日常観察隊おにみみ君

「おにみみコーラ」いかがでしょう。
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◎謎の線、そしてそれ以上の問題

2012年07月03日 | ◎これまでの「OM君」
俺には人と人のつながりが見える。
頭から放射線状に沢山の線が出ている。
AさんとBさんが知り合いの場合、線はAさんとBさんで繋がっている。
知っている程度の知り合いでも線は繋がっている。(これは自分の頭上からの線の繋がり方の経験則による。)

そんな俺が不思議を感じた。
(まあ、この現象自体が不思議なのだが。)
ある日、全く頭上から線の出ていない女性に気づいた。
20代、なかなかの美人。
俺の職場であるバーに、決まって水曜9時に飲みにくる。
何回かやってくれば挨拶ぐらいはする。
しかし、不思議な事に彼女と俺に線が繋がらない。
いくら世間話をして、彼女の人となりを知り、自己紹介を重ねても、線が繋がらない。

そんなある日、彼女がお店にやってきた。
楽しく世間話なんぞをし、彼女は帰っていった。
バイト君に店をまかせ、彼女をつけてみた。
線をたどれば良いのだが、相変わらず、線は繋がっていない。

彼女は歩いて帰っていく。
アパートはこの近くと言っていた。
なのに公園に入っていく。
この公園は都会のど真ん中にある、巨大な敷地を誇る公園だ。
奥へ奥へと入っていく。
誰もいなくなった瞬間、くるりと彼女は振り返った。
「この時がきました。」
「な、なに?」
「私は未来から来たタイムマシーンです。つまりロボットです。」
「?」
「あなたは20年後連続殺人を起こします。
34人の命が失われます。
私の開発者の奥様が被害者の一人となります。
未来のあなたは服役中です。
私の開発者は警察関係にも十分な影響力をもっています。
開発者の手元に未来のあなたはいます。
犯罪を起こす前ですが、過去のあなたの身柄を拘束し、未来に連れていきます。
あなたはこの世界では失踪。
未来のあなたは過去のあなたが到着次第即刻、死刑です。
そしてあなたは未来世界で軟禁です。
理解できましたか?」
「お、俺は何もしていないぞ。」
「でも、やるんです。
こうすることで連続殺人は起こりません。
開発者の奥様も助かります。
タイムパラドックスなど関係ありません。」
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◎電脳化

2012年07月03日 | ◎これまでの「OM君」
電脳化がすすむ未来世界。
あらゆる経験及びひらめきはデータ化され、脳に取り込む事が技術上可能になった。
技術上可能とは、入力は可能にはなったが、出力側に問題があったということだ。
たとえば、「絵画」
どんなにシャガール、モネのタッチをデジタル化し、脳にインストールしても、自分の手足が思うように出力してくれない。
電脳化の利点は電卓いらず、パターン認識の向上(この場合は選択肢A、この場合は選択肢Bなどの機械的作業)など限られた場面のみ有効と理解された。

それでも電脳化する人間は後を絶たず、流行としてファッション的に受け入れられた。
術後の安全性は後回しにされた。

10年後。
脳と、電脳部分のつなぎ目の不具合が報告される。
やはり、有機物と無機物を生体内でつなぎあわせるのは無理があった。
外科的に脳を削り取り、削り取った部分の機能を電脳でカバーする方法がとられた。
こうして、人類は自分の脳のほとんどを電脳化していく。

魔女狩りではないが、電脳化していない人類を法的に違法「インテリジェンス法」が制定される。

地下にもぐった非電脳人類VS電脳人類の全面戦争が始まる。
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◎モラトリアムな休日

2012年07月03日 | ◎これまでの「OM君」
とある男子学生の休日。
昨夜は飲んだ。
生意気に2次会、3次会なんかにも行って、夜もあけて、とぼとぼ歩いて帰ってきた。
昼頃、目が覚める。
本日はいわゆる「無い日」
昨夜騒ぎすぎた罰として本日は何も出来ない日として決定。

冷蔵庫を開けたって何も入っていないのは知っているがとりあえず開ける。
思った通り、何もない。
しょうがないので食パンにマヨネーズをつけて食べる。
家にいててもしょうがないので、読みかけの本をポケットにつっこんで散歩に出かける。
散歩に出たって何も無い。
裏道を選んで、知らない道と場所を探す、一人遊びに興じる。
行動パターンはほとんど猫だ。

行きつけの公園に到着。
缶コーヒーを買ってきて、ベンチに座り、たばこに火をつける。
とりあえず根本までびっちり吸って、携帯灰皿に吸い殻を捨てる。
缶コーヒーを飲みながら、本を読む。
もう夕方。
家に帰ってインスタントラーメン2玉でも食べよう。

アパートに到着。
夕ご飯でも食べに行こうぜー・・・
昨夜のメンバーがぞろぞろと集まっていた。
冒頭の行動に戻る。

あー非常にモラトリアム。
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