上高地(Ⅴ) (上高地・穂高連峰・槍ヶ岳)
【 釜トンネル・・ 】
昨今の釜トンネルでは当たり前のように通過してしまって新たな記憶は無いが、当初・昭和40年代の釜トンネルは些かなりとも印象に残っている。
松本電鉄・終着駅の「新島々」からヨウヨウにして上ってきた乗り合いバスは、「中の湯」を過ぎ上高地公園線に入ると、これから最後の”アガキ”が待っているのである、それは釜トンネルへの突入であった・・。
大型自動車がやっと通れるくらいの単車線の細い道で、しかも、バスのギヤーがガクンガクンとおろされる。
中の湯まで4段ギアーを3段ぐらいにして上ってきたところを、ここへ来て更に2段、或いは1段にシフトダウンするのである。
トンネル内はそれ程の急勾配なのである。
隧道内は真っ暗、前照灯の灯りも頼りなげで、しかも未舗装のためバスは大揺れに揺れて照点が定まらないのである。
更に驚いたことにトンネル面は、岩石、岩肌がそのまま露出していて、それがランダムな凹凸を現し、いたる所で水滴を垂らしている。
これらが揺れ動くバスの窓ガラス面に、今にも接触しそうなのである。
トンネルは大曲がりに曲がっているようでもあり、当然出口は見えない、従って、この露出した岩石が照灯に不規則に照らされて、不気味な陰影を形作るのである。
バスの運転手も、「この先揺れますからご注意ください。窓からは手や顔を出さないでください・・。」と注意を促すほどである。
全長520m、最大勾配15度、照明もなく、おまけにトンネルは中頃で、くの字の如く曲がっているため、真っ暗闇で危険極まりない。
こんな地獄の様な「釜トンネル」なのである。
次回も「上高地の釜トンネル」は続きます・・、
【小生の旅のリンク集】・・・
《旅の紀行・記録集》・・・
「旅行リスト」
日本周遊紀行「東日本編」
日本周遊紀行「西日本編」
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【日本の世界遺産紀行】・・
北海道・知床・・
白神山地・・
紀伊山地の霊場と参詣道・・
安芸の宮島・厳島神社・・
石見銀山遺跡とその文化的景観・・
ハワイ旅行2007・・
沖縄旅行2008・・
北海道道北旅行・・
北海道旅行2005・・
南紀旅行2002・・
【山行記】・・・
《山の紀行・記録集》・・・
「山行リスト」 ・・
白馬連峰登頂記(2004・8月)・・
八ヶ岳(1966年)・・
南ア・北岳(1969年)・・
北ア・槍-穂高(1968年)・・
谷川岳(1967年)・・
丹沢山(1969年)・・
西丹沢・大室山(1969年)・・
八ヶ岳越年登山(1969年)・・
西丹沢・檜洞丸(1970年)・・
丹沢、山迷記(1970年)・・
上高地・明神(2008年)・・
《山のエッセイ》・・・
「上高地雑感」・・
「上越国境・谷川岳」・・
「丹沢山塊」・・
「大菩薩峠」・・
《スキーの記録》・・・
「スキー履歴」・・
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昨今の釜トンネルでは当たり前のように通過してしまって新たな記憶は無いが、当初・昭和40年代の釜トンネルは些かなりとも印象に残っている。
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トンネル内はそれ程の急勾配なのである。
隧道内は真っ暗、前照灯の灯りも頼りなげで、しかも未舗装のためバスは大揺れに揺れて照点が定まらないのである。
更に驚いたことにトンネル面は、岩石、岩肌がそのまま露出していて、それがランダムな凹凸を現し、いたる所で水滴を垂らしている。
これらが揺れ動くバスの窓ガラス面に、今にも接触しそうなのである。
トンネルは大曲がりに曲がっているようでもあり、当然出口は見えない、従って、この露出した岩石が照灯に不規則に照らされて、不気味な陰影を形作るのである。
バスの運転手も、「この先揺れますからご注意ください。窓からは手や顔を出さないでください・・。」と注意を促すほどである。
全長520m、最大勾配15度、照明もなく、おまけにトンネルは中頃で、くの字の如く曲がっているため、真っ暗闇で危険極まりない。
こんな地獄の様な「釜トンネル」なのである。
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