詐欺の業界には、「カモリスト」なるものがあるらしい。……もちろん見たことがあるわけではない。伝聞だ。
そのリストに並ぶ相手に電話をかけ、或いは直接接触し、詐欺を働く。まぁ確かにありそうな話である。
……しかし、一つ疑問が浮かぶ。どうやってそのリストを作ったのだ? 詐欺にかけやすいかどうかなんて、そんな情報をどこから?
答えは簡単、「一度騙されたことがある」人の名前が並んでいるのである。なるほどそうか、その情報ならすぐ集まるね。
かくして今日も順調にカモリストは更新されていく。世の中美味い話などない! 皆さん気を付けましょう……。
―――っていやいやいや、おかしいだろ! 「一度騙されたことがある人」って! なんでそれがカモリストになるんだよ!?
当人が気づいてないなら別だが、今は当然騙されたってことは分かってるんだろ? どう考えても普通より騙しにくくなってるじゃないか!
……そこが詐欺の、いや人間の面白い所なんだな。もちろん教訓を得て騙されなくなる人もいるが、全員がそうとは限らないんだよ。
寧ろ一度騙された人は、より騙されやすくなってたりするんだよ。それが人間、心に弱さを持つ人間なんだよ。多分。
「一度騙されたんだから、より美味い話を見付けなければ損をしてしまう!」「騙された自分を認めたくない。次の話こそは信じられるはず!」
……心の弱い人にはこういった心理が働き、2度3度と騙される、らしい。冷静に考えれば対処もできそうだが、既に彼らは冷静ではないのだ。
詐欺師達はそんな人間の弱さを熟知し、言葉巧みに突きまくってくる。対象の弱さを嘲笑い、金を、誇りを奪っていく。
何と恐ろしい。明日のカモリストに俺が載らないと自信を持って断言はできない。いや、もう既に……!?
で、「NINJA GAIDEN3 Razor's Edge」である。比類なきWii Uのロンチタイトルにして、「NINJA GAIDEN3」の完全版?である。
一昨年のE3にて、NINJA GAIDEN3とWii Uは同時期に発表された。そしてWii Uゲームのデモとして、NINJA GAIDEN3の映像も使われていた。
従ってWii U版NINJA GAIDEN3が発売されるのは、その時点で自明だった。発売されること自体には何ら不満はなく、誰もが納得していた。
……問題は、今作が所謂「完全版」の体裁を取っていることだ。しかもPS3/XBOX360での無印版から、僅か9ヶ月で発売されたのだ。
無印版はユーザー評価が非常に悪く、世界中で非難轟々だった。それを大幅に見直した完全版を、たった9ヶ月でリリースした。
無印購入者にはこんなに腹立つ話もないだろう。「自分たちを踏み台にしたのか!?」と怒りたくなるものだ。
まぁ完全版商法自体は別に珍しくもないが、今作は発売の間隔や内容の改変具合において、あまりに無印購入者に対して無遠慮である。
俺自身、発売日からは遅れたが無印の限定版を入手したユーザーだ。幾らなんでもこれはないと思ったよ。
しかも、これだけやらかしていながら、今作のお値段はフルプライスな7140円(込)。無印購入者への誠意などまるで感じられない。
舐めるのもいい加減にしろチーニン! 早矢仕! 男とは、意地とは、こんな行為に怒ることだ! 誰が買うかこんなもん!
……ええ、買いましたよ。カモですから。信者ですから。早矢仕が変な眼鏡越しにニヤリと笑うのが目に浮かぶようだ。
まぁ、個人的に環境が良かったという理由が大きい。Wii U本体購入と年末の浮き足立った空気に、円安による泡銭という好条件があったのだ。
それに何だかんだで無印版を3周もし、超忍モードクリアー時には最早好きになってしまっていたという我が変態性もあった。
ああ、カモ上等。早矢仕に小遣いくれてやんよ。受け取りやがれ。そんかわしー、ゲームはギッチリガッチリ楽しませてもらうかんなぁ!
てわけで、俺のNINJA GAIDEN3REが始まった。今作で追加された(多分)、起動時の太鼓ドンドコ曲がイマイチ合ってないような……。
無印NINJA GAIDEN3は、評判が悪かった。そりゃもう悪かった。どこへ行っても否定批判、俺なんか褒める時かなりビクビクしたほどだ。
だが実際プレーしてみて、その世間的評価が不当だとは全く思わなかった。非常に順当で、叩かれ売れないのは当然と言うべき出来だった。
最終的にある程度気に入った俺の方がおかしい。新生チームニンジャとして注目された作品において、何とも派手にやらかしてくれたもんである。
そんな批判の嵐は、反動として「前作の更なる絶賛」も引き起こしていた。思い出補正も入るのか、相対的に前作評価が上がった。
実際前作「NINJA GAIDEN2」はコアゲーマーから熱い支持を得、シリーズ人気を確立させた作品である。トップクラスのアクションゲームである。
3の反響には「2の方が良かった」「2に戻せ」「変に板垣ゲーの否定をせず、2を踏襲すればいいのに」という声が多かったと思われる。
そしてそれを受けた早矢仕氏が選択した道は……製作期間が短かったこともあろうが、「2の路線に戻す」まんまこれでした。
はぁ。
まず、2における2大システム「欠損」と「滅却」がそのまま復活した。恥も外聞もないほどそのままに。
敵を攻撃すると、時々手足がもげる。これが「欠損」だ。欠損すると敵の能力が大きく落ちるので、戦闘を有利に運べるようになる。
そして敵が欠損していると、そこにボタン一つで一撃必殺技「滅却」を叩き込める。滅却すれば敵は死亡。雑魚戦では例外がない。
敵は普通に攻撃していてもいずれ殺せるが、それだとかなり時間がかかり、効率が悪いことこの上ない。欠損→滅却を狙うのが今作の基本だ。
……と、まんま2である。一応無印3にも似たシステムはあったんだが、今作で完全に元に戻した。恐らくユーザーの声を聞いて。
だからこれはナイス判断だと言えるのかもしれんが……「最初からこうしとけ」と思ってしまうのもまた必然だろう。
3が大不評だったから、完全版では2に内容を戻しました。じゃあ無印3の存在意義って? 早矢仕洋介とは何だったんだ?
面白くなってるのは間違いない。が、どこか絶賛する気になれない。「NINJA GAIDEN3」はこれで良かったのか。うーむ……。
欠損・滅却が戻ってきたんだから、当然の如く、今作では2のようなぶっ飛んだ残虐表現が復活した。もちろんZ指定、18禁だ。
そりゃもう雨あられのように血が舞い飛び、腕が足が首がそこら中に転がる。よく発売できたと言えるレベルかもしれない。
比較したわけではないが、何となく2の頃より表現が上がっていたように思う。よって残虐表現は2を上回っている、とも。
効果音も良く出来ていて、斬撃音が心地良い。「カミソリ」のサブタイトルに偽りなしである。
……と、これまた間違いなく「良くなった」部分なんだが、これまた「2に戻した」だけとも言える。
無印版3は何だったのかという疑問はますます膨れ上がる。システムはともかく、表現は最初からこっちの方がずっと良かったよ。
無印でも、少なくともモーションではバンバン敵を両断していた。あれで欠損表現がない事のほうがおかしいのだ。
マーケティングのことは分からんが、D指定がZ指定になるとそんなに市場が狭まるのか? 無印程度の表現なら、子供達にもプレーさせたいのか?
別に何でもかんでも残虐にしろとは言わんが、現代レベルの表現で作る斬撃ゲームは、やはりZ指定が自然というものだろう。
モヤモヤしてしまう改良点である。うーむ……。
……と、このままだと本当に2まんまになるが、一つ今作の独自要素、無印版から受け継ぎつつ改良されたシステムがある。「断骨」だ。
断骨は無印でも売りのシステムとして宣伝されていたが、発売されてみると「(基本的に)ランダムでしか出せない」という仕様が大不評。
間違いなく無印の酷評された理由の一つだった。「運骨」なんて蔑称も付けられたほどだ。まぁ、仕方ないがな。
ただ俺としては、確かにランダム発生はどうかと思うが、断骨を決めた時の演出、爽快感は十分優れていると感じていた。
「人間を両断する時は、骨の抵抗感があるはず。それを表現する」と早矢仕氏は語っていて、実際演出的には実現できていたと思う。
モーション、効果音、振動……これらが絡み、断骨は決めると気持ちいい。少なくともダメダメなシステムでは決してなかった。
ゲームが一瞬止まるのが嫌だという意見もあったが、それは滅却も同じだし。あの程度なら俺は特にストレスではなかったなぁ。
その断骨が、今作で大幅変更。「弱った敵を相手にランダム発生」から「敵の強力攻撃にカウンターで決める」技となった。
どういうことか? 今作の敵は、雑魚もボスも多くが「強力な攻撃」を持っている。投げ技等のガード不能攻撃が多いかな。
これは文字通り強力だが、その分発生が遅く、またモーションに赤いオーラが付く。落ち着いて見ればかなりハッキリと視認できる。
これを見切って回避し、或いは被せるようにこちらの大攻撃をぶち当てると……断骨が発生! 凄まじい効果音と共に敵を両断する、というわけだ。
雑魚敵なら一撃で絶命。欠損すらしない、まさに必殺技である。演出の気持ち良さは前作から変わっておらず、非常に爽快。
更に、前作では裏ワザ的存在だった「連続断骨」を今作では普通に取り入れていて、ボタンを連打するだけで傍の敵にも続けて断骨を決められる。
巻き込める敵の数は武器の強化次第で2から4へと上昇する。つまり最大で4体の雑魚を、一撃で、一瞬にして惨殺できるわけだ。
更に更に、断骨を決めると僅かながら体力が回復する。まるで敵の命を吸っているようだ。ブサさんやっぱただもんじゃない。
今作は欠損・滅却のシステムが取り入れられたが、その分雑魚敵でもかなり固い。普通に斬って倒すのは相当にしんどいと言える。
また欠損は確実に起こせるものではなく、運が悪いと斬ってもなかなか雑魚を倒せないという事態も発生する。
しかし、断骨は別だ。一撃必殺。雑魚戦においては例外がない。必ず殺す。一瞬で。しかも周囲何体も纏めて。
これで悪い気がするわけがない。いやぁとても爽快だ。人殺し万歳。間違いなく、今作の売りと呼べるシステムである。
しかし、このシステムには一つ、欠点と言うか予想できる問題がある。「プレーが受け身になり過ぎてしまわないか?」というものだ。
少し古参ファンぶってみるが……初代XBOXで発売された初代「NINJA GAIDEN」には「ハリケーンパック」というDLCが存在した。
今でこそDLCなんて当たり前だが、当時は非常に珍しいものだった。この点でもNINJA GAIDENは先進的だったと思う。
ハリパクは1と2、2回配信されたが、どちらも無料だった。まだMSポイントが存在せず、徴収システムが整っていなかったからな。
で、そのハリパクで追加されたシステムに「交差の法」というものがあったのである。
これは対戦格闘ゲームで言うブロッキング、より正確に言えば「餓狼」の「ジャストディフェンス」に近いシステムである。
つまり、直前ガード。敵の攻撃が当たる寸前にガードをすると、削られもよろけもせず、ガード硬直まで短くなり、反撃が容易くなる。
敵の連続攻撃を連続交差の法で受けまくるなんてことも可能で、ウメハラの有名な神動画をNINJA GAIDENで真似してみたり。
そんな感じでNINJA GAIDENに新たな面白さを持ち込んでくれた交差の法、俺は好きだったんだが……以後の作品では、スッパリと削除された。
ちなみにハリパクの配信はもうとっくに終わっていて、再入手は不可能。セーブデータを残しておかなかったことを大後悔している。はぁ。
しかしこれには理由があった。板垣氏が「プレーが受け身になり過ぎる」と判断したとの事だった。そしてそれは納得できる理由だった。
確かに交差の法は面白いし便利だが、こればかりを狙うと「敵の攻撃を待つ」のがデフォになってしまう。プレーが受け身になってしまう。
激しいアクションゲームとしてNINJA GAIDENを作ったのにこれでは良くない、と板垣氏は考えたのだろう。仕方ない。俺は好きだったけどな……。
前置きが長くなったが、今作での断骨である。説明書を読んで断骨の出し方を知った時、俺はすぐ交差の法を思い出し、同様の懸念を抱いた。
こんだけ強力なシステムだと、当然それを狙いたくなる。すると「敵の強力攻撃を待つ」という消極的プレーになってしまうのではないか?
……この懸念は、まぁ半分当たり半分ハズレだったかな。狙うと受け身になりがちだが、敵もそうそう都合よく強力攻撃を出してはくれない。
慣れれば間合い調整で強力攻撃を誘う作戦は有効だが、敵も馬鹿ではないらしく、何時でもそればっか出してくるわけではない。
高難度だと断骨を狙いすぎて袋叩きに遭い、却ってダメージが嵩むこともある。こうなると本末転倒で、普通に攻撃した方がマシだ。
今作はとにかく雑魚敵の数が多いので、断骨ばかりを待つと効率が良いようで悪い。結局臨機応変な対応と反応が求められるのだ。
しかしそれでも、一撃必殺の魅力には抗いがたい。こうなると、敵の強力攻撃に「キター!」と口にしてしまうようになる。
連続断骨は攻略上重要で、一番弱い雑魚を起点に断骨→硬くて厄介な雑魚を連続断骨に巻き込む とすれば、強敵も非常にスムーズに倒せる。
断骨は今作において間違いなく改善された。そしてこれは2への回帰ではない。3で、新生チーニンが、苦労の末編み出したシステムだ。
素晴らしい。率直に称賛しよう。やりゃ―出来るやん早矢仕さん! ……無印版で、とは言わないでおくよ。はぁ。
これら以外にもシステムは結構弄られていると言うか、少々自棄糞気味に色々と復活・追加されている。
まず、成長要素「NINJA SKILL」が誕生。無印ではストーリーの進行で自動的にハヤブサの武器や技が強化されたが、今作では任意でそれをやる。
特殊動作や忍法の取得、武器の強化、コスチュームの取得なんてのもある。全て任意で、強制されることは一切ない。
もちろん成長には条件があり、「カルマ」というポイントを消費する。カルマは要するにスコアで、プレー内容次第で高得点を得られる。
つまり上手い人はカルマを多く取得できてよりゲームが有利になるわけだ。格差はどんどん開いていく。実に現実的だ。クッ。
だがこの成長システム、ハッキリ言って失敗していると思う。少なくとも期待したほどではなかった。
そもそも項目が少なすぎる。「捌き技」「飛燕」「ジャンプ弓」等、特に低難度ではあっさり全部取得できるので、悩む要素すらない。
「空蝉」「瞑想」といった新ネタもあるが、このシステムにするならもっと多種多様なスキルを用意すべきであろう。
それと、個人的にスキルはどれも大して使えないと感じた。だから俺は専ら武器強化にカルマを注いだ。
無印で重要技だった飛燕はただの隙がでかい攻撃になっちまったし、空蝉は誤発動しやすくて困った。こんなの要らんわ。
「首切り投げ」の復活は嬉しかったが、決められる雑魚が少ないし、すぐ起き上がるから追撃ができない。非常に期待ハズレだった。
空蝉やジャンプ弓は忍法ゲージを使用する。しかも消費量が大きいので、調子に乗って使うとあっと言う間にゲージがカラになる。
忍法は強力だし無敵だし、体力回復効果まである。だったらこんなスキルでゲージを使わず、忍法に取っておく方が実用的じゃなかろうか。
今作の戦闘は「欠損」「滅却」「断骨」に集約されていて、スキルはどれもこれらにあまり関係がない。
もし「欠損率が上がる」「敵の強力攻撃を誘える」なんてスキルがあればいいが、そうではないのだ。
最高難度であっても、スキルなしでそんなに困らない。調整が足りず、空回りしている。はぁ。
無印では削除された「溜め絶技」が復活した。ボタンを長押しして溜めれば、いつでも絶技を繰り出すことが出来る。
無印では敵を一定数倒した時のみ発動可能なボムのような存在だったが、今作ではより安定して戦略に組み込める。
溜め中は無防備なので状況を見て使わねばならないが、「困ったときの頼れる技」が存在することは非常にありがたい。
ちなみに無印仕様のボム絶技も存在する。こちらはレベル最大の絶技を瞬時に放つという仕様になっている。
絶技中は完全無敵だし、雑魚敵にはガードされることもなく、威力もそこそこ。スキル系と違って非常に使える復活技だった。
……欠点は、ブサさん絶技にカッコいい技が少ないことかな。特に剣絶技は酷い。モーション作る気皆無。
戦略的には使えるが、「つい放ちたくなる魅力」は薄かった。その辺は断骨に負けていたな。うーむ。
前作までの収集要素「黄金のスカラベ」と「水晶ドクロ」が復活した。どちらもステージの各所にこっそり配置されている。
……が、今作は基本的に無印のマップをそのまま使っている。そして無印のマップは一本道構成で、寄り道する箇所はほぼない。
よってスカラベを隠すのに向いておらず、隠し場所に意外性がなく、あまり収集に燃えなかった。
それと今作は場面場面が細かく区切られ、少しでも進むと前の地点には殆ど戻れない。探索に全く向いていない作りである。
収集要素は初代のように同じマップを何度も行き来する作りでこそ面白いシステムであろう。まぁ追加されて悪いわけではないが、練り込み不足だった。
水晶ドクロの方は、追加のマップを作ったりして、割と上手く隠されていた。そしてこちらは「殲滅戦」開始のアイテムとなっている。
殲滅戦もまた今作での復活要素で、「(架空の)別フィールドに飛び、只管戦闘を繰り返す」モードに挑戦する。
ただでさえ厳しいステージ攻略の途中で、本筋とは無関係の、より激しい戦闘をさせられるのだ。実にNINJA GAIDENなモードである。
俺も今作での復活を喜び、勢い込んで挑戦してみたが……なんじゃこりゃ! 無茶苦茶難しいやんけ! 難しすぎるわ!
旧作の殲滅戦は「固定の大量雑魚との戦闘」だったが、今作では4フェイズに別れ、それぞれ別種の敵構成と戦うことになる。
それは別にいいんだが、問題は4フェイズ目。ここはボス戦になっていて、前作までに登場したボスが最後に待ち受けている。
これが、辛い。ボスだから当然ながら強いし、体力も多い。しかし何より辛いのが、「負けるとフェイズ1からやり直し」になることだ。
殲滅戦と言うだけに雑魚敵は鬼のように多く、そいつらを全員退けて、やっと挑戦できるボス。に10秒で負けて最初から。無理です。
10回でも20回でも、再挑戦自体は幾らでもやるさ。でもこの仕様は挑戦意欲を削いでるとしか思えない。諦めても、負けた気がしなかった。
ボス戦の前か、せめてフェイズ2終了後にチェックポイントを入れるべきだろう。悪戯に困難にすればいいってもんじゃない。
ハードモード最初の殲滅戦すら突破できなかったが、これは俺としては仕方ない。ちょっと違う、と言うしかない。
まぁ能力を引き継いでの2周目で挑戦すべきだったのかもな。そうすれば幾分楽になるだろう。
やっぱ殲滅戦は旧作仕様の、終わりなき雑魚戦の方が良かったと思う。贅沢な要望かもしれんが……。
難度は、今作も無印に続いて、非常に高い。ハッキリ言って単純な難度調整では板垣NINJA GAIDENを完全に超えていると思う。
今回はハードモードから始めたが、もう無茶苦茶難しい。前述のように、殲滅戦は一つも突破できなかったし。
様々な改良により、無印より「何とかなる」ゲームにはなっているが、敵のルーチンもまた改良されている。良い意味で改悪されていると言うか。
システムが全然違うので、無印での攻略は殆ど役に立たない。無印で要だった飛燕と飯綱落としはどちらもガクッと使えない技になった。
俺はNINJA GAIDENの小→大連携、飯綱落としに繋がる飛び上がり連携が好きだったんだが、今作で使うと隙が大きすぎて役に立たん。
今作にも当然「コンボ」がある。コンボと言えば格ゲーを思い出すが、格ゲーのそれが「確実に繋がる」であるに対し、今作は違う。
小→大連携は一応コンボだが、高難度の敵は2撃目をサクッと避けやがる。確実に繋がるわけではないのだ。これじゃ使えない。
今作では地上に張り付き気味に、断骨を逃さないよう……という方針でプレーした。まぁこれはこれで楽しかったから良し。
ハードを超えると、「マスターニンジャ」モード。……説明要るか? 要らんだろ。知りたきゃやれ。そして泣け。誰も助けてくれんぞ。
もうホンっと、これ新たなジャンルじゃないかね。100回の試行と1回の突破。こんなの「難しい」とは違うんじゃなかろうか。
だが面白い。間違いなく面白い。だからやるんだ。今作に限らず、優れた「再挑戦」ゲームには同様の匂い、同様の面白さを感じる。
初見での突破などほぼ不可能、製作者も完全に多大な再挑戦を前提に作っているバランス……何か新しい呼称を作るべきではなかろうか。
俺はもうすっかり、このケッタイな「難しさ」のファンである。無印すら楽しめたんだから、改良版が面白くないはずがない。
そして現在、最高難度「アルティメットニンジャ」に挑戦中である。無印ではDLCだったんで諦めたが、今作には最初から収録されている。
もちろん名称に恥じないキチガイ難度である。MNと大差ないと高を括っていたが、究極の名は伊達じゃない。もうフラフラだよ。
本当はUNをクリアーしてから感想を書こうと思っていたが、まだまだ終わりそうにないので、取り敢えず先行することにした。
毎日毎日夥しいブサさんの死体が積み上がっている。それでも止めない、止められない。
決して他人に勧める気はない。こんなもん勧められるわけがない。また、難しさに悶えることを威張る気もない。俺が好きなだけだ。
だが、これは間違いなく「面白い」と断言しておく。男とは何か、意地とは何か。折れぬ刃、挫けぬ心。
我がNINJA GAIDENはまだまだ終わらぬ……。
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※3月3日追記
ULTIMATE NINJAをクリアーナリ!!
いやぁ当然ながら無茶苦茶大変だった。早矢仕氏はこれクリアーしたんか? クッ。
ネットにクリアデータをアップロードしてみたところ、ランキングは68位までしかなかった。
つまり、ネット接続環境が前提だが、現状世界でも68人しかクリアーしていないというわけだ。俺、その一人。もへへへへ。
……爆死してプレーヤーが少ないからだって? 知らんな。俺は世界最強クラスの超忍。むひひ。ま、自己満足ってやつさね。
何となく個人的攻略を。REは不人気のせいか攻略wikiとかないんよね。XBOX360・PS3版が出たら作られるだろうけど。
・忍法
→重波弾がいいと思う。必要ゲージが少なく、撃てる回数が増えるので。
上手く数体の敵を巻き込めば体力回復効果も大きく、火炎龍より使えると思われる。高難度モードでは特に。
・強化
→重波弾、剣レベル2、エクリプスサイズレベル2、剣3、重波弾2、サイズ3、重波弾3、の順で強くした。
その後はUNと言えどカルマが余りまくるが、どうせ開放しても特に使わんからどうでもいい。
ただラストの女神戦前半用に新月棍を一気にレベル3にした。欠損を一番させやすいと感じたので。
体力上限アップは、それよりも寧ろ回復効果を重視して使う。あまりにキツイと感じたらチェックポイントで使うべし。
もちろん先に使えば後で困ることになるが。
・雑魚戦
→断骨狙いは基本的に最弱の傭兵?以外は期待できない。狙いすぎてもいい結果にならないことが多い。
逆に傭兵はガンガン強力攻撃をしかけてくるのでキッチリ見切って骨を断つ。
連続断骨の為に、武器はもちろんリーチの長いエクリプスサイズで。断骨決まったらX連打でバスバス。
ただ通常時は剣の方が戦い易いと思う。基本YYX、小小大のコンボで欠損を狙っていく。
飛燕はカス技だし飯綱落としは今回決め難い上に決めても死なない敵が多いんであまり狙わない。今作ではあまり飛ばない方がいい。
白錬金術師もYYXを基本にすればタイマンなら負けない。黒錬金術師は剣の絶技が有効。
・キメラ
→ゴリラは剣のYYX辺りを仕掛けると、最後のXを弾く→強力攻撃 の流れになることが多いので、そこを断骨。
コイツは何故か断骨しても欠損で終わることがあるんだが、その場合は滅却まで。放置してると高速自爆攻撃に巻き込まれる。
ムカデのやつはテキトーに。トゲの人型は今作で最強の雑魚に成り上がった。非常に倒しにくい。
剣で地道に攻撃するか、サイズの回転大で飯綱落としに持ち込むか、捌きを狙うか……いずれにせよ数が多いので苦戦必死。
UNでの個人的最大の難所は、女神戦前半だった。気が狂っとる。
・仮面の導師、偽ブサ、クリフ
→エクリプスサイズの着地回転Xが大安定。非常に長い無敵時間で敵の攻撃を誤魔化しつつ攻撃できる。
サイズ回転Xは他の場面でも大いに使えるが、これら人型ボス戦では必須。まともにやるとしんどすぎる。
導師一回目のみ強化が間に合わんので、 攻撃ガード→剣のX で超地道に削っていく。
・ヘリ
→重波弾で。当然ながらよく狙ってちゃんと当てること。
デイ2のヘリ2回連続で出てくる場所はかなりの難所だが、燃費の良い重波弾なら周囲の雑魚の倒し方次第で2回撃つことも可能。
・機械蜘蛛
→サイズ絶技が有効。近場で出すと2ヒットするのか一回で装甲を壊せる。
もちろん溜めに時間がかかるので、ドカーンを避けた直後に。溜め中に移動されることも計算にいれて位置取りをする。
装甲を壊したらすぐ断骨していい。高難度では足があろうとなかろうと電撃攻撃を出してくるので。
デイ7で2体と戦う時もこれでいける。
・女神プロトタイプ
→今作で追加された中ボスで、3体動時に出てくる。……攻略は分からん。赤オーラを見逃すな、とか。
・根気
→言うまでもないがこれが一番重要。何より重要。これがなきゃ話にならんし、これがあればゲームの腕前は不要。……言い過ぎ。
男とは何か、意地とは何か。得るものは自己満足だけ、だがそれに拘ってこそ……!!!!
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物語は、無印ほぼそのまんま。ここも評判が悪かったが、さすがに作り直すわけにはいかんからな。
物語はそのままだが、ゲームの雰囲気はかなり変わっている。無印は「リュウ・ハヤブサの生き様」として、特に「人殺し」に焦点が当てられていた。
その為途中で命乞いをする敵を出したり(殺さないと先に進めないのだが)、リュウが呪いに苦しむ場面が多々挿入されたりした。
今作ではその辺をバッサリカット。呪いのくだりは物語に絡むので健在だが、命乞い関係は全て削除されている。
同時に、無印では雑魚敵が「なんて奴だ」「血が止まらねぇよぉ……」「死にたくない……」といった泣き言をべらべら喋っていたが、
今作では欠損すると「殺してやる!」「道連れだぁ!」と寧ろ勇ましくなるほど。戦場に殺気が篭り、これも改良だったと思う。
またブサさんが呪いに苦しむシーンは、「精神世界で大量の雑魚と戦う」という準殲滅戦のようなものが挿入されるようになった。
無印のアレはハッキリ言って蛇足シーンだったので、これも改良であろう。ちゃんとユーザーの要望を取り入れてくれて嬉しい。
なんだかんだ言って敵は殺すんだし、ゲーム的にそうするしかないんだから、変に悩まれてもプレーヤーとして困る。
別に無差別殺人やってるわけじゃない。敵だから殺してるんだ。そこを割りきって、俺は今日もブサさんで何十何百の命を奪うよ。
……そもそも、「同じ顔をした雑魚」を何百人斬っても、実感としては野菜を切ってるのと変わらんよ。残虐描写があってもさ。
雑魚それぞれに個性があれば「1人の人間」として認識できるが、顔も技も声も死に方も全部同じ。実にゲーム。これでは、痛くない。
これはNINJA GAIDENに限らず、他のゲームでも感じる不満だ。こんだけゲームが進化したんだから、そろそろ何か考えてほしい。
もちろん全ての敵を1から作れとは言わんが、別個体と感じさせられう工夫は何かあるだろう。あってほしい。
PS4やXBOX次世代機でその辺頑張ってくれ。それで残虐ゲームは更なる高みに行ける気がする。
今作での完全新規要素として、「あやねパート」がある。ブサさんで物語を進めるうちに、2回あやねパートが挟まれる。
一応あやね視点の物語も用意されていて、追加要素としてはなかなか。これの為に今作をやる価値がある……とまでは言えないが。
プレーヤーキャラとしてもキッチリ作られていて、この点は感心した。俺は「Σ2」をやっていないんで、もしかしたら流用かもしれんけど。
絶技の派手さは完全にブサさんを上回ってるしな。システムは共通なので、欠損や断骨を中心に攻略していくのも同じ。ブサさんに劣らぬ猛者である。
更にオマケとして「紅葉」「かすみ」もプレーヤーキャラとして登場。ただこの2人は物語に絡まず、別モードで操作可能というだけだ。
……俺は正直、このオマケは嬉しくなかった。NINJA GAIDENで女キャラ操作したいとはあまり思わん。
乳揺れつっても、基本的に常時映るのは背中なんだから見えないし。高難度でそんなとこ観てる余裕ないし。
戦い方を個別に追求する能力も気力もなかったんで、テキトーに動かして以後放置してしまった。まぁ本編じゃないからいいや。
紅葉は滅却の残虐さにビックリしたな。薙刀で突きまくり。もう首飛んで死んでるよ! 何万回殺すんだよ!
何故か女キャラの絶技はブサさんより派手なものばかりだった。ブサさん負けてるよどうしたよ。頑張ってくれ。
2のソニアは今作でも登場し、あやねに「アイリーン」と呼ばれていた。……龍剣伝的に、やはりソニアがブサさんのお相手になるのか。
俺としては断然紅葉押しなんだけどなぁ。「姉さんの代わりでもいいんです……今は……」とかとかとか! ブサさん頼むよマジで。
アイリーンさんは自分じゃ戦えない上によく拉致されるし。かと言ってお姫様でもないし。むぅ。
ミヅキ? 眼中にない。カンナも。ヒロインに魅力が皆無なのも3の欠点だよなぁ……。
ふぅ。
そんな感じで、無印から大幅パワーアップ、間違いなく面白くなった今作。
期待の新ハード・Wii Uのロンチタイトルとして環境的にも上々、さぁ反撃の時は来た。いざ受け取れ、プレーヤーよ!!!
……販売本数・集計不能。ジワ売れやDL版をどんなに多めに見積もっても、累計5000本くらいではなかろうか。
世界的にも当然のように売れていない。そもそもWii U本体が壊滅的に売れていないし。
NINJA GAIDEN3 Razor's Edg、惨敗である。男とは何か、意地とは何か、の前に、人は金を得なきゃ生きていけないのに……。
敗因は、何だろうか。一番大きいのは、やはり無印の悪評だろう。無印で信頼を失い、改良作に手を出す気持ちを削いでしまったのだ。
また最初に書いたように、こんな短期間での完全版商法・フルプライスは、ユーザーをコケにしているように感じる。
実際そう感じて今作をスルー、もしかしたらシリーズからも離れたユーザーが多かったのかもしれない。
新ハード、しかもジャンル的に相性の悪い任天堂ハードってのは……どうかな。個人的にはコアユーザーにそれは関係ないと思うが。
まぁ色々あるんだろう。1ユーザーの俺には分からんし、分かる必要もない。でもやっぱ残念である。
今作、面白いよ。俺は十分満足した。板垣NINJA GAIDENにも劣らないほどに。売り方に腹は立つけど、買ってよかったと思う。
だからせめて俺だけは覚えておこう。誰にも知られず消えた今作を。
さようならNINJA GAIDEN3 Razor's Edg。ありがとうNINJA GAIDEN3 Razor's Edg……
……と思ったら、さすが早矢仕氏率いるチームニンジャ、やってくれました。
今作のPS3・XBOX360版を大発表。Wii U版? ンなの踏み台に決まってんだろ。何をマジになってんのよwwwww
……まぁ、負け惜しみでなく、分かってたけどね。両機種で完全版を出さないわけがないんだから。
その意味では寧ろ、Wii U版からの変更・追加がなくて驚いたくらいだ。コスチュームは俺はどうでもいいから売りにならない。
もしかしたら敵のルーチンや処理落ち(結構存在する)が改良されてるかもしれんが、その程度なら「先行プレー」の利が勝つ。
俺はWii U版を買い、大いにハマれた。それで十分満足である。4月の両機種版も売れて、3が見直されることを願うよ。
そう、本当にユーザーの反応を見るなら、両機種版の売上を見たほうが適切だからな。果たしてどんな結果が待つのか……な。
まだアルティメットニンジャの途中だし、あまり意欲はないがミッションモードもあるので、これからもテキトーにプレーしよう。
Wii Uの使い方として相当に間違ってるような気もするが、いいんだよ俺が楽しけりゃ。とっととかかってこい、ぶっ殺してやんよ。
あ、そうだ忘れてた、Wii Uゲームパッド画面でのプレーだが、当然問題なく可能。携帯機的に楽しみたいならやってみる価値あり。
俺としては寒さのせいで手を出してのプレーが辛く、また先日ゲームモニターを購入したという理由もあり、ゲパプレーはあまりやってない。
なんかWii Uらしい遊び方もしてみたかったな。ちなみにフリーズは何度かありました。ゲーム起動時ばかりでした。はぁ。
男とは何か。意地とは何か。最早タイトルを超えて口癖になりつつあるが、相変わらず答えは分かりません。
取り敢えず俺がNINJA GAIDEN信者であることはもう疑いないです。新旧チーニン、板垣早矢仕問わずです。
3の悪評のせいか随分肩身の狭い思いをするシリーズになっちまったが、俺はこれからも応援する。糞商法にも泣きながら賛同してやんよ。
だから! 比類なき「NINJA GAIDEN4」お願いします。もちろんすぐには無理だろう。時間がかかってもいい。作ってくれ。
今作は面白かったが、「2寄りにしただけ」とも言える。完全新規のNINJA GAIDENを、新たな剣アクションの面白さを、俺は期待しているのだ。
我が英雄にして分身・世界に誇るスーパー忍者・リュウハヤブサさんの更なる活躍を切に願い、了。
……え? 「百万人のNINJA GAIDEN」? 「稲船YAIBA」?
ブサさん、ちょっとスパっとやっちゃって貰えませんか。ヤイバじゃブサさんが負けたりするんかなぁ。勘弁しろよ。
はぁ。
拍手を送る
そのリストに並ぶ相手に電話をかけ、或いは直接接触し、詐欺を働く。まぁ確かにありそうな話である。
……しかし、一つ疑問が浮かぶ。どうやってそのリストを作ったのだ? 詐欺にかけやすいかどうかなんて、そんな情報をどこから?
答えは簡単、「一度騙されたことがある」人の名前が並んでいるのである。なるほどそうか、その情報ならすぐ集まるね。
かくして今日も順調にカモリストは更新されていく。世の中美味い話などない! 皆さん気を付けましょう……。
―――っていやいやいや、おかしいだろ! 「一度騙されたことがある人」って! なんでそれがカモリストになるんだよ!?
当人が気づいてないなら別だが、今は当然騙されたってことは分かってるんだろ? どう考えても普通より騙しにくくなってるじゃないか!
……そこが詐欺の、いや人間の面白い所なんだな。もちろん教訓を得て騙されなくなる人もいるが、全員がそうとは限らないんだよ。
寧ろ一度騙された人は、より騙されやすくなってたりするんだよ。それが人間、心に弱さを持つ人間なんだよ。多分。
「一度騙されたんだから、より美味い話を見付けなければ損をしてしまう!」「騙された自分を認めたくない。次の話こそは信じられるはず!」
……心の弱い人にはこういった心理が働き、2度3度と騙される、らしい。冷静に考えれば対処もできそうだが、既に彼らは冷静ではないのだ。
詐欺師達はそんな人間の弱さを熟知し、言葉巧みに突きまくってくる。対象の弱さを嘲笑い、金を、誇りを奪っていく。
何と恐ろしい。明日のカモリストに俺が載らないと自信を持って断言はできない。いや、もう既に……!?
で、「NINJA GAIDEN3 Razor's Edge」である。比類なきWii Uのロンチタイトルにして、「NINJA GAIDEN3」の完全版?である。
一昨年のE3にて、NINJA GAIDEN3とWii Uは同時期に発表された。そしてWii Uゲームのデモとして、NINJA GAIDEN3の映像も使われていた。
従ってWii U版NINJA GAIDEN3が発売されるのは、その時点で自明だった。発売されること自体には何ら不満はなく、誰もが納得していた。
……問題は、今作が所謂「完全版」の体裁を取っていることだ。しかもPS3/XBOX360での無印版から、僅か9ヶ月で発売されたのだ。
無印版はユーザー評価が非常に悪く、世界中で非難轟々だった。それを大幅に見直した完全版を、たった9ヶ月でリリースした。
無印購入者にはこんなに腹立つ話もないだろう。「自分たちを踏み台にしたのか!?」と怒りたくなるものだ。
まぁ完全版商法自体は別に珍しくもないが、今作は発売の間隔や内容の改変具合において、あまりに無印購入者に対して無遠慮である。
俺自身、発売日からは遅れたが無印の限定版を入手したユーザーだ。幾らなんでもこれはないと思ったよ。
しかも、これだけやらかしていながら、今作のお値段はフルプライスな7140円(込)。無印購入者への誠意などまるで感じられない。
舐めるのもいい加減にしろチーニン! 早矢仕! 男とは、意地とは、こんな行為に怒ることだ! 誰が買うかこんなもん!
……ええ、買いましたよ。カモですから。信者ですから。早矢仕が変な眼鏡越しにニヤリと笑うのが目に浮かぶようだ。
まぁ、個人的に環境が良かったという理由が大きい。Wii U本体購入と年末の浮き足立った空気に、円安による泡銭という好条件があったのだ。
それに何だかんだで無印版を3周もし、超忍モードクリアー時には最早好きになってしまっていたという我が変態性もあった。
ああ、カモ上等。早矢仕に小遣いくれてやんよ。受け取りやがれ。そんかわしー、ゲームはギッチリガッチリ楽しませてもらうかんなぁ!
てわけで、俺のNINJA GAIDEN3REが始まった。今作で追加された(多分)、起動時の太鼓ドンドコ曲がイマイチ合ってないような……。
無印NINJA GAIDEN3は、評判が悪かった。そりゃもう悪かった。どこへ行っても否定批判、俺なんか褒める時かなりビクビクしたほどだ。
だが実際プレーしてみて、その世間的評価が不当だとは全く思わなかった。非常に順当で、叩かれ売れないのは当然と言うべき出来だった。
最終的にある程度気に入った俺の方がおかしい。新生チームニンジャとして注目された作品において、何とも派手にやらかしてくれたもんである。
そんな批判の嵐は、反動として「前作の更なる絶賛」も引き起こしていた。思い出補正も入るのか、相対的に前作評価が上がった。
実際前作「NINJA GAIDEN2」はコアゲーマーから熱い支持を得、シリーズ人気を確立させた作品である。トップクラスのアクションゲームである。
3の反響には「2の方が良かった」「2に戻せ」「変に板垣ゲーの否定をせず、2を踏襲すればいいのに」という声が多かったと思われる。
そしてそれを受けた早矢仕氏が選択した道は……製作期間が短かったこともあろうが、「2の路線に戻す」まんまこれでした。
はぁ。
まず、2における2大システム「欠損」と「滅却」がそのまま復活した。恥も外聞もないほどそのままに。
敵を攻撃すると、時々手足がもげる。これが「欠損」だ。欠損すると敵の能力が大きく落ちるので、戦闘を有利に運べるようになる。
そして敵が欠損していると、そこにボタン一つで一撃必殺技「滅却」を叩き込める。滅却すれば敵は死亡。雑魚戦では例外がない。
敵は普通に攻撃していてもいずれ殺せるが、それだとかなり時間がかかり、効率が悪いことこの上ない。欠損→滅却を狙うのが今作の基本だ。
……と、まんま2である。一応無印3にも似たシステムはあったんだが、今作で完全に元に戻した。恐らくユーザーの声を聞いて。
だからこれはナイス判断だと言えるのかもしれんが……「最初からこうしとけ」と思ってしまうのもまた必然だろう。
3が大不評だったから、完全版では2に内容を戻しました。じゃあ無印3の存在意義って? 早矢仕洋介とは何だったんだ?
面白くなってるのは間違いない。が、どこか絶賛する気になれない。「NINJA GAIDEN3」はこれで良かったのか。うーむ……。
欠損・滅却が戻ってきたんだから、当然の如く、今作では2のようなぶっ飛んだ残虐表現が復活した。もちろんZ指定、18禁だ。
そりゃもう雨あられのように血が舞い飛び、腕が足が首がそこら中に転がる。よく発売できたと言えるレベルかもしれない。
比較したわけではないが、何となく2の頃より表現が上がっていたように思う。よって残虐表現は2を上回っている、とも。
効果音も良く出来ていて、斬撃音が心地良い。「カミソリ」のサブタイトルに偽りなしである。
……と、これまた間違いなく「良くなった」部分なんだが、これまた「2に戻した」だけとも言える。
無印版3は何だったのかという疑問はますます膨れ上がる。システムはともかく、表現は最初からこっちの方がずっと良かったよ。
無印でも、少なくともモーションではバンバン敵を両断していた。あれで欠損表現がない事のほうがおかしいのだ。
マーケティングのことは分からんが、D指定がZ指定になるとそんなに市場が狭まるのか? 無印程度の表現なら、子供達にもプレーさせたいのか?
別に何でもかんでも残虐にしろとは言わんが、現代レベルの表現で作る斬撃ゲームは、やはりZ指定が自然というものだろう。
モヤモヤしてしまう改良点である。うーむ……。
……と、このままだと本当に2まんまになるが、一つ今作の独自要素、無印版から受け継ぎつつ改良されたシステムがある。「断骨」だ。
断骨は無印でも売りのシステムとして宣伝されていたが、発売されてみると「(基本的に)ランダムでしか出せない」という仕様が大不評。
間違いなく無印の酷評された理由の一つだった。「運骨」なんて蔑称も付けられたほどだ。まぁ、仕方ないがな。
ただ俺としては、確かにランダム発生はどうかと思うが、断骨を決めた時の演出、爽快感は十分優れていると感じていた。
「人間を両断する時は、骨の抵抗感があるはず。それを表現する」と早矢仕氏は語っていて、実際演出的には実現できていたと思う。
モーション、効果音、振動……これらが絡み、断骨は決めると気持ちいい。少なくともダメダメなシステムでは決してなかった。
ゲームが一瞬止まるのが嫌だという意見もあったが、それは滅却も同じだし。あの程度なら俺は特にストレスではなかったなぁ。
その断骨が、今作で大幅変更。「弱った敵を相手にランダム発生」から「敵の強力攻撃にカウンターで決める」技となった。
どういうことか? 今作の敵は、雑魚もボスも多くが「強力な攻撃」を持っている。投げ技等のガード不能攻撃が多いかな。
これは文字通り強力だが、その分発生が遅く、またモーションに赤いオーラが付く。落ち着いて見ればかなりハッキリと視認できる。
これを見切って回避し、或いは被せるようにこちらの大攻撃をぶち当てると……断骨が発生! 凄まじい効果音と共に敵を両断する、というわけだ。
雑魚敵なら一撃で絶命。欠損すらしない、まさに必殺技である。演出の気持ち良さは前作から変わっておらず、非常に爽快。
更に、前作では裏ワザ的存在だった「連続断骨」を今作では普通に取り入れていて、ボタンを連打するだけで傍の敵にも続けて断骨を決められる。
巻き込める敵の数は武器の強化次第で2から4へと上昇する。つまり最大で4体の雑魚を、一撃で、一瞬にして惨殺できるわけだ。
更に更に、断骨を決めると僅かながら体力が回復する。まるで敵の命を吸っているようだ。ブサさんやっぱただもんじゃない。
今作は欠損・滅却のシステムが取り入れられたが、その分雑魚敵でもかなり固い。普通に斬って倒すのは相当にしんどいと言える。
また欠損は確実に起こせるものではなく、運が悪いと斬ってもなかなか雑魚を倒せないという事態も発生する。
しかし、断骨は別だ。一撃必殺。雑魚戦においては例外がない。必ず殺す。一瞬で。しかも周囲何体も纏めて。
これで悪い気がするわけがない。いやぁとても爽快だ。人殺し万歳。間違いなく、今作の売りと呼べるシステムである。
しかし、このシステムには一つ、欠点と言うか予想できる問題がある。「プレーが受け身になり過ぎてしまわないか?」というものだ。
少し古参ファンぶってみるが……初代XBOXで発売された初代「NINJA GAIDEN」には「ハリケーンパック」というDLCが存在した。
今でこそDLCなんて当たり前だが、当時は非常に珍しいものだった。この点でもNINJA GAIDENは先進的だったと思う。
ハリパクは1と2、2回配信されたが、どちらも無料だった。まだMSポイントが存在せず、徴収システムが整っていなかったからな。
で、そのハリパクで追加されたシステムに「交差の法」というものがあったのである。
これは対戦格闘ゲームで言うブロッキング、より正確に言えば「餓狼」の「ジャストディフェンス」に近いシステムである。
つまり、直前ガード。敵の攻撃が当たる寸前にガードをすると、削られもよろけもせず、ガード硬直まで短くなり、反撃が容易くなる。
敵の連続攻撃を連続交差の法で受けまくるなんてことも可能で、ウメハラの有名な神動画をNINJA GAIDENで真似してみたり。
そんな感じでNINJA GAIDENに新たな面白さを持ち込んでくれた交差の法、俺は好きだったんだが……以後の作品では、スッパリと削除された。
ちなみにハリパクの配信はもうとっくに終わっていて、再入手は不可能。セーブデータを残しておかなかったことを大後悔している。はぁ。
しかしこれには理由があった。板垣氏が「プレーが受け身になり過ぎる」と判断したとの事だった。そしてそれは納得できる理由だった。
確かに交差の法は面白いし便利だが、こればかりを狙うと「敵の攻撃を待つ」のがデフォになってしまう。プレーが受け身になってしまう。
激しいアクションゲームとしてNINJA GAIDENを作ったのにこれでは良くない、と板垣氏は考えたのだろう。仕方ない。俺は好きだったけどな……。
前置きが長くなったが、今作での断骨である。説明書を読んで断骨の出し方を知った時、俺はすぐ交差の法を思い出し、同様の懸念を抱いた。
こんだけ強力なシステムだと、当然それを狙いたくなる。すると「敵の強力攻撃を待つ」という消極的プレーになってしまうのではないか?
……この懸念は、まぁ半分当たり半分ハズレだったかな。狙うと受け身になりがちだが、敵もそうそう都合よく強力攻撃を出してはくれない。
慣れれば間合い調整で強力攻撃を誘う作戦は有効だが、敵も馬鹿ではないらしく、何時でもそればっか出してくるわけではない。
高難度だと断骨を狙いすぎて袋叩きに遭い、却ってダメージが嵩むこともある。こうなると本末転倒で、普通に攻撃した方がマシだ。
今作はとにかく雑魚敵の数が多いので、断骨ばかりを待つと効率が良いようで悪い。結局臨機応変な対応と反応が求められるのだ。
しかしそれでも、一撃必殺の魅力には抗いがたい。こうなると、敵の強力攻撃に「キター!」と口にしてしまうようになる。
連続断骨は攻略上重要で、一番弱い雑魚を起点に断骨→硬くて厄介な雑魚を連続断骨に巻き込む とすれば、強敵も非常にスムーズに倒せる。
断骨は今作において間違いなく改善された。そしてこれは2への回帰ではない。3で、新生チーニンが、苦労の末編み出したシステムだ。
素晴らしい。率直に称賛しよう。やりゃ―出来るやん早矢仕さん! ……無印版で、とは言わないでおくよ。はぁ。
これら以外にもシステムは結構弄られていると言うか、少々自棄糞気味に色々と復活・追加されている。
まず、成長要素「NINJA SKILL」が誕生。無印ではストーリーの進行で自動的にハヤブサの武器や技が強化されたが、今作では任意でそれをやる。
特殊動作や忍法の取得、武器の強化、コスチュームの取得なんてのもある。全て任意で、強制されることは一切ない。
もちろん成長には条件があり、「カルマ」というポイントを消費する。カルマは要するにスコアで、プレー内容次第で高得点を得られる。
つまり上手い人はカルマを多く取得できてよりゲームが有利になるわけだ。格差はどんどん開いていく。実に現実的だ。クッ。
だがこの成長システム、ハッキリ言って失敗していると思う。少なくとも期待したほどではなかった。
そもそも項目が少なすぎる。「捌き技」「飛燕」「ジャンプ弓」等、特に低難度ではあっさり全部取得できるので、悩む要素すらない。
「空蝉」「瞑想」といった新ネタもあるが、このシステムにするならもっと多種多様なスキルを用意すべきであろう。
それと、個人的にスキルはどれも大して使えないと感じた。だから俺は専ら武器強化にカルマを注いだ。
無印で重要技だった飛燕はただの隙がでかい攻撃になっちまったし、空蝉は誤発動しやすくて困った。こんなの要らんわ。
「首切り投げ」の復活は嬉しかったが、決められる雑魚が少ないし、すぐ起き上がるから追撃ができない。非常に期待ハズレだった。
空蝉やジャンプ弓は忍法ゲージを使用する。しかも消費量が大きいので、調子に乗って使うとあっと言う間にゲージがカラになる。
忍法は強力だし無敵だし、体力回復効果まである。だったらこんなスキルでゲージを使わず、忍法に取っておく方が実用的じゃなかろうか。
今作の戦闘は「欠損」「滅却」「断骨」に集約されていて、スキルはどれもこれらにあまり関係がない。
もし「欠損率が上がる」「敵の強力攻撃を誘える」なんてスキルがあればいいが、そうではないのだ。
最高難度であっても、スキルなしでそんなに困らない。調整が足りず、空回りしている。はぁ。
無印では削除された「溜め絶技」が復活した。ボタンを長押しして溜めれば、いつでも絶技を繰り出すことが出来る。
無印では敵を一定数倒した時のみ発動可能なボムのような存在だったが、今作ではより安定して戦略に組み込める。
溜め中は無防備なので状況を見て使わねばならないが、「困ったときの頼れる技」が存在することは非常にありがたい。
ちなみに無印仕様のボム絶技も存在する。こちらはレベル最大の絶技を瞬時に放つという仕様になっている。
絶技中は完全無敵だし、雑魚敵にはガードされることもなく、威力もそこそこ。スキル系と違って非常に使える復活技だった。
……欠点は、ブサさん絶技にカッコいい技が少ないことかな。特に剣絶技は酷い。モーション作る気皆無。
戦略的には使えるが、「つい放ちたくなる魅力」は薄かった。その辺は断骨に負けていたな。うーむ。
前作までの収集要素「黄金のスカラベ」と「水晶ドクロ」が復活した。どちらもステージの各所にこっそり配置されている。
……が、今作は基本的に無印のマップをそのまま使っている。そして無印のマップは一本道構成で、寄り道する箇所はほぼない。
よってスカラベを隠すのに向いておらず、隠し場所に意外性がなく、あまり収集に燃えなかった。
それと今作は場面場面が細かく区切られ、少しでも進むと前の地点には殆ど戻れない。探索に全く向いていない作りである。
収集要素は初代のように同じマップを何度も行き来する作りでこそ面白いシステムであろう。まぁ追加されて悪いわけではないが、練り込み不足だった。
水晶ドクロの方は、追加のマップを作ったりして、割と上手く隠されていた。そしてこちらは「殲滅戦」開始のアイテムとなっている。
殲滅戦もまた今作での復活要素で、「(架空の)別フィールドに飛び、只管戦闘を繰り返す」モードに挑戦する。
ただでさえ厳しいステージ攻略の途中で、本筋とは無関係の、より激しい戦闘をさせられるのだ。実にNINJA GAIDENなモードである。
俺も今作での復活を喜び、勢い込んで挑戦してみたが……なんじゃこりゃ! 無茶苦茶難しいやんけ! 難しすぎるわ!
旧作の殲滅戦は「固定の大量雑魚との戦闘」だったが、今作では4フェイズに別れ、それぞれ別種の敵構成と戦うことになる。
それは別にいいんだが、問題は4フェイズ目。ここはボス戦になっていて、前作までに登場したボスが最後に待ち受けている。
これが、辛い。ボスだから当然ながら強いし、体力も多い。しかし何より辛いのが、「負けるとフェイズ1からやり直し」になることだ。
殲滅戦と言うだけに雑魚敵は鬼のように多く、そいつらを全員退けて、やっと挑戦できるボス。に10秒で負けて最初から。無理です。
10回でも20回でも、再挑戦自体は幾らでもやるさ。でもこの仕様は挑戦意欲を削いでるとしか思えない。諦めても、負けた気がしなかった。
ボス戦の前か、せめてフェイズ2終了後にチェックポイントを入れるべきだろう。悪戯に困難にすればいいってもんじゃない。
ハードモード最初の殲滅戦すら突破できなかったが、これは俺としては仕方ない。ちょっと違う、と言うしかない。
まぁ能力を引き継いでの2周目で挑戦すべきだったのかもな。そうすれば幾分楽になるだろう。
やっぱ殲滅戦は旧作仕様の、終わりなき雑魚戦の方が良かったと思う。贅沢な要望かもしれんが……。
難度は、今作も無印に続いて、非常に高い。ハッキリ言って単純な難度調整では板垣NINJA GAIDENを完全に超えていると思う。
今回はハードモードから始めたが、もう無茶苦茶難しい。前述のように、殲滅戦は一つも突破できなかったし。
様々な改良により、無印より「何とかなる」ゲームにはなっているが、敵のルーチンもまた改良されている。良い意味で改悪されていると言うか。
システムが全然違うので、無印での攻略は殆ど役に立たない。無印で要だった飛燕と飯綱落としはどちらもガクッと使えない技になった。
俺はNINJA GAIDENの小→大連携、飯綱落としに繋がる飛び上がり連携が好きだったんだが、今作で使うと隙が大きすぎて役に立たん。
今作にも当然「コンボ」がある。コンボと言えば格ゲーを思い出すが、格ゲーのそれが「確実に繋がる」であるに対し、今作は違う。
小→大連携は一応コンボだが、高難度の敵は2撃目をサクッと避けやがる。確実に繋がるわけではないのだ。これじゃ使えない。
今作では地上に張り付き気味に、断骨を逃さないよう……という方針でプレーした。まぁこれはこれで楽しかったから良し。
ハードを超えると、「マスターニンジャ」モード。……説明要るか? 要らんだろ。知りたきゃやれ。そして泣け。誰も助けてくれんぞ。
もうホンっと、これ新たなジャンルじゃないかね。100回の試行と1回の突破。こんなの「難しい」とは違うんじゃなかろうか。
だが面白い。間違いなく面白い。だからやるんだ。今作に限らず、優れた「再挑戦」ゲームには同様の匂い、同様の面白さを感じる。
初見での突破などほぼ不可能、製作者も完全に多大な再挑戦を前提に作っているバランス……何か新しい呼称を作るべきではなかろうか。
俺はもうすっかり、このケッタイな「難しさ」のファンである。無印すら楽しめたんだから、改良版が面白くないはずがない。
そして現在、最高難度「アルティメットニンジャ」に挑戦中である。無印ではDLCだったんで諦めたが、今作には最初から収録されている。
もちろん名称に恥じないキチガイ難度である。MNと大差ないと高を括っていたが、究極の名は伊達じゃない。もうフラフラだよ。
本当はUNをクリアーしてから感想を書こうと思っていたが、まだまだ終わりそうにないので、取り敢えず先行することにした。
毎日毎日夥しいブサさんの死体が積み上がっている。それでも止めない、止められない。
決して他人に勧める気はない。こんなもん勧められるわけがない。また、難しさに悶えることを威張る気もない。俺が好きなだけだ。
だが、これは間違いなく「面白い」と断言しておく。男とは何か、意地とは何か。折れぬ刃、挫けぬ心。
我がNINJA GAIDENはまだまだ終わらぬ……。
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※3月3日追記
ULTIMATE NINJAをクリアーナリ!!
いやぁ当然ながら無茶苦茶大変だった。早矢仕氏はこれクリアーしたんか? クッ。
ネットにクリアデータをアップロードしてみたところ、ランキングは68位までしかなかった。
つまり、ネット接続環境が前提だが、現状世界でも68人しかクリアーしていないというわけだ。俺、その一人。もへへへへ。
……爆死してプレーヤーが少ないからだって? 知らんな。俺は世界最強クラスの超忍。むひひ。ま、自己満足ってやつさね。
何となく個人的攻略を。REは不人気のせいか攻略wikiとかないんよね。XBOX360・PS3版が出たら作られるだろうけど。
・忍法
→重波弾がいいと思う。必要ゲージが少なく、撃てる回数が増えるので。
上手く数体の敵を巻き込めば体力回復効果も大きく、火炎龍より使えると思われる。高難度モードでは特に。
・強化
→重波弾、剣レベル2、エクリプスサイズレベル2、剣3、重波弾2、サイズ3、重波弾3、の順で強くした。
その後はUNと言えどカルマが余りまくるが、どうせ開放しても特に使わんからどうでもいい。
ただラストの女神戦前半用に新月棍を一気にレベル3にした。欠損を一番させやすいと感じたので。
体力上限アップは、それよりも寧ろ回復効果を重視して使う。あまりにキツイと感じたらチェックポイントで使うべし。
もちろん先に使えば後で困ることになるが。
・雑魚戦
→断骨狙いは基本的に最弱の傭兵?以外は期待できない。狙いすぎてもいい結果にならないことが多い。
逆に傭兵はガンガン強力攻撃をしかけてくるのでキッチリ見切って骨を断つ。
連続断骨の為に、武器はもちろんリーチの長いエクリプスサイズで。断骨決まったらX連打でバスバス。
ただ通常時は剣の方が戦い易いと思う。基本YYX、小小大のコンボで欠損を狙っていく。
飛燕はカス技だし飯綱落としは今回決め難い上に決めても死なない敵が多いんであまり狙わない。今作ではあまり飛ばない方がいい。
白錬金術師もYYXを基本にすればタイマンなら負けない。黒錬金術師は剣の絶技が有効。
・キメラ
→ゴリラは剣のYYX辺りを仕掛けると、最後のXを弾く→強力攻撃 の流れになることが多いので、そこを断骨。
コイツは何故か断骨しても欠損で終わることがあるんだが、その場合は滅却まで。放置してると高速自爆攻撃に巻き込まれる。
ムカデのやつはテキトーに。トゲの人型は今作で最強の雑魚に成り上がった。非常に倒しにくい。
剣で地道に攻撃するか、サイズの回転大で飯綱落としに持ち込むか、捌きを狙うか……いずれにせよ数が多いので苦戦必死。
UNでの個人的最大の難所は、女神戦前半だった。気が狂っとる。
・仮面の導師、偽ブサ、クリフ
→エクリプスサイズの着地回転Xが大安定。非常に長い無敵時間で敵の攻撃を誤魔化しつつ攻撃できる。
サイズ回転Xは他の場面でも大いに使えるが、これら人型ボス戦では必須。まともにやるとしんどすぎる。
導師一回目のみ強化が間に合わんので、 攻撃ガード→剣のX で超地道に削っていく。
・ヘリ
→重波弾で。当然ながらよく狙ってちゃんと当てること。
デイ2のヘリ2回連続で出てくる場所はかなりの難所だが、燃費の良い重波弾なら周囲の雑魚の倒し方次第で2回撃つことも可能。
・機械蜘蛛
→サイズ絶技が有効。近場で出すと2ヒットするのか一回で装甲を壊せる。
もちろん溜めに時間がかかるので、ドカーンを避けた直後に。溜め中に移動されることも計算にいれて位置取りをする。
装甲を壊したらすぐ断骨していい。高難度では足があろうとなかろうと電撃攻撃を出してくるので。
デイ7で2体と戦う時もこれでいける。
・女神プロトタイプ
→今作で追加された中ボスで、3体動時に出てくる。……攻略は分からん。赤オーラを見逃すな、とか。
・根気
→言うまでもないがこれが一番重要。何より重要。これがなきゃ話にならんし、これがあればゲームの腕前は不要。……言い過ぎ。
男とは何か、意地とは何か。得るものは自己満足だけ、だがそれに拘ってこそ……!!!!
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物語は、無印ほぼそのまんま。ここも評判が悪かったが、さすがに作り直すわけにはいかんからな。
物語はそのままだが、ゲームの雰囲気はかなり変わっている。無印は「リュウ・ハヤブサの生き様」として、特に「人殺し」に焦点が当てられていた。
その為途中で命乞いをする敵を出したり(殺さないと先に進めないのだが)、リュウが呪いに苦しむ場面が多々挿入されたりした。
今作ではその辺をバッサリカット。呪いのくだりは物語に絡むので健在だが、命乞い関係は全て削除されている。
同時に、無印では雑魚敵が「なんて奴だ」「血が止まらねぇよぉ……」「死にたくない……」といった泣き言をべらべら喋っていたが、
今作では欠損すると「殺してやる!」「道連れだぁ!」と寧ろ勇ましくなるほど。戦場に殺気が篭り、これも改良だったと思う。
またブサさんが呪いに苦しむシーンは、「精神世界で大量の雑魚と戦う」という準殲滅戦のようなものが挿入されるようになった。
無印のアレはハッキリ言って蛇足シーンだったので、これも改良であろう。ちゃんとユーザーの要望を取り入れてくれて嬉しい。
なんだかんだ言って敵は殺すんだし、ゲーム的にそうするしかないんだから、変に悩まれてもプレーヤーとして困る。
別に無差別殺人やってるわけじゃない。敵だから殺してるんだ。そこを割りきって、俺は今日もブサさんで何十何百の命を奪うよ。
……そもそも、「同じ顔をした雑魚」を何百人斬っても、実感としては野菜を切ってるのと変わらんよ。残虐描写があってもさ。
雑魚それぞれに個性があれば「1人の人間」として認識できるが、顔も技も声も死に方も全部同じ。実にゲーム。これでは、痛くない。
これはNINJA GAIDENに限らず、他のゲームでも感じる不満だ。こんだけゲームが進化したんだから、そろそろ何か考えてほしい。
もちろん全ての敵を1から作れとは言わんが、別個体と感じさせられう工夫は何かあるだろう。あってほしい。
PS4やXBOX次世代機でその辺頑張ってくれ。それで残虐ゲームは更なる高みに行ける気がする。
今作での完全新規要素として、「あやねパート」がある。ブサさんで物語を進めるうちに、2回あやねパートが挟まれる。
一応あやね視点の物語も用意されていて、追加要素としてはなかなか。これの為に今作をやる価値がある……とまでは言えないが。
プレーヤーキャラとしてもキッチリ作られていて、この点は感心した。俺は「Σ2」をやっていないんで、もしかしたら流用かもしれんけど。
絶技の派手さは完全にブサさんを上回ってるしな。システムは共通なので、欠損や断骨を中心に攻略していくのも同じ。ブサさんに劣らぬ猛者である。
更にオマケとして「紅葉」「かすみ」もプレーヤーキャラとして登場。ただこの2人は物語に絡まず、別モードで操作可能というだけだ。
……俺は正直、このオマケは嬉しくなかった。NINJA GAIDENで女キャラ操作したいとはあまり思わん。
乳揺れつっても、基本的に常時映るのは背中なんだから見えないし。高難度でそんなとこ観てる余裕ないし。
戦い方を個別に追求する能力も気力もなかったんで、テキトーに動かして以後放置してしまった。まぁ本編じゃないからいいや。
紅葉は滅却の残虐さにビックリしたな。薙刀で突きまくり。もう首飛んで死んでるよ! 何万回殺すんだよ!
何故か女キャラの絶技はブサさんより派手なものばかりだった。ブサさん負けてるよどうしたよ。頑張ってくれ。
2のソニアは今作でも登場し、あやねに「アイリーン」と呼ばれていた。……龍剣伝的に、やはりソニアがブサさんのお相手になるのか。
俺としては断然紅葉押しなんだけどなぁ。「姉さんの代わりでもいいんです……今は……」とかとかとか! ブサさん頼むよマジで。
アイリーンさんは自分じゃ戦えない上によく拉致されるし。かと言ってお姫様でもないし。むぅ。
ミヅキ? 眼中にない。カンナも。ヒロインに魅力が皆無なのも3の欠点だよなぁ……。
ふぅ。
そんな感じで、無印から大幅パワーアップ、間違いなく面白くなった今作。
期待の新ハード・Wii Uのロンチタイトルとして環境的にも上々、さぁ反撃の時は来た。いざ受け取れ、プレーヤーよ!!!
……販売本数・集計不能。ジワ売れやDL版をどんなに多めに見積もっても、累計5000本くらいではなかろうか。
世界的にも当然のように売れていない。そもそもWii U本体が壊滅的に売れていないし。
NINJA GAIDEN3 Razor's Edg、惨敗である。男とは何か、意地とは何か、の前に、人は金を得なきゃ生きていけないのに……。
敗因は、何だろうか。一番大きいのは、やはり無印の悪評だろう。無印で信頼を失い、改良作に手を出す気持ちを削いでしまったのだ。
また最初に書いたように、こんな短期間での完全版商法・フルプライスは、ユーザーをコケにしているように感じる。
実際そう感じて今作をスルー、もしかしたらシリーズからも離れたユーザーが多かったのかもしれない。
新ハード、しかもジャンル的に相性の悪い任天堂ハードってのは……どうかな。個人的にはコアユーザーにそれは関係ないと思うが。
まぁ色々あるんだろう。1ユーザーの俺には分からんし、分かる必要もない。でもやっぱ残念である。
今作、面白いよ。俺は十分満足した。板垣NINJA GAIDENにも劣らないほどに。売り方に腹は立つけど、買ってよかったと思う。
だからせめて俺だけは覚えておこう。誰にも知られず消えた今作を。
さようならNINJA GAIDEN3 Razor's Edg。ありがとうNINJA GAIDEN3 Razor's Edg……
……と思ったら、さすが早矢仕氏率いるチームニンジャ、やってくれました。
今作のPS3・XBOX360版を大発表。Wii U版? ンなの踏み台に決まってんだろ。何をマジになってんのよwwwww
……まぁ、負け惜しみでなく、分かってたけどね。両機種で完全版を出さないわけがないんだから。
その意味では寧ろ、Wii U版からの変更・追加がなくて驚いたくらいだ。コスチュームは俺はどうでもいいから売りにならない。
もしかしたら敵のルーチンや処理落ち(結構存在する)が改良されてるかもしれんが、その程度なら「先行プレー」の利が勝つ。
俺はWii U版を買い、大いにハマれた。それで十分満足である。4月の両機種版も売れて、3が見直されることを願うよ。
そう、本当にユーザーの反応を見るなら、両機種版の売上を見たほうが適切だからな。果たしてどんな結果が待つのか……な。
まだアルティメットニンジャの途中だし、あまり意欲はないがミッションモードもあるので、これからもテキトーにプレーしよう。
Wii Uの使い方として相当に間違ってるような気もするが、いいんだよ俺が楽しけりゃ。とっととかかってこい、ぶっ殺してやんよ。
あ、そうだ忘れてた、Wii Uゲームパッド画面でのプレーだが、当然問題なく可能。携帯機的に楽しみたいならやってみる価値あり。
俺としては寒さのせいで手を出してのプレーが辛く、また先日ゲームモニターを購入したという理由もあり、ゲパプレーはあまりやってない。
なんかWii Uらしい遊び方もしてみたかったな。ちなみにフリーズは何度かありました。ゲーム起動時ばかりでした。はぁ。
男とは何か。意地とは何か。最早タイトルを超えて口癖になりつつあるが、相変わらず答えは分かりません。
取り敢えず俺がNINJA GAIDEN信者であることはもう疑いないです。新旧チーニン、板垣早矢仕問わずです。
3の悪評のせいか随分肩身の狭い思いをするシリーズになっちまったが、俺はこれからも応援する。糞商法にも泣きながら賛同してやんよ。
だから! 比類なき「NINJA GAIDEN4」お願いします。もちろんすぐには無理だろう。時間がかかってもいい。作ってくれ。
今作は面白かったが、「2寄りにしただけ」とも言える。完全新規のNINJA GAIDENを、新たな剣アクションの面白さを、俺は期待しているのだ。
我が英雄にして分身・世界に誇るスーパー忍者・リュウハヤブサさんの更なる活躍を切に願い、了。
……え? 「百万人のNINJA GAIDEN」? 「稲船YAIBA」?
ブサさん、ちょっとスパっとやっちゃって貰えませんか。ヤイバじゃブサさんが負けたりするんかなぁ。勘弁しろよ。
はぁ。
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ハヤブサさんは3DSのDOAで動かしただけでニンジャガやったことなかったなあ。WiiUもアサクリ3途中放置でゼノブレイドの再プレイをちょろっとしたくらいだし。
読んでて思い出したのは3DSのShinobi 3Dです。
俺にはラス面にたどり着くので精一杯だったw
Shinobi 3Dもジャスガみたいな無敵ガードがありますが、マシンガン的な連続弾を最初の1回で防げるだけで反撃の起点にはなってくれないのでとにかく殺られる前に殺れというプレイスタイルでしたw
「何を言っているんだろうこの人は……」と思ったんですが、元ネタあるんですねw
Wii Uも当然のように購入されたんですね。相変わらず素晴らしき業界貢献。ゼノブレHD出ないかなぁ……。
「Shinobi 3D」ですか。これ何気に息の長いシリーズなんですね。
ジャストガードはリスクとリターンが噛み合うので、アクションゲームに相性が良いと思います。
突き詰めれば何か新しいネタが生まれそうな……とかテキトーなことを。
超忍のotaさんの足元にも及びませんが楽しく(苦しく?)遊んでいます。勿論忍犬で、あやねのおにぎりを食べながらですが…
ブログを読んで気になったのですが、スターオーシャン4はクリアされたのですか?クリアしないとレビューしないとのことだったと思いましたので、よっぽど酷かったのかな?と少し気になりました。
今後も切れ味のあるブログ楽しみに待ってます!
おお、ブラックですか。多分シリーズで一番プレーした作品です。覚醒アルマ戦前のムービーが大好きで、たまにこれの為に起動してます。
>超忍のotaさん
いやいやw 何度か書いてますが、このシリーズに必要なのはとにかく根気です。これは間違いないです。
なので根気よく続けていれば、ゲームが下手でもいずれ高難度モードを突破できます。俺自身がそうだから断言できます。
「ゲームが気に入れば」という前提でですが、どうかめげずに挑戦を続けて下さい。今は忍犬でも必ず超忍になれますから。
スターオーシャン4は未だ寝かせています。そろそろやらないととは思ってるんですが。もう発売から……4年! はっや。
「インフィニットアンディスカバリー」「ラストレムナント」に続くXBOX360スクエニRPG兄弟の三男、やらないとなぁ。
めまぐるしいスピードで屍の山を築きあげるブサさんとあやね達を操作していると脳から汁がー。
でも、ボスキャラはクソですね。仮面の奴とかヘリとか恐竜とかロボとかなんだあれ。
ひたすら避けて避けてちょっと攻撃、少しでも欲張ったら死、う~ん。これが早矢仕流なのか?
coop人いねー。無印3の影響で全然売れなかった?
ともあれ、新作のヤイバはどうなっちゃうんでしょー。流石にブサさん負けたりしないでしょ。そんなことがあれば稲船〇ねになってしまう~。ゲームとしておもしろいのか今後このシリーズはどうなっていくのか気になるー。
>でも、ボスキャラはクソですね。仮面の奴とかヘリとか恐竜とかロボとかなんだあれ。
そうですね。難度上げると更に酷くなりますよ。ただ、この手のアクションのボス戦は、作るのも難しいだろうなぁと思います。
多大な再挑戦を前提に作られるから、どうしても理不尽な作りになる。特に「こちらの攻撃が通らない」時間が非常に長いのが……。
前作までの板垣NINJA GAIDENでも、ボスは概ね理不尽で、戦ってて楽しいと感じる奴は殆どいませんでした。
「面白いボス戦」は、アクションゲームの重要なテーマですね。作り手のセンスが問われる。
>coop人いねー。無印3の影響で全然売れなかった?
あー、そうなんですか。共闘は結構面白そうだと思うんですが、やっぱ販売数が少ないからなぁ……。
>ともあれ、新作のヤイバはどうなっちゃうんでしょー。流石にブサさん負けたりしないでしょ。
ヤイバは非常に悩ましいですねw ファンとしては見逃したくはないですが、正直稲船氏は好きではないので……。
DOAや無双でのゲスト出場ならともかく、NINJA GAIDEN正史であるなら抑えておきたいなぁ。うーむ。
取り敢えず発売日が決まったので、今後の盛り上がりに期待したいです。結果次第で4の誕生が左右されるでしょうしね……。
相変わらず攻撃は当たらねーし、謎の硬直はあるしブサさん弱くて泣ける。
今チャプター2までクリアした!
龍剣一本でクリアしたいが、鎖鎌ないと無理!
断骨、滅却続投でエッセンス要素も復活した
比類なきニンジャガイデン4はまだ出ないのか...
3はアクションの根本的な部分はやっぱ前2作に劣りますね。断骨の快感には比類なきものがあるんですが……。
>龍剣一本でクリアしたいが、鎖鎌ないと無理!
高難度は鎌がないと多分無理でしょうw 回転攻撃にはどんだけ助けられたか……あればかりだと少々カッコ悪いですけどね。
>比類なきニンジャガイデン4はまだ出ないのか...
俺もずっと待ってますが、現状チームニンジャのアクション製作力は「仁王」に傾けられてる感じですね。嗚呼。
せめて旧作を纏めた「NINJA GAIDENコレクション」を出せといつも言ってるんですが、これすらも届かず……はぁ。