土佐のくじら

土佐の高知から、日本と世界の歴史と未来を語ろう。

戦った相手と同盟を結ぶ国 日本

2013-06-29 10:50:02 | 誇るべき日本の歴史

土佐のくじらです。

日米同盟は大事です。
日本は日米同盟を堅持し、さらに同盟関係が効率的に運用されるよう、努力を怠ってはなりません。

日米同盟は、現在世界第1位と、実質第2位の国家通しの軍事同盟であります。
日米のGDP合計も、軍事予算の合計も、現在の世界のそれらの過半数を超えますし、実質軍事力も世界最大規模となります。

日米同盟堅持、そして更なる効率的な運用は、世界から日米の覇権戦争をなくすと同じことですし、
世界から大戦争をなくす抑止力にもなりますので、これは世界中の大部分の人々が望んでいることなのです。

少なくとも、日米同盟が堅持されることは、日本にとって最悪の選択である、米中同盟締結を阻止いたします。
戦前の日本の苦難が、日英同盟破棄から来ている以上、この教訓を忘れるようなことがあってはなりません。

さて、国家通しの軍事同盟の話になりましたので、同盟に関する日本の大きな特徴にも触れたいと思います。

私は日本という国は、とても不思議な国だと思います。
なぜなら日本は、戦争をした相手の国と、その後同盟を結ぶという傾向があるからです。

まずは日英同盟ですけど、日本の幕末期にイギリスは薩摩と戦争をしております。
それが1863年です。

そしてその後、日本は薩摩・長州出身者による薩長閥による明治政府が誕生し、1902年に日英同盟が締結されます。
薩英戦争の後、薩摩とイギリスは急に親交が深くなり、イギリスから薩摩への武器供与なども行われておりました。

それが明治維新の大きな原動力となりましたし、明治政府の大きな後ろ盾でもありました。
この薩摩とイギリスとの親密な関係が、その後の日英同盟に発展したことは間違いないと思います。
今のイギリス人も、とても親日的ですよね。

日清戦争と戦った相手の清国は滅んでしまいましたが、日本の後押しを受けて満州帝国として復活します。
満州国は第2次世界大戦時における、日本の最大の支援国でした。

清王朝は満州人の国ですので、これも、戦った相手との同盟関係と言えますし、
実は現在の現中国でも、旧満州地域(現中国東北部)は、親日度は結構高いのですね。

同盟関係とは言えませんが、実はロシア共和国は親日国なのです。
ロシアが唯一敗戦した国ということで、一目置かれているのでしょうか?(笑)

特に現共和国大統領のプーチン氏は、大変な親日家として有名ですね。
日本人は相変わらず嫌ロシア的ではありますが・・・(^^;

そして台湾は、とても親日度が高いと言われますね。
民主主義国家なので、様々な意見がありましょうけど、親日的と言って差し支えないでしょう。

日本統治が、正当に評価されている・・・とも言われます。
しかしここは、中華民国政府ですよね。

中国共産党軍との戦いに敗れ、大陸から逃げてきた人たちの国でもあります。
そうここも、かつて日本と戦った相手でもあるのです。

そして最後になりますが、アメリカ合衆国です。
日米同盟が両国で署名されたのは、1951年です。
あの太平洋を股に架け、まれに見る大国通しの死闘を繰り広げた大戦終了から、たった6年後の軍事同盟締結です。

アメリカが長年冷戦を続けてきたロシアと、その後同盟を結びましたか?
第2次イラク戦争の実質的な終了から、早10年が経過しましたが、アメリカとイラクが軍事同盟を結びましたか?

全然、そのようなことはありませんよね。

当たり前です。
軍事同盟というのは、いみじくも同盟相手と共に戦うのですから、
それだけの信用度がなければ、成立などできるものではありません。

直接対決した国家通しが、終戦6年後に軍事同盟・・・

このような事例は他には恐らくありません。
私も全ては知らないのですけど、日本以外の国家が、対戦した相手とすぐに軍事同盟を結ぶなどということは、まぁ、ないのではありませんかね?

人の感覚的には、ありえないことですよね。
そう思いませんか?

しかし日本では、戦った相手とは、その後同盟または親和性のある間柄になる・・・というのは、
ある意味では歴史の必然・・・という雰囲気すらあります。

これは驚くべきことです。
日本の皆様、そのような歴史を持っている国家というのは、まず他にはありませんからね。

事例が1回くらいなら、節操のない国民と言えなくもないですが、
戦った全ての国々と、その後親密になるというのは、これは何らかの法則があるはずです。

しかし、なぜなのでしょう?
なぜ日本だけが、戦った相手の国と軍事同盟も含めた、とても親密な関係となれるのでしょうか?

私は、日本人は基本的に無私公平で、信義に厚いからだと思うのです。
戦争というのは、戦っている人の心情が浮き彫りにされるものです。

日本人が戦うのは、守るべき信条があるからであり、決して相手が憎かったり、
己の欲望を満たすためではないということが、実際に戦った相手には、きちんと通じるからではないでしょうか?

私は、戦争を美化したりするつもりはありません。

しかし数々の戦争での、その後の各国の日本の評価が変わり、相手国家の態度が変わるその多くの事実から、
日本という国家そして日本人の、本当の意味での素晴らしさを評価し、再認識せざるを得ないのです。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿