【ハード】XBOX One
【メーカー】エレクトロニック・アーツ
【発売日】2016/2/18
【定価】1944円(税込)(DL専売)
【購入価格】486円(税込)
【プレー時間】22時間
あ、ども、XBOX One所持者のotaです(^^) あ、すんませんちょっと訂正、XBOX One "S"所持者のotaです(^^)(^^)(^^)
いやもちろん、こんなのゲーム好きなら"普通"のことだし、自慢するようなこっちゃないて分かってるんですけどね(^_^;)
一応、一応自己紹介がてらに言ってみましたっ(*^^*) 不快に思ったらスンマソンm(_ _)m なんちて~☆\(^o^)/☆
……はい。こんくれーいいだろ、生暖かくスルーしれ。だってなぁ。XBOX One Sとか羨ましがられるどころか、寧ろ引かれる……?
そもそも日本では「全く知られていない」。ツイッタ流す程度じゃ何か盛り上がってるようだが、それでも週販は未だ3桁ばかりだ。
発売から2年以上が経過したが、累計は恐らく5万台程度だろう。それもロンチが4万台とか、そんな感じだ。知名度? 笑。
まぁ、そういうのはいい。俺は全て承知の上で買った。そこに文句は言わん。頼りない日本MSの儚げな手腕に期待するとしよう。
で。本体を買ったんだから、当然ゲームをする。取り敢えず同梱ソフトにより「Halo」が1~5まで全て揃った。スゲーと思う。
Haloは初代のみプレー済みだが、「撃ちゲー」かつ「マップが異様に広い」ことにより、かなり苦戦した記憶が残っている。
また「FF15」をガッツリやっていたこともあり、新ハードの「慣らし運転」として、軽めのゲームをやろうと思った。
そこにDLゲームセールにて、今作「UNRAVEL」を発見。500円以下。発売から1年も経ってないのに、75%引きの大セール。
XBOX One独占タイトルじゃないのが残念だが、まぁいいや、君に決めた! 栄えある俺様XBOX Oneプレーゲーム第一弾である。
……洋タイトルではいつも、大文字小文字の区別に困る。今作も「Unravel」と「UNRAVEL」表記が公式に混在してるんだよなぁ……。
今作はEA発売だが、開発は「Coldwood」というスウェーデンの会社らしい。もちろん俺は知らない。歴史があるのか新興なのかも。
非常に勝手な想像で語るが、欧州の小規模開発メーカーであろう。そこが2年の歳月をかけて完成させたのが今作だ。
しかし、スウェーデンか……大雑把に「洋ゲー」と呼ぶのも躊躇われるな。欧ゲー? いやそれさえも大雑把だ。国毎に文化は違う。
今はゲームもグローバルだ。知らんけど。まぁ昔から各国各所でゲームは作られていたんだろうが、今はそれを簡単に世界に流せる。
インターネット様様である。遥か離れた国で、何も知らない人達の作ったゲームを、俺が気紛れに入手し、プレーした。素晴らしい。
が、ゲームはゲーム。買った以上は好きなようにプレーし、好き放題言わせてもらう。俺ぁゲーム博愛主義者だから。多分。
地球に洋の東西あれど、画面に映るゲームに差なし。誰がプレーしても平等、差別なし。故に厳然と、内容が、全てを語る。
やらなきゃ分からんが、やれば分かる。テレビゲームはいいもんだ。その思いは同じですよね? Coldwoodさん……。
むぅ。まずジャンルは「2D横スクロールアクションパズル」である。ドット絵ではないが、移動は横のみで、分かり易い作りだ。
主人公「ヤーニー」は、赤い毛糸から生まれた不思議な生物(?)だ。親指程度の大きさで、人の形をしていて、人の動きをする。
小さくて体重が軽いからすぐふっ飛ばされるし、蟹やネズミにあっさり殺される。一方意外と力持ちで、自分の倍ある石を動かせる。
可能なアクションは「移動」「ジャンプ」「毛糸伸ばし」「毛糸結び」「押し引き」くらいか。誰でもすぐ理解できるシンプルさだ。
「毛糸伸ばし」はヤーニーの腕から毛糸を飛ばし、様々なオブジェクトに引っ掛ける。高所にかけてターザンをするのが基本。
また2箇所に引っ掛けることで「毛糸の橋」を作り、それを使って物を運んだり、弾力があるのでトランポリンに使うのも基本。
「やれること」自体は少ないが、用意されている仕掛けは多彩。その場の状況でどうすれば進めるかを考える「パズル性」がある。
仕掛けに頭を悩ませながら先に進んでいき、ステージ奥に到達出来ればクリアー。分岐はないので、パズルが解ければ確実に進める。
ステージは全部で10ほど。少なく感じるが、1ステージがかなり長いのでそうでもない。寧ろ少々長すぎと感じた。最初から長い。
ちなみに「戦闘」要素は一切ない。凶悪生物(蟹とか。セブクロかよ)に襲われることもあるが、その際は逃げ一択だ。
そのため「ボス戦」もなく、そこはつまらんかった。戦えないにしても、仕掛けを駆使して退治する作りにはできるだろうに……。
最初のステージで様々なチュートリアルがあり、それを終えればアクションは全て身に付く。後で追加される要素は一切ない。
そして以降はヒントも一切ない。出てくる仕掛けを只管解き、先に進む。どこまでもゲームとの、製作者との勝負。いいね。
パズル難度は、俺の感覚では「やや簡単気味に絶妙な調整」だった。どん詰まりすることはないが、悩む箇所は多いって感じ。
進み方が分かれば、アクションはまぁ大丈夫。死ぬこともあるが残機無限でチェックポイントから再開可能。今風な作りだな。
ヤーニーは毛糸なので、水に長時間いるとふやけ死ぬ(?)。短時間なら大丈夫だが。あと高所からの落下でも死ぬ。毛糸なのに!?
毛糸設定なのに死に方は妙に人間臭いなと思った。まぁそれが難度を上げてるわけではないからいいか。
ヤーニーは毛糸の人形で、「毛先がスタート地点に結ばれている」という設定になっている。結ばれていると言っても見えないが。
従ってある程度の距離を進むと、ヤーニーの毛糸が尽きてそれ以上進めなくなる。その為要所要所の「糸巻き」で毛糸を補充する。
毛糸量はクリアーに十分な量を貰えるが、例えばオブジェクトに「巻きつく」ようなルートで進むと、途中で足りなくなったりする。
パズルを解くのはもちろん、なるべく画面上の最短ルートで進むのが鉄則だ。と言っても、そんなにシビアではないが。
「毛糸伸ばし」は、対象オブジェクトをある程度自動で狙ってくれる。適当に押したら見えにくかった出っ張りに掛かってくれたり。
毛糸伸ばしはボタンがRトリガーで、更に引っ掛けたものに「ぶら下がり」状態になるにはそのままRを押しっぱにする必要がある。
これが……ゲーム中かなり頻繁にやる動作だから、正直マジで指が痛くなった。コントローラーも痛みそうだし、良いことないよ。
別にボタンはいっぱい余ってるのにさ。ちなみにコンフィグはない。ここは強い不満点だった。痛いから中指にしたこともあった。
ただクリアーしていくらだけならそんなに難しくはないが、当然のように「隠しアイテム」がある。各ステージに5つずつ。
さすがと言うかどれもかなり分かり難い位置に存在する。集める気なら、常に画面に注意を払いながら先に進む必要がある。
隠しアイテムを取ればステージ選択時にバッチリ表示されるし、特に見つけ難いものだと実績(トロフィー)も貰える。
これは探すしかなかろう。そうなると一回のプレーで全部発見は難しいので、ステージの周回が必要になってくる。
もう一つ、クリアーに関係ない実績として「ノーミス」がある。各ステージを一度も死なずクリアーすれば達成となる。
今作はアクション的な難度は低い。死んでも無限に直前からやり直し可能だしな。……が、こと「ノーミス」となると……。
ヤーニーの死因はたんまり用意されているし、ステージ一つ一つがかなり長い。こうなると一気に難度が上がる。
まぁそれでも騒ぐほどじゃないが。俺は普通にクリアー→隠しアイテム探索とノーミスクリアー狙い で攻略していった。
後はもう、只管やっていくだけである。単調ながら楽しい「ゲーム」だった。どこで誰が作ったものでも、ゲームは面白い。
ヤーニーのアクションは限られているから、先に行ってもやることは概ね同じだ。だがステージの種と仕掛けは毎度違う。
ステージは常に現実的だから不思議パワーは一切使えないのに、バリエーションの多さはなかなかのものだった。
適度に謎に困り、解決して気持ち良く進み、クリアー。更に隠しアイテム探しとノーミスに頑張り、完全クリアー。
ステージは少ないが、毎日楽しくプレーできた。こういうのも良いというか、これくらいが良いというか……?
ちなみに一応攻略wikiがあり、隠しアイテム発見を含めた手本ムービーもある。詰まったら頼ればいい。ンな意地を張る時代じゃない。
俺も最終面の隠し探しだけは面倒すぎて頼った。全て終わった後のウイニングランなのに、何であそこだけあんな意地悪なんだ……?
欠点は「快感が薄い」ことかな。進め方が見えた時の嬉しさはあるが、ジャンプや毛糸引っ掛けといったアクションに快感がない。
元が毛糸なんだから当然かもしれんが、ヤーニーの動きがいちいち軽い。あと敵との戦闘がないことも快感不足に関係しているな。
上に書いた通りRトリガー(Lの時もある)押しっぱを多用することで指が痛くなるし、物理的プレー感触は悪いゲームである。
アクションはそういうとこに気を配らないとな。効果音一つで「感触」が変わるのがゲームってもんだ。多分。はぁ。
物語は……あるのかないのか謎。と言うのも、文字情報が殆どないからだ。
実は主人公の「ヤーニー」という名も、公式サイトで知った。ゲーム中には一切出てこない、謎の毛糸の人形だ。マジで。
そしてヤーニーの冒険の目的も、何となくは分かるがハッキリはしない。説明は一切なく、「察しろ」の空気に溢れているから。
冒頭、老婆が編み物籠を持って階段で2階へ向かう。その際、赤い毛糸が籠から落ちて転がる。そう、これがヤーニーになる。
何故ヤーニーに命(?)が宿ったのかとかは言うな。さすがにそれは不思議パワーだ。思いの力は何でも叶えてくれるんだよ。
ヤーニーが1階に置いてあるアルバムを開くと、写真がどれも色褪せて見えなくなっている。老婆の思い出が、ということだ。
そこで各写真の中に入り込み、思い出を蘇らせていく……というのがゲームの目的のようだ。恐らくこれで合っている。
とにかく文字情報が一切ないから詳細は分からん。ゲームプレーには支障がないけど、やっぱもうちょい分かり易くしてほしかった。
俺みたいな感性の鈍い人間には「情緒的」ではなく「手抜き」に感じる部分がある。伝えずに伝わるほど他人は察しがよくないよ?
ステージをクリアーすると、その写真の思い出が鮮明になり、文字でその場面のことが語られる。……が、それでもよう分からん。
老婆の人生を追っていってるんだろうが、場面場面は結局「よう分からん」かった。まぁいいんだけど、スッキリしない……。
EDは特に何もなく、老婆の孫(多分)が遊ぶムービーで終わる。ヤーニーの活躍が何をもたらしたのかがよう分からん。
「ほつれていた絆を結び直した」てことなんだろうか? そもそも「ほつれていた」という描写がないから……うーむ……。
グラフィックは、写実的で美しい。舞台が現実かつ小型の主人公てことで、見た目に「ピクミン」的な面白さがあったな。
今作には体力ゲージや残り時間といった概念がなく、ゲーム画面にはそれらの表示が一切ない。ステージとヤーニーが全てだ。
そのため、画面が非常に広く感じられた。これはいい。細かい表示がないと、ゲーム画面てこんなに広くなるのか。
必要な表示まで消されたり小さくされたりしたら困るが、これは他のゲームでも参考にしてほしいと思った。
モノの動きは物理演算で処理しているらしく、リアルだ。と思う。キャラが極小なだけに、小石一つでも大きな脅威になる。
ありふれた現実世界でも、小人の目線で見ると、巨大遺跡にも難ダンジョンにも成り得る。こういうのは面白いな。
「小人目線」にはまだまだネタが眠っているかもしれない。……と言うと、既出たっぷりだったりするんだが。はぁ。
音楽はゲームの雰囲気に合わせ、非常に情緒的。クラシカルな雰囲気。ファミコン音源とか鳴らしたらバグりそうな雰囲気。
綺麗な曲が揃っているが、俺のように昔から油ギトギトの駄菓子ばっか食ってるような人間には「高尚すぎ」て所もある。
今作はゲーム全体の雰囲気がそうだ。優しく、牧歌的で、情緒的で、郷愁にかられるような、そういうゲームだ。
美少女やロボットなどというお下品要素は皆無。もしPTAがお勧めゲームを挙げるとしたら入りそうな雰囲気である。
……そういうとこが、な。やりたいことは分かるが、俺には合わんとも思う。こういうのと「娯楽性」はやっぱ相性悪いからね。
つってもそれはあくまで雰囲気の話、ゲーム部分はガチだからまぁいいんだけどね。「どっぷり浸れた」とは残念ながら……うーむ。
ふぅ。EDまでは早かったが、実績コンプを目指したら22時間かかった。十分に遊べた。面白かったナリよ。
あ、そうそう、実は俺、今回初めて「実績」をコンプリートしました! いや実は、XBOX360ではやったことなかったんよね。
実績に拘るようになったのは最近だからな。今作はゲームコンプを目指せばほぼ自動的に実績も取れるから、やりやすい方だと思う。
ちなみに、XBOX360時代は「価格の安いゲームは総獲得実績も低い」設定になっていた(はず)だが、XBOX Oneでは撤廃された模様。
今作も低価格帯のゲームなのに、1000実績取れた。PS4版でもプラチナを取れるようなので、実績好きならかなり狙い目なゲームだ。
……ま、それはいいや。普通に面白いゲームだった。それで十分ナリよ。ありがとうヤーニー。もうちょい体鍛えろよ……。
値段からすれば十分なゲームだったが、定価の1944円でなら……多分、買ってないな。「得体の知れない洋ゲー」だし。
今は買うまでもなくゲームが手に入るしね。今回も「XBOX One第一弾として軽めのゲーム」を求めなかったら買わなかっただろう。
……うーん。値段以上のゲームを買えて満足ではあるが……「今の時代、ゲーム売るのって本当に大変だなぁ」とも改めて思った。
買っていてなんだが、セールのやり方も無茶苦茶じゃね? 発売1年も経ってないのに75%オフって。最初に買った人どう思うよ。
こんなことしてたらますますソフトウェアの価値が……てな任天堂臭いことを言いたくなるが、EAは世界最強のソフトメーカー。
そのやり方が間違っているわけがないのである。はい。まぁセールで俺みたいな人が少しでもプレーしたならよしとしよう。はぁ。
ちなみにXBOX One版のセールはもう終わったが、PS4版が1/20までやってるんで、興味あれば是非。値段は同じ486円です。うぬぬ。
「Coldwoodの次回作を待ってます!」てな愛着が生まれたわけではないが、名前は覚えておきます。それで十分かと。
遥か離れた土地でもゲームが作られていてよかったです。色々大変でしょうが、これからも頑張って下さい。……安い言葉だ。
今洋ゲーは世界を席巻しているが、無論出すゲーム全てが売れまくってるわけじゃない。寧ろタイトル間の格差が凄い。多分。
小さいメーカーが家庭用機で商売するのは、海外であろうと非常に厳しいはずだ。ゲームを出すだけでも大したものだ。
何の意味もないけど、ひっそりこっそり応援しています。家庭用ゲーム機に熱意があるなら、俺らぁ仲間ッスから。へへへ。
……え? ホゲに行く? そんなら敵です。嫌いです。勝手にして下さい。もう知りません。まぁ、分かりますけどね。
はぁ。(※Coldwoodの次回作がホゲという意味ではない)
web拍手
【メーカー】エレクトロニック・アーツ
【発売日】2016/2/18
【定価】1944円(税込)(DL専売)
【購入価格】486円(税込)
【プレー時間】22時間
あ、ども、XBOX One所持者のotaです(^^) あ、すんませんちょっと訂正、XBOX One "S"所持者のotaです(^^)(^^)(^^)
いやもちろん、こんなのゲーム好きなら"普通"のことだし、自慢するようなこっちゃないて分かってるんですけどね(^_^;)
一応、一応自己紹介がてらに言ってみましたっ(*^^*) 不快に思ったらスンマソンm(_ _)m なんちて~☆\(^o^)/☆
……はい。こんくれーいいだろ、生暖かくスルーしれ。だってなぁ。XBOX One Sとか羨ましがられるどころか、寧ろ引かれる……?
そもそも日本では「全く知られていない」。ツイッタ流す程度じゃ何か盛り上がってるようだが、それでも週販は未だ3桁ばかりだ。
発売から2年以上が経過したが、累計は恐らく5万台程度だろう。それもロンチが4万台とか、そんな感じだ。知名度? 笑。
まぁ、そういうのはいい。俺は全て承知の上で買った。そこに文句は言わん。頼りない日本MSの儚げな手腕に期待するとしよう。
で。本体を買ったんだから、当然ゲームをする。取り敢えず同梱ソフトにより「Halo」が1~5まで全て揃った。スゲーと思う。
Haloは初代のみプレー済みだが、「撃ちゲー」かつ「マップが異様に広い」ことにより、かなり苦戦した記憶が残っている。
また「FF15」をガッツリやっていたこともあり、新ハードの「慣らし運転」として、軽めのゲームをやろうと思った。
そこにDLゲームセールにて、今作「UNRAVEL」を発見。500円以下。発売から1年も経ってないのに、75%引きの大セール。
XBOX One独占タイトルじゃないのが残念だが、まぁいいや、君に決めた! 栄えある俺様XBOX Oneプレーゲーム第一弾である。
……洋タイトルではいつも、大文字小文字の区別に困る。今作も「Unravel」と「UNRAVEL」表記が公式に混在してるんだよなぁ……。
今作はEA発売だが、開発は「Coldwood」というスウェーデンの会社らしい。もちろん俺は知らない。歴史があるのか新興なのかも。
非常に勝手な想像で語るが、欧州の小規模開発メーカーであろう。そこが2年の歳月をかけて完成させたのが今作だ。
しかし、スウェーデンか……大雑把に「洋ゲー」と呼ぶのも躊躇われるな。欧ゲー? いやそれさえも大雑把だ。国毎に文化は違う。
今はゲームもグローバルだ。知らんけど。まぁ昔から各国各所でゲームは作られていたんだろうが、今はそれを簡単に世界に流せる。
インターネット様様である。遥か離れた国で、何も知らない人達の作ったゲームを、俺が気紛れに入手し、プレーした。素晴らしい。
が、ゲームはゲーム。買った以上は好きなようにプレーし、好き放題言わせてもらう。俺ぁゲーム博愛主義者だから。多分。
地球に洋の東西あれど、画面に映るゲームに差なし。誰がプレーしても平等、差別なし。故に厳然と、内容が、全てを語る。
やらなきゃ分からんが、やれば分かる。テレビゲームはいいもんだ。その思いは同じですよね? Coldwoodさん……。
むぅ。まずジャンルは「2D横スクロールアクションパズル」である。ドット絵ではないが、移動は横のみで、分かり易い作りだ。
主人公「ヤーニー」は、赤い毛糸から生まれた不思議な生物(?)だ。親指程度の大きさで、人の形をしていて、人の動きをする。
小さくて体重が軽いからすぐふっ飛ばされるし、蟹やネズミにあっさり殺される。一方意外と力持ちで、自分の倍ある石を動かせる。
可能なアクションは「移動」「ジャンプ」「毛糸伸ばし」「毛糸結び」「押し引き」くらいか。誰でもすぐ理解できるシンプルさだ。
「毛糸伸ばし」はヤーニーの腕から毛糸を飛ばし、様々なオブジェクトに引っ掛ける。高所にかけてターザンをするのが基本。
また2箇所に引っ掛けることで「毛糸の橋」を作り、それを使って物を運んだり、弾力があるのでトランポリンに使うのも基本。
「やれること」自体は少ないが、用意されている仕掛けは多彩。その場の状況でどうすれば進めるかを考える「パズル性」がある。
仕掛けに頭を悩ませながら先に進んでいき、ステージ奥に到達出来ればクリアー。分岐はないので、パズルが解ければ確実に進める。
ステージは全部で10ほど。少なく感じるが、1ステージがかなり長いのでそうでもない。寧ろ少々長すぎと感じた。最初から長い。
ちなみに「戦闘」要素は一切ない。凶悪生物(蟹とか。セブクロかよ)に襲われることもあるが、その際は逃げ一択だ。
そのため「ボス戦」もなく、そこはつまらんかった。戦えないにしても、仕掛けを駆使して退治する作りにはできるだろうに……。
最初のステージで様々なチュートリアルがあり、それを終えればアクションは全て身に付く。後で追加される要素は一切ない。
そして以降はヒントも一切ない。出てくる仕掛けを只管解き、先に進む。どこまでもゲームとの、製作者との勝負。いいね。
パズル難度は、俺の感覚では「やや簡単気味に絶妙な調整」だった。どん詰まりすることはないが、悩む箇所は多いって感じ。
進み方が分かれば、アクションはまぁ大丈夫。死ぬこともあるが残機無限でチェックポイントから再開可能。今風な作りだな。
ヤーニーは毛糸なので、水に長時間いるとふやけ死ぬ(?)。短時間なら大丈夫だが。あと高所からの落下でも死ぬ。毛糸なのに!?
毛糸設定なのに死に方は妙に人間臭いなと思った。まぁそれが難度を上げてるわけではないからいいか。
ヤーニーは毛糸の人形で、「毛先がスタート地点に結ばれている」という設定になっている。結ばれていると言っても見えないが。
従ってある程度の距離を進むと、ヤーニーの毛糸が尽きてそれ以上進めなくなる。その為要所要所の「糸巻き」で毛糸を補充する。
毛糸量はクリアーに十分な量を貰えるが、例えばオブジェクトに「巻きつく」ようなルートで進むと、途中で足りなくなったりする。
パズルを解くのはもちろん、なるべく画面上の最短ルートで進むのが鉄則だ。と言っても、そんなにシビアではないが。
「毛糸伸ばし」は、対象オブジェクトをある程度自動で狙ってくれる。適当に押したら見えにくかった出っ張りに掛かってくれたり。
毛糸伸ばしはボタンがRトリガーで、更に引っ掛けたものに「ぶら下がり」状態になるにはそのままRを押しっぱにする必要がある。
これが……ゲーム中かなり頻繁にやる動作だから、正直マジで指が痛くなった。コントローラーも痛みそうだし、良いことないよ。
別にボタンはいっぱい余ってるのにさ。ちなみにコンフィグはない。ここは強い不満点だった。痛いから中指にしたこともあった。
ただクリアーしていくらだけならそんなに難しくはないが、当然のように「隠しアイテム」がある。各ステージに5つずつ。
さすがと言うかどれもかなり分かり難い位置に存在する。集める気なら、常に画面に注意を払いながら先に進む必要がある。
隠しアイテムを取ればステージ選択時にバッチリ表示されるし、特に見つけ難いものだと実績(トロフィー)も貰える。
これは探すしかなかろう。そうなると一回のプレーで全部発見は難しいので、ステージの周回が必要になってくる。
もう一つ、クリアーに関係ない実績として「ノーミス」がある。各ステージを一度も死なずクリアーすれば達成となる。
今作はアクション的な難度は低い。死んでも無限に直前からやり直し可能だしな。……が、こと「ノーミス」となると……。
ヤーニーの死因はたんまり用意されているし、ステージ一つ一つがかなり長い。こうなると一気に難度が上がる。
まぁそれでも騒ぐほどじゃないが。俺は普通にクリアー→隠しアイテム探索とノーミスクリアー狙い で攻略していった。
後はもう、只管やっていくだけである。単調ながら楽しい「ゲーム」だった。どこで誰が作ったものでも、ゲームは面白い。
ヤーニーのアクションは限られているから、先に行ってもやることは概ね同じだ。だがステージの種と仕掛けは毎度違う。
ステージは常に現実的だから不思議パワーは一切使えないのに、バリエーションの多さはなかなかのものだった。
適度に謎に困り、解決して気持ち良く進み、クリアー。更に隠しアイテム探しとノーミスに頑張り、完全クリアー。
ステージは少ないが、毎日楽しくプレーできた。こういうのも良いというか、これくらいが良いというか……?
ちなみに一応攻略wikiがあり、隠しアイテム発見を含めた手本ムービーもある。詰まったら頼ればいい。ンな意地を張る時代じゃない。
俺も最終面の隠し探しだけは面倒すぎて頼った。全て終わった後のウイニングランなのに、何であそこだけあんな意地悪なんだ……?
欠点は「快感が薄い」ことかな。進め方が見えた時の嬉しさはあるが、ジャンプや毛糸引っ掛けといったアクションに快感がない。
元が毛糸なんだから当然かもしれんが、ヤーニーの動きがいちいち軽い。あと敵との戦闘がないことも快感不足に関係しているな。
上に書いた通りRトリガー(Lの時もある)押しっぱを多用することで指が痛くなるし、物理的プレー感触は悪いゲームである。
アクションはそういうとこに気を配らないとな。効果音一つで「感触」が変わるのがゲームってもんだ。多分。はぁ。
物語は……あるのかないのか謎。と言うのも、文字情報が殆どないからだ。
実は主人公の「ヤーニー」という名も、公式サイトで知った。ゲーム中には一切出てこない、謎の毛糸の人形だ。マジで。
そしてヤーニーの冒険の目的も、何となくは分かるがハッキリはしない。説明は一切なく、「察しろ」の空気に溢れているから。
冒頭、老婆が編み物籠を持って階段で2階へ向かう。その際、赤い毛糸が籠から落ちて転がる。そう、これがヤーニーになる。
何故ヤーニーに命(?)が宿ったのかとかは言うな。さすがにそれは不思議パワーだ。思いの力は何でも叶えてくれるんだよ。
ヤーニーが1階に置いてあるアルバムを開くと、写真がどれも色褪せて見えなくなっている。老婆の思い出が、ということだ。
そこで各写真の中に入り込み、思い出を蘇らせていく……というのがゲームの目的のようだ。恐らくこれで合っている。
とにかく文字情報が一切ないから詳細は分からん。ゲームプレーには支障がないけど、やっぱもうちょい分かり易くしてほしかった。
俺みたいな感性の鈍い人間には「情緒的」ではなく「手抜き」に感じる部分がある。伝えずに伝わるほど他人は察しがよくないよ?
ステージをクリアーすると、その写真の思い出が鮮明になり、文字でその場面のことが語られる。……が、それでもよう分からん。
老婆の人生を追っていってるんだろうが、場面場面は結局「よう分からん」かった。まぁいいんだけど、スッキリしない……。
EDは特に何もなく、老婆の孫(多分)が遊ぶムービーで終わる。ヤーニーの活躍が何をもたらしたのかがよう分からん。
「ほつれていた絆を結び直した」てことなんだろうか? そもそも「ほつれていた」という描写がないから……うーむ……。
グラフィックは、写実的で美しい。舞台が現実かつ小型の主人公てことで、見た目に「ピクミン」的な面白さがあったな。
今作には体力ゲージや残り時間といった概念がなく、ゲーム画面にはそれらの表示が一切ない。ステージとヤーニーが全てだ。
そのため、画面が非常に広く感じられた。これはいい。細かい表示がないと、ゲーム画面てこんなに広くなるのか。
必要な表示まで消されたり小さくされたりしたら困るが、これは他のゲームでも参考にしてほしいと思った。
モノの動きは物理演算で処理しているらしく、リアルだ。と思う。キャラが極小なだけに、小石一つでも大きな脅威になる。
ありふれた現実世界でも、小人の目線で見ると、巨大遺跡にも難ダンジョンにも成り得る。こういうのは面白いな。
「小人目線」にはまだまだネタが眠っているかもしれない。……と言うと、既出たっぷりだったりするんだが。はぁ。
音楽はゲームの雰囲気に合わせ、非常に情緒的。クラシカルな雰囲気。ファミコン音源とか鳴らしたらバグりそうな雰囲気。
綺麗な曲が揃っているが、俺のように昔から油ギトギトの駄菓子ばっか食ってるような人間には「高尚すぎ」て所もある。
今作はゲーム全体の雰囲気がそうだ。優しく、牧歌的で、情緒的で、郷愁にかられるような、そういうゲームだ。
美少女やロボットなどというお下品要素は皆無。もしPTAがお勧めゲームを挙げるとしたら入りそうな雰囲気である。
……そういうとこが、な。やりたいことは分かるが、俺には合わんとも思う。こういうのと「娯楽性」はやっぱ相性悪いからね。
つってもそれはあくまで雰囲気の話、ゲーム部分はガチだからまぁいいんだけどね。「どっぷり浸れた」とは残念ながら……うーむ。
ふぅ。EDまでは早かったが、実績コンプを目指したら22時間かかった。十分に遊べた。面白かったナリよ。
あ、そうそう、実は俺、今回初めて「実績」をコンプリートしました! いや実は、XBOX360ではやったことなかったんよね。
実績に拘るようになったのは最近だからな。今作はゲームコンプを目指せばほぼ自動的に実績も取れるから、やりやすい方だと思う。
ちなみに、XBOX360時代は「価格の安いゲームは総獲得実績も低い」設定になっていた(はず)だが、XBOX Oneでは撤廃された模様。
今作も低価格帯のゲームなのに、1000実績取れた。PS4版でもプラチナを取れるようなので、実績好きならかなり狙い目なゲームだ。
……ま、それはいいや。普通に面白いゲームだった。それで十分ナリよ。ありがとうヤーニー。もうちょい体鍛えろよ……。
値段からすれば十分なゲームだったが、定価の1944円でなら……多分、買ってないな。「得体の知れない洋ゲー」だし。
今は買うまでもなくゲームが手に入るしね。今回も「XBOX One第一弾として軽めのゲーム」を求めなかったら買わなかっただろう。
……うーん。値段以上のゲームを買えて満足ではあるが……「今の時代、ゲーム売るのって本当に大変だなぁ」とも改めて思った。
買っていてなんだが、セールのやり方も無茶苦茶じゃね? 発売1年も経ってないのに75%オフって。最初に買った人どう思うよ。
こんなことしてたらますますソフトウェアの価値が……てな任天堂臭いことを言いたくなるが、EAは世界最強のソフトメーカー。
そのやり方が間違っているわけがないのである。はい。まぁセールで俺みたいな人が少しでもプレーしたならよしとしよう。はぁ。
ちなみにXBOX One版のセールはもう終わったが、PS4版が1/20までやってるんで、興味あれば是非。値段は同じ486円です。うぬぬ。
「Coldwoodの次回作を待ってます!」てな愛着が生まれたわけではないが、名前は覚えておきます。それで十分かと。
遥か離れた土地でもゲームが作られていてよかったです。色々大変でしょうが、これからも頑張って下さい。……安い言葉だ。
今洋ゲーは世界を席巻しているが、無論出すゲーム全てが売れまくってるわけじゃない。寧ろタイトル間の格差が凄い。多分。
小さいメーカーが家庭用機で商売するのは、海外であろうと非常に厳しいはずだ。ゲームを出すだけでも大したものだ。
何の意味もないけど、ひっそりこっそり応援しています。家庭用ゲーム機に熱意があるなら、俺らぁ仲間ッスから。へへへ。
……え? ホゲに行く? そんなら敵です。嫌いです。勝手にして下さい。もう知りません。まぁ、分かりますけどね。
はぁ。(※Coldwoodの次回作がホゲという意味ではない)
web拍手
女の人なんかには人気出そうだなと思いました
正直、胸やけ気味の「横スク」でしかも「インディーズ」ということでそれだけでなんかちょっと敬遠しそうになりましたが、やっぱり最近のゲームは凄いですねえ
美しいグラフィック、優しい音楽、丁寧に作られたゲーム性…。これで500円とは
あとチュートリアルが丁寧かつあまり煩わしくないのがいいですよね
チュートリアルってちゃんとゲームの中に組み込んでくれないと煩わしくてしょうがないですが、意外とそれをきちんとやってくれるゲームって少ないですよね
非常に情緒的な雰囲気のゲームでした。隠しアイテム探しに必死になってると、謎の罪悪感を覚えてしまうくらいでしたw
ただ雰囲気に頼りすぎで、世界設定も物語もかなり説明不足なところは不満ですね。
俺は極端に「ユーザーの解釈に委ねる」方針は嫌いなので、幾らなんでも最低限の説明・描写は欲しかったと思います。
>美しいグラフィック、優しい音楽、丁寧に作られたゲーム性…。これで500円とは
この質のゲームを安く遊べたことに文句などあろうはずはないのですが、「これでええんか」とも思いましたね。まだ発売から1年なのに。
こんな風に残酷なまでにソフトの価値を見限っていくのも洋ゲーの文化であり強みの一つなのかもしれません。うーむ。
チュートリアルは確かに自然でしたが、取れるアクションが少ないからというのもありますね。シンプルなゲームでした。