天下の五藤光学ウラノス号に施された合番についての、続編です。3本のウラノス号の鏡筒について、それぞれ古い順に、3号機、4号機黒、4号機灰(後に金色に塗装)と呼ぶことにします。合番の刻印があるのは、先の2種類だけで、最も新しいものには、見られないことが判りました。なお、木箱の銘板から、4号機黒は昭和20年代後半と見られますので、合番はおおよそ30年代になると施されなくなったとも考えられます。
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五藤光学のウラノス号を、ロンキーテストした際の画像(以下ロンキー像)です。ロンキーテストは、望遠鏡の光学的精度を求める際に利用されるものです。使用した道具は、機会があって専門の方に譲って頂きました。ロンキースクリーンは、インチ100本、平面反射鏡を利用し、ダブルパス方式にて使用しています。縞は、まっすぐな方が良いのですが、完全無欠のものは存在しませんので、許容値があり、その際の縞の曲がりは . . . 本文を読む
五藤光学のウラノス号の鏡筒を3本比較し、仕様の変遷を見てみることにします。まず、黒色の4号機の接眼部です。上下微動棹の鏡筒への取り付け位置が、右側の真横であることが、判ります。3号機は右下になります。この分類は、児玉氏によるもので、五藤光学のドームなびの「星夜の逸品」に詳しく紹介されています。わずかに見えるドローチューブはつや消しで、接眼鏡アダプターはスリ割り式となっています。
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ウラノス号3号機の接眼筒ラックピニオン部を分解したものです。カバーの内部と本体に、同じ番号が刻印されています。上下微動棹の先端キャップの裏側にも、同じ番号がありました。現代では公差を守って製作すれば、問題ないように思いますが、その当時は、より良い精度を求め、職人が一品一品最適な組み合わせを探っていたのでしょう。 . . . 本文を読む
ウラノス号の接眼アダプターには、数種類ありますが、凝った造りのチャック式のものを、ご紹介します、外筒を回すと内筒が絞り込まれ、接眼鏡を保持する機構になっています。内筒はスリ割りが入った薄肉で、その外周にネジが切られています。どうやって作ったのかと、本当に感心してしまいます。(画像は、元々灰色だったものを、金色に塗ったものです。) . . . 本文を読む