土佐のくじら(幸福うさぎ丸)です。
日本の物つくりの能力は素晴らしいです。
世界の部品の実質100%は日本製です。
ということは、今ある工業製品のほとんどは、日本国内で作れるということです。
また現在のところデフレ不況下で、作っても製品がさばけないので、
工場を休業しているところがたくさんあります。
ということは、現在でも製品は余っているのに、本当はもっと作ることができるということです。
ではなぜ日本国内で物が売れないかと言いますと、買ってもこれ以上置くところがないからなのです。
一個人レベルで言うと、何かを買うと、何かを処分しないといけない現状があるからなのですね。
つまり、もう一台自動車を買おうと思えば、今ある自動車は、
置く場所がないので、下取りに出すなどしないと、新しい自動車を買うことができないということです。
なぜそうしないといけないかと言いますと、 結局、
国民が住んでいる住宅が狭いから・・・という結論に達してしまいます。
今日本国内の、家電業界や自動車販売などは、慢性的な販売実績の伸び悩みを経験中で、
それがデフレという安売り合戦の要因なのですが、その本質は、
実は日本の住環境の問題であるということなのですね。
ということはつまり、あと一台自動車が駐車できるような住環境であれば、
欲しい自動車が販売されれば人々は買うのです。
つまり、日本経済が今後克服しないといけない最大の弱点は、日本国内の居住環境であるということになります。
ではどうすれば、日本人は今よりも広い家に暮らすことができるのでしょうか?
「日本の国土は狭く、従って土地は狭い。」「だから、土佐のくじらの言うことは不可能だ。」
という声が、全国のあちらこちらから聞こえて来そうです。(笑)
しかし現実を直視するならば、日本の土地の90%以上は、国民が自由に売買できない土地なのですね。
中国の土地は、全て国有でして、国民が自由に売買できないのですが、日本も本質的には変わりはないのです。
つまり現状をつぶさに観察すれば、日本の国土の10%以下の面積に、
1億3000万人の人々が住んでいるのが、今の日本の現状であるのです。
この90%は何かと申しますと、国有地であるし、市街地調整区域という名の、規制対象の土地なのです。
ですから日本人が、ウサギ小屋と揶揄させるような、小さな家に暮らしているのは、
結局土地の値段が高いからですが、その高い土地の値段の要因は、狭い国土と多い人口にあるのではなく、
土地に関する規制が強いことが問題なのです。
今の日本はそれによって、市場に出回っている、土地商品自体が少ないのです。
土地の規制がある・・・ということは、その規制に伴う、何らかの保護対象があるということですし、
そしてその規制は、法律の後ろ盾によって実行されている・・・ということです。
地域によって土地の付加価値が違いますので、一概に言い切れないところがございますけれども、
その土地に関する規制を緩和し、その規制に関する法律をなくすことで、
国民が自由に売買できる土地が、今の2倍以上に増えれば、日本国民は今の土地のお値段で、
2倍の広さの土地を手に入れることができる算々になります。
さすれば、これまた建蔽率など、地方によって相当違いますので、一概には言い切れないのですが、
日本国民は今お住まいの家の、2倍の広さの住宅に暮らすことができるようになるのです。
さすれば新製品を買うたびに、一々処分のことを考えなくてもよくなるわけですね。
となると、家電も自動車も、予算の都合次第で買えるようになるし、家が広くなれば当然需要が出てくるでしょう。
ということはやはり、日本経済を復活させ、飛躍的向上を果たすのは、
政府主導で予算が伴う家電エコポイントの復活でも、自動車のエコ減税普及でもなく、
予算不要の規制緩和の考え方であると、私は思う次第であります。
日本人が広い家に暮らすための規制緩和について、次回は都市部に焦点を当てて述べてみたいと思います。
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