段ボールベッドは強制隔離施設って事にしよう

以前のsmsは文字での伝達が主だったけれど、今は画像や動画が主になって来ている。あっ、そうそう、snsの前にブログがあって、それもどっちかと言うと文字のためのものだったっけ。

写真と言うのは狭い画面の中に情報がたくさん入っているし文字列を時間かけて読んで解釈するような手間が無いので受ける方にとってはとても楽なメディアだ。

しかしまあ、それだけに弊害も多いと言うのは昔から言われている事。提示側の意図と無関係に受け手にとって都合の良いように解釈される。都合の良いようにと言うのは2つの意味があって、1つは受け手の意図に添うように取ると言う意味。もう1つは受け手の脳味噌が楽して働かなくて良いように取ると言う事。

これは前に書いた事があるけど、問題があった時に途中の思考過程をすっ飛ばして解決策を先に思い浮かべて後はそこにたどり着くまでの過程を自分の思考のように装ってしまうと言うやつ。写真を見てパッと何か思う時ってそれと同じ事を脳はする。楽に解釈するのだ。


先日成田空港の段ボールベッドの写真が出た時に、「こんなとこに寝かせるのかよ！」と言う反応が多かった。それが今日までにどんどん拡散されていって今はマレーシア人のFacebookにも多く出てくるようになった。どう出ているかと言うと、各国の感染者隔離施設や、マレーシアの帰国者隔離施設(政府借り上げホテル)と比較されているのだ。マレーシア政府はすごいって。

実際問題それは大きな誤解で、単に空港で検査結果を待ちたい人が床に寝なくて良いように(人数も多いので)臨時に提供されているだけ。別に隔離でも何でもない。自分でホテル取るとかレンタカーで家に帰るとかであればそれで構わないけれど、検査待ちで陰性確認して電車に乗りたい人が提供されている。

それとか街に警察官が3人マスクで歩いてる写真を見て自分の国と違うから危ないとか言ってるのもいる。説明部分が全部欠落して写真だけがコピーされて勝手に拡散している。

snsで見ていちいち訂正して回るって事もできるにはできるけれど、面白そうなので放っておく事にしている。別に日本より自分の国の政府がよくやっているとか日本が変だとか言ってたところでそれはそれでどうでも良いし世界の隅々まで訂正して回るなんてできっこない。そもそも世の中ってそうやって誤解と勝手な解釈で成り立っているものなのだ。

確か2年位前に日本人は生魚食べるからレントゲン撮ると身体中に寄生虫がいるってそんな感じの写真が送られて来たことがあった。そうだよ、そうだよ、身体に寄生虫飼ってると余分な脂肪を食べてくれてダイエットに良いんだよと返した事があったっけ。

どうせなら皆でチョンマゲで写真撮るとかでもしていろいろ拡散してみたら面白いんじゃないかな？