腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

オクトパストラベラー(XBOX One版)

2022年11月19日 18時37分32秒 | XBOX Oneゲーム感想文
【ハード】XBOX One(Xbox Series X互換プレー)
【メーカー】スクウェア・エニックス
【発売日】2021年3月25日
【定価】7450円(DL専売 税込)
【購入価格】0円(XBOX GAME PASS利用)
【プレー時間】56時間


XBOXゲームパス、3ヶ月100円である。……ってセールを数ヶ月前をやってたのよ。約1年前にもやってたのに、太っ腹なこったで。
俺はゲームサブスク嫌いなので本契約はあり得ないが、こんなの当然契約するしかないやん。100円だよ? 釣られるよ。
XBOXライブゴールド権も付随するから、GWGでXBOX360ゲームを「貰う」事もできる。実際「PORTAL2」等をゲットした。
ゲーパスゲーをやるかやらんかは正直どうでもええから放置でも良かったんだが……やっぱ契約しからには、一つくらいすべき?
去年、同じ条件で「NieR:Automata」をプレーした。今回も一本だけ選んでキッチリやってみよう。3ヶ月もあるから余裕っしょ。
んでタイトルを漁ったら、丁度いいのがあった。スクエニの比類なきHD-2D作品第一弾「オクトパストラベラー」である。
このゲームのことはSwitch版が出た時からよく耳にした。……あまりに話題が多いから、バレ警戒の意味でミュートしたくらいだ。
そうしてそこそこの好評を得て、2年後に何故かXBOX One版が登場。……PS4版は? 未だに出てない。何で? マジで分からん。
スクエニ全体がSIEと喧嘩してるわけではないだろうけど、HD-2Dチームとはなんかあったのかもしれない。ドラクエ3もないかも?
それはともかく、オクトラ(で略称いいのか?)のXBOX One版があり、それはゲーパス対応している。これっしょ。決定。
元々HD-2Dゲームは一本やってみたかったのだ。また4年前に多く耳にした好評を確かめたくもある。いいゲームが見付かった。
100円3ヶ月を提供してくれたMSに感謝しつつ、プレーを開始した。……3ヶ月もあるから余裕、なはずだったんだけどな。はぁ。


さて、オクトラ。かなりオーソドックスなRPGである。しかし始め方は変わっていて、「8人の主人公から一人を選ぶ」ことになる。
スクエニタイトルだと「ロマンシング・サガ」を彷彿させる手法だ。で、最初からかなり困ってしまった。誰を選べばいいの?
事前情報など一切ないし、顔や設定を見ても「コイツだ!」と思えるキャラはいなかった。誰で始めても大丈夫か? うーむ。
悩んだ末に、悩んでも無駄と開き直り、学者の「サイラス」に決定した。この選択は、偶然ながら大正解だったと後で思った。
今作は8人が完全に並列な設定だが、この最初のキャラだけは一応特別扱いとなり、具体的には「パーティから外せない」。
それだけと言えばそれだけだが、常時パーティにいるからその分突出してレベルが高くなり、必然的にエースキャラとなる。
俺の選んだサイラスは魔法職で、戦闘で重要な弱点攻めに向いている。更に特殊技能の弱点見抜きが実に便利だ。要するに強い。
取り敢えず引き良くゲームが始まった。サイラスの第一章をクリアーし、次の章、そして仲間達との出会いを求め、俺は旅立った。

……しかし、ワクワクはそこまで。ぶっちゃけ今作を違和感なく遊べたのはサイラス第一章だけだった。あとはもう……はぁ。
今作は8人主人公並列RPG。8人それぞれに1~4章のシナリオが用意されている。それを順番にクリアしていくことが目的となる。
あれ、じゃあ全体としての目的は? というと、実はない。厳密にはある(らしい)が、それが判明するのはずっと後になる。
主人公の一章を終えたら、町から出てフィールドへ。全体マップに残る7人の所在地が表示されているので、好きな順で訪れる。
7人はそれぞれ問題を抱えており、まずそれを解決しないと正式に仲間になってくれない。これが7人の第一章ということになる。
で、話しかけると……そのキャラが直面している問題を語られ、それを手助けすることになる。7人に対し全て同じ行動を取る。
……如何だろうか。8人の主人公は言うまでもなく皆個性的で、性格も性別も職業もバラバラだ。また全員、出会う時が初対面。
抱える悩みや目的も全てバラバラで、共通するものがまるでない。他のモブキャラ同様、何をどう見ても他人同士にとしか思えん。
そんな彼らが、初対面の旅人に、自分の困り事を率直に相談し、協力を乞うものだろうか? 非常に違和感がある。
その過程がちゃんと台詞で語られるならともかく、「え、協力してくれるのか?」程度の台詞でパーティインだ。なんじゃそら。
「仲間同士の繋がりの描写」……今作はここにさぞ力を入れているのだろうと思いきや、寧ろ呆れるほどに手を抜いていた。
何がHD-2Dだよボケが。そんなもんより先にやることがあるだろう。ファミコン時代のRPGより酷いよこれマジで。はぁ。

まぁしかし、めいめいがひと目見た時から通じ合ったという解釈も不可能ではない。俺は不可能だが。そういうことにしておこう。
だが違和感はそれだけで済まない。ともあれ初対面の人から協力を請われ、承諾。以後パーティを組み、問題に取り組んでいく。
そこまではいいとしよう。彼はもう1人じゃない。4人目の仲間キャラだと4人パーティを組むことになる。もう何も怖くない。
そう、パーティを組んでいるのだ。4人いるのだ。そのはずなのだ。……なのにイベントでは、常に「彼一人」なのだ。嗚呼。
どういうことか。要は見せ方だ。彼が一人で問題に挑もうと、パーティで挑もうと、イベントでの立ち振舞は常に「一人」なのだ。

例えば盗賊のテニオンは、ある金持ちの屋敷に盗みに入ることになる。凄腕の彼だから可能なことだ。仲間は足手まといじゃね?
心配ご無用、仲間キャラはもちろんいるし、戦闘は一緒に戦うが、潜入も宝の発見も罠にかけられるのも全部「彼一人」。
例えば踊り子のプリムロゼは、あるイベントで信じていた元恋人に抱きついた際、いきなり刺され、倒れ込んでしまう。
彼女は失意のうちに気を失い、知人に助けられたものの数日間生死を彷徨う。……ずっと、「彼女一人」。パーティどこ行った。
極めつけは剣士オルベリク編の闘技大会だ。高名な剣士である彼は、その実力が健在であることを示すべく大会に出場する。
試合前には腕自慢の参加者たちが紹介され、会場のボルテージは鰻登り。ムードが最高潮になったところで、では試合開始!!
……当然のように、始まるのはパーティ戦。こっちはもちろん、相手も謎に手下が現れて集団戦となる。闘技大会とは一体。
そして戦いが終わってこちらが勝てば、司会は「最強はオルベリクだー!!」と叫ぶ。いや一番活躍したのサイラスだし!!!
一時が万事この調子。今作のイベントにはほぼ全てこうした「集団でこなしてるのに個人ネタ扱い」という不自然さが付き纏う。
ハッキリ言って、気持ち悪い。移動や戦闘時にいるはずのパーティメンバーが、イベントの時にだけサッと消えている異様さ。
まるで演劇か何かのようだ。ファミコン時代なら或いは許せた仕様かもしれんが、あれから何十年経ってると思ってんだ。
ゲーム作りにおいて「割り切る」ことは大事だと思うが、今作は単に面倒なことから目を逸らしてるとしか思えん。最低である。

はぁ。とまぁ物語面では最低の作りなわけだが、もう一つの柱である戦闘はどうか。今作は昔ながらのコマンド戦闘である。
まず重要システムとして「敵の弱点」がある。炎や氷といった属性に、剣や槍等の武器種も含め、どの敵にも必ず弱点が存在する。
その弱点を一定回数突けば、敵は「ブレイク」して1ターン行動不能になり、更に防御力がガタ落ちする。こちらの攻撃の好機だ。
弱点を突きさえすれば威力は問われないので、ダメージ1でも弱点属性攻撃であればブレイクに近付く。実際そういう攻撃もある。
逆にブレイク前だとロクなダメージが通らないので、雑魚もボスもまずブレイクさせるのが重要。……割とありがちなシステムか。
俺がブレイク戦闘を初めてやったのは「FF13」だったかなぁ。当時は斬新で面白いと感じたが、さすがに今ではそうまで思えん。
だがブレイク時のガラスが割れたような「パリーン!」音はかなり気持ち良く、単調気味な戦闘を盛り上げる要素にはなっていた。
弱点は最初伏せられているので、まずは様々な攻撃を当てて探っていくことになる。ビンゴだったらその後は公開状態になる。
俺が主人公にしたサイラスは特殊能力で弱点暴きが出来るので、その点でも重宝した。彼を選んだのは大正解だったな。

今作の戦闘は敵の弱点を暴き、突き、ブレイク状態にして総攻撃をかける……とかなりハッキリと攻略パターンが確立されている。
じゃあ戦闘が楽なのかというと、そんなことはない。寧ろキツい。この点でもブレイブリーデフォルトの系譜上にあると思った。
まず今作は敵の強さや構成が固定ではなく、パーティメンバーの増加によって強化されている(多分)。パラメータは信用ならん。
終盤まで行くと明確な雑魚敵もいるが、それまでは常にある程度の苦戦を強いられる状況だった。弱点前提のバランスなのだ。
何となく「ペルソナ4」を思い出した。あれも戦闘に明確な攻略が存在すれど、別に楽なバランスではない。寧ろキツかった。
でもこういうシステムなら、もうちょい甘くてもいいと思うんだけどな。「正しいことをしているのにご褒美が少ない」というか。
今作は雑魚も強いがボスは非常に強く、戦闘も長丁場になる。何度も何度もブレイクさせ総攻撃をかけるが、それでも倒れない。
ある程度ダメージを与えるとパワーアップしたりもするから、コロッと負けて全部パーになることも多い。……硬派だな畜生。
設定上はそんな強そうでない奴も超強い。こっちは(物語的には存在してないようだが)4人がかりなのに。少々虚しくなる。
ボスは多くが怪物ではなく人間なので余計そう思った。ゲームにするツッコミとしては野暮だが、今作は最新RPGだからなぁ。

戦闘でもう一つ肝になるのが「BP(ブーストポイント)」だ。戦闘で1ターン毎に各キャラ1BPが与えられる。敵にはない(多分)。
溜まったBPを消費すればコマンドのブーストが可能で、威力や回復力が格段にアップする。最大3段階まで上げることが可能。
これを使うべきは、やはりブレイク後の総攻撃持になる。敵プレイク時に最大出力で叩き込むと、超威力が出て非常に気持ちいい。
ブレイブリーデフォルトのブレイブを彷彿させるシステムだな。やはり系譜ゲーだ。尚デフォルトに相当するシステムはない。
しかしBPは通常攻撃なら溜まるがスキル系の攻撃を使用するとそのターンは溜まらない。またBPを使用したターンにも溜まらない。
この辺はかなりよく出来ていて、ブレイク時に最大火力を出そうにもなかなか都合よくいかない。調整が上手いと感じた。
俺は最高戦力のサイラス先生に他キャラがアイテムでBPを与え、火力を出すという戦法を柱にした。やっぱサイラス先生よな。
逆に商人トレサはBPバサーばっかやる子になっちまった。商人だからいいのか? 物理のメインは剣士オルベリク先生だった。

今作は8人8様の職業なので、それぞれに個性的な戦闘コマンドがある。……が、途中から「副業」の概念が登場し、それが崩れる。
学者のサイラスも剣士や商人になれてしまうのだ。本家に比べステータスは劣るが、コマンド関係はほぼ同じものを習得できる。
これは便利ではあったが、せっかくの個性を壊してるとしか思えなかった。「謎の像を発見したら与えられた」とか意味不明だし。
また副業は一種一人制で、その管理が非常に面倒臭い。今作はパーティ管理に関しては30年前にクオリティである。最低だ。
そもそも8人パーティのはずなのに酒場でしかメンバー変更できない。4人がボスと激戦中に残り4人は酒飲んではしゃいでるのだ。
こんな関係でパーティが続くわけがなかろう。ほんま、もっと設定を練れよ。スクエニはRPGの雄じゃないのか。情けないよ。
そしてその際の装備品や副業の付替えが極めて面倒臭い。パーティメンバー変更の度に「またアレやるのか」とウンザリする。
それでいてシナリオ進行のためには固定パーティじゃいられない。これを2018年にスクエニがドヤ顔で出したことには呆れるよ。
正直ブレイブリーデフォルトの方が「現代RPG」としての格が上な気がする。HD-2Dに全精力を出し尽くしたのか。はぁ。

固有コマンドは移動中にもあり、モブキャラに対して「個人情報を掘り下げる」「所持品の買い取りを持ちかける」等がある。
個人情報は記憶を読んでるんじゃないかと思うほど詳細に掘れる。口だけでどうやってあんな情報引き出してんだ。ゲームだから。
中には「(モブに)決闘を申し込む」という物騒なコマンドもある。つーかこれをほぼ全モブに対して可能。頭おかしいだろ。
モブには全て固有のステータスが設定されており、強い奴はめっちゃ強い。名の知れた剣士であるオルベリクを一蹴するレベル。
このコマンドは半分ギャグだろうから真面目にツッコむのもアレだが、ゲーム上の設定と現実が全く噛み合ってないと思った。
オルベリクもそこらのおばちゃんに剣で斬りかかってんじゃないよ。同様に子飼いの魔物をけしかけるハンイットも大概だが。

しかしこのキャラ固有コマンドで何より問題なのは、盗賊テリオンの「盗む」であろう。文字通りの意味で、モブから物を盗む。
よくあるっちゃあるネタだが、なんせ今作ではほぼ全てのモブに対して固有コマンドを実行可能だ。女子供も関係なく、無差別に。
チンピラや悪徳商人にだけ可能な行為ではないのだ。子供からでも薬草を、貧乏人からも「薄い財布」を平然と盗んでいく。
メッセージ上ではモブは盗られたことに気付いていない。……帰宅してからどれほどの怒りと絶望に襲われるか、想像したくない。
いや、これはないよ。別に「正義の味方」をやれとは言わん。でもこれはないよ。悪の域すら越えた、腐れゲー……外道の所業よ。
それでいてゲーム的には「無料でアイテムが手に入る」んだから、やらないわけにはいかない。俺も可能な限り盗みまくったよ。
これをゲラゲラ笑えるなら、俺はもう少し幸せな人生を送っていると思う。しかし残念ながら俺は半端に善人なのだ。無理だよ。
先述のように今作はモブの個人情報を細かく知ることが出来る。だからって別に思い入れは湧かんが、「人」だと強く認識できる。
彼らにも人生が、生活があるのである。……盗みに心が痛まんかフツー? テリオン、お前引くわ。スカしてんじゃねーよクズ。
制作者は洒落で採用したシステムなんだろうけど、俺には全然笑えなかった。ええんか。18禁でさえ不足だと思う。はぁ。

とにかくシナリオ上では仲間との絡みが全くない今作だが、一応あるにはある。そらそうか。仲間だもんな。……なんだよね?
それが「スキット」だ。……いや正式名称は違うんだけど、やってることがテイルズのあれまんまだったから。リスペクツ。
特定の町で、パーティに特定の面々がいれば、スキット可能の合図が表示される。そこで初めて、仲間同士のやり取りが描かれる。
このやり取りは、キャラそれぞれの特徴を捉えた面白いものだった。……これがあくまでオマケ。本筋では超ドライな関係。
ダメである。またスキット発生条件は不明で、俺が見られたものは全て「偶然出た」ものだった。当然、未見のものも多いはず。
パーティ面子を変えて調べようにも、いちいち町ごとに酒場でそんなこと面倒でやってられっか。なんでこんなの出し惜しむんだ。
一応は8人一緒に行動してるはずなんだから、条件は「該当キャラがいる」だけでええやんけ。「安易に見せたくない」のか?
こんな作りならいっそパーティ組まさなきゃよかったのに。一時的な協力だけにしてさ。集団活動を全然想像出来ないよ。はぁ。


とまぁゲーム的には不満だらけだが、一度訪れた町にはファストトラベルで常に瞬間移動が可能になり、中盤からの進行は快適。
また戦闘におけるブレイクの気持ち良さや単純なレベルアップ成長の快感もあるので、ゲームは結構順調に進められた。
ただし「平坦なゲームだなぁ」とはずっと感じていた。繰り返すがシナリオは8人個人の物語のみで、世界は広いが話が狭い。
移動は全て徒歩で船や飛行船等RPGお約束の乗り物は出ない。個々のシナリオ自体はまぁ面白いが、最初から最後まで平坦である。
サブ要素としてはお約束のクエストが多数用意されている。またこれに関しては、個人的に例えるなら「凝ってる系」だった。
「安易系」な「モノを〇個集めろ」「〇〇を×体倒せ」の羅列ではなく、どのクエストも色々キッチリ作られていて好感を持てた。
ちなみに安易系だからってつまらないわけではない。ぶっちゃけクエストはあるだけで勝ちなコンテンツだと思ってる。
んで凝ってる系だけにクエストはちゃんと全部プレーしたいとは思ったんだが……達成手段や発生場所まで色々と凝っておられて。
正直、そこは緩和してくれてもと思った。あくまでサブ要素なんだからさ。結局「やれるものはやる」程度に落ち着いてしまった。
あと今作は、問題点とは言い難いが、地名が非常にややこしく、ちっとも頭に入らない。意識しないと最後まで覚えられなかった。
なのでクエストで「〇〇の街で~」と言われても全然ピンと来ず、地図で調べて云々をしなければならない。かなり壁が高い。
これに関しては俺が悪いというか、記憶力の衰えがそろそろヤベーんじゃねのというか。ほんま最近のゲーム地名は覚えられん。
横着せず、メモってでも覚える努力をすべきだったかな。そうしたら没入感が、少なくともしないよりは上がっただろう……。


して。今作は8人それぞれに4つのシナリオが用意されており、計32シナリオ。発生場所と、ご丁寧に推奨レベルまで表示される。
それらをプチプチこなしていき、遂に全キャラのシナリオをで「FIN」を見た。ちなみにやはりサイラスを最後にしておいた。
……すると始まる、スタッフロール。つまりEDだ。オクトパストラベラー、完。……つってもまぁ、これは「第一段階」であろう。
幾ら何でもこんな個人シナリオだけでゲームを締めるとは思えん。ED後、「全ての元凶となる大ボス」的な存在が登場するはず。
実際、8人のシナリオ中でもそれを匂わす存在はあったのだ。ここからやっと8人は真の意味で力を合わせて戦い始めるはず。
そしてEDが終わり、まぁ普通にゲームを再開。フラグが立ったことで、真ボス絡みのシナリオが開放されているはず……!!
……そう思い込んでいたんだけどな。いや、実際にそのシナリオは存在し、フラグも開放されていたよ。予想通りだったんだよ。
けどその方法が、出鱈目。「特定のサブクエストを幾つか終える」というものだが、ゲーム中ではその条件が一切明示されない。
見た目上は、8人のシナリオを終えた状態でクリア後に再びゲームが始まるだけ。こっから何をすればどうなるのか全然分からん。

いや、これはないだろう。真ボスと戦いたければ、該当するサブクエストを全てクリアしろと? それを自分で嗅ぎ付けろと?
無茶苦茶である。サブはサブだ。「メインに絡まない」からサブなのだ。なのに思い切り絡んでるし。それを教えてもくれんし。
しかもだ。俺は結局わけわからんから諦めてネット見たんだが、真ボスのいるダンジョンはボスラッシュらしい。しかも強ボス。
8人クリア時のレベルではとても勝てそうになく、頑張って強くしても尚厳しいくらいらしい。正直俺のやる気は完全に失せた。
この真ボスとの対面方法と戦闘難度を見るに、制作者はこの真ボスを他ゲーにおける裏ボスという位置づけにしていると思う。
だが、それはおかしい。今作は真ボスを倒して初めて物語が完結する。本来ならばそこまでで「表」だ。裏ボスではない。
不満タラタラで進めて来て、最後に特大の理不尽を食らってしまった。これはない。マジでやる気失せた。もういいや完。
また俺の事情として、ゲーパスの期限切れが目前に迫ってきてもいた。真ボスを倒したけりゃ1100円払って延長しなければ。
若しくは今作を正式に購入するかだ。……それはちょっと。この出来では半額であっても買う気にはならんす。申し訳ない。
なのですっぱり諦めました。こんな中途半端にRPGを終えるのはいつ以来だろう。でも仕方ない。今回は「ゲームが悪い」わ。
それに制作者が8人シナリオだけで「表」としているなら、俺もちゃんとクリアーしたと言えるはず。そこまで不誠実でもない。
いいさ、今回はこれで。たまには妥協を覚えよう。先に裏切ったのはゲームだしさ。……嫌な言い方だな。どうしてこうなった。


グラフィック。そう、HD-2D。今や結構な知名度を持つこの技術を最初に採用したのが今作だ。では、その実態はーーー!?!?
……確かに、綺麗である。現代ワイド画面いっぱいに広がるSFC的なドット絵はそれだけでちょっと新鮮だった。汚くはない。
また、技術的なことはよう分からんが、フィールドが「立体的」だった。前方がクッキリ、後方はボカして描写される。
町もダンジョンもこの手法を利用しまくってて、そこは見栄えがした。SFC時代では不可能な表現だろう。技術の進歩様々だ。
けど正直、「おっ」と思ったのはそこまで。またそれも多用していることからすぐ慣れて、「普通」になってしまった。
俺はバリバリのファミコン世代であり、当然SFC世代でもドット絵に触れまくっていた。けど不思議と、さほど執着はない。
無論好きは好きだ。時代が3Dに振り切っていた頃には絶滅を心配していたものの、その後盛り返して今は定着している。良かった。
でも「ドット絵だから好感度にプラス補正がかかる」わけではない。現代ドット絵は「それしかなかった」昔のものとは違う。
幾らでも高精度グラフィックを目指せるところを「敢えて」やっているのだ。それが悪い訳ではないが、俺は全肯定は出来ない。
まぁそんなわけで、今作最大の売りだったHD-2Dも「こんなもんか」という感想に終わった。ゲーム部分と並んで残念な結果だ。
HD-2Dは今作でデビューし、今年は「ライブ・ア・ライブ」に採用され、更に「ドラクエ3再リメイク」への使用も決まっている。
「単に繊細にするだけではない、現代技術を利用したドット絵」という思想は大変素晴らしいと思う。……俺に響かなくて残念だ。
あと生臭いことを言うと、これでフルプライスを取るのも……と思う。ライブ・ア・ライブの定価を見た時はひっくり返ったもん。
HD-2Dを軽んじるわけではないが、「凄いドット絵で7000円」は、俺には非常に高く感じる。無論俺に内部事情は分からんが。
今後俺がほぼプレーを決めているドラクエ3再リメが幾らで発売されるか、今から戦々恐々である。スクエニは、やる、だろう。
もちろんこの技術を絶賛してる人も多くいるんだろうけど……ね。ゲームは多様化した。広がった。俺にはもう分からない。

音楽は、雰囲気出てて良かったと思う。8キャラ各人のテーマ曲はしっくり来るし、地方毎にフィールド曲がある作りにも好感。
中でも戦闘曲、更に言えばボス曲が気に入った。今作はボス戦が多く、どれも長期戦なので、良曲にはかなり助けられたと言える。
一番気に入ったのは「ボスバトル2」かな。中ボス戦曲として申し分ない。また俺の伝統ある良中ボス戦曲コレクションが増えた。
で、最近の風潮に則り、今作のサントラもスポッチ他音楽サブスクに置いてある!! こんな嬉しいことはない。聴きまくりだ。
マジこんなんで大丈夫なのかと思うが、3千円や5千円でCD売っても濃いファンしか買わんだろうし、儲けは大して変わらんのかな。
俺は変に気を使わず曲を堪能すればいい。している。たまに入る有料会員への誘導や楽天カードのウザいCMも許してやるくらいに。

それと、現代的にもちろんキャラボイスも入っているが、これに関しては不満が大きい。いや配役や演技には問題ないけど。
全体的に「一言ボイスとフルボイスを使い分け過ぎ」なのである。……意味不明かな? 他にどう表現していいか分からん。
例えば「この地に敵がいるのですね」というメッセージ表示に「倒さねば!」というボイスが被さる。これが一言ボイス制だ。
文字とボイスが噛み合ってないが、文字は内容、声は気持ちを分割して表現する手法と言えるかな。現代ゲーじゃ常識的手法だ。
一方フルボイスはそのまま、文字とボイスが一致している。この方が自然なのは言うまでもないが、冗長になるという欠点もある。
なのでこの2つを併用しているゲームは多い。最早デファクトスタンダードと言えるかもしれん。今作もその一つだ。問題はない。
……だからあるんだよ。今作はその併用のし方が非常に雑で、ゴチャゴチャなんだよ。無茶苦茶。これを監督したのは誰だぁ!!
ある会話が一言ボイスで進んでたと思ったら、いきなりフルボイスに切り替わる。逆も然り。そこらのモブ会話ですらそうなる。
話が重要な部分に入ったから切り替わるというわけでもなく、最後まで法則を見出だせなかった。些事ながらも非常にイラつく。
ボタンで送る際も、一言ボイスだと思って押すとフルボイスだった場合に台詞を中断してしまい、これも非常に不愉快だった。
まぁ気にならん人にはどうでもいい話なのかもしれんが、気にする俺は「こんなレベルの低い一言ボイス制は初めて見た」よ。
制作者は「今作は初のHD-2D作品だからそれだけで勝ち」と思い上がってないだろうか。現代ゲーム業界はンな甘くないぞコラ。

実績。もちろんコンプするつもりだったが、真ボスを倒せてないんだからそんなこと出来てるわけもなく。スパッと諦めた。
しかしクリア後にリストを見た所、真ボス討伐はもちろん他の条件もかなり厳しく、やるなら相当な時間と労力が必要だった。
……これはある意味、助かったかもな。8人クリアー時点でも結構疲れてたから、更に2倍3倍のプレー時間となると……。
まぁまたゲーパス100円みたいな機会があれば、真ボス討伐まではやるだろう。けど実コンは先に諦めておこう。それがいい。
アレの道を歩むには意地と根性が必要不可欠だが、だからって何にでもそれを当て嵌めていると、魂が死んでしまう。
無理と思ったらスパッと諦めるのも実トロ道のコツだ。……ったく言い訳能力だけは年と共に成長してるのう。いいけどさ。
期日ギリギリまでプレーしたが、日を跨げば当然アクセスは不可能になっていた。ちなみにセーブデータは残せるよ。
やっぱサブスクでゲームやるってのは性に合わん。ゆっくりやりたいよ。……3ヶ月もあったのに何を言っている。はぁ。


ふぅ。正直手応えは悪かったが、「やってみたかったゲームをプレーした」のは確かなので、それでよしとしておこう。
今作はXBOX One版でセールになっても50%引き程度で、未だ格安ではない。Switch版はそれ以上? まぁ要するに、高い。
素の状態で俺がプレーする可能性は限りなく低かった。ゲーパスであればこそだ。更に言えばそれが100円になっていたからだ。
ゲームサブスクを否定しつつ、その恩恵はガッツリと享受する。実に現代的な貧しさ(色んな意味で)だが、まぁいいさ。
実はXbox Series Xの本体販売は日本でも「好調」と言えるほどらしい。少なくともXBOX One時代とは比較にならないくらいだと。
これはDLゲームが主流になり流通における不利が解消されたことが理由として大きいと思う。そしてXBOXでは更にゲーパスがある。
サブスクに関してはPSよりも任天堂よりもXBOXが進んでいるし、お得だ。俺はともかく、サービスが刺さるファンは多いのだろう。
いい話だと思う。時代が味方し、XBOXに追い風が吹いてきた。任天堂はともかくPS5は未だロクに買えない。まさに好機である。
発売から2年、もう2年後には「XBOXには日本市場もある」程度の存在感は得られているかもな。頑張れ。……俺は契約しないけど。

俺の感想などどこ吹く風で今作は好評なようで、ホゲ展開を挟んで先日待望の「オクトパストラベラー2」が発表された。
今度も8人主人公制ながら、キャラは一新された完全新作らしい。まぁ今作のキャラも何らかの形で出てくると思うが。
……ま、俺は順当にパスである。ブレイブリーデフォルトの続きは追う気満々だが、こっちはいいや。合わない。合わなかった。
方向性が合わないだけならまだいいが、今作は単純にレベルが低いとしか思えなかった。これをスクエニが、4年前に出したって。
ブレイブリーデフォルトとスタッフが被ってる(多分)てのも信じられん。グラフィック以外は明らかにBDの方が上だったよ。
けどま、あまり言うまい。BDは恐らく既にシリーズ展開が終了しており、オクトラはこれから。黙って見送るが吉であろう。
比類なきHD-2Dを引っさげて登場したRPG界の新星・オクトパストラベラーシリーズがこれからも堅調であることを願って終わり。
かつて日本ゲーム業界を席巻した最強ジャンル・RPGも最近はすっかり衰えた。貴重な新シリーズには頑張ってもらわねば。

ホントになぁ。俺がかつてドット絵RPGをどんだけ好きだったか。ぶっちゃけそれであるというだけで肯定してたからな。
ドット絵RPGさえあればよかった。経験値稼ぎでさえ楽しかった。……その偉大なる血を継ぐ技術を見せられても、ふーんだった。
悪いのは俺なのかもしれんな。普段は現実嫌いだー過去がいいよぉーと吹聴してるくせに、所詮中身は現代に毒された俗物。
しゃーねーだろ生きてんだからよ。大人になって妥協しようや。ドット絵もポリゴンも皆みんなゲームなんだ友達なんだ。
まぁそれも本心ではあるけどよ。いちいちンな小賢しい思考したくない。どんなゲームも素直に喜び楽しみ遊べればなぁ。
はぁ。






web拍手 by FC2
コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« キュービック | トップ | Abyss:エデンの怒り »

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (正月マニア)
2022-11-24 00:07:24
お疲れ様です。
私も8人パーティなのに、キャラ同士の絡みがあまりない事が不満でした。
と言っても、中盤辺りで投げちゃったので、あまり覚えてはいないんですけどねw

それと、HD-2Dに関しては、「確かにドット絵が立体的になったね。それで?」くらいの感想しか抱きませんでしたw
3D技術の進歩に驚くことはあっても、2Dではあまり驚かないんですよね。
FCからSFCくらいのグラフィックの進化があれば別なのでしょうが、私の幼い頃にはもう『FF10』とか出ていたのでねぇ……。

「古き良き」という面に関しても、小学生の時からやっていたポケモンがGB時代のドット絵を駆使して作品を作るというのなら懐かしさとかも感じるでしょうが、ドット絵のFFは中学生になってから初めて触ったせいか、懐かしさとかもあまり感じませんでしたw
まぁ、コレは完全に私がターゲット層から外れているだけなのですがw

あと、BDはまだシリーズ展開は終了して無いと思いますよ。
去年2作目(3作目?)の『ブレイブリーデフォルト2 』を出していたので。
ちなみに、『ブレイブリーセカンド』はプレイヤーからの評判が悪いっていうのもありますが、製作者もインタビューで「反省が多かった作品」みたいな事を言っていたので、Amazonで1500円くらいで買ったまま手を出せていませんw
知人に貸して感想を聞いてみましたが、「確かにふざけ過ぎて白けるっていうのは分かるかも」って言ってましたw
返信する
Unknown (ota)
2022-11-25 19:49:10
おお正マニさん、いつぞやは22円ありがとうございました。うまい棒買って大切に食べました。嘘ですが。

>中盤辺りで投げちゃったので、あまり覚えてはいないんですけどねw
あー……そうですか。起伏の少ないゲームなので、俺も途中はかなりダレました。もっと仲間描写が濃ければなぁ。

>それと、HD-2Dに関しては、「確かにドット絵が立体的になったね。それで?」くらいの感想しか抱きませんでしたw
同感です。もちろん「お!」と思うこともありましたが、ドーンと打ち出すほどの技術かと言われれば、首を傾げますね。
一応今作が第一弾なので、後継作でもっと磨かれるかもという期待は持てますが……ドラクエ3の新情報が怖いですw

>ドット絵のFFは中学生になってから初めて触ったせいか、懐かしさとかもあまり感じませんでしたw
HD-2Dは明らかに「SFCをリアルタイムで触った世代」向けですから、それはまぁ仕方ないですね。
現代の完全に3Dメインで育った世代にはどう映るんかな……。

>あと、BDはまだシリーズ展開は終了して無いと思いますよ。
あ、そうですか。知らんのに何となくで書いてしまいました、申し訳ない。BDは面白かったので嬉しいことです。

>ちなみに、『ブレイブリーセカンド』はプレイヤーからの評判が悪い
おおぅ……1にセカンド序盤のムービーが収録されていて、それを観る限りかなり面白そうだと思ったんですが。
尚俺も980円購入ですw 確か発売年にそこまで落ちてたんで、あまり評判が良くなかったんだろうなとは思いました。
ふざけすぎ……序盤ムービーでは結構深刻そうだったけど……ティズお前……。
返信する
Unknown (Unknown)
2023-12-31 16:59:01
オクトパストラベラー2には興味ありますか?
返信する
Unknown (ota)
2023-12-31 19:04:54
ないわけじゃないですが、今作の印象が悪いので積極的に手を出す気にはなれないです。
仲間とのやり取りやイベントの不自然さは修正されてるのかな……。
返信する

コメントを投稿

XBOX Oneゲーム感想文」カテゴリの最新記事