腐れゲー道

プレーしたゲームの感想文を、ダラダラと粘着質に綴ります。

ミッキーマウス キャッスルオブイリュージョン(PS3版)+アイラブミッキーマウス ふしぎのお城大冒険

2014年01月09日 01時29分11秒 | PS3ゲーム感想文
パチ屋に魂を売った時点で俺はセガを見限った。よってセガには二度と金を落とさぬ!!
……などと10年くらい前に鼻息荒く宣言した(一人で)くせに、時々はパチ業の小遣い稼ぎに貢献している。はぁ。
まぁパチを全面否定なんてしてたら、今のゲーム業界はおろか、オタ業界、いや日本そのものにも居場所がなくなるもんな。
嫌っていようとこれが現実さ。えーえーえーどうせ俺は腑抜けですよ。チッ。夢も希望もない。ミッキー? 中にひ……はうぁ!
な、何でもありません。ゲームの話をしよう。何も見ずに何も聞かずに。 

えー、で、「ミッキーマウス キャッスル・オブ・イリュージョン」である。つっても、実は今作を目的に購入したわけではない
実はこのゲームはリメイク作なのだ。比類なきメガドライブの大名作「アイラブミッキーマウス ~ふしぎのお城大冒険~」の。
セガはパチ屋でコスずるい商売を覚えたのか、今作をDL発売する際、PS3版にのみ、オリジナル版を特典として提供したのである!
な、何という卑劣な商売! ……普通だろこんなの。しかも発売から2週間の限定特典なのだ! ……それも普通だろ。うるさいなもう。チッ。
オリジナル版はキャラが世界最強鼠氏であるからか、VCやPSアーカイブスで出ていない。よってこれは非常に貴重な機会となる。
迷ったが……いや正確には迷う時間もあまりなく、購入した。1500円。DL版だから1円足りとも負けてくれなかった。おのれパチ屋セガ!
ただ買ったらもう確保は出来たので、プレーは数ヶ月しなかった。メガドライブの頃と、色々変わっちまったよね……。

グダグダ書いたが、要するに俺はオリジナル版に思い入れがあるのである。何と言ってもその「発売日」にだ!!
【1990年(平成二年)11月21日発売】……こ、この日付に心ときめかないゲーオタなどいようか!? いやいまい。
そう、その日は比類なき任天堂・スーパーファミコンの発売日である。25000円という伝統の数字が始まった日でもあった。
単純な販売台数なら後のゲーム機で上回るものは多いが、非常に高い前評判通り、初回出荷分は一瞬にして消えた。大人気、である。
ソフトも「スーパーマリオワールド」「F-ZERO」「ボンバザル」と粒揃いであった。……異論は許さない。
俺はボンバザルと「センチメンタルグラフティ」をプレーもせず馬鹿にする輩が大嫌いなのだ! ……この話はまた今度にしよう。
ともかく、スーパーファミコンの発売日、当然ながらゲーム業界はスーパーファミコン一色だった。誰もがスーパーハードに心を奪われていた。
しかし、それが許されない立場の人間もいる。ライバルハードのメーカーだ。任天堂の足元にも及ばないが、一応ライバルだったんだよ。一応。
海外でメガドライブを普及させた立役者「ソニック」はこの時まだ登場しておらず、海外でも存在感は日本とあまり変わらなかったと思う。
それでもメガドラは、セガは、世間の空気と任天堂に喧嘩を売るべく、真っ向からソフトをぶつけてきた。
それがオリジナル版「ふしぎのお城大冒険」だったのである。

……こんな事を言っていながら、俺は別に発売日に今作を買ったわけではない。まぁそれはSFCも同じだが。
しかし後日友達の家でプレーさせてもらって……いやぁ、素晴らしいと思ったね。セガの、メガドラの意地が込められた渾身の一本である。
とにかくミッキーが可愛い。立っているとお尻をふりふり、攻撃もヒップアタック。殺伐さが微塵もなく、只管可愛らしい。
高品質なドット絵アニメーションが実に心地良くゲームをプレーさせてくれる。古き良き素晴らしきテレビゲーム感満載。
ゲーム内容はオーソドックスな横スクロールアクションだが、バランスがまた絶妙。難しすぎず簡単すぎず、とても楽しい。
ステージ背景・構成やBGMも文句なし。全てが見事に絡み合っていた。マリオに勝るとも劣らない。まぁ方向性は違うけど。
こうして今作は、発売日の件もあり、俺の心に強烈な印象を残していったのである。ああ輝かしき90年代。もう二度と。ああ……。

てわけで、まずオリジナル版をプレー開始。懐かしむだけでなく、久々にキッチリとクリアーしておくつもりだった。
俺は今回のリメイク話を目にした時、真っ先に今作の1面BGMが頭を過った。そして「あれをもう一回聴きたい!」と強く思った。
それが1500円をパチ屋に叩きつける最終的な動機になったのだ。そんな1面BGMは……ああ、やっぱ最高。なんて良いんだ昔のセガ!
1面だけじゃなく2面も良いんだよなぁ。音楽に細かい説明はできんけど。プレー開始後は様々な意味でニヤニヤを止められなかった。
……しかしゲーム自体は、意外と難しかった。正直もうちょっと楽だった記憶があるんだが、さすがに昔のゲーム、ゆとり性がない。
今作の難度はプラクティス、ノーマル、ハードの三段階だが、プラクティスだと何とゲームを最後までプレーできない。あくまで練習扱いだ。
ノーマルでもコンティニューが2回とかなり厳しい。そしてハードならコンティニューは不可だ。こ、コイツぁ厳しい……。
サクッとノーマルをやり遂げるはずが、途中でコンティニューが尽きてやり直したりした。いやぁ、俺も何だかんだで鈍ってるんかなぁ。
まぁでも2回目でクリアー。ハードはいいや。グラフィックとBGMとゲーム性に浸る、上質の再プレーであった。滅多にあることではない。

今作は文句なく傑作だが、これが「正しいミッキーマウス」なのかどうかは俺には分からん。
制作は日本のセガだし、可愛らしいアニメーションも、もしかしたら本家ミッキー的には「違う」のかもしれん。
俺は別にミッキーファンではないので、今作だけで満足なのだが……ミッキー好きにとってはどう映ったのか興味あるな。
無論当時のメガドラにライトユーザーなどいるわけがなく、世に溢れるミッキー好きで今作をプレーした人は少ないだろう。
ライト層に、特に女性層なんてメロメロになりそうなゲームなんだけどなぁ。男臭いメガドラ野郎だけがプレーし、絶賛して。
世の中うまく行かんねぇ。まぁそれがかつてのセガなんだけどね。好きだねぇ。好きだったねぇ……。


良質の懐古は終わった。ではメイン(多分)であるリメイク版をプレーしてみようではないか。
オリジナルは日本セガ製だが、リメイク版はオーストラリアスタジオが製作したらしい。俺はもちろん全然知らん。
……で、初っ端から、そしてプレーを続けても「これは違うんではないか」とビシビシ感じてしまった。
オリジナルの壁は厚かったと言うべきか、単純に方向性を間違ってしまったのか……まぁ、期待通りではなかったね。期待してたの? はぁ。

まず、いきなりタイトルBGMが「違う!」と声をあげてしまうほど違っていた。雰囲気が全然違う。
オリジナル版はタイトルBGMの時点で正に「ふしぎのお城大冒険」な雰囲気が漂わせ、プレー意欲を煽ってくれていた。
だが今作では「ふしぎ」ではなく「不気味」テイストの曲になっており、オリジナル空気が好きだった身としては違うと言わざるを得ない。
BGMへの違和感はゲームを続けるとますます深まり、ちっともリメイクの意義を感じなかった。まぁこれは多くのリメイク作で感じることだが。
幸いにも今作にはBGMをオリジナル版に切り替えることが可能なので、途中からはそっちでプレーした。それでもタイトルBGMは固定なんだけどね。

ゲーム内容も予想とまるで違う。オリジナルで象徴的だったミッキーの尻振りがない! 攻撃は踏み付け?で、ヒップアタックではない!
なんだよこれ全然違うじゃないかよ! 俺が好きだった要素が軒並み消えていて、始めた直後に愕然としてしまった。
そもそものキャラデザイン自体、オリジナルとは随分違う。あまり詳しくはないが、これが本来のミッキーマウス、なのかな?
そういう意味では今作のリメイクは、オリジナルを「本来の」ミッキーマウスの姿に戻すという方針だったのかもしれん。完全に推測だが。
でもそれなら新規のミッキーゲーを作ればいいし、実際今も色々出ているわけで……わざわざリメイクするなら、オリジナルの味は残すべきじゃないか?
別に出来が悪い訳ではない。グラフィックもBGMもゲーム性もしっかり作られていて、今作単発としてなら十分な内容なのかもしれない。
だが俺の心に刻まれたふしぎのお城は、こうではなかったのだ。変わらず響くオリジナルBGMが、今は虚しかった。はぁ。

まぁ繰り返すが、ゲームは別に悪くない。無難に楽しめる。もちろん改良された部分もある。
今作はオリジナルに倣って2D横スクロールアクションだが、画面が全体的に立体的になり、所々で実際に画面奥へ3D移動するようになった。
と言っても基本一本道で迷わず進めるようになっており、上手い調整だと思った。大幅にではなく、少しだけゲーム性を変えている。
またオリジナルでは単なる得点アイテムだった宝石を収集アイテムにし、更にカードと像という新規隠しアイテムを用意。
これによりステージ探索という楽しみが増えた。これもオリジナルからはズレているかもしれないが、今風だし、個人的にも燃えたからよし。
難度は意外と(記憶より)難しかったオリジナルよりずっと簡単になっていると思う。コンティニューに制限はなく、難度選択もない。
穴に落ちても死ではなくダメージで済むのはちと甘すぎると思ったが、それでポンポン戻されるのも確かに気分悪いもんな。
隠しアイテムもキッチリ探せば見付かる程度で、それを含めトロフィーコンプリートもかなり簡単。プラチナトロフィーはなかったけど。
何だかんだでゲームはそこそこハマれたのであった。……返す返すも、雰囲気の変化が惜しい……。

物語は簡素なもんで、ミッキーはミニーとイッチャラブラブで暮らしていたが、ある日老婆魔女がミニーの美しさに目を付け、彼女を拉致。
魔法を使ってミニーの体と入れ替わるという鬼畜の企みを知ったミッキーは、ミニー救出の為に魔女の居城へ乗り込むのであった。完。
ちなみにオリジナル版ではOPデモのミニーがワカメ的パンモロをしていたが、あれは鼠社的にアリなのだろうか。動物だから色気はなかったけど。
オリジナルではステージの合間にミッキーが少し喋っていたのだが、今作ではそれが第三者のナレーションという形になっている。
……が、英語ボイスで業々しく喋られるのが、これまたゲームの雰囲気を著しく損なっていると思う。こんなん要らんよ。
幸いボイスはオフに出来るので、途中からは字幕だけでプレーした。それでも違和感は溢れんばかりだった。ホントになぁ……。
隠しアイテムを集めることで、城の中にボスキャラの像が立つ等、色々豪華になっていく。まぁ少しは嬉しい。
あとコスチュームを変更できるとの事だが、俺は最後までやり方が分からなかった。まぁやりたいわけでもないから別にいいや。

ふぅ。
オリジナル版を含めて1500円なら十分楽しめただろう。リメイク具合には大いに不満だが、そもそもリメイクってこういうもんだよな。はぁ。
「思い出」の扱いの難しさは年を食う度に実感する。思い出すだけでは物足りなくなり、かと言って悪戯に触れると思い出を損なうこともある。
今回はオリジナル版が何ら変わらぬ輝きを見せてくれたという点で非常にマシだった方だろう。リメイク版などオマケさオマケ!
……それでいいのかリメイク版。ならリメイク版の意義って何なんだ。オリジナル版を1500円で売るのは苦しいから、値段を釣り上げる為?
いやいや、それは幾らなんでも失礼だぞ。何度も言うが、リメイク版もちゃんとしたゲームになっている。グラフィックも凝っているぞ。
俺の期待するリメイクではなかったというだけだ。そしてリメイクである以上、そこが何より重要なわけで。……ま、上手く行かんなぁ……。

俺は今作以外、ミッキーマウスのゲームを殆どやったことがない。「キングダムハーツ」シリーズすら未体験である。
なのでゲームのミッキーてどういうものなのかもよう知らん。やはりキャラゲーの例に漏れず、ババものが多いのだろうか。うーむ。
あんまり酷いのを出すと、権利を得たはずなのに鼠社から著作権侵害で訴えられるという噂は本当だろうか。俺の捏造だから嘘である。
鼠氏はキャラ的に、あまり殺伐としたことをやれないというのがゲーム化の足枷になっている……という可能性はあると思う。
恐らく殴る蹴るは絶対ダメだろう。血の出る所業なんてさせたら、鼠社の手で……ひぃい。鼠社への根拠のない畏敬の念は何とかせにゃな。
まぁその意味でも、オリジナル版は出色のミッキーゲーと言えるだろう。ヒップアタックで攻撃。最高のアイデアだと思う。
この素晴らしいゲームをスーパーファミコン一色のゲーム業界にぶつけたセガの侠気を改めて買おう。セガはあの頃、生きていた。
名作なだけにプレー環境がないのは惜しいと思うが、今作の場合はそれでいいや。俺は持ってるし。早期購入者は偉いんだよえへへへへ。
健気な子供にも寂しい大人にも、誰にでも等しく夢の世界を見せてくれる鼠社と鼠氏とその仲間達に感謝をしつつ終わり。

……ただ「東京」鼠楽園だけは未だに……あ、あの! 失礼ですが鼠社様ともあろう方が、このような大嘘をカマしてよろしいのですか!?
俺がそう叫ぶと、鼠氏の口元に笑みが浮かんだ。「何をガキみたいなこと言ってんだ?」氏はそう言いたげだった。
知ってるさ、俺だって。この世に夢の国なんてない。金と現実に雁字搦めさ。鼠氏だって本当は中にひ

ミッキーマウス キャッスル・オブ・イリュージョン、PS3とXBOX360で好評配信中! 各1500円!
たっぷりゲームを楽しんだら、本物のミッキーに会いに夢と希望の国・東京ディズニーランドへいこう!
あ~~現実ツレぇ。
はぁ。











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4 コメント

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Unknown (グレイ)
2016-12-16 21:14:46
夢の国のある県に住んでます。といっても興味が無いのであんま行かないんですけどね。

中古屋でミッキーのマジカル魔界村を買おうか悩んでいる時に突如「そういやミッキーのなんかのゲームって配信停止になったんじゃ無かったか?」とこの存在を思いだし、後悔し、後悔しながら感想文を読んでました。これが所謂デジタルの悲しみってやつですかね(何もかも違う
メガドラ版は結構な名作みたいですね。どうもディズニーと言うと自分は先にカプコンの方(上に挙げたマジカル魔界村とかわんぱくダック夢冒険とか)が出てきてしまうので、やってみたくなりました。ミッキーゲーはどれも実は未プレイですが、カプコン製のものは評判良い印象がありますねー。あんまキャッスル・オブ・イリュージョンの話と関係なくてすみませんw
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Unknown (ota)
2016-12-17 17:53:18
おお……グレイさんはあちらの方でしたか。茨城・埼玉のとの抗争に負けないで下さい。すみません超テキトー言ってます。

今作は少し前に配信停止になったらしいですね。そんなことする理由があるのか……やっぱ版権が面倒臭いんでしょうか。
「PS3世代で遊べる手頃なミッキーアクション」としては十分な品質だったので、置いておく価値はあると思うんですけどね。
>どうもディズニーと言うと自分は先にカプコンの方
普通はそうでしょうね。あとはキングダムハーツを思い浮かべる人も多いかな……?
MD版は良作でしたが、俺はディズニーに思い入れがないので、たまたまプレーしたこのゲームが印象の残ってただけかもしれません。
本文にも書きましたが、SFC発売日に出すという「漢」っぷりがカッコ良かったですねw あの頃はそういう妙な感情移入をしていたなぁ……。
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Unknown (グレイ)
2017-04-06 22:27:48
どうも最近謎の復活を遂げたみたいですねキャッスル・オブ・イリュージョン。再配信してるらしいっす。360の方はOne互換もあるみたいですね。
……しかし、もうメガドラ版は付いてないんですよねえ。自分がやりたかったのはどっちかってとそっちなのでどうしたものやら。ディズニーに思い入れは無く、カプコンのマジカルアドベンチャーやわんぱくダック夢冒険を通じたか細いつながりしかない身でも楽しめるものなのか。2DACTだからやってみたくはあるんですけどねー。
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Unknown (ota)
2017-04-07 02:00:46
みたいですね。こんな短期間で復活するとは驚きました。だったら中止するなよとw ……駆け込み購入を煽った作戦だったり……?

>……しかし、もうメガドラ版は付いてないんですよねえ。自分がやりたかったのはどっちかってとそっちなのでどうしたものやら。
はは。俺自身、まさにこの理由で今作を駆け込み購入しましたわ。当時はセガゲー購入に枷をはめていた(アホか)のに。
オリジナル版のデータにはそれだけの価値があると思いましたので。実際今でも一般配信はされてないから、いい判断でした。
考えてみれば、現物の限定版は後日の中古購入も可能ですが、データ配信でそれはほぼ不可能。「限定」を煽るならデータの方がいいのかも?
>ディズニーに思い入れは無く、カプコンのマジカルアドベンチャーやわんぱくダック夢冒険を通じたか細いつながりしかない身でも楽しめるものなのか。2DACTだからやってみたくはあるんですけどねー。
まぁ不朽の名作というわけじゃないと思いますが、当時は「可愛い表現」に衝撃を受けましたね。
立ちポーズを眺めていたくなった初めてのゲームかも。懐かしいのう……。
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