大関暁夫の“ヒマネタ”日記~70年代大好きオヤジのひとりごと

「日本一“熱い街”熊谷発コンサルタント兼実業家の社長日記」でおなじみ大関暁夫が、ビジネスから離れて趣味や昔話を語ります

嗚呼、洋楽生活40年(その6)

2013-03-03 | 洋楽
Tレックスと並行して他にはどんなLPを聞いていたのか、というお話を。意外なことにTレックスの次にLPを買ったのは、全くのジャンル違いのアメリカのアーティストである、ブラスロックのシカゴでした。

私は中学入学と同時に野球部に入ったのですが、夏と春に1週間の合宿があって、そこで未知の音楽と出会う機会がありました。というのは、たいてい誰か一人はラジカセ持参(下級生にラジカセ担当とかがいたような気もします)で参加していて、大部屋で雑魚寝状態の運動部の合宿生活では、自由時間は先輩の聞きたい音楽を優先でラジカセでかけるのが暗黙の風習になっていたのです。先輩たちも後輩のラジカセを当て込んで好きな音楽のカセットはけっこう持ってきていて、それを後輩に手渡して「これかけとけ!」って感じだったのです。

シカゴとの出会いは、ちょうど洋楽を聴き始めの中学2年の夏合宿で2学年先輩が持ってきた、あのコカコーラを模したと言う当時としてはかなりイカしたアメリカンなバンドロゴが書かれたカセットテープでした。その場で音楽にとりわけしびれたという記憶はないのですが、Tレックスにはないバンドのロゴマークというヤツがやけに印象的で、カッコいいバンドというイメージがすっかり私の中で定着してしまったのでした。そして合宿から戻るとちょうど折も折、彼らのニューアルバム「シカゴ6~遥かなる亜米利加」がリリースされ、先行シングル「愛の絆」がラジオで盛んにオンエアされていたのです。

この曲には一発ノックダウンという感じで、当時の個人的好みであるヘビーな演奏とピーター・セテラのハイトーン・ボーカルに合宿でのロゴマークの印象と相まって、Tレックスと並ぶお気に入りになってしまい、さっそくこのニューアルバムを日本盤で購入したのでした。米造幣局で印刷されたという特殊な憧れのロゴ入りジャケット(実は日本盤は全然違う仕様だったのですが)も最高に気に入っていました。しかもニューアルバムでしたから、購入後にそこから第二弾シングル「君と二人で」がリリースされたことも、なんか得をしたようで嬉しかったのをよく覚えています。この曲も大好きで、今でも彼らの全楽曲の中で3本指に入る曲です。もちろんアルバムは、この「シカゴ6」が今でも個人的には彼らのベストワンであると思っています。

アルバム購入を始めるようになると新譜を追いかけると同時に、雑誌「ミュージック・ライフ」から仕入れた情報で、過去の“名盤”と言われるものにも関心が高まってきました。たいていは、雑誌で仕入れた情報を元に頭の片隅に聞いてみたい候補アルバムを挙げておいて、ラジオでその中の曲を何曲か聞いて気に入ったら購入を本格検討する。さらにその段階で重要なことは、友達がそのアルバムを持っていないということでした。アルバムは高価な買い物だったので、とにかく友達から借りられるものはテープ録音で済まして、自分が買うものは周囲の友人が持っていないことが最大の重要条件だったのです。

当時はレコード・レンタルすらない時代ですから、友人相互レンタルは音楽ライブラリを充実させる上でとても重要な役割を果たしていたのです。そんな中で次に私が購入したLPは、レッド・ツェッペリンの「2」でした。ツェッペリンは「ミュージック・ライフ」を読む中で、どうもかなり重要なロックバンドであるということが分かってきて、代表作と評されていたこのアルバムの収録曲「胸いっぱいの愛を」と「ハートブレイカー」をラジオで聞き「こりゃいいぞ!」と思ったのでした。そこで仲の良い学友たちと、近々何のアルバムを分担して買うのかを相談する中で、この「レッド・ツェッペリン2」を買う立候補をしてめでたく了承された、そんな記憶が蘇ってきます。周囲の皆も、この名盤とされるアルバムをぜひ聴いてみたいと思っていたようでした。(続く)

★本日の関連レコード
「シカゴ6~遥かなる亜米利加」(LP)
「レッド・ツエッペリン2」(LP)

※アルバム名表記の数字は、文字化け防止の関係ですべてアラビア数字で表記しております。

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