また夜が明けた。
机の上にはノートパソコンが置かれている。
画面には何も表示されていない。
今夜も書けなかった。
「次回作は先生の生い立ちをからめた自伝的小説はいかがでしょうか」
担当の若者がそうすすめた。
(わるくないかもな)
ほいほいと安請負してしまった。
机に座った瞬間、手が止まった。
いつもならそれなりに書き始める出だし。
自分のことなのに何も書けない。
過去の細部がぼんやりとして思い出せない。
焦りから酒に手が伸びる。
グラスのウイスキーを一気に飲み込み、フローリングの床に倒れ込むように眠った。
のどの渇きで目を覚ました。
頭が重い。
天井を見つめる。
とても体をおこす状態ではない。
横になったまま体を半回転させた。
手を伸ばして酒の瓶を手に取り何とか口に流し込む。
寝たまま酒を飲む。
我ながら器用なもんだな。
連続飲酒…。
完全にアル中だ。
机の上に目をやる。
(確認する必要もない。真っ白な画面がそこにある)
自分の目を疑った。
ビッシリと文字が画面を埋め尽くしている。
え!
手を膝にそえて何とか立ち上がり、画面を確認する。
縦書きの文章が表示されている。
ページ数は300ページを越えている。
ファイルの頭まで画面をあわてて戻す。
読む。
瞳孔が収縮する。
心拍数があがる。
面白い。
一気に半分まで読み進める。
タバコに火をつけた。
深く吸う。
細部が思い出せなかった自分の過去。
パズルの答えを見るかのように霧が晴れた。
思い出した。
この文章を読んで、自分が経験した体験のように上書きされたような感覚にもおそわれた。
傑作だ。
しかし、だれが書いたんだ。
昨夜、パソコンには何も表示されていなかった。
真っ白な画面を覚えている。
心臓を握られたような恐怖感。
しかし、こいつは傑作だ。
あたらしい酒の封を切り、グラスに注ぐ。
残り半分を読み進める。
文章は現在の俺に近づいてきた。
スランプと闘う俺の苦悩が書かれている。
グラスのウイスキーを一気に飲み込み、フローリングの床に倒れ込む。
(昨夜の俺だなこれは…)
ムクリと立ち上がり風呂場に向かう。
湯船に湯をはる。
(あれ、昨夜は風呂に入る気分では無かったはずだが)
ドライヤーを手に取り、バスルームに現れる俺。
そのドライヤーは破壊されている。
コンセントに破壊されたドライヤーを差し込む。
バチバチ
火花が飛ぶ。
(まさか!)
手にドライヤーを持ったまま湯船に俺は飛び込んだ。
目を覚ますと見慣れない天井、見慣れないベッド。
これは病院だな。
そうぼんやりと思った。
ベッドサイドの担当の若者と目が合う。
心配そうな表情でこちらをのぞき込む。
安堵の表情が瞬間的に浮かぶ。
「先生!良かった」
(どうやらおれは衝動的自殺を決行してしまったらしい)
「どうだ、いいの書けたろう」
「えっ…」
返答に困る担当。
「パソコンに300ページ出来てたろう」
「先生、先生はゆっくり休んでいただいて…またお元気になられてからで次回作は大丈夫です」
(出来ていない…。そうか…どうやらあれが、死の間際に見るという走馬燈か…傑作だったのになあ…)
机の上にはノートパソコンが置かれている。
画面には何も表示されていない。
今夜も書けなかった。
「次回作は先生の生い立ちをからめた自伝的小説はいかがでしょうか」
担当の若者がそうすすめた。
(わるくないかもな)
ほいほいと安請負してしまった。
机に座った瞬間、手が止まった。
いつもならそれなりに書き始める出だし。
自分のことなのに何も書けない。
過去の細部がぼんやりとして思い出せない。
焦りから酒に手が伸びる。
グラスのウイスキーを一気に飲み込み、フローリングの床に倒れ込むように眠った。
のどの渇きで目を覚ました。
頭が重い。
天井を見つめる。
とても体をおこす状態ではない。
横になったまま体を半回転させた。
手を伸ばして酒の瓶を手に取り何とか口に流し込む。
寝たまま酒を飲む。
我ながら器用なもんだな。
連続飲酒…。
完全にアル中だ。
机の上に目をやる。
(確認する必要もない。真っ白な画面がそこにある)
自分の目を疑った。
ビッシリと文字が画面を埋め尽くしている。
え!
手を膝にそえて何とか立ち上がり、画面を確認する。
縦書きの文章が表示されている。
ページ数は300ページを越えている。
ファイルの頭まで画面をあわてて戻す。
読む。
瞳孔が収縮する。
心拍数があがる。
面白い。
一気に半分まで読み進める。
タバコに火をつけた。
深く吸う。
細部が思い出せなかった自分の過去。
パズルの答えを見るかのように霧が晴れた。
思い出した。
この文章を読んで、自分が経験した体験のように上書きされたような感覚にもおそわれた。
傑作だ。
しかし、だれが書いたんだ。
昨夜、パソコンには何も表示されていなかった。
真っ白な画面を覚えている。
心臓を握られたような恐怖感。
しかし、こいつは傑作だ。
あたらしい酒の封を切り、グラスに注ぐ。
残り半分を読み進める。
文章は現在の俺に近づいてきた。
スランプと闘う俺の苦悩が書かれている。
グラスのウイスキーを一気に飲み込み、フローリングの床に倒れ込む。
(昨夜の俺だなこれは…)
ムクリと立ち上がり風呂場に向かう。
湯船に湯をはる。
(あれ、昨夜は風呂に入る気分では無かったはずだが)
ドライヤーを手に取り、バスルームに現れる俺。
そのドライヤーは破壊されている。
コンセントに破壊されたドライヤーを差し込む。
バチバチ
火花が飛ぶ。
(まさか!)
手にドライヤーを持ったまま湯船に俺は飛び込んだ。
目を覚ますと見慣れない天井、見慣れないベッド。
これは病院だな。
そうぼんやりと思った。
ベッドサイドの担当の若者と目が合う。
心配そうな表情でこちらをのぞき込む。
安堵の表情が瞬間的に浮かぶ。
「先生!良かった」
(どうやらおれは衝動的自殺を決行してしまったらしい)
「どうだ、いいの書けたろう」
「えっ…」
返答に困る担当。
「パソコンに300ページ出来てたろう」
「先生、先生はゆっくり休んでいただいて…またお元気になられてからで次回作は大丈夫です」
(出来ていない…。そうか…どうやらあれが、死の間際に見るという走馬燈か…傑作だったのになあ…)
キャプテンといえば…
キャプテン翼ですか?
野球漫画キャプテンですか?
はたまたキャプテンハーロック、はたまたフランシスコッポラ監督が撮ったMJ主演「キャプテンEO」ですか?
それともマイケルシェンカーグループの曲キャプテンネモですか?
本日紹介するキャプテンはサイのキャプテン「キャプテン・リノ」
アナログカードゲーム「キャプテン・リノ」衝動買いいたしました。
L字型に折れたカードを壁にして屋根カードを挟み、一つのビルを建てていくゲームとなります。
木製人形のキャプテン・サイ(リノ)はお邪魔キャラとして存在いたします。
リノの立ち位置が指示された屋根カードがございます。
これを相手におみまい致します。
相手は恐れおののきながら、ふらふらのビルの下層よりリノを取り出し、そして移動させなければなりません。
そのようなゲームとなります。
キャプテン翼ですか?
野球漫画キャプテンですか?
はたまたキャプテンハーロック、はたまたフランシスコッポラ監督が撮ったMJ主演「キャプテンEO」ですか?
それともマイケルシェンカーグループの曲キャプテンネモですか?
本日紹介するキャプテンはサイのキャプテン「キャプテン・リノ」
アナログカードゲーム「キャプテン・リノ」衝動買いいたしました。
L字型に折れたカードを壁にして屋根カードを挟み、一つのビルを建てていくゲームとなります。
木製人形のキャプテン・サイ(リノ)はお邪魔キャラとして存在いたします。
リノの立ち位置が指示された屋根カードがございます。
これを相手におみまい致します。
相手は恐れおののきながら、ふらふらのビルの下層よりリノを取り出し、そして移動させなければなりません。
そのようなゲームとなります。