する市民が作るQ&A

 私達はいつでも自由に使える電気、ガス、ガソリン等によって便利な生活をしています。そして、資源は無くなるかもしれないと漠然と不安がある中で、原子力発電(以後原発)に依存しようする考えは根強いように思われます。
チェルノブイリ原発事故の膨大な汚染と人々の苦しみと悲しみを教えてもらうと、原発に頼る生活でいいのだろうかと思います。
また豊かさとは便利さや、お金をさらに持つことなのでしょうか?
今使っているエネルギーについ知らないことが多すぎるように思います。
エネルギーに関して云われていることについて、素朴な疑問を見逃さずに、それについて話し合い、私達の言葉でその疑問にこたえていきたいと考えています。皆さん方や私達の疑問や意見に対して、Q&Aに作成します。そしてひとつの考えとしてホームページに掲載します。
エネルギーと豊かさについての話し合いの場の一つになるといいと考えています。
疑問や意見等を下記にお願いします。
   疑問、意見等の問い合わせ先  Fax  082-892-3386
                  E-Mail chiko620@do2.enjoy.ne.jp
   答えやお知らせ ボイス・オブ・ヒロシマ http://blog.goo.ne.jp/p-h-21/


  原子力発電はクリーンなエネルギーでしょうか?
  についても考えていこうと思っています。

「六ヶ所村ラプソディー」

2006-07-13 01:19:54 | 行事報告
 鎌仲ひとみ監督製作の「六ヶ所村ラプソディー」を7月8日に町づくり市民交流プラザで見ました。プルトニウムを使用済核燃料から取り出す六ヶ所再処理工場がある六ヶ所村の様子が映されていました。六ヶ所村の青い澄みきった空、色とりどりのチューリップや花々、真っ赤に熟れて美味しそうなトマトと子どもたちの笑顔、これからに不安をもちながら生活をしている人たちのこと等、そして六ヶ所再処理工場が商業用稼動に向かう様子が活字と映像でえがかれていたように思います。
 チューリップ祭りをしながら再処理工場の反対をしてきた方は、こういう運動をしていると変わっていると思われるけど、普通に生活して、未来に放射能を残したくないと思っているのでと語っていました。
お米の有機栽培をしている女性は農薬を使わないで、慈しんで楽しんで作っていました。六ヶ所再処理工場が試験を始めたからでしょうか、放射能に汚染されるかもしれないことをお米の購入者に知らされたようです。とても美味しいお米なので残念ですがと、購入を止めることにする何通もの手紙が届いていました。やるせない現実でした。
 上映後に鎌仲監督のお話がありました。
 六ヶ所再処理工場を推進している人たちをもっと撮りたかったが、反対者の所に寝泊りしていた事もあって、その人たちを撮る事は難しかったそうです。その人たちが生活のためにどうしようもなく推進者になっていったことが、カメラを持って六ヶ所村を歩くうちに見えてきたそうです。推進者も反対者もいろいろな思いを持ちながら生活していることは、切ないことだと思いました。
電気を使わない人はいません。電気の総使用量の3分の1は原発から作られています。電気を使うことによって、原発推進者と同じように原発を支持することになっているのかもしれません。原発の使用済核燃料が六ヶ所再処理工場でプルトニウムと他に分離されています。電気を使って、できた核のゴミを六ヶ所再処理工場に押し付けて生活していることに気が付いてほしいといわれたように思います。そして生活の根っこに核があることに気が付けば、電気を作る方法の選択肢は、いろいろあり、納得できる方法を選ぶことができることを、示唆していただいたように思いました。





学習会「六ヶ所再処理工場とこれから」に参加して

2006-07-05 00:24:03 | 行事報告
「六ヶ所再処理工場とこれから」の学習会に参加して
                              2006年7月
西塔さんのお話をお聞きして、六ヶ所再処理工場の役割と現状が再確認できたと思いました。そして、私達がすることは何かを考えました。
六ヶ所再処理工場の役割と現状は下記のように認識しました。
六ヶ所再処理工場は原子力発電所(以後原発)からでる使用済核燃料からプルトニウムを取り出し、このプルトニウムを高速増殖炉「もんじゅ」で燃やし、電気を起こしながらさらにプルトニウムを生み出し、増やしていく「夢のエネルギー」計画の一環をになう役目を持っています。原発が1年で出す放射能を1日で放出しながら…しかし1995年の「もんじゅ」のナトリウム火災事故で、再稼動は明らかになっていません。プルトニウムを「もんじゅ」で使えなくなったのに六ヶ所再処理工場は止まっていません。それは、原発でできた使用済核燃料を再処理するということで、原発建設は受け入れられており、六ヶ所再処理工場が稼動しなければ原発受け入れ地は使用済核燃料の置き場(核のゴミ捨て場)になってしまいます。どうしても六ヶ所再処理工場は稼動し、取り出したプルトニウムを使わなければいけないということになります。そのためにプルトニウムとウランを混合した燃料(モックス燃料)を現存の原発で使うプルサーマル計画が進められようとしています。プルサーマル計画は燃料加工等の費用の面からもプルトニウムの消費の面からも利益のない計画と言われています。使用済核燃料をどこも受け入れる処はないのに、なぜ核のゴミを出す原発を稼動させるのでしょう。世界の国々の中には日本の核武装を懸念している国があります。このことから考えると、日本政府は核兵器を持っていないが、核兵器を造る技術と材料は持っていることを世界に誇示したいのだろうかと考えることもできます。
その後の話し合いで、原発を他に移行したほうがいいと伝えたいが伝えきれない…とか、被爆地の広島に環境のためにと公表しながらやっていることは環境破壊の企業が多々あるのは…とか、環境に関しての政治的意思が必要等、率直な意見が出ました。
原発をなくしていくことは、放射能汚染をなくしていくと同時に核兵器の製造の技術を消滅していくことに繋がると考えます。核の平和利用は核拡散を招くと懸念されています。そのためには原発廃止の考えを多くの市民が持つことが必要です。また、今までに作られた使用済核燃料の管理と保存に協力し合うことも考えなくてはいけないのだと思いました。多くの課題を持つ、核エネルギーからの移行ですが、市民があきらめずにできることを行動していくことが、子どもたちに果たす責任の一つだと考えました。 これから行うことですが、原発に関して、不明確なコマーシャル等に対して、市民の言葉を見つけていこうと考えています。学習会で出ました疑問等に関して、解答(ひとつの考え)をだしていく予定です。皆様の参考になる解答を見つけられるといいと思っています。
                              増田